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その瞬間を見届けたい ナダルの16回目のグランドスラム優勝 全米オープン2017

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その瞬間、ナダルは両手を大きく差し伸べ、倒れ込むではなく爽やかな表情で歓喜を表現しました。 これで全米オープン3回目、今季2回目のグランドスラム優勝、キャリア16回目の優勝を手中に収めたのです。
ナダルは何度となく怪我をしてきました。2009年23歳には両膝負傷、2012年26歳にはこれも膝の負傷、錦織が覚醒した2014年28歳には手首の負傷と虫垂炎手術、そして2016年30歳にも手首の負傷で長期離脱を余儀なくされました。しかし、その度復調し這い上がってきました。ナダルは悲愴感を感じさせません。怒りはあるはずですがラケットを投げつけることもしません。けれでも松岡修造氏の言う、ナチュナルなポジティブガッツがあります。
この大会開催前、優勝候補筆頭はフェデラーという声が多かったようです。全豪のときもナダルの実力評価は高く感じられませんでした。しかし、ナダルの中には勝利に向けた完璧なイメージが存在しているように思えます。クレーではクレーの戦略が、ハードコートではヘビースピンがかかり浅くなります。それらをどのように克服するのかというイメージを抱きます。そして、それに向けたショットを動きを戦略を確実に合わせてくるように思います。それを披露された我々は、やはりナダルは強いとその時に実感させられます。決勝戦ではネットプレーを16回中16回成功と神がかっています。UE数は3セットで11です。こんな選手にどの様に立ち向かっていけばよいのでしょうか。フェデラーも同様ですが、今に至っても進化し続けているのです。
おそらく、このナダルをみているはずです。ジョコビッチ、マレー、ワウリンカ、ラオニッチ、そして錦織。西岡も。宿命のライバル36歳のフェデラーはどうでしょうか。GS優勝回数を19としました。年間2度の優勝をしてもその差は縮じまらないのです。しかし、その差は3回。1勝することがどれだけ大変なこととは分かっていても可能な気がします。もうそんなことはないと思っている空気を感じますが、その差が開くことさえあるかもしれません。この両雄は雲の上の存在、畏敬の念を抱かざるを得ません。
これで全米オープン2017が終了しました。トップ選手5人が欠場するという異例の事態の中開幕しました。明らかに観戦モチベーションのダウンを感じとられました。しかし、確実に試合は消化されていきます。各選手は必死に立ち向かっていきました。マスターズ大会2連勝を果たして全米に乗り込んだA・ズベレフは2回戦で敗退しましたが、代わってシャポバロフ、ルブレフといった若手の躍進がありました。シュワルツマン、カレノブスタ、デルポトロ、そしてアンダーソンの活躍も大会を盛り上げました。北米ハードコートシーズン、全米オープンは観戦するには辛いものがありますが、この大会があり、次の大会へと脈々と続いていきます。とても長く感じられた2週間でした。この間、様々な声や議論がされてきたようですが複雑な想いで受け止めていました。しかし、ナダルが勝った瞬間のあの爽やかな笑顔が全てを忘れさせてくれました。その瞬間、瞬間を確実に見届けていくことが、とても大切なことだと改めて感じさせられました。素晴らしい大会でした。
錦織、西岡が欠場する中、杉田とダニエル太郎が見事に初戦突発を果たしました。日本テニスのレベルの向上を感じます。昨年の錦織はQFでマレーに勝利しベスト4に進出しました。SFでワウリンカの敗退した際は錦織に対する批判の声が聞こえてきました。しかし、この大会を観戦しつつ改めて凄いことだと感じました。錦織はグランドスラム、全米オープンでマベスト4に進出したのです。
西岡、錦織は戻ってきます。そのときまで、ツアーの状況、各選手のテニスの内容、進化のプロセス等を確実に追い続けていきたいと思います。

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この記事へのコメントコメント一覧

「その瞬間を見届けたい ナダルの16回目のグランドスラム優勝 全米オープン2017」へのコメント

tomyさん

オッズ見てなかったです。ナダルへの評価が低いように感じるのは何故でしょう。2016年のクレーシーズンの強さ等、ナダルの潜在力を感じており、今季当初から内容をみて上がってくると思っていましたが、その様な声が少ないように感じるのですよね。

なるほど、20位以内の対戦がなかったのですね。GS優勝者として記録的かもしれませんね。初だったりして。確認していませんが。

他のブロガーさんへのコメントも拝見していますが、スポナビにおいてtomyさんの存在は重要ですね。引き継ぎ宜しくお願いします。

「その瞬間を見届けたい ナダルの16回目のグランドスラム優勝 全米オープン2017」へのコメント

ナダル、良かったですね。なまじアンダーソンが良いプレーをしていたためによりナダルの良さが際立つ結果となりました。20位以内との対戦がなかったものの圧巻のパフォーマンスでした。

大会前から終わりまで通してブックメーカーの優勝オッズなどではナダル1位フェデラー2位でした。思っているよりナダルに期待は寄せられていたように思いますよ。

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