2012年02月08日

妄想×空想インタビュー ~ローマ対インテル~

josepgualdiola-299512.png
 結果は4-0でローマの勝利。前後半に2点入る展開。特に前半はローマの猛攻にインテルがさらされるという試合であった。それ以上でも以下でもなく。というわけで、今日はこの試合を見ていたかもしれないデシャンさんにお越しいただきました。デシャンはCLでインテルと試合をするので、まあ見ていただろうと。  ──インテルがぼこぼこにされた試合でしたね。  前半に限って言えばだね。試合を通じて攻撃は低調だったけれどもね。  ──ということは、後半は持ち直したということでしょうか。  0-2で負けている状況で、FWを削り、中盤を増やすという采配の意味がわかるかな??結果として前半と同じスコアになってしまったが、前半に比べると、ローマは後半のインテルを押しこむことはできていなかった。ラニエリは前半の試合を見て、なにもかもが上手く機能しないことを見つけた。そして、守備から着手したということだね。  ──一般的に言えば、負けている状況でFWを減らしたら臆病な采配と言えそうです。  では、前半のインテルを見ると、どこに問題があったかという話になる。インテルは高い位置からの守備を行えない。そうなると、後方でボールを回復するしか選択肢がない。では、後方でボールを回復できていたかという話だ。実際はローマに完全に押し込まれる展開になった。だから、この状況を改善する必要がだ。方法は2つ。高い位置から守備をするか、後方の守備の精度を上げるかだ。  ──ラニエリのとった作戦は、中盤の枚数を増やすで守備の精度を高めると。  ただし、それだけでは足らなかったのも事実だ。ローマに好き勝手に仕掛けさせない状況までに持っていくことには成功したが、攻撃はあんまり可能性を感じることはなかった。それでも、前半に比べれば、マイコンや長友は高い位置にいくこともあったと思うよ。  ──つまり、ラニエリの采配は決して間違っていなかったと。  繰り返しになるが、正しい采配をするのは実に難しい。ここでいう正しい采配とは、一般的におかしいよなと疑問を持たれるような采配をしっかりと出来るという意味においてだ。適当にFWの枚数を増やして、よりローマにスペースを与えるようでは、もっと得点差がついたと思うよ。  ──ローマについても感想をお願いします。  前半を見るかぎり、昨年のバルサに似ている印象を受けた。スペースの作り方と埋め方が非常に酷似している。仕組みを簡単に説明してみよう。最初にデロッシを落として、3バックを形成する。そして、SBの位置を上げることと、CBをよりオープンな状況でボールを持たせる。  フリーになったCBから試合を作っていく。ただ、優先順位として、CBがフリーでボールを持ったら、ラメラたちはどんどん裏を狙うね。時にはSBとポジションチェンジして相手を釣る動きもたくさんしていた。この裏狙いの攻撃はなかなか面白かったよ。  相手のFWとMFの間のスペースをガゴたちが使う。この位置にデロッシも途中から加わる。ここに3人いると、相手はプレスをかけにくくなる。パッツィーニたちが守備に戻ってくれば、プレスをかけやすくなるんだけどね。    で、カンビアッソたちがボールにプレスにきたら、トッティがカンビアッソの空けたスペースに侵入する。CBがトッティについてきたら、CBの空けたスペースにラメラたちが飛び出す。で、ラメラたちにインテルのSBがついていくと、今度は高い位置にいるローマのSBがフリーになる。  ここまでくると、インテルの守備のポジショニングは既にぐちゃぐちゃなものになっている。なので、ボールを奪ってもそこから攻撃を作っていくことは困難な作業だね。よって、ミリートにすべてを託す形となった。  ──理詰めですね。  そうだね。  ──後半にインテルは4-1-4-1に変更しましたね。  守備の枚数を増やして終わったね。カンビアッソがプレスにいく→あいたスペースをカバーしてくれる選手が登場で、ローマは苦戦していた。バルセロナだったら、それでもボールを受けて試合を作ったと思う。そういう意味では、道のりはまだまだ遠いね。  ──つまり、4-4だったら崩せる可能性が高いけど、9人以上で守られたら、ちょっと厳しいということでしょうか。  そうだね。だから、失点も多いのかなって。相手を押し込めると、高い位置からの守備でボールを奪い返せるけど、相手を押し込めないと、攻撃に枚数を増やしているからカウンターに弱い。だから、組織化された裏狙いで、そういう状況を無効化しようという努力は見られるよね。今日の3点目みたいにさ。  ──点差を考えれば、前プレ発動も考えられるのかなと思ったんですが。  トッティがあれだけ走っていたのだから、ミリートも走れよというのはよくわかる理屈だよね。でも、ミリートを走らせることをラニエリは、、、たぶんできない。で、ミリートを外したら、誰が得点を奪うんだろうね。だからさ、この試合は前半の試合の入り方である意味全てが決まったといっていいだろうね。ローマをリスペクトしなすぎたね。  ──マルセイユのこともリスペクトしてこなかったらラッキーですね。  ま、最小スコアの試合になりそうだね。楽しみにしておくよ。  ■独り言  ルイス・エンリケの挑戦はなかなか面白いプロセスを踏んでいるようで、今後がちょっと楽しみ。グアルディオラの後釜なんて彼くらいしかいないだろうし。動くトッティは久々だったけど、往年のゼロトップのようでかなり楽しめた。そして、ボージャンも頑張れ。


このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック 妄想×空想インタビュー ~ローマ対インテル~

posted by らいかーると |11:38 | インテル/1112 | コメント(0) | トラックバック(0)
このエントリをlivedoorクリップに登録 このエントリをはてなブックマークに登録 newsing it! このエントリを Buzzurl に追加

2012年02月07日

ロングボール攻勢の裏側 ~アトレチコ対バレンシア~

josepgualdiola-299238.png
 結果はスコアレスドロー。どちらかというと、アトレチコの決定機をジエゴ・アウベスが防ぐ場面が目立ったかなーという試合。なので、アウェーで好調のアトレチコ相手に引き分けられたバレンシアはまあ良し。アトレチコからすれば、負けなかったのは良かったくらいの試合だったかなと。
josepgualdiola-299246.png
 30分くらいまでのバレンシアは、徹底的にロングボールで試合を進めていく。ピアッティもその素早さを武器に相手の裏に飛び出しまくるが、効果的に裏を取れない場面が多数。アトレチコも全体のラインのコントロールとCBの安定したプレーによって、バレンシアの攻撃を問題なく防いでいく。
josepgualdiola-299247.png
 というわけで、攻撃の主旨を変えてみたけれど、これも上手くいかない。では、ビルドアップだ!と言いたいんだけど、セカンドボールを拾うために、CBとDHの距離はいつもよりも広い。なので、ロングボール一辺倒になるしかない。そして、アトレチコは横幅を使うバレンシアのCBにも普通に圧力が加わってくるので、時間がない。というわけで、苦しむバレンシアであった。  なので、30分過ぎから、ポジショニングを調整し、いつもの状況に戻すバレンシア。ここで疑問が出てきそうなのが、アウェーとは言え、なぜ最初から自分たちらしさで勝負を挑まないのだということ。その答えは簡単で、アトレチコの4-4-2のゾーンディフェンスはけっこうエグい。正面からビルドアップしても、ボールを奪われて速攻くらうかもしれない。リスクマネージメントってやつである。  じゃ、30分過ぎからはどうなったかというと、エメリの考えどおりに全然突破できない。ときおり、サイドでフリーになれる場面もあったけれど、基本的に逆サイドを捨てているアトレチコに、バレンシアの長所である左サイドアタックを仕掛けるには、右サイドから攻撃を組み立てる必要がある。ま、逆になってしまったよねというお話。  ただし、アトレチコの攻撃もファルカオに放り込む形が多い。シメオネに率いられたアトレチコは、セットされた状態からの守備に絶対の自信を持っている。なので、ボールを失うなら相手の深い位置。深い位置にボールを運ぶには手っ取り早いロングボール。というわけで、ロングボール対決が多く見られる試合となった。  試合の流れはざっとこんなところである。時間が経つにつれて、両チームがショートパスを使った攻撃を仕掛けるようになり、それにともなってカウンターの機会も増えて、またバランスを取るような非常にリーガらしくない試合であった。  両チームを比較すると、ガビ×ティアゴとアルベルダ×ティノ・コスタの役割分担の差が目立った。アルベルダたちは横並びであることが多く、それでいて、ビルドアップを助けるでもなく、中盤で存在感を発揮するでなく、セカンドボールを拾いまくるでもなくと、ちょっと切なかった。  ガビ×ティアゴは縦関係になることが多く、ガビが積極的に攻撃に絡み、ティアゴは後方から攻撃を落ち着けたり、カバーリングに奔走していた。なので、ビルドアップ、ロングボール、相手を押し込んだときとバランスが崩れることはまれだった。ただし、ガビの仕掛けの精度があんまり高くないので、今後に期待といったところか。  バレンシアは左サイドの縦のポジションチェンジや、ソルダードとの関係で相手を崩す場面が多いのだけど、それだけになっていることが多い。縦幅を上手く使うことはできているように見えるが、ただ長いボールを入れているだけで、継続性や安定性がなくなっている。その代わりに、何の前触れもなく得点が入ることもありそうだが。  この試合ではジョナスが入って、相手の隙間で活動する場面やDHの近くで試合を作る場面が見られた。バネガがいれば、そういう役割もしなくていいのだろうけど、バネガがいないとちょっと中盤が弱い。CBとFW、2列目にいい人材がいるので、DHの問題がここにきて具現化しているのが調子を落としている要因なのかなと。組織でごかませそうなんだけど、エメリはどうするかね。それよりも、右サイドじゃねというのはよくわかるんだけどね。  ■独り言  不安定が代名詞だったアトレチコに、がっつり守備をする意識を植えつけたシメオネ。リーガは2強以外団子なので、あっさりとCL圏内に殴りこんできそうなのがアトレチコ。なにげにELも残っているので、そっちも期待できそうである。ただ、攻撃が右サイドに偏り、ジエゴ、アルダがいないと、SHにいい選手がいない現象をどう解決するかは注目される。  バレンシアは国王杯のバルセロナ戦を見越して、バネガやジョナスを温存したんだと思う。で、ピアッティを活かそうとしたが駄目だったと。さっさとピアッティ→アドゥリスにするかと思いきや、ソルダードと交代したから、ちょっとびっくりした。国王杯もぜんぜん諦めていないようで、楽しみが増えてよかったぞと。


このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック ロングボール攻勢の裏側 ~アトレチコ対バレンシア~

posted by らいかーると |10:45 | リーガエスパニョーラ/1112 | コメント(2) | トラックバック(0)
このエントリをlivedoorクリップに登録 このエントリをはてなブックマークに登録 newsing it! このエントリを Buzzurl に追加

2012年02月06日

どっちがポジティブ?? ~チェルシー対マンチェスター・ユナイテッド~

josepgualdiola-299041.png
 結果は3-3のドロー。チェルシーが3得点を奪うことに成功したが、2度のPKとチチャリートのゴールで同点に追いついたユナイテッド。同点に追いつかれたチェルシーもマタの直接FKやケイヒルのミドルで勝ち越しを狙うが、デ・ヘアのファインセーブに防がれて、試合はそのまま終了した。  ■戻ってきたユナイテッド  今季の序盤にプレミアで旋風をまきおこしたのがユナイテッドである。レンタル帰りや新戦力の選手を中心に、世代交代に成功したと思われたユナイテッドだったが、怪我人が多数出たことによって、その勢いは衰えていった。スコールズが現役復帰をするくらいなので、推して知るべしといったところか。  新生ユナイテッドは、ウェルベックとルーニーの役割がバルセロナのメッシに似ている。バルサに影響された部分は否定できないと思う。面白いのはいわゆる偽9番の仕事をルーニーもウェルベックもできるところである。彼らは相手の隙間で活動したかと思えば、サイドに流れることもできるし、相手のCBとやりあうこともできる。  
josepgualdiola-299047.png
 チェルシーのシステムは4-2-3-1。マタがトップ下にいた。その理由を考えてみると、ボールを奪ったときにマタを高い位置に置きたいかなと。現実に目覚めたチェルシーはWGの選手にかなり後方まで守備を強いる。たまに、SBかよと思われる位置まで下がることも頻繁に起きる。  その場合、さあ攻撃だという場面で低い位置にいては、なかなか攻撃に絡めない。なので、マタを中央で使ったのかなと。もちろん、ボールを保持したときにクリエイティブな働きを中央でしてもらいたい、という意図もあるだろう。他にそういう選手いないもんね。スターリッジでもいいかなと思ったけれど。  さらに、ダブルボランチにすることで、ルーニーたちのスペースを消せる可能性がある。いつもはロメウがDFラインの前に居座る事が多い。そうなると、ロメウの横のスペースをルーニーたちに狙われる可能性が高い。なので、エッシェンとメイレレスを配置するというわけだ。しかし、机上ではOKな考えだが、いつだって現実は残酷なものである。
josepgualdiola-299052.png
 というわけで、チェフの出番が多い試合となった。なお、後半の頭からマタにもしっかり守備をするように修正し、終いにはロメウを投入して、いつもの4-3-3で守備を固める采配をしたボアス監督であった。中央から崩される場面はロメウの投入によって減ったが、同点ゴールはサイドから崩しで、後手を踏んだかなという印象。  前線の選手のキャラクターによって、チェルシーは高い位置からのプレスができないので、低い位置で守備を固める必要がある。そのときにどこを捨てるのかというのがこの試合では明確でなかった。なので、メイレレスたちが中途半端にプレスにいって、スペースを空けてしまう現象が多々。ただし、エッシェンもメイレレスも相手に襲いかかってなんぼの選手なので、なんとも言えない戦術と選手のかみ合わせである。  じゃ、ユナイテッドの守備はどうだったかというと、捨てる場所ははっきりしていた。
