2007年06月28日
メキシコ対ブラジル
メキシコはゴールドカップを戦ってきたらしい。ゴールドカップとは、北中米カリブ海サッカー連盟 (CONCACAF) 主催のナショナルチームによるサッカーの大陸選手権である。ちなみに決勝でアメリカに負けたらしい。そしてゴールドカップの決勝に出た選手を温存。CBのマルケス、マガジョン以外は新メンバー。これで勝てるのかメキシコ。つまり、ベストメンバーではない。それでも名前を知っている選手が多い。 ブラジルのスタメンはドニ、マイコン、ファン、アレックス、ジウベルト、ジウベウトシルバ、ミネイロ、エラーノ、ジエゴ、ロビーニョ、ヴァグネル。ロナウジーニョ、カカがいなくても強そうなメンツである。 ■良く走るチームと走らないチーム メキシコのシステムは4-4-2である。ただし、中盤のポジションは流動的に変化していく。基本形はDFラインの前にアンカーを置き、残りの3人は中央に絞ることが多い。選手間の距離が近いので、孤立することは少なくスムーズにパスをつないでいく。中央のパス交換でタメをつくり、SBが後ろからフリーで上がってくる。このような攻撃の形でメキシコはブラジルを苦しめる。 特筆するのはサイドに出る選手が決まっていないことである。SBだけではなく、中盤の選手やFWの選手がサイドに張ることもある。中盤の選手がサイドに飛び出す場合はFWが中盤のパス回しに加わっていた。また、DFラインでボールを回すときも、それがスムーズに行かないと見るや、4-1の関係を3-2に変更し、あっさりと状況を打開していた。 そんなメキシコの攻撃に守備意識の低い選手の多いブラジルは苦戦する。引きこもって守ればDFラインとボランチの関係で守りきることができると思うが、ブラジルがひくわけない。つまり、中盤で勝負が繰り広げられる。組織的なメキシコ対組織的でないブラジルの対決はもちろんメキシコが勝つ。球際の強さを発揮することなく、ブラジルは後手後手の守備を見せ、ファウルでしかとめられなくなっていく。 立ち上がりはブラジルがボールを保持していた。DFラインでゆったりとボールを回し、急激にスピードが上がるお得意の形である。しかし、中盤でのメキシコのチェックが厳しいので、ブラジルはパスで相手を崩すことはあまりできていなかった。よって、ブラジルはくさびのボールをジエゴに入れる→潰される。ロビーニョらにロングパスを出す→パスがやさしくない。と、あまり良い形を作れていなかった。 しかし、ブラジルにはドリブルがある。マイコンが右サイドから積極的にクロスを上げたり、ロビーニョ×ジエゴのコンビで崩したりとらしさをみせた。しかし、それは耐えられるレベルの攻撃でいつ点が入るのだろうかとハラハラするものではなかった。 結局ブラジルがボールを持たされる展開となる。しかし、メキシコもフィニッシュまで行くことはなかなかできなかった。パスだけ相手を崩すのはちょっと難しい。しかし、前半からドリブル突破を魅せていた左利きのカスティージョが見事な個人技でブラジルからゴールを奪う。 そして、高い位置でボールを奪ったメキシコにブラジルがファウル。これをモラレスが直接フリーキックを決めて2-0。前半はこれで終わる。ブラジルはボランチに守備的な選手を使っているが、それより前の選手とまったく連動できていないので、いる意味がまるでない。よって、攻撃的に行くのがいいと思われる。 ■ジエゴ、エラーノ→アンデルソン、アフォンソ そっちを変えるのか!!攻撃的な選手を交代。 後半になるとメキシコのプレスが少し弱くなる。2点差つけていることもあり、前半戦よりも全体的に下がり気味に試合を展開する。すると、つなぎの部分で苦労していたブラジルが復活する。後半から入ってきたアンデルソンが積極的にボールに絡み、個人技で何度も勝負を仕掛ける。これでブラジルはよみがえった。メキシコは前半から運動量のあるサッカーをしていたので、いつかばてると思っていたが、後半の頭からあのようなサッカーをするとは予想外だった。 