2008年01月21日
アトレチコ対レアルの雑感
マドリッドダービー。ここでアトレチコが負けるようなことがあると、レアルの独走は止まらない気配になってしまう。内容よりも結果。アトレチコの奮起に期待。アトレチコはクレーベルの代わりにモッタをスタメンで使ってきた。レアルはバチスタの代わりにグティ。マルセロの位置にミゲルトーレス。レアルは開幕当初の布陣に戻してきたような気がする。レアルのキーは前線からの守備だろうな。 ■淡々と アトレチコはいつもどおりのシステムだが、レアルはグティがいるので、いつもと違う。中央にスナイデルとガゴ。右にグティ、左にロビーニョの4-4-2が一番近い表現となる。この試合でのロビーニョは体が絶好調なのか、1人で相手を追い掛け回していた。先制点もそんなロビーニョの守備から生まれる。ちなみに34秒で先制点が生まれた。 右サイドにグティ。対面にはアントニオロペスとシモン。どう考えても危なっかしい選択。いくら累積明けのセルヒオラモスが後ろに控えているからといってもリスクが高そうに見えた。しかし、アトレチコがサイド攻撃をがむしゃらに仕掛けてこなかったので、助かったレアル。 アトレチコは未だによくわからない。今日のレアルは高い位置でボールを奪うよりも、相手DFラインからでるボールのコースを限定することに尽力していた。つまり、攻撃の方向を限定することで後ろをサポート。もともとDFラインの組み立て能力は低いし、ボールを受ける選手もアグエロ、フォルランくらいである。シモンやマキシは前を向いてボールを受けさせなければ、問題にはならない。 要注意は最前線から中盤の降りてくるフォルランやアグエロのマークの受け渡し。10分くらいにペペが中盤に降りていくアグエロのマークを放棄し、自分の持ち場に戻っていった場面があった。マークの受け渡しをせずに。すると、アグエロにボールが入り、アトレチコに攻撃を組み立てられてしまった。 しかし、この問題をレアルはあっさりと修正。ガゴが中盤に降りてくるアグエロとフォルランのマークにつくことで、アトレチコの攻撃はどん詰まりになっていく。ラウールガルシアはニステルたちが守備的な位置にポジションを置いているので。プレーエリアがもろかぶりであった。 アトレチコはサイドから相手を崩せばいいのだけれど、ペレアは攻撃が好きそうだけど得意ではない。マキシは個で崩すタイプの選手ではない。シモン×アントニオロペスに期待がかかるものの、前線でボールがおさまらないので、アントニオロペスは攻撃参加できない。前線で、タメが作れなくても、マイボールでボールが落ち着いていれば、攻撃参加はできるけれど、、、勇気が必要。 その勇気は時々発揮された。予想通りにアトレチコは左サイドで数的優位を作れる場面が多々あったが、予想外はラウールがグティの代わりに守備に奔走したこと。グティは右サイドを基本としているものの、中央に左にとポジションを移すことが多い。グティが自分の持ち場を離れているときに、ボールを奪われて攻撃をくらうと、グティの持ち場はカラッポなことが多かった。カラッポな場面だらけなら良かったが、ラウールがちょこちょこ戻ってきたので、アトレチコは思い切ったサイド攻撃ができないまま時間が過ぎていく。 早すぎる先制点によって、レアルは少し引いて試合を展開した。ガゴとグティが試合を組み立て、スナイデルがFWと中盤との間のクッションとして機能していた。初めて、スナイデルが本来のスナイデルの位置として、レアルで使われているのを見た気がする。中盤の底はガゴ1人で大丈夫か、、、という話だが、アトレチコには前線でボールを奪う気持ちがないので、レアルはおお助かりであった。 アトレチコのDFラインはボールを展開することが苦手なので、攻撃の方向を限定すれば勝手に自滅する。だから、前線の選手はパスコースを限定するだけでボールを奪いにいくことはしなくて良い。