2008年06月10日
情報収集力の差
大学野球の日本一を決める全日本大学野球選手権が開幕した。神宮球場で行われた上武大学-九州共立大学の一戦は、上武大が8-3で逆転勝ち。シード校が登場する2回戦へと駒を進めた。 前のイニングと同じ光景が、目の前に繰り広げられていた。隣で観戦していた初老の男性は、「同じミスを繰り返しおって。頭を使って野球をやらんかい」とあきれかえっている。両大学あわせて19安打・11得点の乱打戦となったこの試合。勝敗を分けたのは試合中の情報収集力である。 1回裏、九共大は2番から5番にかけての4連打で2点を先制。3回にも得点圏に走者を進める。一方の上武大は初回から3回までの攻撃が三者凡退。試合の主導権は、一見すると九共大にあった。 ところが、4回表に2点ビハインドの上武大が試合をひっくり返す。核弾頭の目黒聡(4年・東海大相模)がレフト前ヒットで突破口を切り開き、4番・前田憲麻(2年・九州学院)の内野ゴロの間に生還。さらに2死から下位打線に4連打が飛び出し、一挙に5点をもぎとった。 上武大は続く5回にも2死から3点をあげる。4回にレフト前タイムリーヒットを打った松井雅人(3年・桐生一)に再びレフト前タイムリーが飛び出し、右中間三塁打を放った宮下恵太(4年・甲府工)がまたしてもセカンドの頭上をやぶった。冒頭の男性の発言は、これを受けたものである。 松井はミートポイントを後方に置き、ボールを引きつてけて逆方向へ持っていくのを得意の形としている。宮下はヘッドが遠回りするため、アウトコースのボールの方が素直にバットが出る。これらの特徴は1打席目で十分につかむことができたはずだが、気持ちよくアウトを重ねていた九共大バッテリーは見落としていたようだ。 一方の上武大は、打順が1回りする間に九共大バッテリーの傾向をつかんでいた。投手の山内晴貴(3年・沖縄水産)は制球力に難があり、ボールが先行すると直球を置きにくる。サインに首を振った後のボールもほとんど直球だ。4回から5回に集めた9本のヒットは、打者有利のカウントで直球を狙い撃ちしたものが大半だった。 異なるリーグの大学と戦う全日本選手権。データが少ない中で、試合中に生の情報をどれだけ集めることができるかが、今後の試合でもポイントになりそうだ。
posted by jjc_skentaro |21:40 |
大学野球 |
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