2007年02月12日
「止まると死ぬ魚」私がこの言葉を始めて聞いた時、軽い衝撃を受けたものだ。マグロなどがその代表例で、時速100kmから160kmという物凄いスピードで水中を泳ぐにもかかわらず、止まってしまったらそれで最期。酸欠に陥り、死を迎えてしまう。
ではなぜマグロはそこまで泳ぎ続けるのだろう?大前提としてもちろん生きるためというものがあるが、調べてみたところ、泳ぐのを止めると沈んでしまうらしい。寝る時はというと、群れで生活しているので周りの魚に連れて行ってもらう。ただ、その時にもヒレは動かし続ける。つまり、ひと時も休むことは許されないのだ。
このままだとただ単に魚の話をしているだけになるので、そろそろ本筋に入ろうと思う。ここで私が言いたいことは、「止まると死ぬ魚」と「汗かき屋」の類似性についてである。ここではキーワードして、「止まってしまったらそれで最期」「泳ぐのを止めると沈んでしまう」「寝る時はというと、群れで生活しているので周りの魚に連れて行ってもらう」「ひと時も休むことは許されない」以上の4つの言葉を取り上げて類似性について考察していきたい。
まず、「止まってしまったらそれで最期」「泳ぐのを止めてしまうと沈んでしまう」これは、チームにおける汗かき屋の存在意義に置き換えられる。汗かき屋が止まってしまうと個々にかかる負担が増え、各選手の長所すら奪ってしまう可能性がある。さらに汗かき屋が泳ぐのを止める≒試合に出場出来なくなる、もしくはチームから去ってしまうと、チームという名の船は沈んでしまう。これは、マケレレを放出した後のレアル・マドリードがタイトルを1つも手にしてないことからも窺い知れる。
そして、「寝る時はというと、群れで生活しているので周りの魚に連れて行ってもらう」この言葉について考察していくと、サッカーに限らず団体競技が決して1人では成り立たないということが理解出来る。寝る時≒動けなくなって来ている時は周りがサポートし、ピンチを未然に防ぐ。そして、動けなくなる時を無くそうとするためにチームの1人1人が「ひと時も休むことは許されない」という精神を持ってプレーする。特に汗かき屋はチームという縁の下を支えている。そこを崩さないためにも、それこそひと時も休むことは許されないだろうし、自身も特に肝に銘じていることだろう。
以前は注目度という意味では、やはり攻撃の選手に比べてその地位が確立されているとは言い難かった。しかし、近年ではその存在価値が認められてきている。「止まると死ぬ魚」と「汗かき屋」──最期にその類似性をもう1つ付け加えるとすれば、いずれも市場での価格が高騰しているということだ。日本人で過去に海外クラブからオファーがあった選手の中には浦和レッズの鈴木、FC東京の今野がいる。いうまでも無く、彼らは日本を代表する汗かき屋だ。
posted by 犬太 |15:35 |
徒然なるままのコラム |
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2007年02月12日
「ディープの再来」「ディープ2世」新馬戦で持ったままでの圧勝劇を演じて見せたオーシャンエイプスには、これでもかというほどの大絶賛の嵐だった。そしてその声は人気面で如実に反映され、重賞ウイナー・ナムラマースを差し置いて単勝1倍台の圧倒的人気に押された。
実際、レース前は私も「ぶっちぎりもあるかも・・」と思っていたし、スターホース誕生に期待を寄せていたことも事実である。だが、気になるデータとして、1戦1勝のキャリアできさらぎ賞に臨んだ馬は過去1頭も勝っておらず、国内で唯一ディープインパクトに土をつけたハーツクライですら3着止まりだった。
期待と不安が渦巻く中、ゲートが開かれた。まず先手を取ったのは、落馬負傷の四位に替わってアサクサキングスの手綱を取ることとなった武幸四郎だった。土曜京都のメイン・すばるSで超人気薄のモンテタイウンを1着に導いたように、ここのところ好調が目立つ騎手である。予想された展開ではあったが、アサクサキングスがやや後続を離す形でレースを引っ張った。注目のオーシャンエイプスは中団辺りでレースを進め、それをナムラマースがぴったりとマークしていた。
有力馬が牽制し合う中、武幸四郎は冷静に策を練っていたようだ。1000m通過が61秒を超えるスローの展開に持ち込むと、上がり勝負になってしまうタメ逃げをするのではなく、4コーナーからロングスパートを仕掛けることによって後続の脚を使わせた。これによりスローペースではあるが持続力のある末脚が問われ、スタミナの要求される流れを作り出した。
この流れに応えたのは、アサクサキングスだった。ビハインドザマスク、イングランディーレなど京都に相性の良い産駒を送り出しているホワイトマズルの遺伝子を受け継いだこの馬は、武幸四郎の作った流れを最大限に活かし、直線追い込んだナムラマースに1馬身3/4の差をつけ、重賞制覇を成し遂げた。
