2007年02月18日

フェブラリーS~サンライズバッカスが追い求めたものとは。~

カネヒキリはどこへ行った。アロンダイトはどこへ行った。昨年の中央ダートG1を制した2頭は、フェブラリーSの馬柱から姿を消していた。カネヒキリは、屈腱炎を発症。引退という方法もあったが現役続行の道を選び、来たるべき復帰の日に向けて懸命なリハビリが行なわれている。後者は今年2月1日に前脚の球節部分の手術を受け、こちらも秋競馬での復帰を目指し、春シーズンを休養に当てている。

かくして、ダート中央G1勝ち馬不在で行なわれた今年のフェブラリーS。とはいえ、メンバーのレベルが決して低い訳ではない。昨年交流G13勝のブルーコンコルド、フェブラリーS2年連続2着からの雪辱に燃えるシーキングザダイヤ、さらには東西の前哨戦を制した上がり馬・ビッググラス、メイショウトウコン。新時代の息吹が東京競馬場に吹き抜けるのか、古豪がまだ早いと言わんばかりにそれを阻むのか──

東京競馬場に今年初となるファンファーレが鳴り響き、ゲートが開かれる。トーセンシャナオー、ダイワバンディッドといった伏兵陣がレースを引っ張り、淀みない流れを形成する。ハナを切りたかったアジュディミツオーはスタートの芝の部分で置いて行かれてしまい、押して押してようやく好位に取り付く。人気勢ではサンライズバッカス、シーキングザダイヤがほぼ同じような位置を取り、ブルーコンコルドはサンライズバッカスの後ろでじっくりと脚を溜めていた。

スタンドの歓声が一層大きくなった。直線に入ると抜群の手応えでレースを進めたメイショウバトラー、シーキングザベストが一足早く抜け出す。2頭に跨るジョッキー・ペリエ、福永は共にフェブラリーSでの勝利経験を持つ。経験が人を強気にさせるのか。先頭に立たない限り絶対に勝利の栄光に預かることは出来ない。間違いなく2人は勝ちにいった。

だが、フェブラリーSを制したジョッキーは彼らにとどまらなかった。今年に入って絶好調のアンカツこと安藤勝己。アドマイヤドンでフェブラリーSを制した経験を持つ彼は、ツルマルボーイで安田記念を、キングカメハメハでNHKマイルカップを制した経験も持つ東京1600mの鬼だった。

東京1600mの鬼が見せた鮮やかな手綱捌き。その手綱裁きは自然と馬を動かした。いや、この日に限っては馬が騎手を動かしたのかもしれない。そう見違えるほどの強烈な脚。外に進路を取り、道が拓けたサンライズバッカスにとって、先に抜け出したフェブラリーS勝利経験を持つ2人のジョッキーも、後方から差し切りを狙う1、2番人気の馬も、問題ではなかった。ブルーコンコルドが猛然と追い込むも時既に遅し。皐月賞の裏開催で未勝利を勝ち上がったサンライズバッカスが遂にG1の勲章を手にした。

遡って1年前、サンライズバッカスはまさにどん底だった。同じ舞台で行なわれた武蔵野Sでカネヒキリに黒星をつけさせたその姿はなく、勝ったカネヒキリから1.7秒離された12着に終わった。あれから1年、同じ舞台で馬場差はあれど勝ち時計でカネヒキリを0.1秒上回った。

しかし、この計算はあくまで試算に過ぎない。その試算が本物であるか否か、そのためには好敵手・カネヒキリと再び合間見えることが臨まれる。「カネヒキリはどこへ行った」もしかしたらサンライズバッカスは、1年前に自身より1.7秒早くゴールしたカネヒキリの姿を追い求めていたのかもしれない。

posted by 犬太 |20:48 | 競馬コラム | コメント(0) | トラックバック(1)
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有馬記念以来の競馬の記事です。 ということで、また馬券は買わずテレビ観戦のみです。 フェブラリーSは昔から相性の良かったレース。 (昔ってダイナレターとか走ってたGⅢのハンデ戦だった頃の話w) 今年は、昨晩よりの雨で不良馬場のレース。 東京の重馬場のダートだと、力で勝ってきたいわゆる「ダート馬」や、気性にムラのある差し馬は無条件で消し、と思う。 芝でも実績のあるくらいのスピードを持つ先行馬が買い、とみましたが果たして・・・。 第24回フェ...

2007-02-20 20:11 | 続きを読む
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