2007年08月16日

ポーツマス対マンチェスターユナイテッド ~ナニとテベス~

 初戦は共に引き分けだった両チーム。ポーツマスは2-2。ユナイテッドはスコアレス。ホームでのポーツマスはユナイテッド相手に驚異的な強さを誇っているらしい。ユナイテッドからすると引き分けでも御の字かも。

 ポーツマスのスタメンは知っている選手が少ない。さすが無知。4-3-3のようだ。ムンタリ、ウタカ、メンデスなどがいる。

 ユナイテッドはテベスがデビュー。ファンデルサール、エブラ、ビディッチ、リオ、ブラウン、ナニ、スコールズ、キャリック。ロナウド、ギッグス、テベス。こちらは4-4-2。ピケがベンチにいる。控えに置くくらいなら、リーガのどっかにレンタルしてあげてくれ。

 ■流れが悪いなりに

 試合開始と共にポーツマスが積極的なプレスを見せる。中盤の4枚が綺麗に並び4-1-4-1を形成。簡単にテベスたちにボールを通させないよ、ということだ。球際も非常に強く、プレスがきたらボールを放さないといけない、それくらい高いレベルの守備をポーツマスが見せた。

 ショートパスの連続で、ボールを前線に運べない。このような状況だとユナイテッドは両SBと両SHが巧く連携して状況を打開することが多い。しかし、エブラの相方は新戦力のナニ。ロナウドの相方はブラウン。ちょっと厳しい。ナニとロナウドの位置を入れ変えたら面白そうだったが、それは見られなかった。

 ユナイテッドの選択はロングボールである。やむなし。しかし、テベスとギッグスが競り勝てるわけがない。そしてこぼれだまも拾えない。スコールズ、キャリックがそこに絡むのは距離的に難しいし、ギッグスとテベスの距離感も遠い。そしてロナウド、ナニも遠い。恐らくロングボールを入れることは計算していなかったのだろう。恐ろしく機能していなかった。テベス、ギッグスの2トップなので当たり前だが。

 ポーツマスはボール奪取に成功したが、攻撃が非常に苦しい。何をどうしたいのかさっぱりだった。ユナイテッドは前線の選手が守備をあまりしないので、ポーツマスのDFたちは比較的に自由を享受できる。後ろから飛び出したりすれば簡単に数的優位を作ることができる。しかし、それをやる気配はなかった。カウンターが怖かったのだろう。気持ちは良くわかる。

 時間がたつにつれ、徐々にナニがボールを持つ場面が目立ち始める。あまりにもそれが多かったので、恐らくポーツマスのプレスはユナイテッドの攻撃を左からさせることを狙ったのではないだろうか。ロナウドよりはナニのほうが危険ではない。そんなポーツマスのプレスによって、ナニが目立つようになっていく。しかし、ナニはエブラとの連携が確立されていなく、個人で勝負→玉砕が非常に目立った。球離れの悪いロナウド、つまり昔のロナウドに似ている気がする。

 こんな手詰まり状態のユナイテッドはポジションチェンジで相手を混乱させることが得意。ロナウドが中に、ギッグスが外に。これでも十分である。そんなロナウドが中央でボールを受け、引いてきたテベス、そしてナニのクロスをテベスが見事なポストプレー→スコールズの18番でユナイテッドが先制。最初の決定機で結果を出すあたりはさすがである。ナニもいいクロスを上げた。ナニを対峙したDFは、ちょっと寄せが甘かったかもしれない。それにしてもテベスのポストプレーは最高だった。そんな前半15分。

 ■波に乗り切れない

 先制後のユナイテッドは両SBが少し攻撃に絡むようになる。だが、それはほんの少しで単発的なものだった。昨シーズンはもっとえげつないくらいに両SHのフォローをしていた気がするのだけれど。連携不足で自重かもしれない。

 ポーツマスの攻撃は相変わらず謎なものだったので、構図はユナイテッドの機能しない攻撃対機能しているポーツマスの守備。ユナイテッドはポーツマスのプレスを交わすためにダイレクトパスを試みるが、理想の場所に選手がいないので、どうしてもパスがつながらなず、ミスパスが増えてしまう。またギッグスが微妙だった。ギッグスのFWの長所は両SHとポジションチェンジできることになる。ロナウドが中へ来て、ギックスも中にいる場面が多かった。ナニは左サイドが大好きのようで、そこから離れることはなかった。

 中盤がパスを巧くつなげないので、2トップの片割れが中盤を助けに行く状況は頻繁に見られる。テベスとギッグス。どっちが中盤を助けるのが巧いかというとテベスだと思う。しかし、ギッグスを前線に残すわけにも行かず、結局ギッグスが中盤を助けに行っていたが、機能していなかった。適材適所が行われないまま前半が終わる。

