2007年11月30日
リヨン対バルセロナ ~個人技とそれをもたないもの~
どうも調子の上がらないリヨン、チアゴでも買い戻せばいいのに。ベンアルファとベンゼマに期待か。そういえば、リールの主力がリヨンに加入したような。この試合は絶対に負けられない試合らしい。 リヨンのスタメンは、ベルクートル、グロッソ、アンデルソン、スキラッチ、レベイェール、ジュニーニョ、トゥララン、ファビオサントス、ベンアルファ、フレッジ、ゴブ。リールコンビでてねええじゃん。ベンゼマは怪我をしたらしい。 バルセロナは勝てばOK。さっさと勝って、いらぬプレッシャーから開放されたいところである。経験を欲しがっている選手もたくさんいるし、そのころにはリハビリの場を欲している選手もいることだろう。 バルセロナのスタメンは、バルデス、アビダル、ミリ-ト、プジョル、ザンブロッタ、ヤヤ、グジョンセン、シャビ、イニエスタ、ボージャン、メッシ。ボージャンをスタメンで使うとは、ライカールトもやるじゃないか。そしてアンリ抜きのバルサ。これも楽しみである。 ■17歳と3ヶ月 自分の知っている限りではポゼッションサッカーを思考している両チーム同士の戦い。どちらかというと、リヨンのほうが組織的か。単純にバルサの個人技が抜けているだけかもしれないが。 序盤からリヨンは前線からプレスをかける。最近のバルサはCBが自由になることが多かった。その代わりに中盤はきつきつ。リヨンはバルサのDFライン全体に自由を与えるのが嫌だったのだろう。なぜ嫌だったかはよくわからない。ザンブロッタがボールを持つと、フレッジが中央のパスコースを切った場面から、とにかくボールを奪う意思が垣間見られる。 今日のバルサのスタメンを見る限り、DFラインからボールをだすリーダーはミリート。ミスパスも多いが、徐々に調子も上がってきている。そのミリートにボールが渡らないようにすべきだが、そういった意図は見えなかった。案の定、ミリートがすぐにフリーになり、結果としてパスはミスになったが妙な試合開始直後の現象だった。高い位置でボールを奪いたければ、もっと前から行かないといけない。 そんなミリートのパスミスから、リヨンがゆっくりと攻撃を組み立てる。さすがポゼッション主体のチーム。でもマルダの不在は大きいのだろう。だから今シーズンは不調なのかな。 ゆったりとボールを繋ぐリヨンに対して、アンリもロナウジーニョいないバルサはさすがに守備の戻りが早い。どうせボール奪いに行っても交わされるならさっさと戻る。良い開き直りである。余裕のリヨンに背後からボージャンが迫ってくる。バルサの攻撃の始まり。 不意のボージャンのプレスによって、リヨンはパスミス。密集地帯にパスをし、自らボールを失う。するとボールはすぐにメッシへ。プレスをかけたボージャンは右サイドを疾走。このボージャンの動きにリヨンはつられて、メッシに飛び込めず。ボールはボージャンへ。そのボージャンは右サイドから逆サイドのイニエスタへインサイドでピンポイント。そしてゴール。まだ開始3分。 その後バルサに押し込まれるリヨン。ボールをどこで奪うか、プレスをどこから行くかという意思が明確でない。でも、守備にかける人数は正解。ひとまず耐えて、勝負のときを待っているようである。 前半7分にゴブがヤヤに吹っ飛ばされてリヨンはFKを得る。めちゃくちゃ遠い。キッカーはもちろんジュニーニョ。ジュニーニョはクロス気味にボールをあげる。なぜかフレッジがゴール前でフリーになり、クロスをスルー。ボールはそのままゴールに吸い込まれた。枠に入れるクロスを実現できるジュニーニョはさすが。マーカーのミリートはどうやらオフサイドを狙ったようであった。確かにオフサイドぽかったが、旗は上がらず。早くも同点。 前半10分からリヨンの守備が明確になる。前線からボールを奪いに行くことをやめ、全体的に引いて中盤のスペースを潰す形。どうやらオールコートプレスは最初だけのようである。しかし、この形でバルサとやりあうにはシャビらに前を向かせない執拗な守備が要求される。しかし、リヨンは結構甘めであった。やさしい。何で前を向かせたら駄目かというと、ボールを前に展開した結果が、相手陣地でのスローインでもOKなわけで。だからボールを前に運ばせたら駄目ってことです。パスを出させるならプジョルにやらせよう。 と思いきや、前線でボールを失った時の、リヨンの攻守の切り替えは早い。ボールを失った瞬間にボールを奪いに行く。