2008年02月20日
ビジャレアル対ラシンの雑感
危うくスルーするところだったのをボーっと見ていたら結構面白くて、サッカーの試合ってこんなものだよなと改めて実感。ハードルって怖いことを実感です。 両チームとも上位で、目指しているサッカーは真逆。チリ人監督のビジャレアルがフランス人やイタリア人、元ブラジル人を中心としたポゼッションサッカーなのに対して、新進気鋭のスペイン人のラシンはスペイン人を中心とした堅い守備を基本としている。 話はそれるんですが、最近のリーガって守備を基本としたチームが多いような。すべての始まりは近年のヘタフェの成功でしょうか。キケやシュスターに率いられたヘタフェの躍進は、中堅クラブにとってモデルケースになりうるわけで。今季はアルメリアとラシンがそれにあたりますし。 残念ながらリーガの歴史には詳しくないんですけど、こういった守備の始まりって、もともとのものなんでしょうか。それとも、バレンシアがそもそもの始まり??誰か教えていただけるとありがたいです。 ちなみに、スペインの守備の好きなところは、全体のラインを上げて、前線からボール取りに行って、高い位置でボールを奪ったり、相手の攻撃を破壊して、人数をかけたカウンターをするところで、それなりに勝つ絵が見えること。勝つ確率を考えると、その選択は決して間違っていないような。 話を試合に戻すと、ラシンは見事な守備を見せた。何が凄いかってDFラインの位置取り。前提として、ラシンのFWは相手を追い掛け回す。なので、FWを見殺しにしないために、中盤のラインは高い位置取りが必要とされる。中盤のラインが高ければ、DFラインも必然的に高くしないと苦しいわけで。 その勇気あるDFラインの高さが試合を通じて乱れない。中盤との距離も保たれているので、分厚い守備網が形成されている。誰かがボールにチャレンジしたら、必ずカバーがいるのでドリブルでラシンを切り裂くのは困難。DFリーダーは誰なのだろうか。オリオルかピニジョスだったりして。 そしてボールを奪ってからは、お決まりのカウンター。ただし、ヘタフェやアルメリアほどの切れ味がない。ムニティスの怪我が大きいのと、チテとイバンボラードではちょっと重い。昨年のマルセリーノのチームにはカソルラとウチェがいたわけだし。それでもラシンをこの順位に導いたのは凄い。冬の市場で、FWを補強できなかったのは痛そうである。 で、そんな強固な守りを見せるラシンを正面から撃破しようとするビジャレアル。その心意気は凄い。そして、ゴールまで迫ってしまうのだから本当にこっちも凄い。 ビジャレアルの攻撃はサイドから中へ、という形が多い。サイドで起点となるのは両SHか両SB。この試合ではピレス×アンヘルの左サイドコンビが中心であった。ちなみに、カプテビラは累積のため出場停止。 ラシンも黙ってサイドに起点を作らせるわけがない。SBとSHとDHで挟み込み大作戦。ピレスやアンヘルにボールを渡らせたら、一気に囲い込む作戦でボール奪取を図る。しかし、ビジャレアルもサイドで起点を作りたいので、ニハトやロッシがよってきて状況を打開しようと試みる。このラシンの守り方は片方のサイドに人を集めてしまう欠点がある。それくらいしないと、ビジャレアルを止められないんだけど。 しかし、ビジャレアルは囲まれる前にピッチを広く使うことで、ラシンの守備の狙いを絞らせないように工夫。そして、ピレスも自力で突破して好機を演出。しかし、最後に立ちはだかるのはガライやオリオル。背も高くないビジャレアルはショートパスでゴール前まで迫るが、最後の一手が足りず。 ラシンのDFラインが高い→ロッシやニハトが裏を狙えばいいんだけれど、ラシンのプレスが厳しいので、パスを出す選手が余裕を持って裏を狙える場面が非常に少なかった。ビジャレアルの選手は、適当に蹴るくらいならば繋ぐことを優先するし。 ラシンのきつい守りの前に、ビジャレアルもボールを失うことが多かったが、珍しく攻守の切り替えが早いビジャレアル。カウンターを食らいまくっていたが、いつもよりはくらっていなかった。あれでも。 決定機はロッシがPKを外し、ロッシがキーパーを交わしてトマソンにクロスを送るもののあわなかったり、チテがからぶったりで、ビジャレアルのほうが決定機が多かったものの、0-0で試合が終わる。そのわりには面白い試合だった。 ■個々の選手について ガライのフィードは確認できず。ただ一対一には抜群の強さを発揮していた。背も高い。コルサは相変わらずうまい。ラシンの心臓。オスカル・セラーノが攻撃の核のようだった。ホルヘロペスがもっと見たい。デポルから移籍してきたパブロ・アルバレスが豊富な運動量でチームを引っ張っていた。いい補強をしたと思う。後は点を決めるところで違いを生み出せる選手がいれば、UEFAカップ圏内も何とかなりそう。 カソルラはドリブルがうまい。ただ、ビジャレアルではドリブルを使うタイミングが難しいようで。もう少し個の力で仕掛けることが多いチームのほうが活躍できそう。チームのことを考えると、カニのほうがはまっているように見えるし。ピレスは凄みを増してきている。ゴンサロは完全復活が近い。ゴティンとのコンビが熟成すれば、ビジャレアルの守備は安定しそうだ。ブルーノも守備力がついてきた。ロッシのプレーに迷いが見られる。誰か助けてあげてくれ。トマソンあたりが助けてくれそうな予感。
