2007年08月28日
バレンシア対ビジャレアル ~新戦力の噛み合ったビジャレアル~
今季のリーガ・優勝候補大本命はバレンシアと予想しています。ただし、アジャラの抜けた穴を埋められればですけど。モリエンテスの代わりにジキッチ、アリスメンディを獲得できたのは非常に大きいかと。そしてホアキンも今年は最初から計算できる。 ビジャレアルはリケルメをどうするのか。南米出身の選手の割合が多かったが、徐々に欧州の流れにある。若手、マルコスはレクレへレンタル。ホセエンリケはニューキャッスルに売却。まったく理解できない移籍市場での動きである。 バレンシアのスタメンはカニサレス、モレッティ、マルチェナ、アルビオル、ミゲル、シルバ、アルベルダ、バラハ、ホアキン、ビジャ、アングロ。昨年とあまり変わっていない。 ビジャレアルのスタメンはビエラ、カプテビラ、シガン、フエンテス、ハビベンタ、ホシコ、セナ、カソルラ、ピレス、ロッシ、トマソン。こちらはカプテビラ、カソルラ、ロッシが新戦力。これは楽しみ。特にロッシは初めて見る。 ■完成度が高いビジャレアル 昨季の終盤にかけてのビジャレアルの強さは異常だった。詳しくはここのレポを見てください。今季もその強さにさらに磨きがかかっている。さらに進化してきたのはさすが。 特に守備面でのレベルアップは著しいものがあった。普段のビジャレアルは自分達でボールを展開することを好むチームだった。リケルメ時代は特にその傾向が強かった。 そんなビジャレアルが、この試合では守備から入っていた。開幕戦、メスタージャでの試合、という条件を考えると当たり前である。ビジャレアルの狙いはバレンシアの両CBにボールを持たせることであった。 バレンシアの両翼、ホアキン、シルバは非常に能力が高い。数的不利でも平気で突破しそうな雰囲気をまとっているし、スペースを与えれば高精度のパスが繰り出される。この2人にボールを渡らせないようにするには両SBにボールを持たせないことが一番である。両サイドに誰が1番パスをしているか、、などの詳しいデータがあれば最高だけれど、残念ながらない。恐らくビジャレアルは両SBに前を向かせない、そもそもボールを持たせなければ、両SHにボールが渡らないと考えたのだろう。現実はこのとおりとなった。 特に両サイドのカソルラ、ピレス、セナ、ホシコの勇気あるポジショニングが守備を機能させていたと思う。後ろにスペースが出来ることを恐れ、正しいポジショニングを取れない選手は多い。上記の選手達は相手陣地深くても、何も恐れず相手についていっていた。 バレンシアの両ピボーテに展開力があれば、この状況を打破することはできる。しかし、展開力はない。よって、バレンシアの攻撃は精度の悪いロングボール一辺倒になるしかなかった。そして2トップはビジャ、アングロ。選択肢はビジャを走らせるしかない。ジキッチ、モリエンテスがいれば状況は変わっていたのだろうけれど。 ビジャレアルの攻撃はビジャを止めたとき、バレンシアのパスミスによるスローイン、高い位置でボールを奪い返したときに始まった。つまり、バレンシアは高い位置から組織的に守る準備をする前に攻め込まれていた。ビジャレアルの攻撃はワイドにボールを回すものなので速攻タイプではない。ゴール前まで攻めこまれているわけではないので、危機には見えにくかった。しかし、その実態は徐々にゴール前にせまっていき、さらに完璧にボールを繋がれていたのでビジャレアルが完全に優勢で試合を進めていた。 そしてハビベンタのスルーパスからトマソンが冷静に決めてビジャレアルが先制。まさに試合内容が結果に現れる試合展開となった。前半17分。ちなみに、バレンシアのDFラインの統率が出来ていないのも失点の理由である。ラインがぐちゃぐちゃだった。 ■得点後の試合内容 失点前のバレンシアは1度だけ、右サイドの突貫コンビが仕掛けたくらいでシルバも沈黙気味であった。時々、中盤に降りてきてもホシコ、セナがついてくるので、何も出来ず。 