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ハイレベルな戦いを制しジョコビッチが待つ準決勝へ ~2016マドリードQFキリオス戦~

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マドリード準々決勝。 土壇場で踏ん張った初戦フォニーニ戦、苦手な対戦相手に対して完璧に戦ったガスケ戦に続いて、将来のNO.1候補筆頭のキリオスを撃破できるかどうか、この試合は以下のポイントに注目していました。

○錦織が完璧なプレーをしたガスケ戦のレベルを維持できるかどうか 初戦のフォニーニ戦は決して絶好調というわけではなかった錦織ですが、たった1日で修正してガスケ戦では完璧にアジャストしてきます。奪ったウィナー37個は2セットの試合ではぶっちぎりで今季最多(ちなみに2番目はバルセロナ決勝ナダル戦の29個)、アンフォーストエラーとの差+11個も3セットマッチの中では最多という錦織自身のテニス史上でも指折りのテニスで、これまで勝ったことがなかったガスケを撃破しました。 ウィナーがUEの数を上回るというのは、攻撃的なプレーをするためミスも多めな錦織の中ではかなりいい結果で、これまた完璧な試合をしたと思われるマイアミキリオス戦ですら+7ですから、ガスケ戦の+11というのはものすごい数字だというのがわかるでしょう。手元の集計(一部WとUEの記録がない試合あり)では、今季錦織がW-UE>0に2試合連続でなったのは全豪のコールシュライバー、クライチェック戦だけです。キリオス戦でもこれをプラスにすることができるかどうか、ひとつのバロメータになります。

○今大会絶好調のキリオスのサーブがどうか  キリオスは初優勝を飾ったマルセイユの大会でもそうだったんですが、サーブの調子がいい、特にファーストサーブの入りがいい時は大会を通して、75%以上だとかが継続する傾向があります。またファーストが入ると、彼の場合、結構な確率で使用するダブルファーストも自信をもって打ち込めるということにもつながります。 前回のマイアミでの対戦では、66%とキリオスとしては標準的(キャリア64%)な数字だったため、錦織の快勝につながりましたが、果たして今回は。

○初のクレーでの対戦はどうか  キリオスはそのプレースタイル(強烈なサーブ、繊細なタッチを活かしたプレー)から、これまで芝で驚異的な活躍をして最も得意としている一方で、クレーでは勝率5割そこそこと得意にしているとは言えません。(去年のマドリードでもフェデラーを撃破したように、クレーでも爆発力はあるのですが)初のクレーでの対戦がどう影響を及ぼすか。

第1セット、珍しく錦織のサーブから試合がスタートします。(結果論ではありますが、最終的にこれが生きる形となりました。)いきなり錦織がとんでもない位置からウィナーをとったり、サービスエースをとったりと、会場を沸かせます。ひとまずガスケ戦の調子は維持し、うまく試合に入りました。一方のキリオスも負けてはいません。こちらも今大会絶好調のサービスを武器にエースを連発します。お互い素晴らしいサービスゲームを展開しながらも、ラリーになればほぼ錦織が取っており、若干ではありますが、押し気味にゲームを展開します。キリオスのFSがほとんど入っているため、ポイントが取れませんが、確率が落ちて来たらいつでも取れそうな雰囲気は漂います。

 動きがあったのは第8ゲーム。キリオスのサーブが1度のフットフォルトからやや乱れます。フットフォルトからのDFをはじめとして、このゲームではSSになるポイントも増え、錦織がブレークポイントを握ります。ここで、ほぼ互角のラリー戦まで持ち込むも錦織のクロスがわずかにネットにかかりブレークならず。デュースからSSを叩いたリターンもわずかにサイドアウトし、結局このゲームで仕留め損ないます。

この辺りからラリー戦での様相も少し変わってきました。もともとラリー戦で錦織が圧倒している理由は、キリオスの唯一の弱点であるバックハンドに対してボールを集めクロスラリーで有利に展開できることにあると思いますが、クレーコートでは時間に余裕が生まれるため、若干甘くなった瞬間にキリオスのフォアと錦織のバックでのクロスラリーが始まることがありました。こうなってくると話は変わってきます。キリオスのフォアは強烈なので、錦織が打ち負けることも少しずつ出始め、ラリー戦でもキリオスがポイントが取れるようになり、完全な膠着状態となります。

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