2009年02月25日

リスクマネジメント

 2月24日(火)、女子バスケットボール・Wリーグの入れ替え戦第1戦が、代々木第2体育館で行われた。W1(2部)1位で入れ替え戦に進出した三菱電機がW(1部)8位の日立ハイテクを90-83で下し、1勝を先取。25日(水)の第2戦に昇格を懸ける。


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 第2Q中盤には三菱電機が43-20と20点以上をリードする場面もあったが、最終的には7点差のクロスゲームになった一戦。三菱電機の危機管理能力の高さが光った。  三菱電機ベンチは、タイムアウトを取るタイミングが非常に早かった。 ●第2Q残り3分弱(43-23) 日立ハイテクにこのQ初得点が生まれ、逆に三菱電機は投入されたばかりの#8近藤啓子がフリースローを2本連続で外した瞬間、タイムアウト。 ●第4Q残り5分弱(80-60) 日立ハイテクの#11野田裕子が鮮やかなスティールからシュートを決め、日立ハイテクのベンチやスタンドが一気に盛り上がった瞬間、タイムアウト。 ●第4Q残り1分(87-77) リングに吸い込まれた三菱電機のシュートが24秒バイオレーションで無効とみなされた直後、日立ハイテク#5山田茉美にドライブからシュートを決められると、タイムアウト。 いずれのケースも、時間と点差を見れば、なにも焦ってタイムアウトを要求するような場面ではない。だが、日立ハイテク側に生まれつつあった小さな流れを、ことごとく小さな流れで止めておいたからこそ、7点差の勝利がある。
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 指揮官がこれほど流れに対して敏感であるから、選手も流れに敏感だ。第3Qから第4Qにかけて、日立ハイテクが反撃ののろしを上げるたびに飛び出した#14関根麻衣子の3Pシュート(後半2Qで計4本)。シュートが決まったのは関根の技術と度胸によるものだが、当たっている選手がシュートレンジでフリーになっていたのは、チーム全員がここぞとばかりに運動量を増やしたからだ。    第2戦では、後のない日立ハイテクが第1戦以上に気合いの入ったプレーを見せてくるだろう。だが、第1戦を見る限りでは、危機管理能力に関しては三菱電機が一枚も二枚も上。勝負所を押さえたバスケットで2連勝を飾る可能性が高い。


posted by Pooh |00:31 | バスケットボール | コメント(0) | トラックバック(0)
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2009年02月24日

4番稲葉は隠れ2番

 千葉ロッテが日本一に輝いた2005年、4番を務めたサブローが「つなぎの」4番として話題になった。ベニー・アグバヤニ、李承燁、里崎智也ら長距離砲を差し置いて4番に抜擢されたサブローは、俊足で右方向に打つのがうまく、体型も華奢な核弾頭タイプ。松中信彦(ソフトバンク)、アレックス・カブレラ(当時西武)、フェルナンド・セギノール(当時日本ハム)ら他チームの「勝負を決める」4番に比べると、実績もサイズも知名度も、何から何まで一回り「小粒な」4番であった。


 だが、サブローが「つなぎの」4番だったかというと、疑問符が付く。名門・PL学園高から94年にドラフト1位で入団したように本来はスター選手であり、性格も目立ちたがり屋。おいしい場面で強い球(直球)を強く打ち返すことが大好きな選手である。その年の阪神との日本シリーズでは、2度あった無死1・2塁の好機で2度とも凡飛を打ち上げた。2度とも5番の里崎に長打が飛び出し、事なきを得たわけだが、決して「つなぎの」4番ではなかった。


 さて、第2回のWBCに挑む日本代表の原辰徳監督は、どうやら4番に稲葉篤紀を据えることを決めたようである。9年連続2桁本塁打、ベストナイン4度の稲葉は所属する日本ハムでも4番を任されることが多い選手だが、これこそまさに「つなぎの」4番である。


