2008年05月04日

「もうすぐミラノダービー!セリエA四強?の現在の状況と来季の展望」

 今季のセリエAも、残り3節と大詰めを迎えている。

 首位を走るインテルの牙城はもはや揺るぎ無いものだろう。CL敗退後、マンチーニ監督の辞任騒動も含めて、チームに多少の動揺が走り、カンピオナートで不甲斐無いパフォーマンスをみせることもあったが(ユベントス戦とかね)、ここ最近の様子を見ていると峠は過ぎたと言っていい。来シーズンも胸にスクデットを縫い付けているのは彼らに間違いない。

 今年で100周年を迎えセリエAでの地位も盤石なインテルにとって、来季こそビックイヤーの獲得が強く望まれる。シーズン終了後、来季に向けた監督人事、補強戦略など首脳陣がどういった決断を下すのか目が離せない。(モウリーニョ監督就任するんすかねぇ…)

 2位のローマはこのままの順位でフィニッシュを迎えるだろう。カルチョが誇る美しいサッカーはヨーロッパを大いに席巻したが、CLではまたもマンチェスター・ユナイテッドに、そしてカンピオナートではインテルの後塵を拝することになった(本当はまだ決まってません)。
 CL準々決勝マンチェスター・ユナイテッドとのあの一戦。ホームゲーム、アウェイゲームともに欠場したトッティの不在は嘆かれてしかるべきだが、カンピオナートでの結果も含めて考えると、やはり、欧州のメガクラブと比べてタレントの質が若干劣ることは否めない。

 これより上の結果を望むのであれば、今夏の補強は不可欠だろう。それだけに目下の買収話の行方は気になるところである。メガクラブに匹敵する資金力を持つことになれば、カンピオナートでのパワーバランスはもとい、ビックイヤーにも手が届くはずだ。

 3位につけるユベントスは大成功とは言えないまでも、来シーズンに向けて大きな期待を抱くに足るシーズンを送った。
 開幕前の補強戦略が失敗だったとは言い過ぎだが、ラニエリ監督の当初想定していたプランに修正が加わった(フォーメーションなど)こともありアルミロン、チアゴは出番を失った。

 守備ブロックの要と期待されていたアンドラーデも怪我でシーズンをほぼ棒に振った。開幕前獲得が噂されたものの、最終的にバルサ入りしたガブリエル・ミリートの八面六臂の活躍を見ると、多少の口惜しさを感じるユべンティーノもいるように思える。
 だが、実際のところアンドラーデの離脱に関してはそうでもないだろう。急造とはいえキエッリーニとレグロッターリエのセンターバックコンビのタイトでハードな守備は、かつてセリエAの盟主として君臨した頃の、強くて固い守備を彷彿とさせる見事なものだった。

 攻撃面でもチームの主軸を担ったのは在籍年数の長いベテラン、中堅プレーヤー(デルピエロ・トレゼゲ・ネドベド・カモラネージら)だった。特に得点ランキングをリードするデルピエロとトレゼゲのパフォーマンスは特筆に値する。(ともにEURO出場が微妙というのがなんとも…)

 Aに復帰した今季のスクデット奪還を期待したユべンティーノも少なくなかったと思われるが、CL出場権を確保したチームの出来に満足しても良いのではないだろうか。

 現在、カンピオナートで4位につけているのはフィオレンティーナであるが、最終的にはこの位置にミランが入ることを強く願っている。
 今季のミランは目的としていたクラブワールドカップのタイトルを獲得することに成功し、シーズン開幕前にはセビージャを下してUEFAスーパーカップも獲得した。12月にはカカがバロンドールも受賞(まぁ個人タイトルですが、ミランのCL制覇がなければ受賞はありえなかったわけですし)、と前半戦は十分賞賛に値する出来であったように思える。

 だが、カンピオナートでのミランは立ち上がりから低調なパフォーマンスに終始した。開幕からの活躍が期待されたロナウドはコンディション不良で出場もままならず、またもチームはFWの駒不足に泣いた。能動的に攻め、相手の固い守備を崩さなければならないカンピオナートでの戦いにおいて、独力でゴールを奪うことの出来るFWの不在は痛過ぎた。

 私は今季こそはカンピオナートで強いミランが見たかった。03~04シーズンに獲得して以来、3シーズン遠ざかっているスクデット、このタイトル獲得にもう少し力を注いでも良かったのではないだろうか。
 そのためには、質の高いターンオーバーを実現するための補強が不可欠だった。しかし、フロントの腰は重かった。パトという未来の大器は獲得したものの(年明け以降、出場が許されてからは大活躍)、中盤の補強は実質的にはエメルソン一枚に留まった。
 これでは主力を効果的に休ませることなど不可能である。フロントはグルキュフ、ブロッキ、ファバッリ、ボネーラらの奮起に期待したのかもしれないが、彼らのうち誰一人として満足な働きを見せることは出来なかった。

