2008年08月20日
出荷が待ち遠しい
熱戦が繰り広げられた夏の高校野球が幕を閉じ、はや2日。昨夏の甲子園を沸かせた由規(佐藤由規)が、神宮球場で行われたイースタンリーグ・対巨人戦の先発マウンドに上がった。 昨夏、由規は仙台育英(宮城)の主戦として聖地に登場。初戦の智弁和歌山(和歌山)戦で、強力打線を相手に17奪三振の完投勝利を収める。2回戦の智弁学園(奈良)戦では、史上最速となる球速155km/hをマーク。中田翔なき夏の甲子園で、主役を張った。 あの夏から、ちょうど1年。厳しい言い方だが、技術面における進歩はない。左肩の開きが早く、右打者の内角に威力あるボールを投げられない悪癖は直っていない。スライダーの曲がりも相変わらず大きすぎ、けん制やフィールディングにも課題を残す。 一方、精神面ではひと回り大きくなったようだ。脇谷亮太、矢野謙次ら実力者が並ぶ巨人打線に対し、140km/h台後半の直球を軸に真っ向勝負。6回表に星孝典にソロ本塁打を喫するが、動揺した様子はなく、後続を冷静に打ち取る。結局、8イニングを投げ、失点はその1点のみ。崩れだすと止まらなかった高校時代と比べ、ぐっと逞しくなった。 力投した彼を、チームメイトも見殺しにはしなかった。門倉健の好投の前に敗色濃厚だった8回裏、一昨年春に甲子園を沸かせた川端慎吾が四球で突破口をひらく。由規の代打・ウィルソンが内野安打でつなぐと、これまた甲子園の星である上田剛史に逆転2点タイムリーが飛び出した。 何度か1軍昇格の噂が立ちながら、2軍での登板が続く由規。今日の投球を見る限りでは、昇格は厳しいと言わざるを得ない。高校時代同様に、ボールになるスライダーを見極められ、直球を狙い打たれる光景が目に浮かぶ。 とはいえ、直球で勝負できる投手はいまや絶滅危惧種であり、由規にかかる期待は大きい。村中恭平、増渕竜義と高卒の本格派投手を、荒々しさを残したまま1軍戦力に組み込んだヤクルト。第3作の出荷が待ち遠しいものだ。
posted by jjc_skentaro |20:19 |
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