2007年11月13日
バレンシア対ムルシア ~らしさを取り戻せ~
キケが去り、クーマンが来たバレンシア。昨年はPSVにいたクーマン。そのPSVで、クーマンはバレンシアとはそう遠くないサッカーをしていた。バレンシアの哲学を告ぐには、実はうってつけの人材だったりするわけで。 どんなサッカーかというと、中盤含めた強固な守備とコネ、ファルファンの個に依存した攻撃。まったくオランダらしくない。でも、異様に勝負強い。そして、攻めるときはチーム全員で攻められる器用なチームだった。ひとまず、どんな人にもお勧めできるサッカーではない。つまり、バルセロナやアーセナルのようではない。バレンシアらしさは良い意味でも悪い意味でも守られそうである。 対するはムルシア。開幕した時は台風の目間違いなしとか思っていたが、どうやらそうではなかったようで。いったいどうしちゃったのだろうか。 バレンシアのスタメンは、ヒルデブランド、カネイラ、エルゲラ、マルチェナ、ミゲル、シルバ、バラハ、アルベルダ、アングロ、ビジャ、モリエンテス。ビジャがようやく復帰。EURO予選に照準を合わせたのか。そしてホアキンとマヌエルフェルナンデスが召集外。理由はチームの規律を破ったとか何とか。どうやら鬼軍曹タイプか。 ムルシアのスタメンは、ノタリオ、ペーニャ、オチョア、アルソ、メヒーア、レゲイロ、パブロガルシア、モビージャ、デルカス、アロンソ、ゴイトム。バイアーノが控えなのか。怪我でもしたのだろうか。 ■困ったときの ぜんぜんムルシア悪くないじゃん。そんな立ち上がりだった。前線からハイプレッシャー。後ろも連動してついてくる。追い込むのが明らかに無理そうな場合は、ボールホルダーに寄せる人以外、素直に退却。この前からボールを奪いに行くときと、自陣に退却する、という判断の精度がかなり高かった。 バラハ、アルベルダにパス回しでこのプレスの突破を期待するのはちょっと困難である。しかもホアキンいないし。シルバが左サイドを猪突猛進するもファウルで止められていた。こうなったら困った時のモリエンテスである。 中盤でパスが繋がらない。それでもDFラインから相手のDFラインの裏へボールを蹴ることはできる。ムルシアはコンパクトサッカーを信条としているようなので、DFラインは決して低くない。 マルチェナ、エルゲラ。決してロングボールの精度が悪い選手ではない。特にマルチェナはなかなか良かった。アングロやビジャが裏へ飛び出してチャンスを作ろうと必死になっていた。モリエンテスに当てるよりは、モリエンテスをおとりにしているようだった。アングロは自分のできることをしっかりとこなしていた。とにかく裏へ。 そんなアングロの努力が通じたのか。DFラインに出たボールを、アングロが相手を追い掛け回しマイボールにする。そして、それがレゲイロのハンドにつながり、セットプレーを得る。シルバの正確なキック→エルゲラのヘッドでバレンシアが先制。前半11分のありがたい先制点である。 先制点で精神的に楽になったバレンシア。しかもメスタージャでは一ヶ月以上も勝っていないらしい。そして、攻めないといけないムルシア。この先制点後、ボールをムルシアも持つようになっていく。攻撃にギアを入れたのだろう。 ムルシアの試合を組み立てる選手はパブロガルシア。無駄にうまい。浮きだまを見事に処理したり、相手のタイミングを外すヘディングでチャンスを演出したり。コパでも良かったが、リーガでも好調を維持していそうである。 もう1人の攻撃のキーマン。サイドアタッカーのレゲイロ。元バレンシア。ミゲルとやりあう場面が非常に多かった。2人で笑いあっている場面は心が和んだ。バレンシアからすると、超要注意人物である。アルベルダ、アングロがミゲルと挟み込む形でレゲイロは完全に封じ込められていた。笑っている場合ではない。 他にもバレンシアの守備は色々な点で改善されていた。まずは攻守の切り替えの早さ。特にボールを奪われた後の、最初の寄せがうまくできていた。これで相手の攻撃を遅らせることができるし、ボールを奪えたら一気にチャンスである。 次にDFライン。相手がボールを持っていても、ズルズル下げずに我慢していたと思う。なるべく高い位置で勝負した買ったのだろう。高い位置でボールを奪えれば、速攻のチャンスである。マルチェナとエルゲラは勇気を持って高いDFラインを維持していた。 最後に球際の強さ。