前半14分にはボールを失い→奪い返し決定機を作る。 バルサは中盤の底で前を向けるものの、前線の選手の攻撃意識が高すぎて距離が遠い。もう少し細かくワンツーを入れて運びたいところだが。左サイドのイニエスタが中盤に降りてくるとボールが回るようになる。前半15分のグジョンセン→ヤヤミドルのきっかけはイニエスタ。 前半26分ぐらいになると、どうもバルサが手詰まりになっていく。リヨンの守備がいいというよりは、バルサの攻撃に工夫がない。イニエスタは中盤を助けに来ないし、グジョンセンは頑張っているものの中盤でシャビを助けるには経験が足らない。ザンブロッタがフリーでボールを受けてもメッシとうまく絡めない。イニエスタはアビダルを使わない。こんな状態ではボージャンまでボールがこない。 こんなときはロナウジーニョが真ん中にいると、馬鹿みたいにボールをもらいに中盤に降りてくるので、意外に機能する気がする。アンリは問題外。バルサの攻撃が機能不全を起こしているので、リヨンがボールを奪う場面も増え、攻撃の回数も増えていく。前半27分にはグジョンセンが埋めるスペースの位置を間違ったせいで、リヨンは大チャンスを迎える。その直後にはジュニーニョがゴール前でFKのチャンスを得たりとリヨンも攻勢に出る。 そして試合はこう着状態。お互いラフプレーも増え、イエローが連発するなか、なぜかライカールトが退席処分。アンリを外して、ロナウジーニョを外してこれだとイラつく気持ちも少しは分かる。 ■交代の狙いと何が悪いのか 後半になると、リヨンが左サイドを起点にして攻勢に出る。荒っぽいプレーもかなり減った。ハーフタイムを挟んだことで、冷静さとやるべきことを統一してきたのだろう。逆にバルサはちぐはぐなままだった。前半の30分からずっと、リヨンペースで試合が進む。 しかし、リヨンには困ったときのセットプレーしか相手の壁を打ち破る方法がない。昨年、リーグアンで神のようなプレを連発したマルダはもういない。その代わりのベンアルファはまだまだその能力には至らない。ゴブも同胞のアビダル相手に個人技計算できるレベルではない。組織で崩そうにも抜群のインテリジェンスを見せていたチアゴもいない。何とかバルサでも守りきれそうな気配である。 バルサはボージャンがひとり動き回っていた。いいときのバルサはポジションが流動的にかわる。両サイドに流れたり、中盤に降りたり。なかなか結果が出なかったのは周りがちっとも呼応してくれなかったから。特にイニエスタ。ボージャンが左に流れてきたら中央に行こうぜ。 そんなボージャンの頑張りが得点に繋がる。後半13分に右サイドに流れ、相手を引き寄せてメッシへラストパス。メッシはドリブルで突っかけPKを得る。これをメッシが遠藤のようなPKを見せて2-1。個人技で打開しちゃったバルサ。なぜか得直後にメッシにイエロー。 後半14分、失点直後にリヨンはフレッジ→ケイタ。でた。でも、センターフォワードいなくなるじゃん。どうするのだろう。ケイタは右サイドから突破を狙うはず。ケイタ対アビダル。 後半15分にすばやい攻守の切り替えからボールを奪うと、プジョルがきついファウル。イエローですんでよかったね。その後もシュートは許さないものの、ボールは支配されるバルサ。 後半20分にはイニエスタ→グジョンセン、メッシの中央からの突破と、徐々にボージャンの意図にチームが対応してくる。リヨンは更なる攻勢に出るために、ファビオサントス→シェルストレーム。 後半25分にとうとうグジョンセン→ロナウジーニョ登場。今日のグジョンセンはやはりまだまだ。中盤の仕事がそもそもできていないし、守備のポジショニングもちょっと高い。頑張りは認めるが、それがチームにとって有益に繋がっているか非常に微妙。もう少し耐える必要がある。ただ、ボージャンをCFで使うならば、今後が化ける可能性もあり。バルサは守備固めでもなく、ちょっとわかりにくい交代のメッセージだな。 ロナウジーニョを入れたものの、特に攻撃に変化はなく。イニエスタは中盤に入っても、昨年の活躍は期待できず。つまり、状況は変わらない。どちらかというと、前線でボールを持っている選手にプレスを行く人数が足りていないように見えた。中盤のシャビかイニエスタがゾーンを越えてプレスに行っていた。中盤がそんなに前に出たら、いるべき場所にスペースができてしまうよ。メッシやボージャンがお疲れ気味なので、ここをかえたほうが良かったかもしれない。 