2008年01月27日

セビリア対オサスナ ~赤紙~

 セビリアのスタメンは、デサンクティス、ドラコ、エスキュデ、モスケラ、ダニエルアウベス、カペル、レナト、ポウルセン、ヘススナバス、ケルジャコフ、ルイスファビアーノ。

 前節のヘタフェ戦では、アドリアーノがスタメンだったが、負けてしまった。放送がなかったので、詳しい内容はわからないが、恐らく放り込みをマイボールにできなかったから負けたのだろう。カヌーテの穴が本当に大きいセビリア。この試合ではいかに。

 オサスナのスタメンは、リカルド、モンレアル、ミゲル、ホセチョ、アスクリビエタ、ハビガルシア、エリセ、ベラ、マーゲラ、ファンフラン、ダディ。ダディはカポベルデ出身。ファンフラン、ハビガルシアはレアル下部組織出身。ベラはメキシコの誇る新鋭、DFラインは生粋の生え抜き軍団。応援したくなるチーム構成である。

 注目はヘススナバス×アウベス対カルロスベラだろう。歯がたたない可能性のほうが高いが。

 ■相手の準備ができる前に

 なぜか放送の少ないオサスナ。そんな少ない中でもレアル戦では、前線からの鬼プレスでレアルのDFラインを苦しめていたのが印象的だった。この試合でも、前線からのプレスは健在であった。セビリアのDFラインは攻撃を細かく組み立てることに離れていないので大混乱。ゴールキーパーまで追いかけるオサスナの徹底にも驚いたが。

 オサスナは昨年のヘタフェをモデルにしているのかもしれない。前線からしっかり守って、ボールを奪ったら後ろからどんどんボールを追い越して、人数をかけた速攻、かっこよく言うならば、組織カウンター。全然かっこよくない。オサスナは前線の選手がボールをしつこく追いかけることで、後ろの選手が何度もボールを奪う場面が多かった。前線の選手が走るから、後ろの選手が簡単にボールを奪える好循環。

 しかし、ボールを奪ってからの攻撃では、あまり人数をかけることなく、それでもゴール前まで行くベラ、ファンフランはさすがだけど、点が入る雰囲気があるか、、、、といえばない。ただし、何かやりそうな気配はある。ダディ、ファンフラン、カルロスベラは個人の力で何かをしでかす力は持っていると思う。ただし、ほんのわずかだけど。セビリアのホームなので、まあ仕方ないといえば仕方ない。そんなにリスクえおかけて、カウンター1発で沈んだら悲しすぎる。

 相手のプレスによって、ボールを運べないセビリア。時々放り込みをやってみるものの、オサスナのDFラインが高いのでオフサイドになったり、やっぱ競り勝てなかったり、こぼれだまを拾うレナトもボール運びに参戦しているので、いるべきところに選手がいなかったりで機能せず。

 それでも、時にはボールを運べることもある。今日はヘススナバスがキレキレで何度も果敢に仕掛けていた。時間が経つにつれて試合展開が変わってくる。セビリアが徐々に攻撃を相手陣地で終わらせることが多くなると、ボールを持つのがオサスナ、ボールを奪いにいくのがセビリアになっていく。

 オサスナは自分達で攻撃を展開するのはあまり上手くなさそうだった。それだったら、とにかく前線に放り込んで守備から始めればいいものをそこまでの開き直りを求めるのはちょっと酷。よって、ボールを持つセビリア→ボールを奪って攻撃を仕掛けるオサスナという構図が、徐々に逆転していく。前半20分くらいになると、その構図は完全に逆になる。

 こうなれば、試合の流れは一気にセビリアに傾く。セビリアがカペルとヘススナバスを中心に攻撃を組み立て、相手陣地の深くまでボールを運ぶ。何とかオサスナがボールを奪って、ボールを前線に送る。試合開始のときと同じように前から守備をしたくても、中盤は最終ライン付近まで下がっていて、押上が困難。よって、前線でボールを奪わなければ、オサスナは無駄走りで終わる。後ろのフォローがいないので、相手のパス精度に狂いを出してもあまり意味がない。つまり、前線からのプレスも完全に効かなくなる。

 よって、オサスナの命運やいかに。しかし、GKのリカルドが好セーブを連発したこと、中盤が前線からのプレスをあきらめて、DFと連携して引いたことでセビリアはペースを掴むものの決定機をなかなか作れず。前半は0-0のまま終わる。

