2008年06月19日
マルチロール
去る5月26日、NECレッドロケッツの大貫美奈子(36)が現役引退を表明した。1991年にNECに入社。Vリーグのコートに第1回から立ち、2008年2月にはVリーグ初の通算1000セット出場を記録した。1992年から1994年、1997年から2002年の計9年間は全日本に選出され、ワールドカップや世界選手権に出場。セッターながら強烈なスパイクを装備し、ウイングスパイカーやピンチサーバーとしても活躍した。 同じ日、NECからは内山みなみ(22)の引退も発表される。セッター、ライト、さらにはリベロもこなす万能戦士だが、器用さが災いし、ポジションを転々とした。その間に、セッターには秋山友美(23)、アウトサイドには内田暁子(22)ら即戦力が加入。同級生が大学を経て実業団入りする前に、春高のヒロインはコートを後にした。 その4日後、JTマーヴェラスの菅山かおる(29)が勇退を表明する。2005年のワールドグランプリで全日本デビュー。レフトに起用され、切れ味抜群のスパイクを華奢な身体から打ちこんだ。翌年の世界選手権ではリベロとして活躍し、代表に定着する。しかし、昨シーズンは体調不良でVリーグの試合を欠場するなど不調に陥り、代表とも疎遠に。若手の台頭にも押され、ユニホームを脱いだ。 3人の引退から、半月後。 国際バレーボール連盟(FIVB)は、ドバイで開かれた総会で、FIVB主催大会での登録選手数を1チーム12人から14人に増やし、リベロを1人から2人にすることを決定する。 リベロの導入によりバレーボールが“6人制”から“7人制”になった今、ベンチに入る選手の数を12人から14人に増やすのは至極自然な流れだ。また、選手の体力的な負担を軽減し、負傷者や病人が出ることを抑える効果も期待できる。 ただ、マルチロールな選手の価値は相対的に下がることになる。1チーム12人では、先発7人に対しサブが5人しかいない。ところが、1チーム14人では、先発7人に対しサブも7人。各ポジションに専門家を2人ずつ用意することができる。 3人の引退表明はFIVBの総会の前であり、新規則の適用は来年からだ。加えて、FIVBの規則がVリーグに適用されるとは限らない。3人の勇退とFIVBの議決は全く無関係である。だが、新ルールによりマルチロールの需要減ることを示唆している気がしてならないのだ。
posted by jjc_skentaro |20:07 |
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