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ビデオ・アシスタント・レフェリー制度の現在地:オン・フィールド・レビューが必要という気にもなる・・・

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今回は前の記事から間が少ないので最近の試合や情報から感想をいくつか。

日本-ブラジル戦 フランスの審判団がどれだけトレーニングを行っているのか、どれだけのランクの審判がVARを務めたのか、何人体制だったのかもよく分かりませんが、オン・フィールド・レビュー(OFR)に入る過程のスピードはかなり迅速でした。以前はプレーが止まってから主審がVARと数10秒コンタクトを取ってからOFRを行うかどうかを決める「無駄な時間」があったので、予めどういう状況でOFRを行うかを決めておくのはスピードアップに繋がる印象。ただ主観が入る判定でも毎回OFRを行うのは本来の想定よりも回数が多くなるはずなので考え所。

最初のPKシーンは何の議論にもなりませんが、問題はNeymarのファールに対する介入でしょう。あれを明らかなレッドカードと判断したVARの能力にはかなり疑問を持たざるを得ません。しかも主審はかなり近くで見ていて、ファールの笛も吹いた上での介入。はたいた手が相手選手の顔に当たっていたのを主審が見えていたかどうかに議論の余地はあるものの、総合的には主審がVARのビデオ・レビューの進言を取り下げることもできたシーンでしょう。むしろ練習試合でのテストという状況を利用して主審にはそれくらい強気な姿勢で臨んで欲しかったという感想にもなります。

OFRが必要かという議論で言えば、こういう多少無能なVARに当たった時の防波堤としての役割もあり、例えその可能性が5%も無いとしても、その選択肢が確保されている事による安心感は多少あります。「VARによる誤審が心理的に受け入れにくい」というのは実際問題として確かにあると実感できたケースでした。まぁ幸か不幸かフットボール界では「最終判定は主審が行うべき」という声が圧倒的なので、当分は「OFRが必要かどうか」の議論で頭を悩ませる必要もありませんが。

VARが主審に与える影響&オン・フィールド・レビューがVARに与える影響 ドイツ・ブンデスリーガとイタリア・セリエAの最近の情報だとVAR制度が導入されたことで純プレー時間が多少延びているというデータ。因果関係は必ずしも証明されていませんので多少推測込みですが、「VARがいることで主審が笛を吹くのを避けている」という元トップ主審たちの指摘はいくつかあるので信憑性はあります。VAR制度のキーポイントは「ピッチ上の審判団がVARの存在を前提とせずに誠実に判定を行うこと」ですが、逆に「重要なシーンで主審が確信を持てない状況での笛を避ける」という判定制度で本来あるべき姿に近づいているとも言える結果が出ているのかもしれません。

むしろ日本-ブラジル戦で感じたのは、OFRの選択肢があることでVARの「明確な誤審」の基準が甘くなることもあり得るのでは?という危惧です。フランス人VARがどれだけ訓練を積んでいるのか分かりませんが、あの状況で介入すれば大きな批判を浴びるのは当然であり、能力が足らず、責任感も薄いと言わざるを得ません。ドイツでは介入基準を巡ってかなりの騒動になっていましたが、VARには自分の判断に自信を持ちすぎずに、よっぽど明らかな誤審で無ければ介入しないという消極的な積極的態度で臨んで欲しいものです。ラグビーやホッケーのように「通信の公開」がVARの責任感向上に繋がるのなら、公開の意義は十分あるのではという感想を持ちました。

ということで当初からの想定通り、結局はピッチ上の審判団とVARの能力によってプラスにもマイナスにもなる制度。3月のIFAB総会までどうなっていきますか。



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