2007年05月28日

レアルマドリッド対デポル ~ベッカム~

 レアルは先週とまったく同じ布陣。それにしても、ミゲルトーレスは両SBをこなす便利屋となっている。これでCBも高いレベルでこなせれば、一気にレアルの主力になるかもしれない。それにしてもセルヒオラモスのCBは怖い。

 デポルも基本的には先週と同じ。コロッチーニは右SBをそつなくこなしている。異なるのは左SHにリキ。デポルの両SHはそれなりに強力だ。セビリアをかなり苦しめるなど、調子はそれなりにいい。

 ■デポルの前に

 シシーニョを使わない理由はまずは守備から!!ということだろう。ミゲルにシシーニョなみの攻撃を期待することは酷である。その守備は機能したといっても良い。機能しなかったのはDFラインからの組み立てであった。

 4-5-1で積極的な守備を行うデポル。運動量も徐々に本来の姿に戻りつつある。レアルは多少工夫をしなければ、そのデポルの守備相手には苦しい。中盤の4人の距離を近づけたり、マークを外すフリーランニングをしたり、できることはたくさんある。ガゴ1人に任してはだめだ。それにしてもガゴは良く動く。

 レアルはガゴに任せたため、組み立てが巧くいかない場面が目立った。ロングボールや攻撃の選手が1人で仕掛けていくことが多くなっていく前線の選手に思いやりのあるパスやフォローができなかったのはビルドアップが巧くいかなかったからだ。象徴的なシーンはベッカムがSBの助けなく何度もクロスを上げていたシーン。少しでもベッカムに余裕を与えることができれば、状況はもっとよくなったと思う。

 ちなみにロビーニョは対面のコロッチーニに苦戦していた。いつもは下がってくるラウールも、この試合では下がってこなかった。なぜかニステルとラウールの縦の位置が逆になっていたから。

 そんななんともいえない内容で試合が進んでいった。しかし、レアルにはセットプレーという武器がある。コーナーキックからこぼれだまにいち早く反応したラモスが先制点を決める。

 その後デポルは選手間で同じ絵が描けなくなっていった。攻撃の選手は前からプレスに行きたい、後ろの選手は引きこもって待ち構えたい。プレスのカバーの関係が混沌としてしまい、ガゴを中心としたレアルに押し込まれる展開となる。この混沌によって、デポルはゴール前でベッカムに直接フリーキックを2度与えてしまう。

 しかし、前半終了間際になるにつれて、全員が攻撃に行くんだ!という気持ちになれたのだろう。デポルが猛攻を仕掛ける。中心はクリスティアンとエトジャノフ。特にクリスティアンは左サイドを何度も崩していた。しかしレアルが巧く凌いで前半は1-0で終わる。

 ■中盤が伸びきってしまったよ

 後半になってもデポルはその手を緩めない。しかし。レアルもロビーニョを中心としたカウンターで追加点を狙う。ベッカムがフリーキックをポストに当てれば、デポルも波状攻撃でカシージャスを苦しめる。

 なぜこのような状況になってしまったかというと、レアルの守備がまったく機能しなくなってしまった。レアルはカウンターを狙うので必然的にロングボールが増える。ロングボールの後はラインを上げなくてはいけないが、なぜか上げなかった。

 デポルの選手は走って戻る。レアルはラインを上げない。すると、デポルがレアルのカウンターを防いだときに、中盤にはデポルの選手しかいないことになる。ガゴらはDFラインの前に位置しているので。こうしてデポルは厚みのある攻撃、レアルは個人技を生かした少数の特攻の形となる。

 ちなみにレアルはデポルの攻撃に耐え切れず同点ゴールを決められてしまう。波状攻撃→コーナーキック→こぼれだまを左サイドのデゲズマンが見事なクロス→カプテビラ。欲を言えば、ディアラ。ニアでクロスをクリアして欲しかった。

 ■それでも何とかしてしまうのだ

 同点後すぐにレアルが2点目を奪う。ボールを奪う→ディアラがロビーニョへスルーパス→ロビーニョがドリブルでボールを前線に運び中央のベッカムへ。ベッカムのシュートは相手に当たってコーナーキック。

 このコーナーキックをベッカムが中に入れる。こぼれだまをガゴが何とかベッカムに繋ぎ→クロスをラウール。ベッカムがフリーでクロスを上げたらやはりこうなる。ラウールの動きも見事だったが、ガゴの粘りも評価してあげたい。後半14分の出来事だった。

