2008年02月27日

レアルマドリッド対ヘタフェ ~いざ、ポゼッション~

 レアルのスタメンは、カシージャス、ミゲルトーレス、エインセ、カンナバーロ、セルヒオラモス、ガゴ、バチスタ、グティ、ロッベン、ニステル、ラウール。結果が悪くなりつつあるレアル。その原因は何だ。グティが奇跡を起こせなくなっているからか。ロビーニョがいないからか。守備が機能しなくなっているからか。相手は苦手なヘタフェ。しかも、、、ウチェがいる。

 ヘタフェのスタメンは、アボンダンシエリ、リヒト、ディアス、ベレンゲル、コルテース、パブロエルナンデス、カスケロ、セレスティーニ、コテロ、マヌ、ウチェ。契約条項のために、グラネロとデラレッドは出場停止。かなり痛いが、意外に層のあついヘタフェ。UEFAカップでも結果を残している。

 ■ヘタフェの事情

 ヘタフェの近況報告。リーガ勢の中で唯一UEFAカップで勝ち抜いてしまったヘタフェ。アトレチコとビジャレアルはいったい何をしていたんだ。ただ、両チームともカップ戦を苦手にしていそうな印象がある。カウンターの餌食みたいな。

 しかし、ヘタフェのサッカーも徐々に溶けてきている。相手によって、姿をカメレオンのように変える姿から、ラウドルップのボールを大切にするサッカーへ。しかし、経験してきた相手を尊重したサッカーを忘れることはなかった。懸念された出来損ないのカメレオンになることなく、ヘタフェはUEFAも国王杯も確か勝ち残っている。

 その中心は、グラネロ、デラレッド、パブロ・エルナンデス、カスケーロの中盤である。キープ力有り、ドリブル有り、ミドル有り、もちろんパス有りの何でもできる中盤である。守備陣にも曲者ベレンゲル、ボカ出身の世界を知るダニエルディアス、GKには鉄壁アボンダンシエリ。FWには違いを生み出せるウチェ。そんなわけで、バランスもよく戦術の幅も広い、非常にいかついチーム、それがヘタフェ。来年は更なる進化が期待できる、、、、デラレッドなどのレンタル組みが帰らなければ。

 ■ボールを大事にしよう

 デラレッドとグラネロがいない&ベルナベウでレアルマドリッドと対戦。こんな条件で、ボールを大事にするのは自殺行為だ、、、ということで、今日は昨年までのヘタフェで勝負に挑む。レアルにカウンターをくらい状況を自ら導くのは賢くない。

 ヘタフェの守備のやり方は、相手のDFラインにプレスをかけて、中盤へのボール運びを阻害。DFと中盤の間でボール奪い速攻を狙った。しかし、まったく機能しなかった。いや、少しは狙い通りの場面もあったが、機能したとはいいにくかった。ちなみに、後半はDFラインにプレスに行かないで、スペースを埋めるやり方。こっちのほうがレアルは嫌そうだった。しかし、このやり方だと、DFラインが高い位置を取れるようになる。取らなかったけど。

 レアルのDFは確かに混乱したが、それでも前線や中盤にボールがおさまってしまった。原因はレアルの個人技の高さと、ヘタフェの思いっきりのなさだろう。前線からプレスをかける→中盤もついていく→DFラインもついていく必要がある。しかし、ヘタフェの中盤。一応ついていっているものの、ボールを奪うプレーが少なく、ついていっているだけでいったんボールがレアルにおさまる。そこを止めに行くものの、時はすでに遅し、ファウルで結局ボールを運ばれることになってしまう。ボールを奪う気迫って大切。

 幸運だったのは、レアルにフリーキッカーがいなかったことだろう。ラウールのフリーキックは明後日の方向へ、バチスタは枠を外し、グティはアボンダンシエリに防がれてしまう。だからといって、ヘタフェはゴール前で簡単にファウルをしていいわけではない。しかし、絶対にファウルをしてはいけないという心理状態から開放されていたわけで、そういう心の余裕がヘタフェの守備陣に落ちつきをもたらしたのは間違いない。

 試合開始直後こそ、レアルにおしこまれたものの、DFラインを高くし、スペースを消すことでロッベンを試合から消していく。このあたりのヘタフェの守備のレベルは相当高い。ガゴとグティがいるので、ボールを運ばれてしまうものの、最終的にはカウンターを仕掛けていた。

