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終焉 ドルトムントに抱き続けた夢の終わり

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 今シーズンのボルシア・ドルトムントにとって、チャンピオンズ・リーグとブンデス・リーガでの挑戦はほぼ同時に終わりを迎えた。 残すはヨーロッパリーグ出場権を得る為の挑戦と、来シーズンのCL圏確保が課題として残されているのみだ。 リーグでは首位バイエルン・ミュンヘンと2位RBライプツィヒに、ここから徐々に離されていくことになるのかもしれない。  この先もクラブの挑戦は続いて行くことになるが、どうやらドルトムントに抱いてきた私にとっての夢が終焉を迎えたようだ。 歴史が繰り返されるブンデス・リーガに変化の潮流を起こし、ドルトムントが一流のクラブになっていくのではないか、いや是非ともなって欲しいという強い思い。 香川真司がクラブの礎となり、ドルトムントが世界を席巻してくれるのではないかという期待。 既存の力に対抗する新たな若い芽が、大きく成長して行ってくれることを願ってやまなかった。 驚きと勢いを持続させ、生きる喜びを体現するようなピッチ上での躍動感と熱に、いつまでも覚めない夢を見ていたかった。 確かにクラブは成長し、多くのものを獲得して来た。しかし、ここ数年はスポーツ面において望んだ成功とは言い難い。 腕をもがれ、足を削がれ、時に首を差し出すことによって、虚しくも胴体のみが懸命にもがいているような心境になっていったことは隠しようもない。 少々表現が穏やかではないかもしれないけれど、ここに至る道のりは険しく、それほど苦しかった。 時を経るにしたがってクラブのサッカーにあったはずの熱が冷め、驚きを失い、気づけば全く別の何かになっていた。

サッカーに限らずスポーツの変化は激しい。 選手も入れ替わり、指揮官も入れ替わり、同じクラブを応援しているはずなのにあまりにも早く別人になってしまう。

時代に取り残されていくように、1部に昇格したRBライプツィヒにはいつの間にか立場を奪われてしまい、ドルトムントはリーグを彩る添え物の一つに過ぎなくなってしまっている。

 ボルシア・ドルトムントは確かに紛うことなき育成クラブであり、競争力という面において疑いようもない二流クラブである。 クラブが巨額を投じたとしても選手にとっては通過点に過ぎず、クラブは長期的に安定したパフォーマンスを見せられない。 彼らに大きな夢や希望を抱くことは酷なことだと明確に自覚してしまった今、その多くを求めることに限界を感じている。

それは選手や指揮官だけでなく、クラブを運営する全てにおいて。

ブンデスという穏やかな大河に一石を投じ、水面に波立った波紋に夢を見ていたに過ぎなかった。 ユルゲン・クロップという偉大な指揮官と共に、本当のサッカーの愉しさを教えてくれた選手たちに感謝と畏敬の念を捧げ、私にとっての夢の終わりを受け入れなければならない時が来たようだ。

いつか迎えるささやかな成功も、ブンデスの潮流を変えるには至らないのだろう。 どのようなクラブも、その度に希望を奪われて苦しむことになるのだから。

残念ながらヴァツケCEOのように現実的になり、スポーツ面とは異なる力を蓄え続けるより他にないようだ。 純粋に夢を見続ければ、何度も絶望を味わう現実がある。

抗おうとしても、結果的には力を削がれて負けるように出来ている。

そのような既存のものが大勢を占めている世界で、それでも時折顔を覗かせ、あたかも制約や不可能など何もないかのように振る舞う自由の芽が、私にはあまりにも眩しく魅力的に映ってしまう。

他のクラブではないドルトムントに、それを打破することの出来る可能性と夢をもっと見ていたかった。

これからも応援し続けることに変わりはないが、一つの夢が確実に終わったのだ。

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ブンデスリーガ
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終焉 ドルトムントに抱き続けた夢の終わり

こんばんは。
何も終わっていないと思いますよ。
ドルトムントが育成クラブならドルやアトレティコクラスのクラブ以下はすべて育成クラブになるでしょう。
資金面で上位10強クラブとの差はまだまだありますが10年前には破産の危機がありそれを乗り越えたと言えるのはたかだか3年ほど前になります。
クロップの時代も再建中になりますね。
今はドルトムントも選手の年俸も上がってきています。
4年前、200万ユーロだった香川の年俸は今はいくらなのか、
かつてレヴァンドフスキを手放した時のように外国人選手に高年俸を払えないクラブではなくなってきました。
バルトラの年俸など見てもらえば分かると思います。
バイエルンを含めたブンデス全体の最高移籍金が4000万ユーロほどなのでワールドクラスの選手を派手に獲得することはなさそうですが、それでも着実に自力はついています。
経営陣はメガクラブの仲間にはいれるように着実に進んでいると思いますよ。
戦術面に関しても一世を風靡したクロップのようなトランジションサッカーはトップレベルでは勝てなくなっています。
アトレティコなども戦術的に見直しの時期に入り、クロップも戦術的に変わってますよね。
ドルもそういう時期になります。
開幕から連勝、無失点などもしやリーガ優勝もあるか!と期待を持った分、がっかりする気持ちも分かりますが、本来は新監督を迎え数年かけて戦術を浸透させる時期だと思います。
個人的には来シーズン以降の方が楽しみです。

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