 この追加点は恐らくデポルのメンタルに大打撃を与えた。それまでに見せていた勢いが完全になくなってしまう。そしてこの追加点はレアルにも落ち着きを与える。急ぎすぎの攻撃はなりをひそめ、ゆっくり攻撃するようになり徐々にペースがレアルへ。

 そしてゴール前でラウールが粘り、こぼれだまをニステルが押し込み3-1。これでデポルは終わった。運動量が一気に下がり、切ない試合となってしまった。

 ■独り言

 この試合のレアルはちょっと微妙だった個々の選手のできはいいものの、組織的な動きが非常に微妙。デポルに押し込まれた場面などはその典型だった。ガゴ、ディアラの動きは良く、この2人を軸にして、来シーズンは戦って欲しい。デラレッドも忘れてはいけない。

 今のレアルにはベッカムの右足が一番の武器となっている。ここを防ぐことができれば、結構やばいかもしれない。

posted by josepgualdiola |08:24 | レアルマドリッド/06~07 | コメント(6) | トラックバック(0)
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Re:レアルマドリッド対デポル ~ベッカム~

ベッカムはすごいですね。
マジで。ほんとに。そりゃ代表入るわ・・・

posted by ブレイクハム | 2007-05-28 12:02

Re:レアルマドリッド対デポル ~ベッカム~

ベッカムがいなくなったらと思うとゾッとする。

posted by ベッカム | 2007-05-28 12:09

Re:レアルマドリッド対デポル ~ベッカム~

レアルは以前の得点力不足が嘘のようです。逆に堅守はなくなりましたが。

posted by shimada | 2007-05-28 14:25

Re:レアルマドリッド対デポル ~ベッカム~

この試合はレアルの両SB(トーレス、ロベカル)はあまり上がってこなかったので、ベッカムのクロスとロビーニョの個人突破しか攻め手がありませんでした。ロビーニョは対面のコロッチーニに封じられていたし、ガゴもボールをもらうために動き回っていましたが、いいパスは出せていませんでしたね。ベッカムのクロスに依存していた状態でした。というより、この試合はすべてベッカムがらみで点が入りました。たしかにレアルはベッカムをとめられたらやばい状態ですね。
守備に関しては、連動したプレスは見られませんでした。前線からのプレスが弱いように思いました。たしかにラウルのポジションは変でしたね。あと、サイドから崩されていた場面も目につきました。SBがそんなに上がっていないのに崩されるのは、ベッカム、ロビーニョのプレスが弱かったからです。まあ、いつもそうなのかもしれませんが、あれじゃカシジャスがかわいそうです。
バルサはロナウジ─ニョが出場停止になったため、このブログにもありましたが、逆に復活するかもしれません。あと2戦、課題を一つずつクリアして次の試合に生かせるチームが優勝するでしょうね。

posted by セクソン | 2007-05-28 18:29

Re:レアルマドリッド対デポル ~ベッカム~

こんばんは

イングランド代表を考えたときに、問題点がたくさんあります。まず、ルーニーの不調(確か親善試合以外ではノーゴールだったはず)、ジェラードとランパードの共存(ふたりとも、攻撃的MF)、ハーグリーブスを中盤の底に置いたときのCF(クラウチには、コラーやジキッチのような強靭なフィジカルが必要)GKは、ロビンソン、グリーン、フォスター、カーソン(カークランド、怪我ばっかりだなあ)といますが、ブッフォンや、チェフのような抜群の安定感はないです。唯一安心できそうなのは、DF陣くらい(テリー、リオで磐石、ギャリー・ネビルは百戦錬磨、アシュリー・コールは、安定感抜群)

posted by mussan | 2007-05-29 00:55

Re:レアルマドリッド対デポル ~ベッカム~

コメントありがとうございます。

>>ブレイクハムさん
ベッカムにとって代表復帰はうれしいことでしょうね。

>>ベッカムさん
そのとおりですね。

>>shimadaさん
攻める人数が増えたので、堅守が壊れたのは必然かもしれません。

>>セクソンさん
両SHのプレスはかなりむっらけがあります。したりしなかったり。ああいう日もあります。

>>mussanさん
チェルシーシステムを使えば、その2人は共存しそうな気がします。あとはジョーコールに期待しましょう。

posted by josepgualdiola | 2007-05-30 20:44

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