ロビーニョのいる左サイドの対面はマキシとペレア。このコンビは組織的な攻撃をしてくるとは考えにくいので、ロビーニョは攻撃に専念。マキシはマルセロでなく、ミゲルトーレスがしつこく対応。中央のアグエロ、フォルランが中盤に降りた場合はガゴがついていく。グティサイドの守備はラウールに気を使ってもらう。 危険なのはボールを奪った後に、ボールを奪われること。中盤にガゴとスナイデルとグティを同時起用しているので、マークは分散するし、一人一人のキープ力やボールを失わない能力は結構高い。点を取りにいかなくて良いという状況でならば、めったにボールは失わないはず。結果として、嫌な形でボールを奪われることは少なかった。自陣でガゴがボールを奪われて、フォルランにフィニッシュを許した場面くらいだろう。 ここまでアトレチコの攻撃を読みきってグティを使ったのだとしたら、凄いぞシュスター。レアルは前半終了間際にコーナーキックからニステルが追加点を決める。2-0で前半は終了。15分にペペが怪我をしたため、セルヒオラモスがCBに、サルガドが右SBになった。 ■特になし 実は前半のうちにシモンが恐らく怪我のため交代したアトレチコ。代わりに入ってきたのはレジェス。能力ダウンは否めない。特に戦い方の変わらない両チーム。レアルは正解だが、アトレチコは不正解なので、時間だけが過ぎていく。。。 後半24分に、モッタ→ルイスガルシアでアトレチコは一か八かの攻撃的布陣に出る。が、機能せず。その後クレーベルが出てくるもあまり意味はなく。ガゴ、スナイデル、グティの中盤に、セルヒオラモスがCBという状況でレアルの壁を崩せなかったアトレチコ。 問題はなぜ崩せなかったということ。いつもはフォルランとアグエロが個人技やコンビプレーで状況を打開することが多い。しかし、相手との力関係が五分五分の場合、周りの助けを欲することになる。しかし、シモンがいない。本来のマキシはそういったプレーができるはずだが、最近は活き活きしていない。そして、問題の根源は2人をいかすような動きを周りの選手ができていないことだろう。残念。これで上位にいるんだからある意味凄い。何が凄いかって、アグエロとフォルランが凄いんだけど。 ■独り言 カペッロ時代とシュスター時代の違いは、相手に合わせたサッカーができているかいないかだと思う。カペッロ時代は良くも悪くも自分達のサッカーができていた。内容はひどいものだったが。シュスター時代も守りの時間が多いので、あまり変わらないように見られがちだが、相手に合わせたシステムや守り方をするようになったと思う。非常に見ていて参考になる。
posted by josepgualdiola |09:38 |
レアルマドリッド/07~08 |
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アトレチコ対レアルの雑感
カペッロは失点を防ぐための守備を、シュスターは点を決めるための守備をしているという点が最も二人の違いを表していると思います。
posted by hahaha | 2008-01-21 14:08
アトレチコ対レアルの雑感
カペッロとシュスターを比べるのはかわいそうかなと思います。というのも、カペッロはチームをぶちこわすことからやってるので。チームに規律をもたらしたことが最大の功績だし、戦力も今と比べたら…。
つまり、カペッロが作った土台があるから、シュスターがやりたいことが出来てるだけで、昨季シュスターが監督になってたら、きっと何も出来なかったでしょう。
posted by KASHIMA | 2008-01-21 16:35
アトレチコ対レアルの雑感
状況が違うので、比べても意味がないと思いますが、かと言ってシェスターが何もできないというのは、言いすぎだと思います。ヘタフェやレバンテで規律あるサッカーができていたので・・・。
