2007年11月18日
スペイン対スウェーデン
予選敗退が現実的になっていたはずだが、いつのまにやらほぼ予選突破確定のスペイン。非常に複雑な突破条件になっていて、説明する気にもならない。ようするに、勝てば決定。引き分ければ決定的。そんな感じ。 ちなみにスウェ-デンもほぼ確定的。こちらは引き分ければ決定。ひさしぶりにイブラヒモビッチを見る。キャプテンはリュングベリ。セスクとは抱き合って握手していた。 スペインのスタメンは、カシージャス、カプテビラ、マルチェナ、プジョル、セルヒオラモス、アルベルダ、シャビ、セスク、シルバ、イニエスタ、ビジャ。このメンバーだとバルサスタイルっぽい。セナがさりげなく代表に復帰。 スウェーデンのスタメンは、イサクション、エドマン、ハンソン、メルベリ、ニルソン、リュングベリ、スベンソン、アンデション、ヴィムヘルムション、ローセンベリ、イブラヒモビッチ。 ■空気を読むということ 本来はそこにホアキンがいるはずだった。しかし、そこにはイニエスタがいた。守備を意識したのか、ポゼッションを意識したのか。そこにはイニエスタがいた。 4-3-3ではなく4-1-4-1で試合を進めるスペイン。ホームということもあり、序盤はボールを支配していた。いや、支配させられていた。表面上、うまくボールが回っているので、選手も気持ち悪くなかっただろう。このままボールを保持していれば、いつかどこかで突破できるはず。だからボールをまわそう。みんな空気を読んでいた。悪い意味で。 スウェーデンはオーソドックスな4-4-2。DFライン、中盤のラインを下げないように気を使っているように見えた。できるだけ中盤をコンパクトにする。そして、ゴール前まで進入させないようにする。モラル良し、組織良し、フィジカル良し。の守備の前にスペインはなかなかフィニッシュまで持っていけない。 そして一番興味深かったのはイブラヒモビッチとローゼンベリ。2人ともいやらしくスペースを埋めていた。ボールに寄せることは非常にまれなので、守備をしていないに見えるが、抜群のスペースを埋める働きをしていた。マケレレばりの能力である。 2人の位置は少し低かった。センターサークルよりも自陣より。ふつうの4-4-2ではここまで下がることはあまりない。下がる場合は熱心に相手を追い掛け回す場合が多い。でも、2人はいざというときしか中盤を助けることはなかった。もう少しイザって思ってくれたら、スペインの中盤を破壊できたかもしれない。それにスウェーデンももっと乱暴だったらな。いまいち必死さがない。 スペインがボールを保持する→サイドが詰まる→逆サイドに展開。良くあるパターンである。しかし、ロナウジーニョもベッカムもロベカルもスペインにはいない。ちなみに、シャビアロンソは干され気味。つまり、長いサイドチェンジを好き好んでする選手がいないのである。そういう場合、シルバ→アルベルダ→セルヒオラモス、みたいな具合でボールが逆サイドに展開される。 しかし、アルベルダの周りにはイブラヒモビッチ、ローゼンベリがうろちょろしている。だからCB経由でサイドチェンジする。すると、サイドをチェンジする意味がなくなる。そのタイムロスがスウェーデンに守備を立て直す時間を与えてしまうからだ。 そんなわけで困ったスペイン。空気を読まない選手大募集。アルベルダの横に行って仕事を横取りする選手や、引き分けでいいのにがんがん攻めあがるSB、ボールを持ったらとにかくフリーランニングする選手、自分のゾーンを捨ててビジャの孤立を助ける選手などなど。 カプテビラがその候補に名乗りをあげたころに、スペインがコーナキックから先制。しかも決めたのはカプテビラ。何たる偶然。ただこれで空気を読まない選手問題は本大会に持ち越し決定、、かな。そして高さには定評のあるスウェーデン。まさかセットプレーでやられるとは思わなかっただろうな。 ■先制点後 イニエスタようやく始動。先制点前からも少しは兆候が見られたが、ようやくポジションをサイドに限定することなく動き始めた。イニエスタの持ち味はチームに必要なポジションを瞬時に判断できるところにある自分のゾーンが右サイドだとしても、躊躇なく左サイドへ行くことができる。 なぜかこの試合でのスペインは左サイドからの攻撃が多かった。しょっぱなにリュングベリにボールを奪われてカウンターくらったことの後遺症だろうか。カプテビラも絶好調。そこへイニエスタも駆けつける。これが0-0の状態でできたら最高なんだけれど。 なぜお前がそこに、、そんなわけで左サイドからイニエスタ、シャビ、カプテビラの見事な連携によってスペインが2点目。シルバはどこに行った。前半38分のこと。そして前半はそのまま終了。ただボール支配率が半々だったのには驚き。 ■シェルストレームを投入したけれど 流れが変わらないスウェーデン。変える気がないようにも見える。