2009年04月23日

今週末は代々木へ

 4月25日(土)・26日(日)の2日間、代々木第2体育館ではプロバスケットボール・bjリーグのレギュラーシーズン(以下RS)最終節、東京アパッチ-埼玉ブロンコス戦が行われる。


 東京にとって、この2連戦は重要な試合である。bjリーグのプレーオフは、RSの各地区1位と4位、2位と3位が上位チームのホームで激突する「カンファレンス セミファイナル」から始まるのだが、目下東地区2位の東京は最終節の結果次第で3位となる可能性も残している。この2連戦で1勝できれば東地区2位が決定するが、2連敗を喫すれば他会場の結果によってはセミファイナルはアウェーだ。今季ここまでホームでは16勝8敗、アウェーでは15勝11敗とホームでの強さが目立っているだけに、ぜひとも2位通過を果たし、セミファイナルをホーム・有明で迎えたいところだ。


 その東京のストロングポイントは選手層の厚さだ。シーズン序盤、十分なプレータイムを与えられるのは牧ダレン聡(PG)、青木康平(G)、城宝匡史(SG)、ジョン・ハンフリー(G/F)、ティッゾ・ジョンソン(F)、ニック・デービス(C)、ジュリアス・アシュビー(C)の7選手に限られていたが、仲摩純平(G/F)の故障からの復帰、デミオン・ベーカー(F)の合流、仲西翔自(F)や矢田公作(G)の成長などで「今はチームが2つつくれるほど選手が揃っている」(ジョー・ブライアントHC)。事実、1番から牧、城宝、ハンフリー、ジョンソン、デービスでティップオフを迎えながら、第2Qには青木、矢田、仲摩、ベーカー、アシュビーがコートに立っていることもしばしば。1番から4番をこなす仲摩、3番から5番をこなすベーカーらマルチロールも多く、組み合わせも自由自在だ。


 逆に、弱点とされてきたのは波の大きさだ。11月から12月の序盤にかけての5カードを9勝1敗で駆け抜けたと思いきや、1月から2月にかけては4連敗で首位から陥落するなど、パフォーマンスの振れ幅が非常に大きい。ただ、2月後半から3月にかけては6カード連続で1勝1敗をマーク。1戦目を取りながら2戦目を落とすケースも目立ったが、連敗癖が顔を出さなかったところにチームとしての成長がある。


 埼玉には今季6戦5勝と相性はいいが、6試合とも点差は10点以内のクロスゲームと実力差は小さい。接戦を制して自力でセミファイナルのホーム開催権を獲得できるかに注目が集まる。


 試合開始は25日18時(開場16時)、26日14時(開場12時)です。興味を持った方はぜひぜひ代々木第2体育館へ。日本ジャーナリスト専門学校WEBスポーツ紙「ジャナスポ」は東京アパッチを応援しています。

posted by Pooh |23:08 | バスケットボール | コメント(0) | トラックバック(0)
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2009年04月07日

ビッグかスモールか

 東都大学野球の春季リーグ戦が7日(火)、開幕した。オープニングゲームとなった東洋大学(昨秋1位)-青山学院大学(昨秋5位)の一戦は、延長10回、規定により1-1の引き分け。5連覇を目指す王者にとっては、不安の船出となった。


 昨秋の開幕戦とよく似た試合だった。対戦カードも同じならば、延長にもつれこむ熱戦となったのも同じ。東洋大が乾真大(3年・東洋大姫路)から鹿沼圭佑(3年・桐生一)へと継投したのも、青学大・垣ヶ原達也(2年・帝京)が粘りの投球を見せたのも同じ。思いきりよくバットを振る東洋大、バントや盗塁を絡めて攻める青学大という好対照のチームカラーも変わっていない。唯一の違いは、昨秋の開幕戦は東洋大が勝利を収めたのに対し、この日は引き分けに終わったことだ。


