2007年12月27日
チェルシー対アストンビラ ~シェフチェンコの新たな可能性~
クリスマス明けの試合。ここからプレミアは超過密日程で行われる。それでも、他のリーグがお休みをしているので、結構楽しみな時期だったりする。観ている客は楽しいが、選手やスタッフは地獄かも。 チェルシーのスタメンは、ツェフ、フェレイラ、アレックス、カウバーリョ、アレックス、アシェリーコール、エッシェン、ランパード、カルー、ジョーコール、ピサロ、シェフチェンコ。ミケルとマケレレ大先生はどうした。マケレレは手術するらしいね。システムが分からない。FWを2枚にするならカルー、シェフチェンコが鉄板だけど、、、ピサロいるし。 そんなことよりも、イラーリオを久々に見られるということで、試合を楽しみにしていたんだけれど、、、、大丈夫なのかチェフは。。。怪我してんじゃないのか。 アストンビラのスタメンは、カーソン、メルベリ、ラウルセン、ナイト、ボウマ、マロニー、レオコーカー、バリー、ヤング、カリュー、アグボンラオール。噂のアグホンラオールとバリーの腕前やいかに。さりげなくレオコーカーがウェストハムを脱出しているにショック。。アグボンラオールはアグボンと略します。 ■前半24分にランパードが交代。 序盤からチェフのロングボールでチェルシーは攻撃に出る。的は主にピサロ、時々シェフチェンコ。競り合う場所はほとんど右サイドで行われていた。不思議だったのは、アストンビラの選手がロングボールに対して上手く競れていなかったこと。恐らく競り合いの前の駆け引きでチェルシーが上を言ったのだろう。競り合う前にポジショニングをおかしくしたり、ジョーコールをおとりにしたりなどなど。 この工夫が上手く影響し、ロングボールを自分達のものにしたチェルシーは右サイドから攻めるものの、攻撃が単調で分厚くない。その理由ははっきりしていて、競り勝てるか分からないロングボールに対して、全幅の信頼を置いたポジショニングを取るのは無謀である。 前線の選手はその高いポジショニングが仕事なので当たり前だが、DFラインの前にいるランパード×エッシェンやフェレイラがピサロ、シェフチェンコに向かって放り込まれたボールに対して高いポジショニングを取る判断をするのはちょっとおただけない。競り負けたら一気にピンチだし。 そんなわけで、単調な攻撃を繰り返すチェルシー。それに対してアストンビラは噂のアグボンを中心に攻撃に出る。普段から守備をしない、守備をしてもそんなに役に立たないカルーとアシェリーコールでアグボンを観るのは危険これ極まりない。これが4-3-3だったら、ランパード、ミケル、アシェリーコールで囲めるんだけどね。残念なシステム変更だこと。 そのアグボンから何度も決定機を演出。前半12分にはアグボン→カリュー→マロニーを繋いでアストンビラが先制。よりにもよって、カルーがアグボンにボールを奪われた場面が得点のきっかけとなった。チェルシーはフラットの4-4-2だと、守備の役割分担が不透明なまんまだった。なぜに4-4-2にしたのだろうか。ライカールトの3-4-3くらい自爆行為に見えるんだけれど。 この失点以降、ピサロが不思議な行動に出る。前線でポストマンの役割をしていたピサロは中盤に降りてクサビのボールを何度も受けることを選択する。その理由は簡単。ロングボールで単調な攻撃していてもしょうがない。グラントの売りであるSBの攻撃参加はボールを繋ぐことか、絶対的なキープ力のある選手がいないとできない。残念ながら、神キープをできる選手はチェルシーにはいない。よって、繋ぐしかない。ロングボールをさせないためには俺が中盤に下がればいい。 そんなピサロの決断によって、チェルシーはロングボールから細かくボールを繋ぐようになっていく。いきなりの変更にアストンビラは驚いていた。このピサロに誰もついていけず、ピサロは何度もボールに触って試合の流れを作っていく。 前線からピサロがいなくなった。そしてシェフチェンコは右サイドに流れる癖があるので、中央には誰もいなくなった。ジョーコールは中央に流れたり、パス回しに加わっていたが、左サイドのカルーは鳥かごの鬼のようになってしまっていた。スペースが空いているので、中央に来ればいいのに来ない。よって、ピサロの決断はチームにそこまでの影響を及ぼせていなかった。 