 ■赤紙連発

 後半になると、オサスナは前から守備をすることをあきらめ、後ろでセビリアを迎え撃つ形となる。オサスナは守備に自身があるようで、確かにセビリアは崩しの局面で苦労していた。パワープレーなどのごり押しという選択肢がないと、他の選択もあまり綺麗に決まらないもので。

 しかし、セットプレーから先制。チェバントンのフリーキックをポウルセンがとび蹴りで、55分にセビリアが先制。これは不味いオサスナ。このままでは点が入る気配がないので、一気に2人交代。マーゲラ→ソラ。エリセ→フォントで攻撃に出る。オサスナはワントップから2トップに変更。

 セビリアは先制しても闘い方をかえずに攻めまくる。特にアウベスは同考えても上がりすぎ。ポウルセンの必死にアウベスの上がったスペースをカバーしている姿は印象的だった。

 オサスナのソラはそのアウベスの空けたスペースを狙い続け、そのスペースでボールを受けると果敢に仕掛け続ける。対ポウルセン。その果敢な姿勢がソラの見事な突破を引き出す。左サイドからソラがポウルセンを華麗に抜き去り、ゴールを決めて同点。69分の同点ゴールだった。

 その後はお互いに攻めあい。最後に赤紙が連発。最後はPKをルイスファビアーノが決めて2-1。後味の悪い試合となった。最後のPKはハンドをとられたようだけど、かなり苦しい判定。取り消されるかもね。試合終了。

 ■独り言

 オサスナは失点しないための守備を行っている。スペインでも守備的なチームは増えてきたが、どれここれも点を取るための守備を見せているので、見ていて非常に面白い。オサスナの守備組織も見事なんだけど、ちょっと見ていて未来がない。前線にいい選手がいるので、もっとなんとかならんかと。

posted by josepgualdiola |09:38 | リーガエスパニョーラ/07~08 | コメント(4) | トラックバック(0)
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セビリア対オサスナ ~赤紙~

相変わらず深い分析ですね。そして代表戦のよりもやっぱりこの文章のほうが見ていて落ち着く感じがしました!

セビリアは前半の最初のほうのボール運び苦労してましたね。あそこで組織カウンター炸裂していれば結果は変わったんじゃないかと思います!

点を取るための守備、失点しないための守備の違いって何でしょう?教えていただけるとありがたいです!

posted by イニエスタ | 2008-01-27 13:57

セビリア対オサスナ ~赤紙~

カペル対アスビリクエタも結構面白かったです。

カペルは完全にスタメンに定着しちゃったみたいで。
ナバスと共にドリブルキレキレですし、何回かいいクロスもあげてくるしで。またプレーのほとんどを左足オンリーでやる所が凄いですね。

あと個人的に思うのが、左SBはドラゴじゃなくアドリアーノとかドゥダを起用したほうが攻撃がより活性化しそうな気がします。
ポウルセンがさらに大変なことになりそうですが…。

posted by Nari | 2008-01-27 14:29

セビリア対オサスナ ~赤紙~

前回のセビリアのコラムであげてましたが、ファビアーノは(カヌーテがいなくても)ゴールを奪える気配はあったのでしょうか?

posted by クドウ | 2008-01-27 17:52

セビリア対オサスナ ~赤紙~

コメントありがとうございます。

この試合では興味深い現象がおきました。あのセビリアが、、長いサイドチェンジをするようになったことです。一気にサイドを変えることは、チャンスでもあり、ピンチでもあります。ただし、そのリスクはコントロールできます。

ダニエルアウベスの正確なロングキックと、個でも負けないカペルの存在がリスクを減らしています。

ちょうど右サイド偏中のセビリアですが、このサイドチェンジは相手にとって最悪の存在になるかもしれません。

ちょうど、日本も相手をサイドに偏らせて、サイドチェンジを狙っているようですが、アウベスとカペルの役割を担える選手は誰でしょうか。

>>イニエスタさん
その両者の違いですが、ボールを奪ったとの攻撃を意識しているか、していないかだと思います。

例えば、ロスタイムでリードしている状況では、攻撃を意識する必要はあまりありません。なので、全員がゴール前に立ちはだかることがあります。

これは失点しないための守備の代表例かと思います。

>>Nariさん
エスキュデも過労で倒れそうですね。点を取りにいくときのオプションとしては見たいです。

>>クドウさん
あまり感じませんでした。がむしゃらにシュートを打っていましたが。

posted by josepgualdiola | 2008-01-30 10:04

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