josepgualdiola-299056.png
 お得意の形ですねと。ルーニーたちはそこまで守備に熱心でないけど、好き勝手に試合は作れせないほどにプレスをかけていた。キャリックもボールをもらいに下がるメイレレスについていく場面もあった。しかし、基本は後方で相手の攻撃を跳ね返す。  で、メイレレスもエッシェンも試合を作るよりは前線に飛び出すなどのダイナミズムが特徴である。なので、彼らがボールを持っても何も起きない。だから、この位置を捨てたのさとかユナイテッドは試合後に言いそうである。  さらに、チェルシーで分が悪いのは中央の枚数の少なさである。マタが中盤のサポートにいったらトーレスのみである。ユナイテッドはこの白い四角の部分ではマンツーマンが強くなるので、マタやトーレスが動けばついてくる。その動きでできたスペースに入ってくる選手がいない。スターリッジがそういう動きを身につけたら最強なんだけど、彼はボールを持った時に真価を発揮することが多い。  だったら、メイレレスやエッシェンに飛び出してもらえばという話になってくるんだけど、カバーリングしてくれる選手がいないので、無理難題である。マルダがそこまで守備できるなら、それも有りなのかもしれないけどさ。最初からロメウを使っていればというのは言わないでくれ。  それでも、チェルシーが3得点したじゃんという話になってくる。ここがサッカーのわからないところ。先制点はスターリッジ無双。2点目はユナイテッドがチェルシーのポジションチェンジ、つまり、トーレスのサイドに流れる動きについていけなかった。そんなフリーなトーレスからのベッカムばりのクロス。3点目はセットプレーからのダビド・ルイスのヘディング。ただし、1.3点目は相手に当たってゴールに吸い込まれる形だった。2点目のような形をたくさん増やせれば、チェルシーすげーってなるんだけどね。  その後に、ユナイテッドはPKを中心に同点に追いついくことに成功したんだけど、チェルシーはもうちょっと早く守備問題を修正できれば違う流れになったのかもしれない。特に2点目はユナイテッドのカウンターちっくな流れから発生していて、ボールをキープするのか攻めるのかの判断がちょっと怪しかった。ただし、前半にもユナイテッドにPKっぽい場面があったので、追いつかれたのは当然といえば、当然の流れなんだけども。  ユナイテッドは選手の個性とチーム設計のバランスがだんだん良くなっている。ヤングに攻撃の幅が身についてきたのも見逃せないし、チチャリートの存在がルーニーをより自由にしたのも素晴らしかった。もちろん、同点ゴールのマークを外す動きは全員が真似すべきだと思う。  チェルシーはいろいろ噛み合っていない。選手の個性とチームのやっていることがぐちゃぐちゃ。それでもロメウを投入したときのような堅い守備は手に入れているので、大崩れはしないだろう。ただ、大崩れをしないだけで、あんまり試合内容がポジティブなものに変化していく傾向はまるで感じなかった。トーレスにこだわらなければ、面白くなるかもだけど。  ■独り言  引いたチェルシーに苦戦したユナイテッドも、ボールを持たされて困ったチェルシーも、その状況でもっと色々な工夫を見たかったのが正直な所。そういう選手がいない!のでは、両チームとも未来が大変なのではないだろうか。それをユナイテッドはポジショニングで解決しようとしているんだけど、チェルシーはそれが見えないのが両チームの将来に繋がっていくのか、いかないのかを楽しみにしておきます。


このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック どっちがポジティブ?? ~チェルシー対マンチェスター・ユナイテッド~

posted by らいかーると |11:55 | プレミアリーグ/1112 | コメント(4) | トラックバック(0)
このエントリをlivedoorクリップに登録 このエントリをはてなブックマークに登録 newsing it! このエントリを Buzzurl に追加

2012年02月03日

仮想×妄想インタビュー ~レアル・マドリー対サラゴサ~

josepgualdiola-298551.png
 結果は3-1でレアルの勝利。サラゴサはクイックリスタートで先制に成功したが、レアルのポゼッションサッカーに完全に押し込まれ、そのまま逆転されるという展開だった。なお、後半の終了間際にはマルセロが負傷するも交代枠を使い切っていた関係で、ほぼ10人で戦うレアルが目撃されている。マルセロは一応、ピッチに立っていた。今日はモウリーニョの気分で更新してみよう。  ──この試合もグラネロがスタメンでした。その意図はなんでしょうか。  アロンソとの役割分担を明確にするということだね。最近はシャビ・アロンソにマンツーマンで対応してくるチームが増えている。そうなると、ピッチ上ではCBがビルドアップの出発点になることが多いんだ。今日はいないけど、セルヒオ・ラモスやペペだね。彼らは運ぶドリブルで相手の陣地に侵入することもできるんだけど、それはあまり薦めてはいない。彼らのカバーリングをする選手がいないからね。  シャビ・アロンソにカバーさせるとすると、CBの間にシャビ・アロンソを落とす形になる。そうすれば、マンマークでシャビ・アロンソを潰そうとする相手ともともとのペペたちをマークする相手で3対2の局面が作れる。そうなれば、ビルドアップを優位に進めることができる。ただし、問題が起こるんだ。アロンソの相棒のプレーエリアはどこになると思う?  ──いわゆるトップ下と言われる選手の後方になると思います  そうなんだ。そこのポジションはそれこそ攻撃の舵をとるポジションになる。相手を自陣に押しこむことが出来れば、後からシャビ・アロンソがその位置で活動することができる。でも、ビルドアップの状況でCBの近くに移動したシャビ・アロンソにその位置での活動を求めることはできない。なので、そこに誰を置くかというのは重要になる。  ──この試合のグラネロは相手の隙間に移動したり、エリア内に侵入したりと、かなり高い位置にいることが多いように見えました。  つまり、シャビ・アロンソとグラネロを縦関係で使ったということだよ。また、グラネロの周りにスペースを作っておけば、そのスペースを色々な選手が使うこともできる。カカがおりてきたり、エジルが中央に移動したりね。そのような広範囲の動きによって、相手の守備に目先を狂わせるのさ。  ──ハミト・アルティントップについてはどう考えますか。  彼もプレーメーカーの一員として考えている。いわゆる味方に時間とスペースを与えることができるし、それに楔のボールを入れるのも上手い。もちろん、SBとしての能力はアルベロアのほうが高い。相手を止めるとか、前線に飛び出すタイイングとかはね。ただし、試合を作るとか、個人でどうこうするという部分ではハミト・アルティントップのほうが優れていると考えている。  ──気になったのは、グラネロやSBの攻撃参加に対するカバーリングがないことです。  基本的にハミト・アルティントップが攻撃参加すれば、マルセロには中央に絞るように言っているけど、ふたりとも攻撃参加する場面も多かったね。試合を見ていて笑ったのは、グラネロとシャビ・アロンソも高い位置にいっちゃって、後方はCBのみになった場面もあった。でも、失点には繋がらなかったから、別に問題とは考えていないよ。ただ、そのあたりのバランス感覚は相手にもよると思う。アルベロアが出たり、ラサナ・ディアラが出たりね。  ──この試合はボールを保持して攻撃を仕掛ける場面がいつもよりも多かったと思います。カウンターはやめたんでしょうか。  いつも試合を見ていればわかると思うけど、基本的にレアルはボールを保持して攻撃を仕掛けているよ。この試合が特別だという認識は一切ないね。強いていうならば、エジル、クリロナ、カカ、ベンゼマという選手たちの特徴が出ただけだと思う。イグアインとディ・マリアがいれば、もっとポジションは固定化され、サイドチェンジも増えただろうね。  ──グラネロを使ったのはボールを保持する精度を上げるためではないと。  最初の言葉に戻るんだけど、シャビ・アロンソを自由にしたかったのが最初だね。そのためには、シャビ・アロンソをもっと後方に下げる必要がある。そうなると、彼がいるべきだった場所に彼と同じような仕事をできる選手を配置する必要があるだろ??それだけの話しさ。グラネロが自分の個性を発揮した結果、今日の試合のボール保持率が上がったのかもしれないね。ただ、サラゴサが先制して引きこもったのが、ボールを保持できた最大の要因かもしれないけどさ。  ──チームの型というよりも、個性によってチームの戦い方が変わるということでしょうか。  ベンゼマは前線ならどのポジションでもプレーすることができる。だから、ベンゼマがいれば、中盤の選手とのポジションチェンジが活発になる。クリロナも相手の隙間でボールを受けられるようになったしね。カカもエジルもサイドでプレーできるようになったし。ディ・マリアやカジェホン、イグアインが出れば、またサッカーの内容は変わるよ。相手からすればこちらの攻撃のリズムが変化するのだから、そっちのほうが嫌だと思うけどね。  ■独り言  クラシコを上手く消化したなーという試合であった。相手が引き篭っていても、ボール回しから崩したのはお見事だった。ボール保持が安定しすぎると、お得意のカウンターが発動する場面は少なくなる。でも、守備でさらされる場面も同時に少なくなるわけで、計算は狂わなそうな雰囲気。グラネロの台頭は嬉しい限りで、あとはこの流れにディ・マリア、イグアイン、カジェホンがのれるかどうかで更に進化するか代わっていきそう。


このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック 仮想×妄想インタビュー ~レアル・マドリー対サラゴサ~

posted by らいかーると |11:31 | レアル・マドリー/1112 | コメント(1) | トラックバック(1)
このエントリをlivedoorクリップに登録 このエントリをはてなブックマークに登録 newsing it! このエントリを Buzzurl に追加

