2007年06月11日

サラゴサ対レアルマドリッド ~サラゴサのある意味独壇場~

 リーガ再開とともにブログも復活です。この間、サッカーをまったく見ることができませんでした。そのせいで、日本代表関連に何が起きたかも知りませんし、もちろんEURO予選もどうなったかはしらず。仕方ないです。

 サラゴサのスタメンはセサルサンチェス、チェスエレーロ、ミリート弟、セルヒオ、サパテル。ファンフランは鎖骨の骨折、ディオゴは累積+大人の事情で両SBが不在。しかもサパテルが右SB。。

 中盤はアイマール、ピケ、セラデス、ダレッサンドロ。ユナイテッドはピケを試合に出すつもりがないなら、リーガのどっかに貸してあげてください。FWはミリート兄とエベルトン。セルヒオガルシアは怪我のためベンチ外。控えがぜんぜんいない。

 レアルのスタメンはカシージャス、ロベカル、カンナバーロ、エルゲラ、セルヒオラモス。久々にセルヒオラモスが右SB。中盤はエメルソン×ディアラにロビーニョ、ベッカム。ベッカムは怪我だけど強行出場。エメルソンはようやくスタメンに復帰。FWはニステル、ラウール。どうやらミゲルトーレスは直前に怪我をしたらしい。

 天候は雨。この試合で優勝が決まる可能性もある。

 ■試合の入り方

 試合が始まって5分もすれば、試合に対する考えがわかることが多い。相手をどんな風に崩すのか、止めるのか。いつもと違うサッカーをするのか、同じサッカーをするのか。開始早々からガンガンいくのか、様子を見るのか。

 本日のレアルは明らかに動きが堅かった。球際が弱い、そもそも寄せに行かない。単純なパスミス→フィニッシュまで持っていかれる。全体的な運動量も少なく、悪いときのレアルのようであった。持ち味の勢いはどこに消えた。

 サラゴサは守備的なセルヒオガルシアがいない。よって、前線から相手を追い回してボールを奪うのは難しい。後ろで待ち構えてボールを奪い→手数の少ない攻撃を目指す。

 普段のサラゴサは遅攻でポゼッションである。両SBが高い位置にポジションを取り、フィールドを広く使い、数的優位を作る。しかし、両SBがいない。この条件でいつものサッカーをするのは困難である。サラゴサにとって、この条件は開き直るには十分なものであった。前に前に来るサラゴサの攻撃陣は怖さがある。レアルはアイマールらから中盤でボールを奪えない→DFラインはひく。ボールを取り返す→前線まで距離が長い。無謀なロングパス。サラゴサ余裕でパスカット。よくあるパターンである。

 つまり、サラゴサは完璧な試合の入り方をした。自分達のできうる最高なサッカーをしているのに対して、レアルは微妙であった。

 ■レアルはどのようにして状況を打開するか

 レアルの武器・ベッカム→セルヒオラモス。レアルは執拗にセルヒオラモスにボールをあわせるが、ことごとく跳ね返された。今日は無理そうである。レアルはサラゴサのボールを高い位置で奪えたとき、ロングパスが通ったときは人数をかけて攻撃を仕掛けることができている。しかし、DFラインからボールを前線に運ぶことは相変わらずできていない。ボールを前線に運ぶことさえできれば、レアルは迫力のある攻撃を見せることができる。

 カペッロ初期のレアルは、ディアラエメルソンから後ろの選手がゴール前に顔をだすことはほとんどなかった。恐らく禁止されていたのだろう。レッズがオフトに追い越し禁止令をだされたように。しかし、レアルはここにきて調子を取り戻してきている。組織的なサッカーができているか、何が改善されたかかなり微妙だが、追い越しを頻繁に行うようになったのは事実だ。ニステルが爆発した理由は攻撃の枚数が増え、相手に狙い撃ちされなくなったことが大きいかもしれない。
 
