2008年10月15日
大きな穴
大きな穴を埋めきれぬまま、開幕を迎える。 9月25日(木)、バレーボール女子のパイオニアレッドウイングスがタイーバ・ハニーフ・パークの入団を発表した。北京五輪で銀メダルを獲得した米国代表のライトエースで、実力は折り紙つき。04年から06年にかけては武富士バンブーでプレーしており、経験の面でも不安はない。だが、パイオニアの補強ポイントにマッチした人選なのかと考えると、疑問符がつく。 昨季、パイオニアにはセナ・ウーシッチという外国人選手が在籍した。若さあふれる豪快なバックアタックが魅力のウイングスパイカーである。シーズン開幕当初、セナはライトに入り、栗原恵と佐々木みきがレフト対角を組んだ。だが、大砲3枚を並べる布陣は、爆発力こそあったが安定感や守備力を欠く。サーブレシーブがセッターに返らず、毎試合のようにセナや佐々木が第1セットの途中でベンチへと退いた。 チームのパフォーマンスが安定し始めたのは、大砲3枚の同時起用を諦め、ライトに江口理代を起用するようになってからだった。高さやパワーでは3人に敵わぬ江口だが、ベテランらしい気の利いたプレーを攻守に披露。個の能力をつなぎあわせる潤滑油として、地味ながらチームの立て直しに一役買う。このいぶし銀の背番号17がいたからこそ、セッターがころころ変わりながらも4強争いに最後まで絡むことができたのだ。 しかし、その江口は昨季限りで現役を引退。細川麻美や杉本早希といった若手のウイングスパイカーは揃いも揃ってつなぎのプレーが苦手であり、後継者とはなり得ない。江口の穴を補強で埋める必要があったのだが、来日した選手はハニーフだ。サーブカットからガタガタに崩れる昨季序盤の光景が、おそらく今年も繰り返される。そして、江口という接着剤は、もういない。 Vリーグは、来季から1部にあたるプレミアリーグのチーム数を現行の10から8に減らすことを決めている。したがって、今季終了後に少なくとも2チームが降格の憂き目にあう。まさかパイオニアがと思わぬでもないが、昨季9位の武富士は一昨季4位だ。ほんの少しのボタンのかけ違いが、致命傷になる可能性は十分。失ったものの価値の大きさに気づいた頃には、もう手遅れかもしれない。
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posted by Pooh |01:49 |
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