注目されたオーシャンエイプスは、4着だった。一旦はアサクサキングスに迫ろうかという場面もあったが、最後は脚を無くしてしまった。新馬戦こそ追わずして驚異的な勝ちっぷりを見せたが、目一杯追われた今回は伸びが無かった。単に気持ちの問題か、追って伸びないタイプなのか。この判断は非常に困るところだが、近親のゴールデンキャストも鮮やかな勝ちっぷりの後に人気が集中し、人気を裏切り続けた。もしかしたら、オーシャンエイプスはディープ後のスターホースを模索する人間側の過大評価だったのかもしれない。
きさらぎ賞が終わって気づいたことがある。それは、3歳クラシックへ向けた戦いにおいて、逃げ切り勝ちが例年以上に多いという点だ。京成杯をサンツェッペリンが逃げ切ったのに始まり、若駒Sをモチが、あすなろ賞をワンダースティーヴがそれぞれ逃げ切っている。そしてきさらぎ賞でのアサクサキングスの鮮やかな逃げ切り。だが、そのいずれも「誰も行かないなら行ってしまえ」という、ある意味では本意としない逃げ切りである。
今年のクラシック路線の有力馬はドリームジャーニー、フサイチホウオー、アドマイヤオーラと差しをストロングポイントとする馬が多い。だがその一方で、逃げ切り勝ちを収めた伏兵陣は自身の脚質の幅を広げている。有力馬と伏兵陣との脚質のバランスが取れている今年のクラシック路線、もしかしたら例年以上に見応えのあるものになるかもしれない。
posted by 犬太 |13:04 |
競馬コラム |
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2007年02月12日
「経営陣・フロントはゼロ査定」2006年のアビスパ福岡を一言で表すとしすれば、天皇杯でサポーターが掲げた横断幕に書かれたこの言葉が最もしっくりくるのではないか。
フロントの問題点として第一に挙げられるのが、J1で戦う上での見通しの甘さだ。これは京都にも言えることだが、特に福岡は攻撃陣の層の薄さ、ストライカーの不在が囁かれていたにもかかわらず、シーズン前にこれといった補強を行なわなかった。それが計画性に基づいたものならまだしも、シーズン中にグラウシオをあっさり解雇し、終盤に至ってはFWが本職ではない布部、城後らをFWで起用していた。さすがにこれではJ1を勝ち抜くことはできない。
監督交代もまた早いものだった。監督交代の是非については問わないものとして、結果的には代わった川勝監督もチームを立て直すことが出来なかった。守備を主体に置いていた松田監督から攻撃を主体に置いた川勝監督に代わったことでチームのバランスが崩れ、得点こそ交代以前に比べて増加傾向を示したものの、それに連れてJ1でも一定の成果を見せていた守備が破綻をきたす場面も増え、とうとう攻撃と守備がWIN-WINの関係になることは無かった。
そんな中でも残留争いにギリギリのところで踏みとどまり、入れ替え戦まで持っていくことが出来たのは、選手の力によるものが大きい。とりわけ終盤での布部、久藤といったベテラン勢の活躍はチームを勇気づけ、城後、田中といった若手選手の成長をも促す恰好となった。若手で言えばワールドユースにも出場し、U-21日本代表にも選出された中村は既にクラブの看板と呼べる存在にまで成長し、中村の怪我による不在が皮肉にも中村の存在価値の高さを改めて証明することとなってしまった。
結局入れ替え戦でヴィッセル神戸に破れ、J1で過ごした時間はたった1年という短い時間になってしまった。たが、その入れ替え戦で見せた「魂」は紛れも無く本物だった。古賀は幾度と無く高精度のクロスを供給し続け、久藤は顔面にボールを受け脳震盪を起こしたものの後半いの一番にピッチに姿を現し、既にチームを去ることが決まっていた吉村、薮田は最後の義務としてチームをJ1に残すために全身全霊を尽くした。なぜその戦いぶりがシーズン中に出来なかったのか──彼らの戦いぶりに目を見張るとともに、そんな疑問も浮かんでしまった。
再びJ2での戦いを余儀なくされた2007年、フロントは監督に以前横浜FCの指揮を執っていたリトバルスキーを招聘した。そして懸念された主力選手の移籍だったが水谷、千代反田、ホベルトが他クラブに活躍の場を求めていった。とはいえ、得点力不足を解消するためにリンコン、ハファエルといったブラジル人FWを獲得し、オフシーズンの補強に関しては及第点といったところか。だが依然としてチームの絶対的な柱であったホベルトの穴は埋まっておらず、決して安泰とは言えない。また、不安視される点としてユース、新卒選手を1人も獲っておらず、いまだにチームのビジョンが明確になっていないのが気がかりである。
率直に言って、1年でJ1に上がることは極めて困難な作業だと言える。なるべく短い期間で成果を出すためにも、まずは明確なコンセプトを持った経営を行うことが求められる。既に降格組では京都が若手育成のための外的環境を整えているが、福岡にはそういった側面があまり見えてこない。クラブを強化するための指針の設定が後手を踏むようだと、再び長く暗いトンネルに突入することすら考えられる。それを回避するためにも、経営陣・フロントの早急な改革が必要である。2度と「経営陣・フロントはゼロ査定」と揶揄されないためにも・・・
posted by 犬太 |11:10 |
Jクラブ総括2006 |
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