2012年02月02日

バルサが苦しむロングボール作戦について ~バレンシア対バルセロナ~

josepgualdiola-298427.png
 結果は1-1の引き分け。バレンシアが先制するが、またもコーナーキックからプジョルの魂のヘディングが炸裂。後半にはバルサがPKのチャンスを得るが、PKストッパーの異名を持つジエゴ・アウベスが見事にメッシのシュートを防ぎ、PKを当てたミゲルを救った。  この試合のバレンシアによるバルセロナ対策は今までの集大成のようなものであった。なので、それをまとめる形でブログを進めていく。ただし、目新しいことはなく、単なるまとめであることを先に断っておく。  ただ、すべてのチームのバルセロナ対策が均一化してくると、チームの個性はどこへ行くという話になってくる。もちろん、そのチームに所属する選手によって個性という誤差はあるんだけれども。対戦するバルセロナの選手が、このような状況をどのように考えているかは、ちょっと気になるところである。  ■ボールを保持させるな  最初は、相手にビルドアップをさせないである。
josepgualdiola-298428.png
 どこのチームもやっていることだが、まずは繋がせない。中途半端に人員をさくと、キーパーを使ったビルドアップによって、プレスを回避されてしまう。よって、マンツーマンで抑える。なので、どっちに転ぶかわからないロングボールを相手に強いることで、バルセロナにボールを保持させない。  次に、ロングボール大作戦である。  
josepgualdiola-298429.png
josepgualdiola-298430.png
 バルセロナの前プレが緩くなっていることは伝えてきた。しかし、最近の不調からか、この試合の序盤はメッシを中心に相手を追い掛け回す場面が見られた。バルセロナのボールを保持する仕組みとして、相手にボールを持たすことのない守備の強さがあげられる。なので、そのプレスを外したいとどのチームも考える。  バルサの守備の特徴はマンツーマンよりも圧力の強いボールへの密集である。ボールを持っている選手は気がつけば相手だらけという状況になっている。この守備の強さは言うまでもないんだけど、ただ守備のポジショニングから考えると、かなり亜流の方法といえる。それはいわゆる文法から外れた動きをすることがある。  バレンシアの先制場面で面白かったのがジエゴである。パントキックをせずにわざとボールを地面において、誰かを引き寄せてからロングボールを蹴った。また、バレンシアはゴールキックからのビルドアップでCBがボールを受ける。しかし、フォローする選手が最初から高い位置にいる。バルサの選手を引き寄せてドカンと蹴る場面があった。つまり、最初から蹴る気満々。ただし、ジエゴ・アウベスのロングボールの精度はなかなかひどかったけれど。  
josepgualdiola-298432.png
 こうなれば、バルセロナはプレスのかけどころが曖昧になる。前から追いかけても蹴られる。セカンドボールに備えると、バネガと中心に後方から繋いでくることもある。メッシがもっと守備を頑張れば問題なくなるのは秘密なんだけども。メッシを守備の時だけサイドに置いたら、そのSBが攻撃参加するだろうし。そういうSBじゃなければ、有りかもしれない。  こうして徐々にバルセロナのボールを保持する時間を削っていく。愚直に愚直に。バレンシアの面々で言えば、ピアッティとジョルディ・アルバのアジリティを活かした素早いプレスと裏への飛び出しはバルセロナに厄介なものとして存在していた。そして、後半の無秩序状態でもバネガのキープ力とアルベルダのボール奪取力は異常だなと。  その他に気になったのは、バルセロナのコーナーキック。カウンターされるのが嫌でショートコーナーをずっとやっていた印象だったのだけど、相手も人数をかけて対応してきた。なので、最近は素直に蹴ることが多くなっている。で、ここで工夫が見られている。プジョルが遅れてファーサイドに登場、メッシがファーに流れて中央に折り返すとか。もしかしたら、コーナーからのゴールが増えるかもしれない。ただし、カウンターも食らうかもしれないけど。  ■独り言  マンツーマン気味のプレスとハーフラインからのプレッシングの使い分けができるのが必須条件なので、バルセロナ対策も大変だなーと感じる。ただ、バルサのいびつさに助けられている面が強い。そのいびつさはバルセロナがバルセロナであることの必須条件ではないので、それを修正されると、また振り出しに戻るんだけどね。  試合で言えば、アウベスが登場してからのバルサは急にピントをビルドアップで使うようになった。恐らく最初の指示はなるべく使うな。指示がなくても選手間でそのような認識があった可能性が高い。なので、原点回帰しようと。バルサがバルサであるために。帰る場所があるバルセロナは迷っても大丈夫なのは強いなーと感じた場面であった。あとは、メッシ待ちかな。もうすぐだと思うけども。


このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック バルサが苦しむロングボール作戦について ~バレンシア対バルセロナ~

posted by らいかーると |11:19 | バルセロナ/1112 | コメント(4) | トラックバック(0)
このエントリをlivedoorクリップに登録 このエントリをはてなブックマークに登録 newsing it! このエントリを Buzzurl に追加