2007年01月23日

正面からユナイテッドを撃破したアーセナルの底力

 独走状態のユナイテッドを、アーセナルがどのようなサッカーで迎え撃つか。アーセナルはジウベウトシウバ、ギャラスが不在。代役はセンデロス、フラミニが務める。アンリ不在のときに、存在感を示したアデバヨールがアンリと2トップを組む。

 ユナイテッドの怪我人等は特になし。むしろ選手層が厚すぎて、ベンチから外れる選手まで出てきた。この試合でのユナイテッドの控えはサハ、フレッチャー、ブラウン、エインセとGK。パク、スールシャールが外れてしまった。なぜパクを外したのだろう。先制して逃げ切りを図る場面で、パクはかなり貴重な駒だと思うのだが。なんとラーションがスタメン。

 ■不思議な采配をしたファーガソン

 ユナイテッドの攻撃の核は、前4枚だと以前書いた。この試合でラーション、ルーニー、ロナウド、ギッグスであった。ほぼベストメンバーだと思う。しかし、彼等のいる位置が少し不思議であった。真ん中にラーションが構えるのは王道だが、その後ろにギッグス。左にルーニー、右にロナウド。後半はこの2人がポジションチェンジして、左にロナウド、右にルーニーとなっていた。

 なぜにルーニをサイドで使ったのだろうか。これが不思議で仕方なかった。ルーニーはなれない守備に追われ、自分の持ち味を出せていなかった。サイドから強引にドリブルで仕掛けていたが、中で全部つぶされていた。しかも、その守備の面でも、ただ、スペースを埋めるだけで人につく意識がなく、あまり役に立っていなかった。

 もちろん、ロナウドも同じように守備面では役に立っていなかった。もともとこの2人に守備面での貢献はあまり期待していないだろうが、ここまで漠然と守備をするだけだとちょっときつい。それに対して、ロシツキー、フレブはかなり守備に貢献していた。

 また、トップ下にはいったギッグスは、ほとんど守備をしなかった。ラーションが必死に追いかけるそぶりを見せても、ギックスはまったく反応せず。FWのどちらかが、セスク、フラミニを後ろから狙い撃ちをするのが普通だと思う。でも2人ともやっていなかった。ここで、セスクを自由にしてしまったのが、ユナイテッドの敗因だと思う。

 ユナイテッドは攻撃的なチームで、高い位置でボールを奪うメカニズムが確立されていないのだろう。セスクをフリーにしたせいで、スコールズ、キャリックはセスクにプレスにいけず、ずるずると下がるしかなかった。またセスクからサイドに展開、また、DFラインの裏に放り込まれ、やりたい放題。このため、アーセナルはユナイテッド陣内深くまで攻め込むことができた。そこでユナイテッドはボールを奪っても、相手ゴールが遠いので、分厚い攻撃はできず、個人技に頼るしかなかった。

 ■サイドが抑えられてしまった場合のオプション

 ユナイテッドの生命線はサイド攻撃である。ロナウドの個人技、ギッグスの個人技が通じない場合、攻撃の枚数を増やさなければならない。しかし、スコールズ、キャリックは共に守備に追われていて、前に飛び出すことはできなかった。エブエ対ロナウドはエブエが勝ち、クリシー対ギッグスはクリシーの勝ちであった。エブエ、クリシーとも簡単に飛び込まず、よく我慢して対応していたと思う。特にロナウドを抑えてしまったエブエは最高であった。

 そんなアーセナル守備陣の出来のよさに比べて、ユナイテッドのDF陣は少し物足りなさがあった。寄せが甘く、とくにロシツキーに簡単に前を向かせていた。
 
 サイド攻撃を抑えられてしまい、しかも、自陣深くまで攻め込まれてしまうユナイテッドはどのような手を打つべきだったのだろうか。まずは、ボールポゼッションを回復しなければならず、それはセスクをどうにかする必要があったと思う。でも控えの選手にそのようなタスクを託すことができる選手がいなかった。パクがいればな。ただ、攻撃に枚数をかける、セットプレイを狙うなど打つ手はある。

 ■得点の動いた後半戦

 先制したのがユナイテッドだったのには素直に驚いた。エブラの驚異的なオーバーラップがすべてを決めたと思う。不調だったからか、ロナウドが素直にエブラを使ったのが印象的だった。