ブラジル相手に引きこもるのは自殺行為である。しかもアンデルソンが絶好調。前線の選手が流動的に動くようになったので、組織的に対処することが難しくなっていく。それでもメキシコはマークを外すことはない。だが、一対一を強いられる場面が増えていった。一対一でブラジルに勝てるほど、メキシコの守備は強くない。 後半はブラジルがビックチャンスを何度もつかむ。しかし、GKのオチュアの神ががったセーブ、そのキーパを抜いてもゴールラインでDFにクリアされるなど入りそうで入らない日だった。しかし、いつ点が入ってもおかしくない展開で、メキシコはろくに攻撃をすることさえできなくなっていく。 後半30分まで、メキシコはなんとか耐え切ると、メキシコは割り切って引きこもりようになる。DFラインと中盤で壁を形成しすると、ブラジルはチャンスを作れなくなっていく。前線の選手は前でファウルをもらい時間稼ぎ。 最後にカスティージョがキーパーを抜いたのにドフリーのシュートを外して試合が終わる。入っていたら3-0。結局2-0で試合は終わる。 ■独り言 前半はメキシコがらしさを見せ付けた。後半はブラジルがらしさを見せ付けた。しかし、後半のブラジルはメキシコのできの悪さに救われた受身のものであった。アンデルソンはかなり良かったけれども。ブラジルは初戦に躓くことが多い。しかし、この負け方はちょっとやばい気がする。 メキシコは層の厚さとチームとしての完成度を見せ付けた。特に一人一人の高い技術によるキープ力の高さはすばらしかった。小さいころにドリブルの力を身につけるのは、まさにメキシコのようなプレーをするためなんだろうな、、と感じた。
posted by josepgualdiola |09:51 |
コパアメリカ2007 |
コメント(4) |
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Re:メキシコ対ブラジル
いつも拝見させていただいてます。
この試合見てないのですが、ジエゴどうでしたか?
かなり前からジエゴには注目してたんですが、ポルト時代はクラブで思うような活躍ができず、セレソンにも呼ばれず・・・。
ブレーメンに行ってからは本領発揮して、最近はよく代表の試合にも出てるみたいですが。
あと、オチョアはいいですね。
去年のクラブW杯でも大活躍でしたもんね。
大好きな選手です。
posted by カボス | 2007-06-28 12:53
Re:メキシコ対ブラジル
コメントありがとうございます。
ジエゴは微妙でした。メキシコのプレスが強かったこと、それに対してブラジルが何も対策をしなかったため、ジエゴも機能しませんでした。
後半に出たアンデルソンが活躍できたのは、スペースがあったからだと思います。なぜスペースができたかというと、後半のブラジルCFはヴァグネルとアフォンソと典型的なCFが二人並びました。DFは数的優位を作りたがる傾向が強いので、メキシコはCB2人+誰かでそれに対応しました。前半はロビーニョが良くも悪くも動き回っていたので、ゾーン対応され、CBは楽そうでした。
つまり、後半にジエゴがでてくれば、活躍できたかもしれません。期待して見守りましょう。
posted by josepgualdiola | 2007-06-28 21:49
Re:メキシコ対ブラジル
毎回楽しみに拝見しております。
私もブログで分析してみたんですが、完敗です。
やっぱりjosepgualdiolaさんの分析はすばらしいです。
コッパアメリカは全部分析しようと思うんで
ちょっとでも追いつけるように頑張りたいです。
posted by アルメニア | 2007-06-29 07:30
Re:メキシコ対ブラジル
アルメニアさん
お褒めの言葉ありがとうございます。お互いがんばりましょう。
posted by josepgualdiola | 2007-06-29 22:02