それでも点を取らなければいけないバレンシアはシステムを変更。アングロを左に、シルバを中央に、ビジャをワントップに。つまり、4-5-1。ビジャレアルのゾーンを混乱させるにはいい手である。 それと同時にビジャレアルは先制点を取ったためか、勇気あるポジショニングを取れなくなっていく。選手を捕まえることよりも、自分のゾーンを守ることに重点を置いているようであった。つまり、プレスの位置が少し下がった。そうなれば、バレンシアも後ろでボールを回せるようになる。両SBが両SHと絡んだり、シルバが中央で巧くマークを外したりと、徐々に流れはバレンシアへ。 しかし、ビジャが抗議で1枚目、ダイブで2枚めのイエローをもらい前半のうちに退場。この退場でメスタージャは異様な雰囲気となる。そしてバレンシアの選手もヒートアップ。一つ一つの判定に噛み付く噛み付く。そんなことしたら余計に悪印象になるはずなのだが。退場後のバレンシアはそれなりに攻めたが、それなりに攻め込まれるようになった。前半は1-0で終了。 ■ガビラン、モリエンテスの投入 ミゲル、アングロが交代。勝負の3バックはまったく勝負ではなかった。サラゴサが時々3バックをやる。サラゴサの3バックはサイドの守備を捨てる。バレンシアは捨て切れていなかった。サイドのガビラン、ホアキンの位置が低く、どうせなら勝負してもらいたかった。ちなみにホアキンも後半20分くらいに退場した。 ただし、シルバ、アルベルダ、バラハの中盤は非常によかった。シルバが精力的にボールを受けることによって、アルベルダ、バラハが前線に飛び出してきていた。前半には見られなかった光景である。しかし、それだけであった。 結果は3-0。ロッシにPKを決められ、締めはカソルラの左足で3-0。3バックもまったく機能せず、キケにとっては非常に切ない試合となった。 ■独り言 ビジャが退場してしまったのが本当に悔やまれる。ビジャレアルが消極的になったこともあるが、失点後のバレンシアは徐々に試合の流れを引き寄せていた。このまま試合が進めば、結果は違ったものになった可能性がある。それなのにシミュレーションで退場。。。 シルバのトップ下はピボーテ好影響を与えていたので、熟成させたら面白そうである。そうすれビセンテも帰ってこれる。そういえばビセンテはまた怪我だろうか。ジキッチがいればな、、という場面が多かった。だが、モリエンテスをれてもロングボールはあまり少なかったように思える。なぜだろう。前半は多かったのに。 ビジャレアルは昨季の調子のまま開幕スタート。かなり開幕ダッシュできそうな気配がある。しかし、先制後の試合運びには不安が残る。もしかしたら、、、ばてたか、それとも戦術か、答えはそのうちわかるだろう。今回もシガン、セナが非常に効いていた。2人ともまたブレイクしそうである。 最後にロッシは視野も広くいい選手だった。
posted by josepgualdiola |11:26 |
リーガエスパニョーラ/07~08 |
コメント(6) |
トラックバック(0)
トラックバックURL
このエントリーのトラックバックURL:
http://www.plus-blog.sportsnavi.com/josepgualdiola/tb_ping/244
この記事に対するコメント一覧
(事務局では、サービス全体の雰囲気醸成の為、全コメントをフィルター/目視チェックし、削除等しております。見逃し等も有りますので、ご不快な思いをされた場合は、事務局宛 support@plus-blog.sportsnavi.com にご意見頂けると幸いです。)
Re:バレンシア対ビジャレアル ~新戦力の噛み合ったビジャレアル~
バレンシアは昨シーズン後半からすでにおかしかったので、地元サポーターが相当激怒してたのですが、その流れを未だに引きずってますね。
前線はシルバなど最高のメンバーだと思います。
ただビセンテは計算できないので放出したら?