しかし、前半24分に怪我でランパードが交代すると、チェルシーの選手が活き活きしてくる。リーダー格のランパードがいなくなって、そこまでチーム内で権力を持っていないバラックの登場。そしてチームが自由になる。ランパードの交代がチームの流れを加速させるとは。。。 最初に起きたのは、ジョーコールとカルーのポジションチェンジ。ジョーコールは左サイドだと中央へ切れ込む癖があるので中央のスペースは空かなくなる。またボール触りたがりのバラックは、ロングボールをせずに味方に繋いぐことを選択していたので、うまくゲームには入れていた。 徐々にチームが上手く回りだすと、ジョーコールは右サイドで何度も仕掛けるようになる。ボールをまったく触らなかったカルーも中央に何度も進出し、得意のドリブルで攻撃にリズムを与えていた。シェフチェンコもサイドに流れずに、フィニッシュのときを大人しく待っていた。 こうしていつのまにか、4-4-2が4-3-3っぽくなっていき、ピサロは攻守に貢献。最終ラインから前線まで顔を出す運動量でどんな選手かわからなくなってしまった。ボールが回るようになると、フェレイラ、アシェリーコールの攻撃参加も見られるようになり、徐々にチェルシーがペースをつかんでいく。バラックのスルーパスでジョーコールが抜け出した決定機は見事だった。これが監督の采配だとしたら凄いんだけど、多分そうではない。理由は簡単で4-3-3に変更したならば、あそこまでピサロが自由に振舞うことはなくなったろうから。 しかし、後半42分に追加点を入れたのはアストンビラ。マロニーのミドルシュートを名手チェフが後ろにはじいてしまいゴール。怪我をしている先入観を時排除してみていた限り、前半のチェフはそこまでおかしくなかったけれど、こういうミスが出ると、やっぱり怪我しながらはきついんだなと思ってしまう。こういうミスをするとキーパーは気負いができてしまうものである、例えば自分のミスでコーナーキックを与えた場合、そのコーナーは自分で意地でも取りに行くキーパー。それでミスが出ることもあるので、後半のチェフには要注意。 前半はこのまま終わるかと思いきや、ロスタイムにバラックがPKを得る。これでナイトが退場。退場はちょっと厳しいかなと感じた。これをシェフチェンコが決めて2-1。前半はこれで終了。 ■ボールを繋げ ハーフタイムを挟んだことで、意思統一を計るチェルシー。システムを完全に4-3-3にして、さらにハイボールは禁止作戦で試合に望んだ。相手は1人少なくなった。自由になるのはCBやアンカーの位置。中盤の底にエッシェンを置いて、ボールを細かく繋がせるチェルシーが試合を支配する。 後半が始まると、いきなりシェフチェンコの強烈ミドルでチェルシーが同点に追いつく。この後半のチェルシーの攻撃はちょっと興味深かった。 シェフチェンコは相手を背負ってボールをキープすることはできるけれど、得意ではないし、恐らく好きでもない。前を向いてのボールを受けること、相手の裏でボールを受けることが好きなような。前を向いてボールを受けるには、相手のプレスがきつい場所から離れなければならない。それか、味方とのポジションチェンジで相手のマークをかく乱する方法。 アストンビラに退場者が出たこと、前半の途中からボールをまわす意識が高くなったこと。そんな両チームの原因によって、後半のチェルシーはポゼッションを実現する。ロングボールがなくなったことで、後ろからの攻撃参加は容易になるし、シェフチェンコも必要以上に体をはる必要がなくなった。 シェフチェンコは前を向いてボールを触るため、相手のプレッシャーから逃げようと、相手のDFラインから遠ざかることが多かった。そのシェフチェンコの空けたスペースには、2列目からの飛び出しが持ち味のバラック、そしてスクランブルで中盤を担当していたピサロが顔を出していた。状況によってはシェフチェンコがトップ下、ピサロ×バラックがFWのような。 このピサロバラックの動きによって、チェルシーの前線は流動性を手にいてる。また、両SBの攻撃参加によって、両WGの位置も中央よりになっていった。両SBはあまりボールには絡んでいなかったけれど、高いポジショニングでチームに貢献していた。中央で分厚い攻撃をスル準備が完成である。 