 そんなレアルはボールを高い位置で奪う狙いはなく、ロングパスの成功確立をあげるような狙いもないのでチャンスの数は必然的に少ない。つまりサラゴサペースで試合が進む。徐々にレアルはファウルでとめる場面が目立ち始め、耐え切れずにPKを与えてしまう。ミリート兄が決めてサラゴサが前半32分に先制点。レアルからすると、最悪な展開である。

 前半残り15分、レアルは特に何かをすることなく試合を終える。先制点後、サラゴサは多少リスクを考えたのか無理をしないようになった。具体的に言うと、攻撃のスピードが遅くなった。
 
 レアルで可能性を感じるのはベッカムのクロス、ロビーニョ対サパテルくらいであった。ベッカムは周りのサポートが得られずに、独力で何とかするしかなった。不利な体制でクロスを上げる場面が目立ち、それでも精度は良かった。後半はもう少しフォローができると状況は変わっていくだろう。ロビーニョはサパテル相手に優位に立っていてわけでないが、ここで勝たなきゃ未来がない。

 ■サラゴサ得意の打ち合いだけれども
 
 ラウール、エメルソン→イグアイン、グティを投入。点を取りに行く交代なのだろう。この交代よりもレアルは後半になると試合に望む姿勢を代えてきた。ボールに対する執着心が前半に比べると格段に増し、サラゴサからボールを奪うことに成功した。またイグアインはラウールに比べてポジションチェンジが巧い。このポジションチェンジによって、レアルはほんの少しの余裕を手に入れる。

 レアルは徐々にゴール前に迫っていく。サラゴサは前線の4枚に攻撃をたくし後の選手は守備固め。レアルにとっては簡単にボールをゴールまで運べるようになるのでかなり好都合となる。ノーガードの打ち合いはビルドアップの能力は無効化する。両チームとも間延びしてしまいスペースができてしまうからだ。サラゴサは間延びしなくてもチャンスを作ることはできる。レアルは間延びしたほうがチャンスを作ることができる。サラゴサは間延びする前と間延びしない状態でチャンスの数はそんなに変わらない。レアルは確実に増える。

 つまり、サラゴサは前半と同じサッカーをすればいいのに、打ち合いを望んだ。その結果、後半12分にセルヒオラモスにフリーでクロスを入れられニステルに頭で決められてしまう。しかも直前にエベルトン→モビージャ。守備固めをした瞬間に攻める必要に迫られた。恐らくビクトールフェルナンデスもやばいなと思ったのだろう。しかし、交代が遅かいというより、出ている選手で解決できる問題だろうと。

 ■同点後

 サラゴサはボールを取り戻し、流れを引き戻そうとする。エベルトンはいなくなったがその分アイマールとダレッサンドロは守備から開放されるはずだ。そんなアイマールが久々に光るプレーを見せる。

 ハーフラインでボールを受けるとロビーニョを交わす、横でグティはロビーニョが交わされているのを眺めているだけ、あわててディアラが寄せに来るが簡単にかわしミリート兄に絶妙のスルーパス。ミリート兄はシュートフェイントでカシージャスのタイミングを外しゴール。ミリート兄も巧かったが、アイマールのドリブルがやばい。スペースにドリブルするのは本当に巧い。後半19分のことだった。

 レアルはロビーニョ→レジェス。しかし流れは変わらず。モビージャの投入によってサラゴサの中盤プレスは復活。またもボールを前に運べなくなってしまった。そしてアイマール、ダレッサンドロのアルゼンチンコンビは楽しそうにボールをキープ、遊び始める。

 レアルはロベカル、セルヒオラモス、ディアラが猛攻を仕掛け、何とかゴール前にボールを運ぶが、サラゴサDFは高さがある。そう簡単には競り勝てない。ニステル、イグアインのボールのないところの動きが良く、DFラインの前でボールを受けられてしまうことが多くなっていった。サラゴサはラフィタを投入し、穴をなくそうと動く。最終的にはミリート兄を下げ、オスカルを投入。