posted by ROBSON | 2008-01-21 17:33
アトレチコ対レアルの雑感
コメントありがとうございます。
カペッロ時代とシュスター時代を比べたのは、どういうサッカーの違いがあるかを明確にしたいために行いました。
どちらがより優秀だったかを判断するためではありません。どういう違いがあるかをはっきりさせることは、悪くないと思います。
ちなみに、自分は昨年のシュスター版ヘタフェののほうが好みですし、今年もカペッロのレアルが見てみたかった派です。
>>hahahaさん
確かに、カペッロ時代はDFラインが低く守りきる場面が多かったように見えます。今年はなるべく高い位置から守備をしてボールを奪おうとしていますね。
>>KASHIMAさん
いまいちわからないのですが、カペッロがチームにもたらした規律とは具体的にどのようなものなのでしょうか。その規律によって、チーム全体が守備をするようになったのでしょうか。
個人的にカペッロの遺産はミゲルトーレスだと思っています。なぜかあまり使われていません。
>>ROBSONさん
優勝できたかどうかは怪しいですね。
posted by josepgualdiola | 2008-01-21 18:26
アトレチコ対レアルの雑感
指導者としてグァルディオラさんが、どっちが興味深いかを語っているだけなので、比べてる訳ではないと思いますよ。
カペッロの戦術はどのような相手に対しても同じで、シェスターのそれは相手に合わせ、キャラクターの差やシステムの変更などで、対処している。
どっちに興味を惹かれるかは、一目瞭然ですけどねw
ただ、相手によって柔軟にシステムや人を変えると言う事が戦術の浸透を遅くしているのかもしれませんね。
個人的にはニステルの変貌にどのくらいシェスターの影響があったかが気になります。今までは、ニステルとラウールの位置関係は逆でしたしね。ニステルを下げた事によって起きた化学反応なのか、ラウールをあげた事による化学反応なのか。もしくは両方か。両方なら凄い。
posted by クドウ | 2008-01-21 18:47
アトレチコ対レアルの雑感
とにかく、銀河系の頃は、見るからに選手が監督よりえらい感じでした。というより、監督が自由にスタメンを決められないような状況だったというか。これはモリエンテスがインタビューでも言ってました。
とにかく人気優先で、人気のあるやつを使うって感じだったと思います。
だから、結局、どんなに素晴らしい監督が来ても、やりたいことが出来ない。調子の悪い選手を外すことも出来ない。選手同士でも純粋な競争ができない状態だったんです。しかもフロントは人気者を連れて来るだけ連れてくる…。こんな感じだったんですね。
まぁ、会長も代わったから、シュスターが監督になったら、何かしら出来たかもしれないですが、まず、ロナウドとベッカムを外すなんて、普通に考えて難しいですよね。点は取ってましたから。彼らを外すには、それなりの説得力がいったんです。その説得力が、シュスターにあるかと言われたら、ないですよ。レバンテを率いてたのが何だ?って言われるのがオチです。
ということで、カペッロしかできないことだったんですよね。
まぁ、誰に非難されても、おのれの信念を貫く。彼の行動によって、チームに秩序が生まれたんです。要するに、それまで練習をしっかりしなくてもスタメンを約束されてたロナウドを、外したことで、練習やれば使ってもらえるという、ごく当たり前のスピリットが戻ったというか。
で、秩序が戻れば、規律が生まれる。あとはもうボロボロになったチームを立て直すのに、まずしっかり守備させることが可能になったということでしょうか。
カペッロの戦術をどうこう言うよりも語るべきことがたくさんある、興味深い監督だなーって思ってます。要するに、彼がレアルを言うことを聞く集団にしてくれたってことですかね。
ところでニステルって変貌してますかね?
