2007年11月12日

チェルシー対エバートン ~内容は良かったけれど~

 シティに大勝して以来のチェルシーを観戦。でも、本当の目当てはエバートンだったりする。

 チェルシーのスタメンは、クディッチーニ、ベレッチ、アレックス、カルバーリョ、ブリッジ、ミケル、エッシェン、ランパード、SWP、ジョーコール、ドログバ。おなじみの4-3-3で安心。

 エバートンのスタメンは、ハワード、ヒバート、ヨボ、レスコット、バレンチ、ピナール、カーズリー、ネビル、オスマン、ケイヒル、ヤクブ。グラベセンがベンチにいる。アルテタが楽しみだったのに。。。

 ■ファンタスティックストップ

 どうやら完全にモウリーニョ路線を継続、それに積極的なSBの攻撃参加ということが、チェルシーの方針で間違いなさそうである。ジョーコールやSWPが相手のSBの守備を担当することも同じ。ドログバに放り込むのはなく、中盤での細かいパス回しと、サイド攻撃も初期から中期のモウリーニョに似ている。ちなみに、終盤のモウリーニョはドログバへの放り込みが主であった。本当はポゼッションもカウンターもいける、それがチェルシーであった。

 チェルシーの泣き所であった右SBにはバルサから来たベレッチが定着したようである。積極的な攻撃参加が認められていること、コーチにテンカーテが就任したこともあり、楽しくて仕方がないだろう。前節は奇跡的なシュートを決めたらしい。今節でもタイミングの良い飛び出しで、何度も相手DFラインの裏へ飛び出していた。

 ボールを細かく繋ぐチェルシーに対して、エバートンはヤクブ以外を自陣に下げて守りを固める。チームカラーかもしれないが、エバートンは球際でのファウルが少ない。それは寄せが甘いとも言える。相手に寄せに行くには、相手にプレッシャーを与えないといけない。このままボールを持っていたら危ないな、という危機感を与えないといけない。エバートンのプレスではそれが感じられなかった。

 よって、チェルシーのDFライン、中盤は比較的自由にボールを持つことができた。ボールを持つことができれば、精神的に疲れない。チェルシーにとって有利な状況である。しかし、チェルシーはなかなかフィニッシュまで行くことができなかった。その原因は両ウイングにある。モウリーニョ時代の両ウイングは独力で相手の守備ブロックを破壊しなければならなかった。左のロッベン、右のジョーコールにはそれができていた。しかし、今節でも左のジョコール、右のSWPにそれができていなかった。

 チェルシーは今までSBをあまり攻撃参加させてこなかった。そのためか、ウイングとSBが連携して崩す場面があまり見られなかった。例えば、ウイングがボールをキープ→SBが追い越す→相手がオーバーラップに気を取られた瞬間にパス、またはドリブル突破。見られたのはウイングが下がって空けたスペースにSBが飛び出すくらいであった。このあたりは改善が必要である。

 また、SWPについては相手を背負う場面が多かった。SWPは前を向いて何ぼである。1度、エッシェンとポジションチェンジして、ハーフラインでボールを受けて、そのまま仕掛ける場面があった。4-4-2のSHならば活きそうだが、4-3-3のウイングだと苦しそうである。周りの助けがあれば、もっと羽ばたけると思う。ちなみに、レッズの永井もSWPと同じ印象を受けている。

 ジョーコールに関しては、ボールがこなかったので、中央に流れたりドログバとポジションチェンジしたりしていた。サイドにボールが来たときは、らしさを見せていた。しかし、右サイドと同じように、ブリッジと効果的に絡めていたかというと微妙。

 ウイングから崩せなくてもSBが飛び出したり、ポゼッションでチェルシーはチャンスを作っていた。ベレッチが裏へ飛び出だして、ランパードにマイナスのクロスを上げた場面や、カウンターからSWP→ドログバの空振りの場面、ブリッジのクロスからこぼれだまをランパード。ドログバが左サイドから崩してクロス→ファーサイドにいたランパードが折り返してSWP。

 このようにチェルシーは決定機をたくさん作っていた。良い流れである。しかし、ハワードのファンタスティックストップや、ヨボとレスコットの壁を崩せないまま前半が終わる。特にドログバの空振りと、ドログバの直接FKは本当に悔やまれる。ちなみに、前半20分にカルバーリョが負傷、ベンハイムに交代している。

 エバートンはただロングボールを蹴るだけで悲しいできだった。唯一のチャンスもピナールが空振り。おあいこである。

 ■ブリリアント

 エバートンはやはりチームが機能していなかったようである。後半頭から二人交代。マクファデンとジャギエルカを投入。4-4-1-1を4-4-2に代えてきた。ヤクブを活かすための交代策か。

 クラシカルな4-4-2にかえたことによってゴール前に人数の増えたエバートン。単なる放り込みにも前半と比べると迫力が出る。それでもフィニッシュまでたどり着くのは困難。アレックスは本当に高い。

 後半のSWPはボールのもらい方を修正していた。相手を背負わないようにボールをもらう前に動いていた。すばらしい。相手を背負った場合は味方にはたいて、パス&ゴーで裏へ飛び出す。崩しまではすばらしかったが、なぜかクロスの質が恐ろしくひどかった。そんな印象なかったけれど。精度の低いクロスを連発したSWPはカルーと交代。エバートンが攻撃に枚数をかけてきていたので、カウンターで点を取りに行くのだろう。カルーが左サイド、ジョーコールが右サイドへ。ボールのこない左サイドに行ったカルーの命運やいかに。

