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あきらめない気持 錦織の完成形 全米オープン2016 SF

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結果には必ず理由があります。錦織がSFに進出したことに理由があります。ファイナル進出を果たせなかったことにも理由があります。

ミスには許されないものと、許容されるものとがあります。この大会でのミスは後者が大半であったと思います。やむを得ないミスと攻撃的ミス、リスクをとることが許容されるミスです。錦織は改善しています。進化しています。特にフォアハンドショットです。スタンスに角度をもたせ振り切ります。球に体重をのせ、身体の軸を中心にフォロースルーを大きく取るイメージで、スタンスが逆の角度になるまで振り切ります。逆クロスはこれまでのようにサイドアウトすることはなく決めのショットとなっていました。この大会で得るものは大きく、錦織は山を越え次なるステージに突入したものと思います。いよいよ錦織のテニスは完成形を追求していきます。

対戦を重ねる両選手においては必ず過去の対戦を踏まえて戦略を立ててきます。マレー戦の第1セット第1ゲーム、ここに戦略が凝縮されるものと考えました。そして、錦織はブレイクを取りにいきました。フォアハンド逆クロスからのスマッシュ、バックハンドのDTLウイナーなどで40ー0とブレイクポイントを握ります。ここで錦織は警戒していたリスク超過の攻めで2つのUE等でブレイク奪取をすることが出来ませんでした。ここでの立ち上がりの攻防のポイントはペース争いにあります。錦織の攻撃的テニスがマレーに攻めなければ攻められるという焦りを抱かせること、錦織のテニスに引き込むことにあったのですが、この2つのUEが逆にマレーのテニスに引き込まれる契機となったのです。 錦織はこのようにリターンゲームでのチャンスにリスクを取りすぎた攻撃を見せミスをすることがあります。リターンゲームであり、さほどのリスクある攻撃は問題ないのではないかと思っていました。課題はサービスゲームのミスと考えていました。しかし、そろそろこのリターンゲームでのリスク超過によるミスについて取り上げようと考えていました。それがこの重要な場面で何時ものように出てしまいました。単にサービスゲームキープを許しただけでなく、マレーのペースを許すことになったのです。その後マレーはリスクをとるではなく安定したペースでミス誘発型テニスを展開し第1セットを取ることになったのです。

第2セットも先にブレイクを奪われます。錦織はリスク超過のショットによりミスをします。3つのUEを出します。しかし、その後の第6ゲーム、錦織はリスクを抑え、足が動き、フォアハンドショットが冴え渡りラブゲームでブレイクバックします。雨による中断をはさんでも、リスクを抑え、焦らず、逸る気持ちを抑えたラリーでブレイクを奪い第2セットを取ります。

第3セットは雑さがでます。ブレイクを奪われた第7ゲームは足が揃っていました。5つのUEを出してしまいました。それまで錦織のリズムで展開していましたが気持を抑えられなかった感じでした。第8ゲームは0ー40とされますが、ここから丁寧な攻めでマレーのミスも誘い2度目のブレイクバックを奪います。諦めなません。しかし、第9ゲーム、またしても雑になります。気持ちの制御が出来ず4つのUEを出し再度ブレイクを奪われ、結局第3セットを取られます。

このリスクの制御が、気持ちのコントロールが如何に出来るかが課題となります。第4セットは錦織のUEは3。2つのブレイクを奪い見事に6ー1で取ります。

勝負のファイナルセットです。錦織はこのフォアハンドの打合いに臨みます。第1ゲームはこの打合いに勝りブレイクを先取します。第4ゲーム、錦織のフォアハンドショットに若干の狂いがでてロングしブレイクバックを許します。第5ゲーム、錦織は15ー40より4連続ポイントで再度のブレイク、ドロップショット、フォアハンドウイナー、DF、バックハンドDTL。しかし、第8ゲーム今度はマレーが0ー40より5連続ポイントでブレイクバックします。錦織の勝利への畏縮か足が止まります。手打ちになりミスがでます。互いにひかない展開。第10ゲーム、錦織は1st4本でラブゲームキープとします。そして第11ゲーム、マレー課題の1stは1本も入りません。マレーにミスがでます。DFでブレイクポイント。錦織のドロップショットからマレーの返しに合わせて決めます。そして遂にきたサービングフォーザマッチ。錦織の身体の軸を中心に振り抜くフォアハンドの打合いからマレーがネットに掛け、錦織が勝利します。スタッツを見ます。1st確立、1stポイント獲得率、2ndポイント獲得率です。

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