この人、どんなチームでも戦術でも点を取れる、とんでもないストライカーってことは、よ~くわかりました。ホント、とんでもないです。
posted by KASHIMA | 2008-01-21 19:41
アトレチコ対レアルの雑感
コメントありがとうございます。
>>クドウさん
代弁ありがとうございます。まさにその通りです。
>>KASHIMAさん
詳しいコメントありがとうございます。
ロナウドとベッカムを干したことは覚えています。そのせいで、選手層が薄くなり勝ち点を落としまくったと記憶しています。ベンチにお前ら誰???という選手ばかりだったかと。
その後、突然に今までの守備を固める方法から、いきなり攻撃重視にチームを切り替えたのは驚きでした。結果を見れば、この変更がすべてだったのだと思います。
ただし、その時期のレアルのサッカーに、自分は規律を見出すことはできませんでした。
自分はあまりチームの内部のことに興味がありません。なぜ、興味がないかというと、本当のことはわからないからです。それはスペインのチームであろうと、Jのチームであろうと変わらないと思います。
でも、ピッチの中で行われていることは自分の目で判断できます。ある程度はですが。
だからこそ、カペッロのもらたしたものがピッチレベルで具現化されるまで、監督を続けて欲しかった気持ちがあります。
今となっては闇の中ですが。
posted by josepgualdiola | 2008-01-21 21:38
アトレチコ対レアルの雑感
まったくその通り。
内部のことはわからない。
ただ、情報はあるにこしたことがないです。
選手のインタビューも基本的には、本当のことを言ってない。でも本音はうっすらわかることはある。
たとえばラウルのインタビューで、ロナウドとは良い付き合いだった、でも練習はあまりまじめにやってなかったというようなことを発言していた。
ああ、この2人は仲が悪いんだろうなって思いましたよ。だって、僕はロナウドが来てからずっとレアルの試合を見てるけど、ロナウドがラウルをアシストしたこと、ほとんど見てないですから。ドフリーでいるのに。練習を怠けるロナウドをラウルも好ましく思ってなかったことは、おそらく事実でしょうね。
そういうピッチで起こってることと情報をうまくミックスして、自分なりの結論をいつも導きだしてます。まぁ本当のところはわからないんですけど。
ただ、ペレス会長時代のレアル・マドリーはあきらかにおかしかった、というのは試合を見てればわかったと思います。監督が何人も代わりましたからね。
あれを立て直せるのは、本当にカペッロしかいなかったんですよね。。カペッロの自伝とかでたら、マジで読みたいです。僕はそれまでカペッロが大嫌いだったんです。それはピッチでのサッカーだけを見てたからです。でも、チームを立て直す過程を見てて、本当にコイツすげえって思うようになりました。ゴールしたあとみんなで喜ぶようになったんですよ! なんかやっとチームになったって、数年ぶりに思った記憶があります。
情報をある程度頭に入れといて、ピッチでのサッカーを見ると、ああ、これがあってこうなったんだなって繋がるんですよね。
あと、そういえばカペッロは、確かに途中からスペインのサッカーをしようとしてましたね。彼にとっても新たな挑戦だったんじゃないかと思ったんですよね。まぁ、志半ばで終わりましたけどw
インタビューでも、攻撃的なサッカーを来年してみせるっていってただけに残念。
少なくとも、あと一年見て、そこでシュスターと比べるのがフェアかな~と、いろんな記事を見て思うんですよね。あの状況で何か出来るわけないって。優勝しただけでも相当な奇跡なのに。
posted by KASHIMA | 2008-01-21 22:15
アトレチコ対レアルの雑感
カンナバーロ、エメルソン、ディアラ、ニステル。
彼らって銀河系の選手達と違って小さなクラブから苦労しつつも実力でのし上がってきた選手なんですよね。ニステルなんかはプロデビューはCBだったそうです。
彼らの加入も何かしらチームに刺激を与えたのかも知れませんね。
とにかく06~07シーズンは各リーグともそうなんですが分岐点でしたよね。
posted by Aquarius | 2008-01-22 17:07
アトレチコ対レアルの雑感
こんにちは。何時も興味深く拝見しています。
リーガでは順調なマドリーですけど、
CLまで含めて考えると、
戦術が浸透しきれてないのは不安要素な気が
しますねー。
相手はローマですし、いつまでも相手に合わせてばかりではもたないと思いますがどうでしょうか。。
posted by CLへ向けて | 2008-01-23 10:33