 今夏は大型補強が行われることがほぼ確実で、巷ではロナウジーニョとは既に合意に至り、あとはクラブ間の交渉を残すのみだとか、チェルシーからシェフチェンコが帰ってくるなどの話が既に聞こえてきている。(個人的にはドログバとフラミニ、メクセス辺りを獲得して頂けると嬉しいのだが、さて、どうなることか…)

 ミランというクラブは獲得できるタイトルは全て、取りに行かなければならない宿命を背負っている。特に国際的なタイトルが重要視され、選手たちは常に過密日程に悩まされている。他のヨーロッパのメガクラブも同じような状況ではあるが、控えと主力にこれほどの差があるのもミランくらいのものだろう。

 イタリアの税制、セリエAの集客力の低下、クラブの財政的な問題などから以前のように、他国のビッククラブを凌駕する戦力を保持することは難しい状況だと思われる。だが、これからもミランというクラブが欧州で、いや、世界のサッカーシーンで重要な役割を演じていくためには、まずカンピオナートで安定した成績を残すことが現行のシステムでは何より重要である。

 今夏の大型補強を実行に移し、カンピオナートでも強い新生ミランを実現させるためにもダービーを含めた、残り3試合を勝利で飾り、なんとしてでも4位に滑り込んで頂きたいものである。(フィオレンティーナ負けて下さい、頼みます)

posted by jjc_shunyasutake |19:09 | セリエA | コメント(0) | トラックバック(0)
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2008年03月20日

「白熱のローマダービー セリエA第29節 ラツィオVSローマ」

 カンピオナートでは今回で130試合目を数えるカルチョの風物詩「ローマダービー」が、今日3月20日(現地時間19日)行われた。

 CL決勝トーナメント1回戦では強豪レアル・マドリーを粉砕し、前節のカンピオナートではミランに逆転勝利(2-1)を収め勢いに乗るローマ。
 対して、ラツィオは前節アウェーでのウディネーゼ戦は引き分け(2-2)、現在11位とCL(そういや、マドリーと同じグループでしたな…)との掛け持ちが響いたかカンピオナートでは中位に沈んでいる。

 スクデットも十分に狙える位置に付けながらも、「両方あっても悪くないが、スクデットよりCLを選びたい」と語るフランチェスコ・トッティの言葉からも感じられるように、欧州制覇にも並々ならぬ野心を燃やすローマに比べ、若干、現在のラツィオの立場は寂しいものがある。
 だが、ダービーとは現在の立場うんぬんとはまた違ったベクトルの力が働くものである。状況が苦しい方こそここぞとばかり力を発揮するものだ。

 そうしたことを踏まえて今回のダービーはどうなったかというと…

 まず、両チームのスタメンは
ラツィオGK バロッタ
     DF デ・シルベストリ
        シヴィーリア
        クリバーリ
        コラロフ
     MF ダボ
        レデスマ
        ベーラミ
     FW パンデフ
        ビアンキ
        ロッキ
(フォーメーション 4-3-2-1)

ローマ GK ドーニ
     DF カッセッティ
        メクセス
        ファン
        シシーニョ
     MF タッディ
        デ・ロッシ
        ペロッタ
                アクィラーニ
        ヴチニッチ
     FW トッティ
(フォーメーション 4-2-3-1)

前半0分 パンデフのこの試合オープニングシュート

前半3分 右サイドからカセッティのクロス→DFクリア

前半4分 ローマ右CK(コーナーキック)トッティ→クリバーリが外に出し、もう一度CK→バロッタ、キャッチ

前半5分 ダボ、ミドルシュート

前半6分 ラツィオ右サイドからFK(フリーキック)→ドーニの手を掠めてバーに直撃

前半7分 ラツィオ右FKコラロフ→DFクリア

前半11分 ラツィオ左CK→DFクリア

前半15分 ラツィオ右CK→ドーニ、キャッチ

前半18分 ヴチニッチ、ミドルシュート

前半19分 ヴチニッチ右サイドからクロス→DFクリア。ロッキを倒してメクセス、イエローカードを受ける

前半24分 ヴチニッチ、左サイドを駆け上がるも倒される→ローマFKシシーニョ→PE(ペナルティエリア)にボールを送るもDFクリア

前半27分 トッティ、PEでファウルを犯す

前半28分 シシーニョ、ミドルシュート

前半30分 ヴチニッチ、ペロッタとのワンツーでゴール前に侵入。これを防ごうとしたベーラミのクリアボールがタッディに当たりゴール!ローマがラッキーな先制点を奪う。
ラツィオ0-1ローマ

