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KNVB、トゥエンテに『掟破り』のジュピラー・リーグ降格処分を求刑。入れ替え戦もピッチ上で決着つかず

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今シーズンもPOフィナーレを残すのみとなったオランダ・フットボール界に水曜午後に激震。近年のFC トゥエンテの経営の失敗とDoyen文書流出を切っ掛けに明らかになった違法取引について、ライセンス委員会が遅れに遅れてようやく出した結論は、ルールに存在しない「エールステ・ディヴィジへの降格」の求刑処分だった。

黄金の70年代の後、財政破綻の危機から新会長 ヨープ・ムンステルマンの下で復活を果たし、エールディヴィジ昇格から6年後の2010年に念願のランズカンピューンとなったトゥエンテ。しかしオランダのトップ新たなクラブとして挑戦を続けたムンステルマンの経営は余りにリスクが高く、負債を膨らませる結果に。2012年から2013年に補強費が必要になったクラブがDoyen Sportsと取引。ドゥサン・タディッチ、ヘスス・コローナ、フェリペ・グチェーレスといった選手たちを獲得したが、その後の再移籍でのDoyenとの裏取引をKNVBに報告せず、ライセンス委員会から数回の罰金処分を受けていた。

結果的に約6000万ユーロという途方もない額にまで負債を膨らませたトゥエンテ。今シーズンもライセンス委員会の再建プランの期限を何度もクリアできず、勝ち点3の減点処分、今後3シーズンの欧州戦参加禁止処分も受けていた。シーズン後半に入り、前フロント陣総辞職の後に暫定ディレクターに就任したオンノ・ヤコブスのもとでの努力により、エンスヘデ市議会からの融資合意、債権者との担保合意などライセンス委員会の様々な条件をクリアし、今月初めに延長されていたライセンス委員会への過去2年間の財政支出報告書を提出。各クラブの経営陣やサポーターから多くの批判を受けながらかろうじてライセンスは守られるか、という雰囲気での約2週間の後、先週には「不当な手段で得た成績の償い」としてエールディヴィジ各クラブへの補償金の支払い、来シーズンのアウエーサポーター無料での受け入れを約束した末の、まさに青天の霹靂な決定だった。

ライセンス委員会の説明では、規定上今回委員会が取れた選択肢は二つ。一つ目は45.250ユーロの罰金であり、これは軽すぎると判断された。そうなればもう一つのプロ・ライセンス停止の処分が下るはずであり、実際に近年のオランダ・フットボールではフェーンダム、AGOVV、HFC ハーレム、RBCといった名だたるクラブが遥かに少ない負債(フェーンダムの負債は1milにも満たなかった)でライセンスを失っている。しかしライセンス委員会は火曜の会議で「トゥエンテの過去はライセンス停止が正当な処分」とハッキリ答えを出しながら、この選択肢も選ばなかった。数々の不当手段によって好成績を得てきたクラブのこの『わずか半年間』の健全化への努力を評価し、ライセンス停止を重すぎる処分と判断、第3の選択肢として「トゥエンテのプロ・ライセンスを取り消すが、即座に新しいライセンスを与え、ジュピラーリーグに参加させる」という、規定上は影も形も存在しない「ジュピラー・リーグへの降格」の求刑をひねり出した。

この処分を歓迎したKNVBのディレクター ベルト・ファン・オーストフェーンのコメントがより分かりやすく説明しているだろう。「ライセンス委員会が剥奪の決定をするのを危惧していたが、委員会が抜け道を見つけてくれた良かった。トゥエンテは大きな支持層を持つフロート・クラブであり、クラブが第2のチャンスを得たのはKNVBとして素晴らしいことだと思う」

フロート・クラブに甘いKNVBの体質は今更言うまでも無いが、ライセンス委員会がここまで自分たちのルールを無視したのは驚きだ。特に今回はエールディヴィジのクラブへの処分であり、処分を引き伸ばし続けたことで、これまでのライセンス停止と比較してもあまりにも時期が悪い。すでにリーグ戦終了から1週間以上が経ち、欧州戦POと入れ替えPOsの各フィナーレを残すのみ。シーズン途中でライセンスを失ったクラブが出た場合はその分対戦成績を消して最終結果を出すのが通常であり、今回ならPSVが対トゥエンテ戦の6ptsを失うことでカンピューンスハップは違う結果になっていた。しかしすでに時間が経ち、優勝セレモニーなども済んでいるため、KNVBはリーグ戦の結果を変更しないことを明言。

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