それぐらい消極的。例えば、前線の2人。やっぱりもう少し守備してもいいんじゃないかな。特にシャビがアルベルダ方面に流れてからは悪くなる一方。 会場ではラウールコールが起きる。サンチャゴなんで仕方ない。アラダイスはその声援に答えるべくラウールタウードを投入。ついでにホアキンも投入。51分と早い交代だった。イニエスタとビジャはお休み。 64分にはまたしてもCKからセルヒオラモス。3-0。後は特に見るべきものはなし。 ■独り言 スウェーデンはゾーンの意識が強すぎたか、プレッシャーが中途半端で最後まで機能しなかった。最初の攻めさせない守り方は興味深かったけれど、ボールを高い位置で奪うメカニズムはまったく駄目だった。うん、本大会ではもっと必死に戦ってくれることを願う。 スペインはアルベルダがMVP。CBの前でうまく守っていた。でもビジャはワントップだと寂しそうなので、その調整が厳しい。シャビは大活躍。あれだけフリーだったら当たり前だろうが。リーガだったら前も向かせてもらえない。 スペインは3-0だし、内容も悪くないんだけど、何か引っかかる。それが何か分からないんだけど。ひとまず、本大会出場おめでとう。
posted by josepgualdiola |20:57 |
EURO2008の予選 |
コメント(13) |
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スペイン対スウェーデン
ラウールコールに応えてラウール・タムード…アルビオルもラウール要因で使えますね!
空気を読むって面白いですね!
スペインはパス回し、スウェーデンは中盤のプレッシャー無しでお互い空気を読みあっていたのではないでしょうか。両チームともに引き分けならOKみたいな状況だったから、必死さは感じませんでした。
ただ、それにしてもスペインのパス回しからの崩しはホントに上手でした!あのくらいのをユーロ本戦でも見れたら興奮します。
posted by イニエスタ | 2007-11-19 05:02
スペイン対スウェーデン
イニ&チャビは最近代表の試合のほうが生き生きしてるような気がするのは気のせいでしょうか?
試合が前半で決まり、イニを51分で交代してくれたアラゴネスは偉い。ライカーも見習えと思いました。チャビも交代してほしかったですが。
ここ最近の試合の出場選手達の動き見ていると、他国と比べて、やはり基本的な足元の技術で対戦相手を上回っているように見えました。
セスクを含めた中盤のレベルは他国を大きく凌いでいると思います。
本大会でどこまでやれるか楽しみです。
posted by サントス | 2007-11-19 13:44
スペイン対スウェーデン
2点目のイニエスタのゴールはお見事でした。日本もあんなゴールを決めれるようになって欲しいものです。
やはりEUROに出てくるであろうチーム全ての中でも足元の技術はスペインが1番ではないかと思います。今回は結果を残してもらいたい(ファイナリストとか)ものですが、スペインに詳しい「フットボリスタ」編集長の木村さんがギリシャにはまず勝てないと断言してました。たしかに相性悪そうですがどうなんでしょうね。
なにはともあれ本大会出場決定は一安心です。
posted by T33 | 2007-11-19 15:20
スペイン対スウェーデン
見方次第で180度変わるのがサッカーですね。
僕は、回させられていたのではなく、やっぱり回してたんだと思いますよ。
スウェーデンは獲りたくてもボールを取れなかった。そのくらいスペインの足元の技術はうまかったです。
で、そう思う理由は一つ。スウェーデンがチャンスすら作れなかったからです。もし回させてたのなら、スウェーデンには狙いがあって、その狙いを実行できたはず。でもそれが1回しか出来なかったってことは、やはりスペインが回してたんです。
で、支配率が五分五分だったのは、スウェーデンも前半途中で、結構後ろで回してたんですよ。あれをみなさん見逃してるんですね。あれこそ、回させられてる典型だと思います。チャンスすら伺えない状態。スペインはスウェーデンの前線をつぶして、しかも少し休んでるんですよね。
スペインは、昔からそうです。
今のサッカーとは逆行してる。早くゴール前まで行くんじゃなく、回して回して隙を伺うのが伝統です。ブラジルとかに近いんですかね。
イングランドとか前線のルーニーめがけて蹴り込む。イタリアのトーニめがけて放り込む。で、そのこぼれ球をなんとかするのが今のトレンドでしょう。スウェーデンだってズラタンにって感じで、ホントどこもそんなサッカーしてます。そんな中、スペインだけ異質すぎるサッカーをしてても、面白いかなと僕なんかは思います。そりゃあ、じれったいですけど、僕の中では、それがスペクタクルです。逆に今のサッカーがつまらない! ホント、何が面白いんだって思うので、早くスペインの時代が来てほしいですね。チャンピオンズリーグでベスト4に3チームくらい残ればいいんですけどね。今は金の力でプレミアがちょっと有利なんですかね。