ピボーテ・CBに問題あり。特にバラハとアルビオルの衰退は著しい。
新加入のMフェルナンデス(ポルトガル)に期待ですが。正直苦しそう。
必ず上位には来ますが、優勝はさすがに厳しいのでは?という印象を受けました。
ビジャレアルは本当に素晴らしいです。
イタリアンマフィアのような風貌のペジェグリー二監督はやはり只者ではない。
リケルメ・ソリン・フォルランの時代の大成功(CLベスト4)をあっさり捨てましたね。
チームのサイクルの終焉を理解してたのでしょう
リケルメを完全に外した昨シーズンの後半(今年)からは再び破竹の勢いです。
中心は怪我から復帰したピレスでしょうか?
Mフェルナンデス(チリ)、トマソンも素晴らしく、ニハトも帰ってきました。
チームが一体となって連動しており、個人技には頼らない。これぞ理想のチームだと思いました。
ビッグ3が不安定なので、前半は快進撃してトップにたつと推測します。
次のカーサのマドリー戦はすごく楽しみです。
posted by サントス | 2007-08-28 12:51
Re:バレンシア対ビジャレアル ~新戦力の噛み合ったビジャレアル~
はじめまして。
その名の通り面白い分析に毎度脱帽です。
自分たちのリズムの悪さをジャッジのせいにするバレンシア。
昨シーズン逆転勝利がゼロでした。
個人技頼りの単調な攻撃が変わっていなかったのが残念。
主力が大半残っているにもかかわらず。
モリエンテスはやはり前線でボールを収めてくれず、前を向けない。
よって飛び出しのうまいシルバや周りを活かせない。
対照的にビジャレアルのロッシは、ボールの引き出し方がうまかった。
ビジャ抜き、苦手アウェイの次節が興味深いです。
posted by パパヌッチ | 2007-08-28 17:11
Re:バレンシア対ビジャレアル ~新戦力の噛み合ったビジャレアル~
コメントありがとうございます。
>>サントスさん
昨年のバレンシアってそんなに悪かったですか。チェルシー戦の時期は疲労困憊で死にそうでしたが、アルベルダ復帰以降、そしてホアキンが目を覚ましてからは非常にらしさを見せていたと思います。
アジャラの抜けたCBさえどうにかなれば面白いと思うのですが。
>>パパヌッチさん
お褒めの言葉ありがとうございます。励みになります。
モリエンテスは11人で見てみたいです。ビジャ、ホアキン抜きなので個人技頼みは無理ですたぶん。次節が楽しみですね。
posted by josepgualdiola | 2007-08-28 21:45
Re:バレンシア対ビジャレアル ~新戦力の噛み合ったビジャレアル~
ビセンテは怪我だったような気がします。バレンシアは獲得した新戦力を全く使っていませんでしたね。
posted by shimada | 2007-08-28 22:04
Re:バレンシア対ビジャレアル ~新戦力の噛み合ったビジャレアル~
はい。自分も希望も込めてバレンシアを優勝候補1番手にしているので心強いのですが。この試合は結果先に知ってしまったので見てません。
ところで今年のプレミアの優勝候補はどこなんでしょうか?自分的にはアウエー3試合の結果とその内容で結構判断するんで次節のチェルシーの出来で考えますが・・・
posted by むっち | 2007-08-29 19:50
Re:バレンシア対ビジャレアル ~新戦力の噛み合ったビジャレアル~
>>shimadaさん
いつもビセンテは怪我ですね。悲しいです。
>>むっちさん
プレミアはまだ試合をあまり見ていないので微妙です。あえて言うなら、まだ試合を見ていないリバプールですかね。
posted by josepgualdiola | 2007-08-29 22:55