 得点後のユナイテッドはカウンターにすべてを託したが、今日のエブエは神がかっていた。アーセナルが終始試合を有利に進め、逆転する。ユナイテッドはアーセナルの攻撃を分断するような策をしなかった。黙ってやられたといってもいい。

 ■独り言

 フレブもロナウドと同じように一対一を果敢に仕掛けていた。全部エブラが対応していたが、エビラに対するフォローがなかったのが気になった。ロナウド対エブエの場合、エブエは縦をきっていた。ロナウドが中に侵入した場合、トゥーレがすかさずカバーに入ってくる。実質的には一対二であった。このように場面場面において、数的優位を作ろうとするアーセナルに対して、ユナイテッドはあまりに無策すぎた。

 また、前線からのプレスに関してもアデバヨールが鬼プレスを見せていた荷に対して、ギックスは何もしていなかった。組織でも負けていたし、結局、個でも負けていたのでユナイテッドが負けるというのは非常に理にかなった試合内容と結果だったと思う。

 セスクに前を向かせないようにして、ロシツキー、フレブを挟み込めば勝てたと思うのだが。なぜにそうしなかったのだろう。MVPはエブエです。

 それにしてもアーセナルのパスサッカーは凄い。

posted by josepgualdiola |09:13 | プレミアリーグ/06~07 | コメント(5) | トラックバック(1)
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アーセナルvsマンチェスター・U。 【続・アーセナルvsバルサのCLファイナルを願う!】

ビッグ4の直接対決、リバプールがチェルシーを破った翌日のゲームです。 舞台はエミレーツ・スタジアム。 今季のダブルを達成すべく首位のマンチェスター・ユナイテッドを迎え撃ちます。          アンリ   アデバイヨール                 

2007-01-23 12:56 | 続きを読む
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Re:正面からユナイテッドを撃破したアーセナルの底力

こんばんは

エブエは、攻守で貢献していましたね。オーバーラップのタイミングも絶妙でロスタイムのアンリへのクロスは、パーフェクトでした。一方、ユナイテッドは、守りに入る時間帯が早すぎましたね。

posted by mussan | 2007-01-23 20:09

Re:正面からユナイテッドを撃破したアーセナルの底力

さすがはアンリですな

posted by おか | 2007-01-23 22:11

Re:正面からユナイテッドを撃破したアーセナルの底力

アーセナルらしさが出た試合でしたね。
ほんとに、いい試合でした。

posted by きみ | 2007-01-24 09:32

Re:正面からユナイテッドを撃破したアーセナルの底力

ユナイテッドは予想外の布陣できましたね。ルーニーが二列目の左サイドで右がC.ロナウドでギグスがトップ下という。

josepgualdiolaさんはセスクなどを簡単に前を向かせすぎる守備が原因だと言っていますけど、
それも一理ありますが最大の原因はアンリとファーディナンドの最後の10分の明暗だったかなと思う。

あれだけアンリが消えていたのはファーディナンドがスペースを消していたからなのだが、最後でとんでもないミスを犯してしまった。それはアーセナルの同点弾のシーン。セスクとスコールズの奪い合いのときはアンリはオフサイドポジションにいたのにファーディナンドはラインを崩してまでアンリについたこと。このときにロシツキーがクロスをあげるのだがこれではオンサイド。ラインコントロールのミス。

やっぱりファーディナンドのポカはなくなりませんなー。

posted by おっしー | 2007-01-25 14:06

Re:正面からユナイテッドを撃破したアーセナルの底力

コメントありがとうございます。

>>mussanさん
同感です。彼はパーフェクトでした。

>>おかさん
途中まで消えていましたが、最後の最後に苦手の頭で仕事をしましたね。

>>きみさん
自分はアーセナルのサッカーに惚れそうになりました。それだけ良さが出ていたと思います。

>>おっしーさん
ユナイテッドDFのポカは有名な話ですね。この日もビディッチが意味不明なプレーをしていました。確かに予想外の布陣でしたが、流れの中であのように変えたようなので不思議でした。頭からあれだったらまだ納得いくのですが。

ただあの同点ゴールは仕方ないと思います。ロシツキーが抜け出したときにいくらオフサイドだからってマークにつかないわけには行かないかと。

難しいところですね。

posted by josepgualdiola | 2007-01-25 15:16

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