 しかし、レアルが同点に追いつく。グティのスルーパスをロベカルがクロス。イグアインがフリーでシュート、セサルがとめるがこぼれだまがニステルの元にこぼれ、押し込まれる。これで2-2。試合はこのまま終了。

 ■独り言

 レアルの2点目。ゴール前に何人ものレアルの選手が入ってきていた。それでイグアインがフリーになったといえるだろう。攻撃に人数をかけるという決まりごとが土壇場でレアルを救った。

 しかし試合の流れをまとめると、サラゴサの速攻→レアル押し込まれる→サラゴサ先制点後に、攻撃を抑える→レアル復活→同点に追いつく→サラゴサが中盤からプレスに来る→レアル攻撃が分断される。

 このように相手に左右されすぎである。マジョルカのできにもよるがそろそろ魔法が解けそうな気がする。

 サラゴサは新しい可能性を感じさせる試合だった。ダレッサンドロ、アイマールは基本的にサイドにポジションをおくことが多かった。2トップが基本なので前線に行くと人が多すぎてつまることもあった。後半の1トップになってからは2人の良さが出ていたと思う。ミランを見習って4-3-2-1にチャレンジしたらかなりやばいのではないかと。

posted by josepgualdiola |22:09 | レアルマドリッド/06~07 | コメント(5) | トラックバック(0)
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Re:サラゴサ対レアルマドリッド ~サラゴサのある意味独壇場~

レアルは、ぐだぐだの試合をやっていても、ニステルの驚異的な決定力に救われてますね。

posted by shimada | 2007-06-12 01:06

Re:サラゴサ対レアルマドリッド ~サラゴサのある意味独壇場~

試合内容は負けが続いていた頃に比べて変わらないように思います。しかしバルサの不調で優勝の可能性が出てきたことによって選手たちのモチベーションが高くなり、奇跡のような同点劇、逆転劇を繰り広げるようになったのではないでしょうか。

posted by たまたま | 2007-06-12 02:56

Re:サラゴサ対レアルマドリッド ~サラゴサのある意味独壇場~

おはようございます

レアルで思いましたが、カペッロって本当に勝利至上主義者でそれが結果として必ず出るのがすごいですよね。アンチェロッティも寡黙ですが、チャンピオンズリーグでの相手に仕事をさせない戦術は、ベニテスでさえも通用させませんでした。後、カカーを1.5列目に置くシステムにシーズン途中に変更したのは、大正解でしたね。(リカルド・オリベイラがあまりにも期待はずれ)

posted by mussan | 2007-06-12 08:55

Re:サラゴサ対レアルマドリッド ~サラゴサのある意味独壇場~

いつも楽しく拝見させて頂いてます。

サラゴサはホントにおもしろいチームですよね。
個人的にはディオゴが大好きなんですが・・・。
それにしても、ミリート兄の2点目を演出したアイマール!

久々にサブイボ(←鳥肌のことです。)でました。
ミリート兄もうまかった。
アルゼンチンってすごいですよね。

4-3-2-1はボクも賛成です。
セルヒオガルシアとエベルトンを、戦況によってスーパーサブで使い分けたら(贅沢ですがw)恐ろしいかも。

どこが優勝するか、目が離せませんね~。

posted by カボス | 2007-06-12 10:24

Re:サラゴサ対レアルマドリッド ~サラゴサのある意味独壇場~

コメントありがとうございます。

>>shimadaさん
今のニステルの元には自然とボールがよってくるように見えます。

>>たまたまさん
たまたまさんのおっしゃっていることが最大の理由だと自分は考えています。

>>mussanさん
リカルドオリベイラはいったいなんだったのでしょうか。ホアキン、オリベイラが抜けたせいで、ベティスはぼろぼろです。

>>カボスさん
サラゴサ好きにはたまらない試合だったと思います。4-3-2-1を本当に極めてもらいたいです。

posted by josepgualdiola | 2007-06-16 22:49

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