 戦国東都を4連覇中の東洋大だが、スキのない完璧な野球を展開しているわけではない。守りの局面では無駄な四死球や失策、攻撃では凡飛が目につき、ゲーム運びはむしろ下手な部類だ。ただ、打線が非常に強力で、力のある選手が徹底的にバットを振ってくる。“三振か長打か”タイプの選手が多く、好投手に対面すると扇風機の展覧会と化すのだが、9イニングにわたってフルスイングを敢行すれば数本は外野の頭を越える。流れを引き寄せるのがうまい野球ではなく、流れが悪くても打ち勝つ野球なのだ。


 そのスタイルは今季も変わらないが、3番から6番に並んでいた大野奨太(現日本ハム)ら長距離砲カルテットが卒業し、顔ぶれはずいぶんと変わった。中軸には昨秋まで代打要員だった佐藤貴穂(3年・春日部共栄)や都築司(4年・浦和学院)、下位を打ってきた林崎遼(3年・東洋大姫路)らが並んでいる。坂井貴文(3年・春日部共栄)、佐藤、都築、林崎の“新カルテット”はこの試合、4人でボテボテの内野安打2本に終わり、外野の頭を越す打球は生まれなかった。ビッグボールで打ち勝つことは、今季は難しいかもしれない。


 この試合における東洋大唯一の得点となった5回の1点は、東洋大らしからぬスモールボールで奪ったものだった。前の回の青学大の攻撃を3人で片づけると、先頭の7番・鈴木大地(2年・桐蔭学園)が死球で出塁する。犠打と進塁打で走者を三進させた後、主将の1番・小島脩平(4年・桐生一)がファウルで粘った末に一・二塁間を渋く抜いた。ポリシーの域にあるビッグボールを完全に捨てる必要もないが、大砲の破壊力が昨年ほどではない今、スモールボールをエッセンスとして混ぜるのも悪くない。高橋昭雄監督の決断やいかに。

posted by Pooh |21:54 | 大学野球2009 | コメント(1) | トラックバック(0)
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2009年04月04日

ダブル1番はセカンド隠し

 WBC優勝の余韻を残したまま、プロ野球のペナントレースが始まった。WBCで侍JAPANを世界一に導いた原辰徳監督は米国から帰国後、今度は日本一を目指し、1番・亀井義行&2番・鈴木尚広という新機軸を打ち出した。高橋由伸からレギュラーを奪うと日本代表にも選出された亀井、昨季終盤にレギュラーをつかむと3割30盗塁をマークした鈴木。スピード豊かでフレッシュな新1・2番はいかにも魅力的だが、果たしてこれが原監督の理想の形なのかと考えると疑問符が付く。

 パンチのある亀井と昨年に1番で結果を残した鈴木のコンビは、1・2番というよりはダブル1番、いわゆるツートップである。1番が出塁して2番が送る古典的な形で勝負するのではなく、1番が出塁すればカウントを整えてエンドラン、1番が凡退すれば2番が1番に変身、そしていつでも入れ替え可能という掴みにくさで勝負する。機動力野球を伝統とする西武では監督が替われどダブル1番を置くスタイルは変わらず、森祇晶政権時は辻発彦&平野謙、東尾修政権時は松井稼頭夫&大友進、そして現在は片岡易之&栗山巧がこの役割を担っている。

 ところが原監督は、ツートップの使い手ではない。第1次政権時に清水崇行&仁志敏久のダブル1番に挑んだが、清水は最多安打に輝く一方で仁志が輝きを失い、トータルとしては失敗に終わる。それに懲りたのか第2次政権では強打者だが右打ちとつなぎに長けた谷佳知を2番に起用、高橋由とのコンビは“隠れクリーンナップ”ではあったが決してダブル1番ではなかった。鈴木は仁志に比べるとクセのない選手だが、谷のように相手の嫌がることをプレーのファーストチョイスに置くようなタイプでもない。一度は懲りたダブル1番に、なぜまた挑むのか。答えは“セカンド隠し”である。