ユーロに戻しますが、もちろんユーロを勝ち抜くには、そういう馬力サッカーもしないといけないときもあるかもしれない。それが出来る駒はあるんだけど、実行に移せるかどうか。その辺は謎ですね。
あと、T33さん
キムラタンの予想は、まず間違いなく外れるので、その断言は、むしろ喜ばしいことだと思いますよ。僕はスペインに期待してるのは、セットプレーです。セットプレーで点取れれば、ギリシャにも勝てると思います。
posted by KASHIMA | 2007-11-19 23:42
スペイン対スウェーデン
コメントありがとうございます。
>>イニエスタさん
意地でもラウールはよばなそうですね。多分、チームメイトに対する影響が強すぎるのかもしれません。良い意味でも悪い意味でも。
>>サントスさん
リーガほど狙われていないからいきいきしているんだと思います。リーガは攻撃的なリーグって思われがちですけど、守備の強いチームたくさんありありますからね。積極的な守備ですけど。
ちなみにバルサ、レアルは守備をしないチームです。本大会楽しみですね。フランスやイタリアと当たって欲しいです。
>>T33さん
フットボリスタで読んだほうが良いですかね。ちょっと悩んでいます。
posted by josepgualdiola | 2007-11-20 09:48
スペイン対スウェーデン
>>KASHIMAさん
良いコメントありがとうございます。ちゃんと返信します。
まずボールをまわしていたかどうかという点についてですが、本文にもあるとおり、先制するまではネガティブな意味でスペインがボールを持っていたと思います。先制点後はポジティブな意味になりましたけれど。
何でそう感じたかというと、ボールを前まで運べていない、ビジャが孤立、カプテビラしか意外性のある動きをしていない、フィニッシュが少ないなどなどです。
ただ、スウェーデンもうまくボールの行方をコントロールすることはできていたんですが、その次のボールを奪うメカニズムがまったく機能していませんでした。だからチャンスが少なかったんだと思います。機能したのは一部分ってやつです。最後まで修正されませんでしたね。その理由は知りませんが。
先制点後はイニエスタのせいで、前線が活性化したと思います。だからボールをまわさせていたと。
あと、支配率うんぬんですが、単純に驚いただけです。スペインがうまく回させていたこともみんな知っていると思います。自分はどうも省略癖があるので、気をつけます。
コパのブラジルみたいなサッカーを、スペインが状況に応じて選択できるようになれば優勝も夢ではなさそうですね。
posted by josepgualdiola | 2007-11-20 09:59
スペイン対スウェーデン
ちなみにその発言は西部さんと一緒に出た「foot」でのものです。スペインにも住んでコーチをしてたような人なので、国民性などを熟知している人なので知らない人間からすると「そうなのかなぁ?」って感じなんですが、知ってるが故、愛するが故の皮肉な見方となっているようです。あとその時の発言ではスペイン人は前回のEURO以降、ポルトガルに追い抜かれたという気持ちになっているようです。確かにそれ以降の国際成績では完敗ですけどね。今回は逆転を願ってますが。
「フットボリスタ」に載っていたんですが木村さん曰く、その国民性の違いから、日本がW杯で”いつか”優勝する可能性はスペインより断然高い。と書いていました。この予想は当たって欲しいですね。
「フットボリスタ」は毎週取り寄せて読んでいるのですが、地方にいる私としては届くのが金曜なので、ミッドウィークの結果を知ってから記事を読まなくてはいけないことが悲しいところです。
posted by T33 | 2007-11-20 10:11
スペイン対スウェーデン
個人的な意見なのですが、スペインは足元が上手な選手が多すぎる気がします。
足元が上手い事が悪い事ではないのですが、第1の選択肢に足元にボールを収める選手が多いのです。持つことが駄目な場合に、他の選択肢を考えはじめると言ってもいいかもしれません。
グアルディオラさんは、空気を読むと言う表現を使っていましたが、持たされた場合、まず足元でボールを回すという選択肢を持つ選手が集まった結果だともいえると思います。
一瞬で流れを変えてしまう個人の力を持たないスペイン人は、ある意味典型的なスペイン人らしくない選手を入れた方が、大きな大会でタイトルを狙えるのではと思います。
(例をあげるなら、ルイス・ガルシアやラウル・ガルシアみたいな選手などでしょうか。ワールドクラスとはいえないですが。)