 ■テイラー、トラオレの投入

 レドナップ監督は早くも2枚のカードをきった。トラオレ対ロナウド。不安でいっぱい。

 後半になるとユナイテッドがポーツマスのプレスを交わし始め自力でチャンスを作り始める。ギッグスが巧く絡み→ロナウドの中央への切り込み→ナニが1人交わしてGKと一対一だったり、スコールズがプレスを交わしそのまま持ち込み→最後はテベス。どちらとも入ってもおかしくない決定機だった。

 しかし、同点ゴールはポーツマス。後半もあまり攻撃がどう変化した、というのはないがベンジャミンの頑張りから→ウタカ→テイラーと繋いで最後はベンジャミンの頭。中→外→中という良い展開であった。ユナイテッドからすると、残念。あれは止められない。

 ■残り時間は40分

 前半のポーツマスのプレスに比べると、後半のそれはムラがあるようになった。行ったり行かなかったり。よって、スコールズキャリックがボールを運べるようになっていく。また、後半のギッグスは中央で何度もボールを捌き、前線にボールを繋いでいた。そこにはロナウド、ナニ、テベスがいて彼らが存分に仕掛けまくる。とはいっても、ポーツマスのプレスに邪魔されるので回数は少ない。それでも何度かチャンスを作っていた。前がかりになったぶん、カウンターをくらうこともあったがそれは仕方ないことだろう。

 決定機は何度か作ることが出来た。しかし、どれも点には結びつかなかった。特にコーナーキック崩れのビディッチの触るだけでゴールだったのに、、、は印象に残っている。後半はそれなりに機能していたと思う。ポーツマスの選手が怪我で交代を余儀なくされ、ムンタリが退場するなど、勝つ状況は整ったかに見えたがロナウドが退場し、試合は終わった。

 ユナイテッドの攻撃にはミスも多かった。明らかに原因が連携不足と見て取れるミスのほかにも、単純なイージーミスも多かった。チーム全体のコンディションも悪いのかもしれない。連携不足は時間がかかるし、コンディション問題も時間がかかると思うので、今季のユナイテッドのスタートは苦労するかもね。結果は1-0。

 ■独り言

 音を消して見ると試合に集中できるのでお勧め。中田浩二の物まねです。ユナイテッドの新戦力、ナニとテベスは結構良かったと思う。2人ともチームになじんでいない感は存分にあるが、ナニは仕掛けまくりで可能性を感じたし、テベスは攻守の切り替えの早さでチームの守備を助けていた。テベスはアシストもした。馴染めば相当怖い。ただ、しばらくは怖くない。

 昨シーズンに比べると、両SBの攻撃参加が少なく、チーム全体としても攻撃意欲も少なかったと思う。意図的に抑えているのか、抑えざるをえないのかはわからない。内容だけ言えば、チームは機能していなかったが、勝ってもおかしくなかったと思う。決定機の差や、個人能力の差はでかかった。悲観するほど悪くはないかと。

posted by josepgualdiola |21:46 | プレミアリーグ/07~08 | コメント(4) | トラックバック(1)
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2007-08-18 13:24 | 続きを読む
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Re:ポーツマス対マンチェスターユナイテッド ~ナニとテベス~

個人能力に関しては本当に高いですね。しかし指摘されてる両サイド2名のコンビネーションあってのユナイッテドの超強力サイドアタックですから左はこれからコンビを磨く段階で、頼りの右もネビルが戻ってくるまで去年ほどの脅威にはならない気がします・・・次のシティーとのダービーやられる可能性あると思っております。

posted by ムッチ | 2007-08-17 00:33

Re:ポーツマス対マンチェスターユナイテッド ~ナニとテベス~

ロングボールですか?失望。
マンユーは地面を使ってやってほしいですね。
文章を読む限りマンユーは苦しそうですね。
サハは構想外でしょうか?放出要員?
ハーグリーブスが出てないのは何故?

posted by サントス | 2007-08-17 10:52

Re:ポーツマス対マンチェスターユナイテッド ~ナニとテベス~

いつも興味深く読ませていただいています。これからも勉強させていただきます。

個人的には、今のユナイテッドはCFがいないと思うので、ルーニーが帰ってくるまでは思い切って3トップにしてしまうのがいいと思うのですが、どう思われますか?

posted by worldwidefootball | 2007-08-17 14:58

Re:ポーツマス対マンチェスターユナイテッド ~ナニとテベス~

コメントありがとうございます。

>>ムッチさん
時間がかかりそうな気配はありますね。アンデルソンは何をしているのでしょうか。案外出番ありそうですけど。

>>サントスさん
両選手とも、恐らく怪我です。あと最近は守備の組織がどのチームも向上してきているので、それなりに個と組織が機能しない限り、地面だけでどうにかするのは苦しいです。

>>worldwidefootballさん
もともと、ユナイテッドは4トップみたいなもんですから微妙だと思います。スコールズがセカンドトップをやってくれるかどうかがキーとなりそうです。フレッチャーあたりが能力爆発しないと厳しそうですね。

posted by josepgualdiola | 2007-08-18 22:11

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