 巨人は昨季終盤、左打者の脇谷亮太、両打ちの木村拓也、右打者の寺内崇幸の3選手を2番・セカンドで併用した。激しいレギュラー争いの中から調子のいい選手を起用した、と表現すれば聞こえはいいが、つまるところ固定できなかったのである。西武との日本シリーズでは王手をかけて迎えた第6戦で、右投手には脇谷、左投手には木村のセオリーを崩して寺内を起用するも、この寺内が全く機能せず打線は寸断。この試合に敗れると続く第7戦も落とし、日本一を逃したのだ。
 
 攻守ともに確実性に欠ける脇谷、今年37歳の木村、経験値が絶対的に不足している寺内と、どの選手も優勝を目指すチームの絶対的な2番打者には物足りない。打順をやり繰りしてセカンドの選手を8番に回せればスリープラトンでもいいのだが、そこは坂本勇人の定位置だ。他球団や外国から即戦力の2番セカンドを持ってきてしまうと、昨季からの“若手を実戦の中で成長させる”流れを切ることになる。選手層が厚いようで意外と選択肢が限られている中、原監督がセカンドに抜擢したのは3人とは異質のアルフォンゾだった。クリーンナップと7・8番がほぼ決まりである以上、アルフォンゾの行きつく先は6番であり、昨季6番を打った亀井が1番へ、1番の鈴木が空いた2番へスライド。玉突きが収まったとき、新1・2番が誕生していたのだ。

 とはいえ、成長著しく自信もみなぎる亀井&鈴木のダブル1番は、それなりに計算が立つ。問題はアルフォンゾが使い物にならなかった場合で、この35歳のベネズエラ人以外に強打型のセカンドはいないため、打線の見直しを余儀なくされる。気がつけば谷がセンターを守っており、鈴木がセカンドキャンバスの横にいたりしなければいいのだが、はてさて。

posted by Pooh |02:23 | プロ野球・野球日本代表 | コメント(6) | トラックバック(0)
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2009年04月03日

ナンバー10

■新たなシーズン、新たな背番号■

 関東大学サッカー連盟オフィシャルサイトの「チームデータ」コーナーが、新シーズンへの移行を終えつつある。数日前までは早稲田大学の10番は渡辺千真(現J1横浜M)であり、筑波大学には昨季得点王の木島悠(現J1清水)の名前があったのだが、それらもこの数日ですっかり消えた。どの大学も、11日にスタートする春季リーグ戦へ向けて戦闘態勢に入った。

 プレーヤーが大学生であるだけに、1年ごとに多くの選手が入れ替わり、多くの選手の背番号が変わる。橋本晃司(現J1名古屋)&林陵平(現J2東京V)、木島&西川優大(現J2岐阜)という強力2トップが卒業した明治大学、筑波大はそれぞれ、昨年は"三の矢"であった山田大記(新3年)、小澤司(新3年)が新エースとして背番号10を背負う。背番号などはひとつの目安にすぎず、シーズンも終盤になれば追加登録の1年生が30番台のユニホームを着てピッチに立っていることも多いのだが、どの大学もエースナンバーに関しては、それ相応の選手に託しているようだ。

■まだ、金久保がいる■

 王者・流通経済大学のナンバー10を新たに背負うのは、技巧派のMF金久保順(新4年)である。金久保は3年生だった昨年、リーグ戦の中で飛躍的な成長を見せ、平木良樹(現J1名古屋)や楠瀬章仁(現J1神戸)、三門雄大(現J1新潟)、西弘則(現J2熊本)らタレントが揃う中盤でレギュラーを獲得。中盤の右サイドを主戦場としつつも、左サイド、トップ下、ボランチと中盤ならどこでも対応可能であり、ドリブルもあればクロスもあり、キープ力もあればセットプレーも高精度という攻撃の万能戦士である。

 200名近い部員を抱える流経大は関東大学リーグだけでなくJFLなどにも参戦しており、実戦で鍛えられた選手の中からスターが次々と出てくる。昨季も常に複数の故障者を抱えながら、圧倒的な選手層の厚さでカバーし、優勝をつかみとった。平木の穴は楠瀬が埋め、西がいなくても宇佐美潤(現JFL、SAGAWA SHIGA)がいた。染谷悠太(現J1京都)&加藤弘樹(現J2水戸)の両センターバックが戦線を離脱すると、山村和也&比嘉祐介(ともに新2年)が彗星のように現れた。そのメンバーの中から平木が、楠瀬が、西が、三門が卒業しても、まだ中盤には金久保が残っている。その意味で、流経大の選手層の厚さを雄弁に語るナンバー10である。 