その緩慢になった前線の守備で、中盤が不必要なくらい前がかりになったバルセロナは、後半33分に中盤とDFラインの空いたスペースをトゥラランに使われる。ボールは右サイドへ。右サイドでいるのはケイタ。レベイエールはケイタを追い越すことなく中央へ。 ケイタ対アビダル、、かと思いきや、ロナウジーニョ対ケイタ。もちろんケイタが勝つが、カバーにアビダルが入っているので、ケイタはクロスをあげるだけで精一杯。そのクロスをクリアするが、クリアが中途半端な上、誰もボールに行かず。これをゴール前でつながれ、今度こそアビダル対ケイタ。アビダルはケイタを倒してPK。それをジュニーニョが決めて同点。まさかこの失点をロナウジーニョのせいにする人はいないだろう。多分。残りは10分。 リヨンはベンアルファ→レミーで攻撃的な采配、バルサはザンブロッタ→メルケスと謎の采配。ザンブロッタを休ませるためか、守備固めか。守備固めならそこじゃないって。別に右サイドは攻略されていないし。 試合はそのまま終了。ロスタイムにバルサが簡単なパスミスから危ない場面があった。ちょっと簡単なパスミスが多い。 ■独り言 ロナウジーニョはサイドチェンジにキープ力にと、それなりに仕事はしていた。うん、問題はやっぱり采配だろうな。あとイニエスタ。生みの苦しみだろうが、イメチャンのタイミングが悪い。もうすぐデコが戻ってくると思うけれど、いきなりグジョンセンを外したら、また中盤で余裕がなくなる。グジョンセンを計算できる中盤の選手にするためにも、もう少し我慢して欲しい。余裕があるって大切。昨年のロナウジーニョ×ジオみたいな場面はしばらく見れそうにないぞ。 リヨンはマルダの穴が埋めきれていない印象。国内でどうか知らないが、中盤も人が足らないようで。。ボドメルは計算できないのかな。
posted by josepgualdiola |09:19 |
チャンピオンズリーグ/07~08 |
コメント(11) |
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リヨン対バルセロナ ~個人技とそれをもたないもの~
2-1になった場面のキックオフでメッシとシャビにイエローが出たのは笑いました。
レフェリーはかなり神経質になってましたね。
トータルで考えると良かったように思いますが。
しかしボージャンかなり頑張りますね。
スタメン起用は嬉しかったです。
posted by nanashi | 2007-11-30 13:43
リヨン対バルセロナ ~個人技とそれをもたないもの~
イニはグドヨンセンがハーフならもっと助けないとだめですよね。テクニックはバロンドールレベルですが、去年より運動量が足りん。あんなドリブルがあるからウイングはありだと思うけどな~。
デコが来れば解決しそうですが。でも仰るとおりグドヨンセンは継続しないといいも悪いもないと思いますね。
posted by ゼノ | 2007-11-30 14:56
リヨン対バルセロナ ~個人技とそれをもたないもの~
CLのGS5節まで観て、プレミア4強が世界№1~№4のビッグクラブだなと改めて認識させられた。
イタリア勢には奮起してもらいたいです。リヨンももう少しフィニッシュのパターンが増えればチャンスはある。
人数かけた守備できない&ミスの多いスペイン勢は今年もCLで一蹴されそう…。
posted by どど | 2007-11-30 16:23
リヨン対バルセロナ ~個人技とそれをもたないもの~
個人的はフレッジとベンゼマのコンビがどれくらいのものだか見てみたかったです。
ボドメールは、クリス離脱、カサッパ移籍の影響で最終ラインに入る事が多かったので中盤で計算出来るかどうかを試す時間すらなかったような気がします。高さ、上手さ、強さが揃っているので中盤で使われると面白いんですけどね。
posted by クドウ | 2007-11-30 16:38
リヨン対バルセロナ ~個人技とそれをもたないもの~
やっぱりロナウジーニョのサイドチェンジは、はずせないな~と思いました。
去年のジオの駆け上がりは最高だったんですけどね、当分無理かぁ。というか今シーズンは観れなそう…
posted by peppug04 | 2007-11-30 16:42
リヨン対バルセロナ ~個人技とそれをもたないもの~
ポゼッション志向の強い両チームのガチンコは
おもしろかったですね!