posted by クドウ | 2007-11-20 13:14
スペイン対スウェーデン
もしかしたら、スペインは0-0の状況で仕掛けるタイミングが遅いのかもしれないですね。
前半、いつも相当慎重な試合の入り方をしてる気はします。それはキックオフのとき、いきなり後ろでボール回し始めたことからも感じ取れるんですが、アラゴネスから、前半15分は安全にとか回せみたいな指示が出てるのかもしれないですね。
スウェーデンも当然狙いを持ってやってたと思うんですが、それなら、試合前からシャビがボールを受けた時に潰せって指示してれば良いことじゃないかなと思うんですよね。で、結局それやろうとしたけど、途中から全然ボールを取れなくなっちゃった。じゃあどこで取ればいいんだ?ってことで、混乱しちゃったってところはあるかもと思ってます。
もちろん、もしスウェーデンの監督が相当な知将だとしたら、本大会を見越して、スペインに一位突破させに行ったという可能性も、0ではないと思ってます。
今のスペインの弱点は、激しい当たりでプレスに来てファウルすれすれでかっさらってからのカウンターにはもろに弱いというのと(前半2分のシーン)、やっぱりビジャでしょうね。ビジャは裏へ飛び出そうとするんだけど、その近くに、セスクなりシャビなりが来ないと、ビジャ1人で、相手DFと対峙しなくてはならないので辛いかなって思います。もちろんビジャのタレント力が強力だから、わりとDFを引きつけてくれるってメリットもありますけど。2点目とかそうですよね。
僕は、いつも前がかり気味なスペインより、多少慎重に入って行くのも良いかなと思ってます。あと、今、後ろが耐えられる人材が揃ってるのも大きいかなと。プジョル中心に守ろうと思えば守りきれるというか。
といいつつ、僕はスペインには期待してないですけどね。期待すると裏切られるんで。笑
ーーーーーーーーーー
>T33さん
キムラタンは、スポナビでコラム書いてて、そのときからすごく良いレポート書いてたんですよ。国民性の話ですが、僕もそんな馬鹿なと思いつつ、あり得なくはないなと思いながら読みました。ただ、日本も日本で、スポーツマンシップだけでは、ブラジルには勝てんなって思います。南米チームと当たらなければあり得るかもしれないですねw
posted by KASHIMA | 2007-11-20 13:21
スペイン対スウェーデン
この試合生で見てきました笑
先制点とるまでイニが右にはりついてたのは早い時間帯に失点を抑えるためセルヒオラモスを上がらせないためかなと。先制点後はお互いガンガンだったので。あと、セットプレーのときのスウェーデンの守備はだいぶ酷かったです。
posted by 篠原 | 2007-11-21 12:02
スペイン対スウェーデン
>>T33さん
詳しい情報ありがとうございます。スペインがポルトガルに追い抜かれたと感じているなんてまったく知りませんでした。確かにユーロの時のポルトガルはやばかったですね。
確かに日本人のほうがワールドカップで優勝するには向いていると、自分も何となく思います。
>>クドウさん
個人的にはビセンテとホアキンが見たいです。この両翼を攻守で機能させることができれば、夢が現実になるかと。
>>KASHIMAさん
冷静なコメントありがとうございます。感謝します。
国民性の話ですが、日本人の指導者って勝利至上主義者が多いんですよ。そういうチームは凄く多いです。自分も指導者をやっているのでよく実感してます。
ただ知識がついてきていない。勝利を目指しているくせに、そこに近づく一番良い方法を取れていないんですよ。徹しきれていないんですよね。それが善いのか悪いのか分かりませんが。
>>篠原さん
お疲れ様です。自分も暇さえあればいつか現地に行ってみたいものです。セットプレーでのスウェーデンの守備はちょっとお粗末でしたね。ちょっとの工夫でもろさが出ていたと思います。
posted by josepgualdiola | 2007-11-21 20:47
スペイン対スウェーデン
そうなると、ワールドクラスのポストプレイを持つ選手が欲しいですね。
カウンターから相手の裏へ低いクロスを送り込むことを基本戦術とするチームなら話は別ですが、そんなのスペインじゃないですし。
ビセンテ復活するといいですね。
posted by クドウ | 2007-11-22 00:04
スペイン対スウェーデン
今回のユーロは守備よりもいかに点を獲るかにポイントがある気がします。
ただ、カウンター戦術ならばビジャとトーレスは最大限の力を出せますがポゼッションだと居場所がないような特にトーレス。
モリエンテスとラウルもしくはビジャの2トップでいいと思うんですけどね。どうなんでしょう。
posted by Aquarius | 2007-11-23 15:55


