2010年01月19日

ストライカーは育てられる!?

 今年度の高校ナンバーワンFWとして注目を集めた佐賀東高の赤崎秀平は、再三ラブコールを受けていたJ1浦和ではなく、筑波大を進路に選んだ。


 現在、その筑波大の監督を務めているのは、解説者としてもおなじみの元日本代表MF風間八宏氏だ。風間氏の指導実績で特筆すべき点は、ストライカーを育てていることである。08年度に同大の監督に就任すると、前年までそれぞれDF、サイドMFだった西川優大(現J2岐阜)、木島悠(現J1清水)の両4年生をFWにコンバート。すると、2人は開幕から得点を量産し、リーグ戦22試合で計35点を記録する。渡辺千真(当時早大、現J1横浜M)、橋本晃司(当時明大、現J1名古屋)らエリート街道を歩むFWを抑えてリーグのベスト11にも輝いた2人は、ともにプロへと進んだ。


 2人が卒業した09年度にも、1年生FW瀬沼優司を“本物”に仕立て上げた。春のリーグ戦の頃は、身体能力を生かしたヘディング以外に特長がなく、足元は「GKとの1対1どころか、GKが飛び出している1対0のときも外す」(風間監督)レベルだったが、秋にはゴール前で異様なほどの落ち着きを見せ始め、最終的には8得点で新人王を獲得。「シュートというのは、要はタイミングとコースをどうするかというだけの話。『ストライカーは育てられない』とよく言われるけど、俺はシュートのコツなら教える自信がある」という自らの言葉を、2年連続で証明した。


 すでにFWとして高い能力を持つ一方、全国高校選手権でPKを外すなどもろさも抱える赤崎を、風間監督がどう育てるのか楽しみだ。

posted by Pooh |02:00 | 大学サッカー | コメント(3) | トラックバック(0)
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2010年01月11日

ちっちゃくてもできる、じゃなくて

 昨年末の12月23日(水)のこと。サッカーのインカレ(全日本大学選手権)準々決勝で流通経済大が関西大に敗れた試合の後、J2岡山への入団が決まっている流経大MF千明聖典(ちあき・たかのり、4年)に今後の抱負を聞くと、こんな答えが返ってきた。

 「“ちっちゃくても(ちなみに千明は165cm・60kg)できる”とかじゃなくて、“ちっちゃいほうがいい”と思ってもらえるようなプレーがしたいんですよね。シャビとかイニエスタ(ともにバルセロナ所属、スペイン代表MF)を見てたら、ちっちゃいほうがいい気がするじゃないですか」

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 多くのスポーツにおいて、サイズが小さいことは不利だ。ボディコンタクトに弱い、空中での競り合いに勝てない、試合が続くと使い減りしてしまう……。一方で、小回りが利くという良さもある。最近はサッカーでもバスケでも“動ける大型選手”が多くなってきたが、いくら動けても、もともとのコンパスがデカい。ヨーイドンで走ると差はないかもしれないが、反転のはやさでは小型選手に勝てない。

 つまり、“ちっちゃいほうがいい”と思われるためには、小型選手の武器である小回りが利く動きを極めたうえで、小型選手の弱点であるコンタクトの弱さをどうにかしなければならない。

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 千明は、そしてシャビも、ボディコンタクトに関しては「負けない」ことよりも「競らない」ことで解決を図っている。味方選手の位置を把握しておき、ボールを受けると相手に寄せられる前にシンプルにはたく。はたいた後は別の場所に動き、同じ行為を繰り返す。だが、これでボディコンタクトが回避できるのは、攻撃時のお話。

 相手からボールを奪う必要がある守備の局面では、「競らない」ことでの解決は難しい。味方の大型選手に競らせて、自分はルーズボールを拾う。パスコースを1つ切り、味方の選手のボール奪取をやさしくする。そういった策もあるが、激しく攻守が入れ替わる類のスポーツでは、“1対1”の局面がどうしても存在する。自分が当たるしかない。自分が競るしかない――。そこでまったく競り勝てないとなると、“ちっちゃいほうがいい”とまではなかなかならないわけだ。

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 前置きが長くなったが、その意味で女子バスケットボール・JOMOの吉田亜沙美は“ちっちゃいほうがいい”と思わせる選手のひとりだ。

