2007年05月14日
5年目&3年目、府中のターフを鮮やかに彩ったフレッシュコンビ。
ハナ差でG1初制覇を逃した皐月賞から約1ヶ月。検量質へと引き上げる際に地面へと投げたヘルメットは、この日はしっかりと頭を覆っていた。そしてその代わりにジョッキーの命ともいえる鞭がスタンドへ投げられていた。昨年は北村宏司がG1初制覇を成し遂げたヴィクトリアマイルで、今年もまた新たなG1ジョッキーが誕生した。 松岡が手綱を取った馬は、コイウタ。前川清さんの持ち馬ということで昨シーズンの牝馬クラシック路線でも注目を集めていたが、桜花賞では3着、オークスでは競走中止と満足のいく成績を残すまでには至らなかった。前走のダービー卿CTで2着に食い込んだものの、カワカミプリンセス、スイープトウショウといった強豪揃いのメンバーにおいて、単勝60.1倍の12番人気にとどまった。 「馬の行く気に任せて乗った」とレース後に振り返ったように、道中は無理なく6番手につける。そして直線に入ると、迷わずインへ進路を取る。先週のNHKマイルカップで内が壊滅状態だったことから各ジョッキーともインを嫌う傾向が強かったが、松岡曰く「自分の勘を信じて乗った」。 松岡によってインへと導かれたコイウタは、競走中止のオークス以外で3着以内を外していないという得意なコースで文字通り「弾けた」。逃げ粘るアサヒライジングを内から交わし去ると、後はゴールまで一直線。鬼気迫る松岡の追いっぷりに応え、半馬身差をつけてG1のゴール版を真っ先に駆け抜けた。ゴール版を過ぎた後には渾身のガッツポーズを見せ、嬉しさを目いっぱい表現した。 嬉しかったのは、調教師もまた然りだろう。コイウタを管理する奥平調教師は若干34歳。開業から僅か3年でのG1制覇となった。ジョッキー5年目の松岡と、調教師3年目の奥平。この日、府中のターフを彩ったのは、フレッシュなコンビだった。
posted by 犬太 |23:06 |
競馬コラム |
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