翌日セルティック対シャフタール戦を観たので
レベルの高さを改めて実感しました。
バルサはデコ不在の影響が浮き彫りになった試合でしたね。
華麗なリヨンの中にあって数少ないファイタータイプの
ファビオ・サントスが印象に残りました。
>中盤が不必要なくらい前がかり
それくらいバランス悪い方がバルサらしくて僕は好きですけどね。
posted by takuro7 | 2007-11-30 18:11
リヨン対バルセロナ ~個人技とそれをもたないもの~
2年前のCLのマドリーを粉砕していたリヨン。
チェルシーと死闘していたバルサ。
懐かしいですね。両者とも素晴らしいチームでした。この時に両者のバトルが観たかった。
今は50%くらいチーム力が落ちたような気がして試合を観ていてとても悲しかったです。
救いは両チームとも前線にユース(カンテラ)出身の素晴らしい選手がいると言う事です。
両チームとも課題はやはり中盤ですね。
リヨンにはかつてエッセン、ディアラ、チアゴ
バルサにはバンボメル、モッタ、ガブリ、ジオ
などがいましたけど。
冬にでも、中盤の即戦力を補強してほしいです。
リバプールで干されてるシソコとか。
バルセロナダービーは悲惨な結果になりそうな気がします。
posted by サントス | 2007-12-01 08:19
リヨン対バルセロナ ~個人技とそれをもたないもの~
皆のコメント見ているとロナウジーニョ&ジオのコンビには良い印象を持っていたようですね。ジオは守備が多少、軽い部分があり良くも悪くも無難な所がある選手でしたが、ロナウジーニョを追い越していくタイミングは絶妙でした。アビダルがそれをできていないのかロナウジーニョが出さないのか・・・・
どうもアンリがしばらく怪我で出れなくなりそう。もしかしてこのままボヤンが評価を確立して立場を固めてしまったりして。年齢的に日本だったらいまごろ高校選手権を目指しているのが普通と考えると恐ろしいですね。
とにもかくにもこれでグループリーグ1位抜けが決定。リーガもまずは上位をキープしているわけだしまずまずと思っています。以前にも書き込みましたが年内は我慢の時期と思ってますので。もちろんクラシコは必勝ですけどね。
フットボールとは相対的なものですので、例えバルサが完調じゃないとしても、相手がそれを必ず上回れるほど機能し結果をだせるとは限りません。結局、個人の能力が勝っているとなんとなく守れてしまったりしますしね。なにが言いたいかとゆうと、結局、バルサはなんだかんだで大崩れはしないだろうなということです。良い時のスペクタル性は今季は厳しい気がしますけどね。
まさかアーセナルが2位抜けしそうだけどいきなり当たらないだろうな・・・
posted by T33 | 2007-12-01 10:32
リヨン対バルセロナ ~個人技とそれをもたないもの~
ドス・サントスはどこへ?
posted by ぼやん | 2007-12-01 11:04
リヨン対バルセロナ ~個人技とそれをもたないもの~
>ドス・サントスはどこへ?
ジオバーニは怪我
posted by T33 | 2007-12-01 11:18
リヨン対バルセロナ ~個人技とそれをもたないもの~
コメントありがとうございます。
>>nanashiさん
ボージャン頑張りますよね。まさか最後まで引っ張るとは思いませんでしたが。
>>ゼノさん
試合に出ない選手の評価が上がることはよくあることです。ただデコに対して過剰な期待が高まるのは危険な気がしています。昨年は最悪でしたし、坊主にしてから今年にかけても全盛期と比べると怪しさまんてんです。
>>どどさん
アーセナルは相手をリスペクトすればいいところまでいけると思います。ただあのチームは格上にしか、そういう態度を取らない傾向が強いです。監督の性格もあるでしょう。
ユナイテッドは相手に合わせることが苦手な印象があります。そのぶん、組織を破壊する力は随一だと思いますが。イタリア勢との決勝トーナメントがキーでしょうね。
チェルシーは困ったときのモウリーニョ采配がなくなったので、どうなんでしょうか。確立は多少下がったと思います。でもトーナメントは強いかもしれません。逆にリーグはやばいでしょうね。
今季になってから一度も見ていないリバプールについては、ノーコメントです。
>>クドウさん
情報ありがとうございます。ベンゼマはいつか見れたらなと。
>>peppug04さん
シャビは一発のサイドチェンジしませんからね。デコがするようなイメージがありますが、一番はロナウジーニョだと思います。
>>takuro7さん
あのバランスの悪さは許容するべきでないと思います。攻撃で前がかりになるのは歓迎ですが、守備の機能不全による前がかりは最低です。
>>サントスさん
ロナウジーニョが奇跡でも起こさない限り、エスパニョール戦は厳しいでしょうね。とか書くと、あっさり勝ってしまいそうな気がします。
中盤の補強は難しいですよね。足りないわけでもなく、スタメンがそろっていないわけでもなく。。。
>>T33さん
ロナウジーニョ×ジオの表現についてですが、象徴として使っているだけで、ベストかというと微妙だと思います。分かりやすさを重視してみました。なるべく同じ画を思い浮かべて欲しかったので。
フットボールは想定的~というくだりですが、完全に同意です。大きく崩れたほうが、根本の問題が解決されそうですが、崩れないと自分も思っています。決断ですね。
posted by josepgualdiola | 2007-12-01 19:53