 試合展開はレアルがボールを持つ→奪われて速攻→レアルが奪い返すであった。ヘタフェの速攻は今までの高いレベルになく、個人に依存するものであった。守備意識が高かったのかもしれないし、レアルのカウンターを警戒していたのかもしれない。

 ガゴとグティ。最近は共存することが多い。この2人が同時に試合に出ると
、レアルがボールを持つ時間は多くなる。しかし、弱点もある。レアルはまだボールを大事にする攻撃がうまくない。バチスタが中盤に定着したころのレアルは、前線からの守備が機能していて、ショートカウンターを最大の武器としていた。もちろん、前線の守備を突破された後のロングカウンターも得意としていた。

 そのカウンターが最近は陰に隠れている。ボールを支配できているからか、前線から守備をする機会がない。この試合でもヘタフェのDFラインがボールを回して、それをラウールたちが追い掛け回す場面は非常に少なかった。意図的にそういった場面を作らせないように、ヘタフェがしていた可能性はある。

 話を戻して、レアルがボールを大事にするサッカーが下手だ。その理由は前線とSBの関係にある。この試合で、前線の選手はラウール、ニステル、ロッベン。ロッベンはサイドから仕掛けてなんぼの選手である。右サイドにいると、セルヒオラモスがちっとも上がれない。いつもはラウールが中にしぼって、セルヒオラモスが飛び出してくるものの、ロッベンだと微妙。これがカウンターの場面で、スペースがある状態ならば、まったく問題にはならない。しかし、スペースがない状態でのロッベンは、そんなに怖くない。

 左サイドのミゲルトーレス。本当はもっと攻撃参加するタイプの選手である。この試合でも何度も飛び出していたが、まったく使われずに終わった。前線の選手とのタイミングがあっていなかったのだろう。ロビーニョのようにタメを作ってくれる選手だったらもっと良かったかもしれない。

 SBが攻撃参加することで、ピッチを広く使った攻撃ができる。WGの選手は中に絞って、相手のゾーンを混乱状態に落とし込める。中央に選手が増えれば、コンビネーションで突破できたり、グティの選択肢が増える。攻撃の選手が横並びの状態から立て並びの状態になるので、相手のDFも横並び状態を維持できなくなって、ラインが崩壊する。

 これらのことができていないので、グティの奇跡でもない限り、自分達でボールを支配して点を取るのは難しそうである。両SBが積極的にゴール前に放り込めば、バチスタを含めた攻撃陣で点を取れそうではあるが、その気配はあんまりない試合だった。グティの奇跡を起こすためには、ガゴを入れてグティの負担を軽減。これはできているとして、あとは選択肢を増やすことだろうか。

 そんなとこで終了。今日のレアルはボールを持たされて終わった。点を取れなきゃ勝てない。今後のレアルの注目点をざっと羅列。SBの位置取り、ボール支配率、ロッベンの使い方、フリーキッカー、クロスボール、ニステルのコンディション。ボール支配率を下げるためのディアラ、バチスタの共存←これやったら鬼。

 ■独り言

 ゴール→オフサイドで取り消し→速攻→失点。この流れを見て、浦和対鹿島を思い出した。あのときの浦和は青い服を身にまとっていた。懐かしい記憶である。それにしても、グラネロとデラレッドは見たかった。。。

posted by josepgualdiola |11:01 | レアルマドリッド/07~08 | コメント(9) | トラックバック(0)
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レアルマドリッド対ヘタフェ ~いざ、ポゼッション~

ヘタフェはカップ戦で確実に結果を残しています。まだ経験の浅いラウドルップとしては非常に良くやっていると思います。グイサの代わりにウチェがいますね。基本がしっかりしていれば、相手によって戦術を臨機応変に変更することは悪くはないと思います。現状ではマドリーやバルサにもタイトルを獲るためには、時にはそういう姿勢が必要だと思います。どんな相手でも同じやり方で通用するほど甘い時代ではないような。

posted by サントス | 2008-02-27 12:14

レアルマドリッド対ヘタフェ ~いざ、ポゼッション~

非常に残念な結果でした。レアルは何も出来なかったように思えます。
いいのか悪いのか、グティの守備の意識が高く、攻撃性が薄くなっているような。。。SBの二人は攻撃参加してませんでしたね。ミゲルトーレスはタイミングが合わなかったようですが、セルヒオラモスはほぼ沈黙でしたね。理由は書かれていたような事なのだと納得しましたが。
しかし、wowowの解説者も驚いていましたが、ヘタフェのDFラインの高さは試合中にすぐに修正できていましたね。
レアルは点を入れられて、点が入る気配が全くしませんでした。ロビーニョが早く戻ってきて欲しいです。あと、「ボール支配率を下げるためのディアラとバチスタの共存」って面白そうですね。怖いですが。