■対抗馬の10番も、またチームの象徴■

 昨季、3年生主体のチームで2位に輝き、今季も流経大の対抗馬に挙げられるのが国士舘大学である。前線からの激しいプレスでボールを奪うと、手数をかけずにフィニッシュまで持ち込むのがお決まりの形。新年度の10番を背負うMF柏好文(新4年)も、正確無比のクロスをウリにする右サイドアタッカーでありながら、よっこらせとアーリ-クロスを上げる古典的なクロッサーではない。トップスピードにのったままサイドを深くえぐるとスピードを落とさぬまま上質のクロスをゴール前に供給し、守備面でもチームに大きく貢献する。右サイドに張る柏よりは11番をつける伊東俊(新4年)のほうが10番のイメージに近いが、その伊東も、柏木陽介(J1広島)系の創って走れるファンタジスタだ。いずれにしても、"ハードワーク""スピード""ダイナミズム"といったあたりを武器とする国士大らしいテクニシャンである。

 同じく3年生主体のチームで正月のインカレを制した中央大学は、MF村田翔(新4年)が背番号10をつける。激しい守備を武器に中盤の底で最終ラインをプロテクトしながら、長短のパスを左右に振り分けるコントロールタワータイプの選手だ。いわゆる"10番"のプレーエリアよりやや後方でプレーし、テクニカルな香りよりはフィジカルな香りが強い選手だが、スーパースターの不在を全員守備・全員攻撃で補う中大らしい背番号10である。

■安定勢力を目指す両大学も■

 昨春に1部に昇格し、見事に残留を決めた神奈川大学、専修大学はそれぞれ、FW三平和司(新4年)、MF小幡純平(新3年)が昨年に引き続きナンバー10を背負う。三平は、ひと昔前のイタリアサッカーを観ているような堅守速攻のサッカーをする神大にあって、バネを生かしたアクロバティックなプレーと華麗なテクニックで観客を魅了する異質な存在である。神大の攻撃イコール彼の個人技と言っても過言ではなく、神大らしくない選手であると同時に、神大が勝つために必要な選手である。

 専修大学のサッカーは神大とは180°異なる。源平貴久監督が「小粒だけど技術のある選手たちが、走れるし戦える」と語るように、高い技術と圧倒的な運動量をベースにした、いわゆる"人もボールも動くサッカー"を展開する。身長166cmの10番、小幡はその象徴であり、一瞬のファンタジーで勝負する力もありながら、球離れがよくフリーランニングも惜しまない。魔法の左足を持つDF藤本修司(新3年)、スピードスターのFW高山薫(新3年)、ダイナミズムとポリバレンスの権化・MF関根雄太(新3年)、全知全能の高性能ボランチ佐伯大成(新3年)ら個性豊かな同級生に比べるとパーソナリティに欠けるが、変に目立たないのは流れを切らないゆえ。実に専大らしい、エゴのない10番である。


■10番を追えば、チームが分かる■

 その他にも、カウンターの切れ味鋭い法政大学はドリブル&スピードで勝負するFW永露大輔(新4年)、中盤に好選手をそろえる慶應義塾大学は大学選抜常連のMF中町公祐(4年)と、各大学ともチームを象徴する選手に10番を託している。初めて会場に足を運んだ際は、まず10番に注目。すると、そのチームの志向なり戦術なりが、おぼろげに見えてくるはずだ。


※日本ジャーナリスト専門学校のWebスポーツ紙「ジャナスポ」が関東大学サッカーを追っています。トップページの「インカレ特集」をクリックすると、年末から年始にかけて行われたインカレの戦評等を読むことができます。まもなく開幕の新シーズンも、随時マッチレポートを更新の予定です。

posted by Pooh |09:27 | 大学サッカー | コメント(0) | トラックバック(0)
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