前が悪かったわけではないが、後ろに選手がいるおかげで、思い切ってボールを奪いにいけていたと思う。チーム全体がコンパクトになっているおかげで、アルベルダ、バラハも先手にたって守備ができていた。 前半25分にアルベルダがムルシアの一瞬の隙を見逃さずにインターセプト&スルーパス。再三、DFラインの裏へ飛び出しを見せていたビジャ。今回は完璧に抜け出し、2点目を決める。 2点決めてからのバレンシアは、守りに力を入れているように見えた。モリエンテスも懸命に相手を追いかける。ボールを相手にもたせて速攻。やはり、シルバが中心の攻撃。シルバがボールを持つことができるので、カネイラはたびたび攻撃参加していた。逆サイドのミゲルは沈黙。上がる場面がほとんどなかった。 ムルシアは攻め手がなく、イバンアロンソが何とかしようと盛んにポジションを代えていたが、実力が足らない。レゲイロがミゲルとアルベルダに囲まれてどうしようもない。ゴイトムもまだまだ。もう少し無茶な縦パスを使ってもいいような。前半は2-0で終わる。出て来い、バイアーノ。 ■出てこないバイアーノ 流れはまったくかわらず。むしろバレンシアがさらに前からたたみかけるようにプレス。ムルシアはもっと何もできなくなる。ボランチのモビージャ、パブロガルシアでボールを落ち着けたくても、目の前にはビシッと中盤が四枚並んでいる。それだけでなく、ボールを持っていれば、後ろからモリエンテスが追ってくる。 それにしてもよく走るバレンシア。全体的にポジショニングが高く相手を追い込んでいるので、セカンドボールを面白いように拾う。後半5分に前線からのプレス→ムルシアが無闇にクリアー→アルベルダ→シルバ→ビジャと見事なダイレクトプレーで3点目。完全に勝負ありである。 ここでムルシアは当然動く。レゲイロ、アロンソ→ジョフレ、イニゴ。そしてメヒーア→アベル。ここでムルシアの10番が登場。バイアーノはどうしたのだろうか。後半15分までに一気に勝負に出る。同じ時間に、バレンシアもモリエンテス→ビセンテ。モリエンテスは攻守に大忙しだったので、予定通りの交代だろう。ビセンテが控えとは豪華である。 まずレゲイロがいなくなったことで、バレンシアは左サイドをどうするか少し迷っていたように思える。レゲイロほどマークする必要はあるのかと。そして、10番のアベルはテクニシャンの模様。面白いボールタッチで攻撃に変化を与えていた。それでも脅威にはならず。 その後は試合終了カ際にばてたかバレンシアがファウルを連発。それ以外は特になし。3-0でバレンシアの勝利。 ■独り言 久々に良い守備のバレンシアを見ることができた。しかし、アングロやモリエンテスに対する負担が結構大きい。アングロは交代しなかったが、モリエンテスと両SHは交代する場面が増えそうである。そして守備の時間が長い。悪い意味ではないけれど。つまり、ホアキンは大丈夫なのか。守備意識は高まってきているけれど、シルバほど、もちろんアングロほど守備がうまいし積極的なわけでもない。心配なのはビセンテも。まったく目立っていなかった。大丈夫か、両翼。
posted by josepgualdiola |22:34 |
リーガエスパニョーラ/07~08 |
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バレンシア対ムルシア ~らしさを取り戻せ~
ビセンテは最近怪我ばかりだったので、いっそ放出したほうがよかったと思います。
今はシルバがいるので左サイドのスタメンはたぶん無理ではないでしょうか。
控えで大人しくしてるタマではないと思います。
他のチームに行ったほうがまだチャンスがあるでしょう。
posted by サントス | 2007-11-14 16:00
バレンシア対ムルシア ~らしさを取り戻せ~
ビセンテはプレミア行ったらすぐ潰れちゃいますかね。ペトロフがマンCで活躍してるし心機一転で挑戦してみてほしいですけどね。
posted by ゆんける | 2007-11-14 19:43
バレンシア対ムルシア ~らしさを取り戻せ~
コメントありがとうございます。
>>サントスさん
ホアキンと共に干されそうな気がします。非常にもったいない。
>>ユンケルさん
リバプールだったらポジション空いていますかね。
posted by josepgualdiola | 2007-11-16 11:35