posted by josepgualdiola |23:11 |
リーガエスパニョーラ/07~08 |
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ビジャレアル対ラシンの雑感
結果は0-0でしたが面白かったですね。ガライ何処へ行くんでしょうか?リバプールでもバルサでもマドリーでも通用するでしょうけどマドリーはいろんな意味でしんどいから行かないかな。
あとピレスは半端じゃなく上手いですね。ロビーニョも年取ったらこんな感じですかね。
リーガの守備は最初はバレンシアでありイルレタの率いたデポルだと思います。そこにアギーレのオサスナのプレッシングが加わったんではないでしょうか。
もっと詳しい人お願いします。僕も知りたいです。
posted by Aquarius | 2008-02-21 01:10
ビジャレアル対ラシンの雑感
守備の変遷に関しては、管理人さんのおっしゃってることでほぼ当たっていると思います
攻撃を考えた前線からの連動した守備をしていたチームの最初となると、ベニテス時代のヴァレンシアだと思います。それ以外のチームは守備と攻撃がそこまで連動していた記憶はありませんので。ただ、特筆すべきタレントがいない中位のチームがとなると、ヘタフェの成功がモデルというのが一番しっくりくるかと。
4,5年前にバルサとレアルでF・デブール、イエロが好き放題やってた記憶があるのでここ最近の風潮であっていると思います。
今気づいたのですが、アルメリアもラシンもエスパニョールもそしてキケも若いスペイン人監督なんですね。スペイン人の監督講座に秘密があったりしてw
posted by クドウ | 2008-02-21 03:47
ビジャレアル対ラシンの雑感
両チームの色が出ていて、大変面白い試合でした。
ラシンは守備堅いんですけど、得点力がイマイチ。ムニティスがいないとなおさらです。オスカル・セラーノ、ムニティス、チテ、ホルヘロペスが揃ったら結構やばそうなんですけど。あと、ムニティス以外にも違いを出せる選手が欲しいですね。個人的に、若手のイスモデスに期待してます。
ビジャレアルは最近決めきれてない様子で。ゴール前までの運び方は素晴らしいのに。もっとミドルシュートを絡めていっても良い気がします。その辺をブルーノがやり出さないかな。
守備の始まりに関しては、、、、やはりバレンシアじゃないでしょうか。(よく知りません。すみません。)
ただ印象に残ってるのは、欧州CL2シーズン連続準Vしたりした頃のクーペルサッカーだったりします。
posted by Nari | 2008-02-21 20:27
ビジャレアル対ラシンの雑感
バレンシアやデポルがCLでも活躍した時のサッカーはたしかにそれまでのスペインらしくないソリッドなサッカーしてたと思いますけど、両チームとも4231でそれがはやった記憶があります。バレロンとアイマールというクラックにルフェテ、ビセンテ、フランのような優秀なサイドがいたので今の442で守るのとはちょっと違う気がします。
そういえば4231がほとんど見えなくなりましたね。3強は433、他はほぼ442ですよね。
posted by コルッカ | 2008-02-21 21:34
ビジャレアル対ラシンの雑感
コメントありがとうございます。そして貴重な情報をありがとうございます。
ひとまずバレンシアが最初っぽい、ということにしておこうと思います。
最初はラニエリですかね。イタリアのカテナチオをスペイン式に改良したとかいうと話がずれそうです。
>>Aquariusさん
ピレスが半端じゃなかったです。今のアーセナルでもいけるんじゃないかというくらい。
>>クドウさん
流行をスタンダードなものにするのが、スペイン技術委員会は早いのかもしれません。フォロアーが次から次へと出てくるので不思議です。
>>Nariさん
なんだかんだムニティスですよね。ビジャレアルは崩したけど入らないことが多いです。もっと異質な存在を組織の中に組み込めば面白そうです。
>>コルッカさん
4-4-2でも守備のときは4-2-3-1気味になるチームは非常に多いです。純粋に4-4-2で守っているチームは少ないか、守備が機能していないか、FWが守備やる気満々か、まったくやる気ない場合に見られます。
posted by josepgualdiola | 2008-02-21 21:52
ビジャレアル対ラシンの雑感
リーガの守備の伝統はクーペルが率いた1997-1998のマジョルカだと思います。
この年堅い守備と鋭いカウンターで昇格していきなり5位に入り、
翌1998-1999シーズンには2位のマドリーと勝ち点差2の3位に入りました。
このシーズンの失点が31。
マジョルカ旋風を巻き起こしました。
堅守速攻のチームがリーガに増えたのはその後だと記憶しています。
posted by とおりすがり | 2008-02-22 00:56