 原監督はイチローを1番ではなく3番で起用する意向を持っている。圧倒的な打撃技術を持つイチローは、第1回WBCでも1番と3番の両方で機能したように、打順がどこであっても結果を残す。だが彼は、塁に出たあとは、脚力を武器にダイヤモンドを駆ける完全な1番打者である。ゆえに、イチローの次の打者は(たとえ4番打者であっても)2番的な要素を持っておくことが望ましい。


 稲葉は左打ちで走力も標準以上、左投手に対しても踏み込んで一・二塁間にゴロを打つことができ、日本ハムでも韋駄天・田中賢介と何度もヒットエンドランを決めている。「勝負を決める」4番なら他にも候補がいるが、3番・イチローを生かす「つなぎの」4番には彼が適役である。すなわち、1番・青木宣親、2番・中島裕之…という初期配置は半分はダミー。イチロー、稲葉の3・4番が隠れ1・2番、下位に並ぶ福留孝介や小笠原道大が隠れクリーンナップ――と打順を2つずつずらしてみると、もうひとつの打順ができあがる。

posted by Pooh |13:04 | プロ野球・野球日本代表 | コメント(10) | トラックバック(0)
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2009年02月14日

inside-out

 “シャツを裏表逆さまに着る”などの際に用いる“逆さま”を、英語では“inside-out”と表現する。

 13日(金)、日テレ所属の日本代表FW荒川恵理子が米プロリーグのベイエリアに移籍することが発表された。日テレは昨季のなでしこリーグを2位に勝ち点差8をつける独走で制し、年度末の全日本女子選手権でも優勝した。お茶の間でもお馴染みのMF澤穂希や荒川らタレントを多く抱え、北京五輪でわずか18人の本戦メンバーに入ったDF近賀ゆかりや同宇津木瑠美がスタメンからしばしば外れるほど選手層は厚い。

 だが、その選手層の厚さはアウトサイドに限った話だ。ベレーザは4-2-3-1(4-4-1-1気味)を基本線としているが、左右に2枠ずつ・計4枠のアウトサイドには、代表クラスの近賀ゆかり(右SB)、宇津木瑠美(左SB・SH)、小林弥生(右SH)、永里優季(左SH)に加え、20歳前後の成長株、原菜摘子(右SH)、永里亜紗乃(左右SB・SH)、南山千明(左右SB・SH)がスタンバイ。スタメンに起用されながらインパクトを欠くと翌節はベンチ外、といった激しい争いが繰り広げられている。

 一方、センターラインは不動の顔ぶれだった。ベテランGK小野寺歩(アテネ五輪代表)、DF岩清水梓(北京五輪代表)、同豊田奈夕葉(日本代表候補)がゴール前に強固な壁を築き、北京&アテネ代表のMF加藤與恵と澤が中盤を制圧する。争いらしき争いは、北京五輪代表FW大野忍の相方を荒川と15歳の天才FW岩渕真奈が競うくらい。万能戦士の豊田がストッパーに定着してからは、故障や出場停止がない限り、GKを含めた7つのセンターポジションは8人でカバーされていた。

 その8人から澤と荒川が米リーグに挑戦し、小野寺と加藤は引退する。また、ボランチの控えとして渋く活躍してきた四方菜穂、伊藤香菜子もそれぞれ引退、退団が決まっており、アウトサイドの充実ぶりとは対照的にスタートのメンバーさえおぼつかない状況だ。優秀な下部組織から岩渕のようなシンデレラガールが昇格してくる可能性もあり、解散したTASAKIの阪口夢穂や山本絵美ら実力派MFの加入があるいはあるのかもしれない。しかし、このままでは(いくらサイドの時代だといえども)サイドが供給過多で肝心のインサイドが人材難という、inside-outな陣容で開幕を迎えることになる。

posted by Pooh |09:18 | 女子サッカー | コメント(0) | トラックバック(0)
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