同点ゴールは、相手のマークを外すために中盤に降りてきたシェフチェンコに、中央でボールを受けたカルーがパス。それをミドルという場面だった。 逆転ゴールは、アレックスの攻撃参加→中盤でシェフチェンコがボールを受け→相手をひきつけてアレックスにリターン→アレックスはフリーでシュート→ゴールであった。 真ん中を堅く固める相手にチェルシーはミドルを連発。またカウバーリョがビルドアップに頻繁に加わって攻撃に厚みを与えるなどやりたいほうだであった。相手が少ない状況だからポゼッションできたわけだけれども、これくらいボールを保持できるようになれば、シェフチェンコは復活するかもね。そんな65分までの流れ。 3-2のスコアで残り時間は25分。非常に微妙な時間帯。しかし、相手が1人少ない、しかもチームは上手く機能している。こんな状況で選手に判断を任せたら攻めるに決まっている。 70分にアストンビラがロングボール。これをチェルシーは後ろから相手を押さえつけたか押したかでファウルを取られてしまう。このセットプレーのチャンスをアストンビラが活かしなんと同点。ヤングの蹴ったボールも完璧だったし、ラウルセンのボレーも見事だった。 同点に追いつかれたので、チェルシーは猛攻。アレックスもPSV時代を彷彿とさせる攻撃参加を見せる。しかし、後一歩のところで波長が合わず。ピサロがスルーしてればバラックがズドン、なんて場面もあった。 79分にビラがカウンター。これをカウバーリョが両足タックルで一発退場。これも一発はかわいそうな退場に見えた。ま、ビラに退場者が出ているという事情が絡んでいるのだろう。10対10に。 82分に謎の交代。中央で奮闘していたシェフチェンコに変わってSWP。。。。。。84分にはピサロ→ミケル。。。。 86分に中央に移ったジョーコールがFKを得る。位置はゴールに近くて絶好の場所である。キッカーはバラック。あまりチェルシーで蹴らせてもらった印象がない。でも、バラックは落ち着いてゴール。4-3。 89分にSWP。軽くヤングに抜きさかれるとビラは空中戦でボールは右サイドから左サイド→中央へ。そして最後はアシェリーコールがハンドでボールを止めてPK。これをバリーが決めて4-4。SWP。。。。。 ■独り言 荒れた試合となったが、内容があったので結構面白かった。特にシェフチェンコの活かし方は参考になったかと。それとグラントは途中交代の采配が上手くないし、そもそもなぜに4-4-2だったのかは完全に謎。インタビューでもあさってみようかと思う。 アグボンよりもヤングが気になった。そしてレオコーカーとベアウッドが元気そうだったので安心安心。
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posted by josepgualdiola |22:22 |
プレミアリーグ/0708 |
コメント(6) |
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チェルシー対アストンビラ ~シェフチェンコの新たな可能性~
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1.5列目~2列目で躍動するシェフチェンコ・・・記事を読んでてなんとなくトッティとカカのプレイスタイルを足して割ったような印象を受けました。今回限りの即興だけで終わらせてほしくないですねぇ。
最近のFWでは流動的にポジションを変え、やや下がってボールに触れることによってリズムに乗る選手が良いパフォーマンスをしてるような。組み立てにも参加してもらえるマルチな働きのできるFWが重用されているってことかもしれない。インザーギやジラルディーノには苦難の時代か・・・
posted by kurame2 | 2007-12-28 03:16
チェルシー対アストンビラ ~シェフチェンコの新たな可能性~
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チェルシーは相変わらずビラは苦手ですね(笑)
バルサにとってビジャレアルみたいな存在。
今までドロクバ依存が高かったのでいなくなり、シェバを生かすシステムを模索中でしょうね。
監督の腕の見せ所でしょうか?