posted by ゴボウ | 2008-02-27 12:44

レアルマドリッド対ヘタフェ ~いざ、ポゼッション~

以前から思っていたのですがレアルってキッカーはスナイデルしか居ないですよね・・・

4-4-2をするならDFラインはそのままでアンカーにガゴを置いてセンターにバチスタ、ディアラでトップ下にグティかスナイデルでFW陣は相手によって臨機応変に変えていくって言うのはどうでしょうか?

それと怪我明けのニステルを使うくらいならソルダートを使って下さい。。

posted by 司 | 2008-02-27 13:10

レアルマドリッド対ヘタフェ ~いざ、ポゼッション~

僕はこの日のマドリーの攻撃はそんなに悪かったとは思いませんでした。
確かに点は入らなかったですけど、最近ロッベンが復調し始めたことで攻撃のバリエーションが一つ増えたのかなーと、むしろ好印象です。
ロビーニョが帰ってきたらどうなるのか、非常に興味がありますね。

posted by トマシュ | 2008-02-27 13:24

レアルマドリッド対ヘタフェ ~いざ、ポゼッション~

ロビーニョはニステルとラウルとのコンビネーションが完璧だったからそれをいきなりロッベンに求めるのは無茶なのかもしれない。
しかし、それにしてもロッベンはボールを持ちすぎてリズムを崩してたと思います。

ロビーニョがそろそろ復帰するみたいなのでビジャレアル戦の1点目みたいな前線の3人が完璧に連動したゴールをまた見たいです。

posted by asa | 2008-02-27 15:23

レアルマドリッド対ヘタフェ ~いざ、ポゼッション~

ベティス戦の敗戦から、グティが低めの位置を意識するようになったのが気になります。低い位置にいると、ガゴと共に繋ぎ役であり、散らし役になるので、ゲーム自体は安定しますが、効率の悪い攻め(抽象的ですが)になってるような気がします。グティを前に配置するために、ガゴとディアラでボランチ、サイドハーフというか攻撃的な位置にグティとバティスタを試して欲しかったんですが。まあロビーニョが復帰なら必要はないと思いますけど。
またロビーニョ復帰ならロッベン、ラウル、ニステルのうち一名外れることになる訳ですが、やはりロッベンということになるんでしょうか。両サイドにロビーニョとロッベン(本当はドレンテの方がいいと思う)も見てみたいですが。

posted by メレ | 2008-02-27 16:41

レアルマドリッド対ヘタフェ ~いざ、ポゼッション~

 あの失点は…。信じられない~。副審の目の前で喜んでいたのに。レアルは、メンバーが疲れているように見えましたね。
 鹿島vs浦和。その前の高校選手権で西目農業が北陽相手に北陽の選手が点を取って喜んで帰っているときにキックオフから、キックオフシュートを入れたのもありました。かなり古いですが。

posted by sol | 2008-02-27 18:18

レアルマドリッド対ヘタフェ ~いざ、ポゼッション~

今回の記事を見て、ひょっとしてピロウズ好き?と思ってしまいました

posted by ま | 2008-02-29 01:49

レアルマドリッド対ヘタフェ ~いざ、ポゼッション~

コメントありがとうございます。

>>サントスさん
個人的には、相手によってやり方を変えるべきだと思っています。大幅に変える必要はないと思いますが。そっちのほうが楽でしょうし。

>>ゴボウさん
ヘタフェのDFラインについてなんですが、もともと高い位置で守る予定を遂行しただけです。DFラインを低くするプラン→無理だから修正というレベルの高さではないと思います。

>>司さん
4-4-2をすると、前線の3人衆がだれか外れるんですよね。それは嫌そうなシュスターです。ただ、シュスター自身は4-4-2の菱形は得意なはずです。昨年によくやっていました。

>>トマシュさん
攻撃のバリエーションが増えても、他の攻撃の選択肢が死んだら元も子もないですけどね。

>>asaさん
ロッベンも継続して使えばよくなるかと思います。

>>メレさん
そういえば、最近のグティはちょっと低いですね。意識してみようと思います。

>>solさん
詳しいですね。

>>まさん
気づいた人がいるようで、さすがです。

posted by josepgualdiola | 2008-02-29 09:07

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