 後半もチェルシーは右サイドから攻撃。ブリッジは少し攻撃参加を抑えているようだった。もしかしてセビリア方式??自分の勘では、ベンハイムに気を使ってブリッジが攻撃参加を自重したのだと思う。

 交代直後にランパードがループでエバートンゴールを脅かす。またしもハワードが好セーブ。4-4-2の時のランパードは、こんなにフィニッシュに絡むことはできなかった。見ていてすがすがしい。そのループで得たコーナキックのこぼれだまをアレックスがシュート。これはラインぎりぎりでエバートンのDFがクリア。本当に点が入らない。

 69分にカルーが久しぶりにボールを触る。二人に囲まれても物ともしないカルー。2人の間をパスで通し、ドログバとワンツーを試みるがコーナーキックとなる。そのままカルーがコーナーを蹴る。ニアに早いボール→ドログバが飛び込む→ゴール。ようやくチェルシーが先制。困ったときのセットプレー。レスコットは簡単なドログバの動きにマークを離してしまった。ニアにいた選手はドログバの動きが見えていなかった。それにしてもナイスボール。

 この得点でチェルシーは守るのか、エバートンは攻めまくるのか、監督の指示が待たれる。この時点でチェルシーのボール支配率は74%。しかもボールポゼッションにネガティブな要素がない。2点目を狙いに行ったほうがいいなこれは。エバートンはグラベセンを入れて、チーム全体の意思統一を図る。チェルシーは今のところ交代なし。

 エバートンが攻勢に出るはずが、チェルシーがそれを押し切る。積極的に2点目をチーム全体で取りに行く。ドログバの強引な中央突破がそれに象徴される。。後はいつから守りに入るかである。80分の時点、チェルシーので枠内シュート10本、エバートンは0本。

 そして88分、徐々にロングボールの多くなったチェルシー。相手のGKをなぜかフリーでヤクブがトラップ。そこからは後手後手。クロスを上げた選手に対して、何人がそれを眺めていたか。そしてケイヒルの対応をしたベレッチ。DFラインそろえろって。なんとエバートンが同点。試合はそのまま終了。

 ■独り言

 数字にも表れている通り、チェルシーが内容は圧勝。でも引き分け。あれだけチャンスを外せば、こうなることもある。それにしてもハワード、レスコット、ヨボの3人はすさまじかった。右SBのヒバートもジョーコール相手に奮闘したと思う。

 交代枠を残して、チェルシーは試合終了を迎えた。モウリーニョだったら交代枠を使い切りそうな気がする。しかし、試合内容が良かったのでグラントは動きにくかったのだろう。気持ちは分かる。それでも、集中を取り戻すために誰でもいいから85分くらいに空白の時間を作っても良かったような。だた、その空白の時間でチェルシーの集中力が切れることもあるわけで、難しいところです。

posted by josepgualdiola |20:32 | プレミアリーグ/07~08 | コメント(4) | トラックバック(3)
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チェルシー対エバートン ~内容は良かったけれど~

チェルシーは最近の試合内容は悪くないのでまだまだ大丈夫だと思います。
諦めずに最後まで優勝を目指してほしいと思います。

posted by サントス | 2007-11-13 08:58

チェルシー対エバートン ~内容は良かったけれど~

アーセナルはシーズン終盤で化けの皮が剥がれるだろうから問題なし。リバプールはトーレスを取って来た時点で問題なし。ただ、ユナイテッドを越えて優勝となると…。

posted by ぬぅ… | 2007-11-13 11:35

チェルシー対エバートン ~内容は良かったけれど~

ケイヒルのオーバー・ヘッド・キックは見事でしたね。チェルシーには残念な試合でした。

>エバートンは球際でのファウルが少ない。それは寄せが甘いとも言える。
>ボールを持っていたら危ないな、という危機感を与えないといけない。

これはちょっと無理な理由づけに感じます。
比較的フェアだったのは、チェルシーも同様。
退き気味のエバートンに対して、チェルシーが個人技に優り、人数もかけたので、ボール支配率でかなりの差をつけたのだと見えました。エバートン側は、簡単に当たりにいってもかわされそうだから安易にぶつかれない。

>エバートンはただロングボールを蹴るだけで悲しいできだった。

チェルシーほどには繋げないエバートンは、短いパスが難しそうになると長いのを蹴ってました。でもネヴィルやピーナールに回せるときは丁寧に組み立てていました。
この試合を見る限り、エバートンがロング・ボール頼みのチームだとは考えられません。

いろんな見方があるものですね。

posted by うぬ | 2007-11-13 21:00

チェルシー対エバートン ~内容は良かったけれど~

コメントありがとうございます。

>>サントスさん
そうですね。優勝を目指すのは自由ですから。

>>ぬぅ…さん
アーセナルはファブレガスが怪我でもしたらやばそうですね。リバプールは一度も見ていないのでわかりません。

>>うぬさん
いろいろな見方があるから面白いんだと思いますよ。

posted by josepgualdiola | 2007-11-13 22:37

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