前半39分 左サイドでレデスマがカセッティに倒されラツィオFK→いいボールだがドーニ、キャッチ

前半43分 左サイドでベーラミ→ロッキ→コラロフとつないでクロス→ドーニ弾くが、パンデフが押し込み、ラツィオ同点に追いつく。ラツィオ1-1ローマ

前半46分 パンデフ、DFラインの裏を取るがゴール前には持ち込めず。ここで笛の音

ピッチサイドに引き上げる両チームの選手たち。そんな中、ペロッタとデリオ・ロッシ監督が口論している姿が…

後半46分 タッディ→トッティ→ペロッタとつないでシュート

後半48分 パンデフ、シュート

後半50分 シシーニョのミドルシュートの跳ね返りをトッティ押し込むがオフサイド

後半53分 アクィラーニ、パンデフを倒してイエローカードを受ける。ラツィオFKコラロフ、直接狙うがゴール右に外れる。

後半55分 コラロフ左サイドからクロス→PEでファンがビアンキを倒してラツィオにPKが与えられる。これをロッキ、豪快にゴール真ん中に叩き込み勝ち越し。ラツィオ2-1ローマ

後半61分 DFラインからのロングボールをゴール前でヴチニッチ落してトッティ→ペロッタとつないでシュート。これが決まり再び同点となる。ラツィオ2-2ローマ

後半62分 シシーニョ、クロス→ファン、ヘッド→DFクリア

後半64分 ヴチニッチ左サイドからクロス→DFに当たりCK。ローマ右CKトッティ→バロッタ、キャッチ。

デ・シルベストリOUT→ムタレッリIN
タッディOUT→ジュリIN

後半69分 ベーラミ、右サイドを駆け上がりクロス→シシーニョに当たりCK。ラツィオCKレデスマ→DFクリア

ビアンキOUT→マウリIN

後半75分 オーバーヘッドでゴール前にボールを送ったアクィラーニ。着地をミスり首と背中を強打(とりあえず大事には至らず)

後半79分 ベーラミのシュート

後半80分 トッティ、中央を駆け上がり一人かわしてゴールを目指すも二人目に止められる。

ダボOUT→ムディンガイIN
ヴチニッチOUT→マンシーニIN

後半86分 ロッキとパンデフがコンビネーションで中央を崩そうとするも止められる

カセッティOUT→パヌッチIN

後半89分 マンシーニ→シシーニョとつないでシュート→バロッタ、キャッチ

ロスタイムは6分

後半91分 パンデフのクロスの折り返しをベーラミがシュート。これが決まりラツィオ再び勝ち越す。スタンドに走るベーラミ。大盛り上がりのラツィアーレ。ラツィオ3-2ローマ

後半93分 ローマCK→トッティPEで倒されるもノーファウル
~ここで試合終了~ ラツィオ3-2ローマ

 奇しくも第10節とは逆のスコアで決着がついた今回のローマダービー。内容はスコアからも予想できる通り、一進一退のほぼ互角。勝敗を分けた後半ロスタイムのベーラミのゴールはラツィオの勝利への執念が表れたように感じられた。
 
 印象に残った選手はローマではヴチニッチとシシーニョ。前者はここ最近の好調ぶりをこのゲームでも十分に見せてくれた。迫力あふれるサイド突破からのチャンスメイクに、いざPEに入れば柔軟なポストプレーと大活躍。トッティの穴を埋められる器ではないなどと一時は囁かれていたが、今やローマに欠かせない選手の一員と云っても大袈裟ではないだろう。
 シシーニョもいつもの右サイドバックではなく左サイドバックで出場したものの、幅広い動きで攻守に活躍した。(今更ながらマドリーを出たのは正解だったと思う)
 
 ラツィオで印象に残ったのはコラロフ。プレースキックやサイドからのクロスでチャンスを多く創出していた。

 さて今期のローマダービーは一勝一敗で終わったわけですが、ローマはスクデット争いを考える上で少々痛い結果になってしまいましたなぁ。(インテルの結果によっては勝ち点差が9になってしまう)そういった意味でもラツィアーレは大喜びなのでしょうがね…

posted by jjc_shunyasutake |08:53 | セリエA | コメント(0) | トラックバック(0)
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