ただチェルシーにはモウリーニョが植えつけた勝負のメンタルが選手達にまだ残っています。
それが救いではないかと。ファンの心を打つものがあります。
地中海岸の2チームにはそれが感じられない。
自分はこのチームもモウリーニョもかつては大嫌いでしたが、最近は応援しています。
前節アーセナル戦もそれがすごく感じられた。
さすがに2~3年前に比べたらもの足りないでしょうが。彼らも年をとったから。
posted by サントス | 2007-12-28 10:52
チェルシー対アストンビラ ~シェフチェンコの新たな可能性~
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おひさしぶりです。
いつも楽しく見ております。
ピサロが降りてきたのはなかなか面白かったですね。しかも、その後自由人になっちゃうし。
グラントさんはともかく、やはりテン・カーテの色が、濃く出てきたんでしょうか?
そうなると、新しいチェルシーが生まれそうで、興味深いですね。
posted by おさむ | 2007-12-28 15:57
チェルシー対アストンビラ ~シェフチェンコの新たな可能性~
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面白い試合でしたね。
まぁ、あんなチェルシーが観れるとは
後半のチェルシーの戦いはサッカーの色んな要素が入っていた感じがしました。
あんだけリスク背負うチェルシーを観れたのは嬉しかったです。
後半の、チェルシーは今トレンドとなっている「人もボールも動くサッカー」だったかなぁと。
エッシェンがロシツキの様なアクセントをつけていたあたりは
プラスアルファの個の力もありましたし。
そのやり方だとシェフチェンコはやりやすそうでしたね。
その分もうひとつのトレンドである「考えて走る」に関しては、全く駄目だったような気もします。
ボール取られることを想定してる部分は皆無だったかなぁと。
カルバリョのレッドに関しては、私は当然だろうと思いました。
プロフェッショナルファールの選択は正しいけどあそこで足の裏を見せるのはお粗末かなぁと。
チェホのタイムリーエラー程ではないですけど、タイプ的には似たようなミスと思いました。
バラックのフリーキックは、ブンデスリーガでよく見たなぁって懐かしくなりました。
次はランパードが怪我の間に一度ぐらいオーラがでてるバラックを観れることを期待したいです。
posted by ahoaho | 2007-12-29 04:51
チェルシー対アストンビラ ~シェフチェンコの新たな可能性~
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内容が分かりやすくて、面白いです
posted by ミンチェ | 2007-12-29 20:00
チェルシー対アストンビラ ~シェフチェンコの新たな可能性~
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コメントありがとうございます。
>>kurame2さん
完成度は違いますが、トッティよりの動きをしていました。守備組織が発達したことで、それを崩すには流動性が今のところ一番簡単に手に入る方法のような気がします。走ればいいので。
>>サントスさん
残念ながら、今回のシステムは偶然の産物だと思います。ただ、ここで得た利益をドログバ不在の時期に実行できるかでグラントの評価が下せそうです。
>>おさむさん
お久しぶりです。昨日の試合がテンカーテっぽいかといわれると、首を傾げます。アヤックスではいたってフツーのサッカーでしたし。
なんいせよ4-4のスコアに惑わされずに、良かったこと悪かったことを整理して望んで欲しいです。ピサロがあんな選手だと知りませんでした。
>>ahoahoさん
ピサロ×バラックはあまり守備のことを考えているようには見えませんでしたね。攻撃面では考えて走っていたのか、本能で走っていたのか。機能したのはいいことですけど、狙ってそれができたかどうかは、かなり重要だと思います。
>>ミンチェさん
ありがとうございます。
posted by josepgualdiola | 2007-12-29 23:30
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