 彼女は身長が165cmしかないが、リバウンドを取れる。昨年9月のFIBAアジア女子選手権ではガードながらリバウンドのタイトルを獲得し、昨日のオールジャパン決勝でも両チーム最多の12リバウンドを記録している。外角からシュートを放ったはずなのに、リバウンドのボールをつかんでいることもしばしば。もちろん、小型選手の専売特許である運動量やスピードも問題ない。管理人はオールジャパンでJOMOの試合を2試合生観戦したが、“あれでもう少し身長があれば”と吉田に対して思うことは一度もなかった。

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 この1年間、不勉強な質問にも、長い囲み取材にも、明るくかつ冷静に答えてくれた千明。競技は違えど、吉田のような選手になってほしいと(本人が「“ちっちゃいほうがいい”と思ってもらえるようなプレーを」と言っているわけで、なにもあらためて「なってほしい」というほどではないが)思った正月である。

posted by Pooh |12:22 | バスケットボール | コメント(0) | トラックバック(0)
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2010年01月04日

まもなくインカレ決勝

新年あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。
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 サッカーのインカレ決勝が6日(水)に国立で行われる。カードは「明治大学(関東3位)vs福岡大学(九州1位)」。14時キックオフだ。

 関東のリーグ戦では22試合で37失点の守備のもろさを露呈した明大だが、このインカレでは、ここまでの3試合でPKの1失点のみと堅守を披露。田中政勝主将(4年)やGK高木駿(2年)ら多くの選手が「リーグ戦からインカレまでの期間は守備の練習に時間を割いてきた」と語っており、神川明彦監督がチームをトーナメント仕様の負けない集団に仕上げてきた印象だ。

 堅守の核となっているのは、GKの高木とセンターバック(CB)の楠木啓介の2年生コンビだ。左足の美しいフィードが注目される高木だが、本人が「DFの選手と連携を取れるところがウリだと思っている」と語るとおり、声かけ、目配りといった地味な作業をきちんとできる。また、1回戦ではPK戦の5人目のキッカーとしてPKを成功させ、2回戦では同じくPK戦で相手のキックを2本ストップするなど、今大会のラッキーボーイ的存在にもなっている。楠木はさほど大柄ではないものの対人に強く、2回戦では鹿屋体育大学の大型FW中筋誠(4年)を完封。1年生の昨季からレギュラーを張っているだけに、若いが落ち着きもある。

 ただ決勝では、堅守を支えてきた両サイドバック(右:鹿野崇史=3年、左:奥田大二郎=2年)が出場停止だ。右には田中と日野竜一(3年)、左には丸山祐市(2年)と笛田祥平(1年)と実力者が控えるが、日野はFWから転向したばかり、丸山は本来はCB、田中と笛田は最近出場機会が少なめ――と一長一短。攻守のバランスがとれていて、プレーに安定感のあった両者の穴を埋め切れるかとなると、疑問符が付く。

 前線は故障明けの久保裕一(3年)が準決勝で2得点と調子を上げてきたのが心強い。天皇杯ベストゴール賞を受賞した山本紘之(3年)が体を張れるだけに、久保は前を向いて得意のドリブルができている。1年生テクニシャンの三田啓貴をトップ下に置いた4-2-3-1もオプションとしてあるが、山本と久保が揃って好調であることを考えると4-4-2が有力。ケガを抱えながらプレーしていたエースのMF山田大記(3年)も準決勝後に「次は100%できると思う」と語っており、2列目左で先発するだろう(無理なら無理で、三田がそこに入るだけだ)。

 対する福岡大は、切り札のFW永井謙佑(3年)がイエメンに行ってしまっている。永井の1トップ(4-2-3-1)でスタートし、得点が欲しいときにハイジャンパーの高橋祐太郎(4年)を投入して2トップにする必勝パターンで勝ち上がってきたが、とりあえずこれは使えない。ただ、石津大介(2年)、清武功暉(1年)を含め前線の駒は豊富だけに、目先を変えながら得点を狙う形は十分に作れるだろう。仮に前線が手詰まりでも、ユニバ代表GK河田晃兵(4年)とアビスパ福岡内定DF宮路洋輔(4年)が支える守備は簡単には崩れない。接戦になるだろう。 

posted by Pooh |11:28 | 大学サッカー | コメント(0) | トラックバック(0)
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