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予想を超えた想定内の死闘 ナダルの10度目の制覇か ワウリンカの4年連続GS制覇か 全仏オープン2017

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全仏オープンSF、ワウリンカがマレーに6ー7、6ー3、5ー7、7ー6、6ー1で勝利し全仏2度目、4年連続のGS制覇に王手をかけました。

実力が伯仲した実力者同士の4時間43分の死闘は今季最高試合の一つであるのは間違いありません。テニススタイルにこそ違いはありますが、フィジカルの強さ、メンタルの強さ、技術力の高さ、試合運びのうまさ、どれをとってもトップ選手が相交える緊張感あふれる素晴らしい試合でした。

ワウリンカは1985年3月28日生まれの32歳です。MSは2014年モンテカルロの1勝のみですが、GSは2014年全豪、2015年全仏、2016年全米と3年連続3勝をあげています。GSに強いワウリンカです。

GSは5セットマッチであり3セットをとる必要があります。渾身の想いで死力を尽くして一つのセットを奪ったとしても、次のセットはまた白紙の状態からのスタートとなります。 ワウリンカは後半になるにつれ更にパワーアップし精度を上げていきます。時にゲーム間などダッシュして定位置につきます。相手にしてみればこの元気なワウリンカからあと1セットをとらなければ勝てないのかというフィジカル的、メンタル的な重圧を受けることになるかもしれません。テニスは相手のある競技です。相手のペースに対応する必要があり、相手を超越するパワー、持久力、メンタル等を要求されます。疲労が蓄積されている場面でパワー溢れる元気な相手のプレーに相対するとき、勝利に向けて闘い続ける、相手を上回るマインドを持続させることは困難です。その困難さを感じたときは勝負の分かれ目となるのかもしれません。勝利への確率が低下することを自覚するのです。そのことをワウリンカは熟知しているのかもしれません。

昨年の全米SF錦織戦を思い出しました。第1セットは、このQFマレー戦同様に錦織の一方的なペースとなるかと思わせましたが第2セット途中よりワウリンカの強打で錦織は戦意を失ったように思われました。錦織はトップ選手に通用するテニスを持っているのですが継続性が要求されます。2014年全米はタフな試合を勝ち上がり決勝進出しましたし、全米QFマレー戦も5セットを戦い抜いての勝利をあげました。調整次第では可能です。とは言いつつも正直なところ、この両者との差を感じられずにはいられませんでした。

テニススタイルで言うとマレーは守備的、ワウリンカは攻撃的です。マレーはウイナーはそれほど多くなくUEは少ない、ワウリンカはウイナーを奪りにいくテニスですがUEが多いと言えます。マレーのテニススタイルは理解しやすいのですがワウリンカは不思議な感じがします。そこでスタッツを見てみます。

ひとそれぞれ観戦の仕方は様々と思います。私はスタッツ、各項目の流れを確認していきます。サービスゲームで言えば、1stがはいらない、2ndは2連続ポイントを取れていない、UEが多い、ネットに掛けるミスが多い、サービスポイントが取れている、FEが取れている等々です。観ているだけでは内容を把握できず各項目を確認しながら観戦していきます。表の内容はあくまでも集計値です。UE数が増加しているとかバランスとか推移は把握できません。

ウイナー数とUE数の差は第5セット以外は大きくありません。マレーはUEが少なくウイナーも基本的には積極的には奪りにいかずミス誘発型です。一方のワウリンカはウイナーでポイントを奪りにいきます。しかしミスも多いのですがリスクをとっているようにも思えないところが不思議です。強くないときのワウリンカはこのミスが多発します。強いときのワウリンカはストロークが安定しています。この日のワウリンカはストロークが安定していたと言えます。しかし、UEセット平均は15.4と多いです。その分ウイナーが多く奪れていればよいと言う議論がありますが、これだけミスが多いとブレイクを奪われるのではないかと考えます。ワウリンカは連続したミスが少ないのです。もっと正確に言うとミスをするとウイナーを奪るのです。これは不思議なくらいの現象です。マレーにおいても数は少ないにしろ同じことが言えます。この流れが続いていきます。高度なテニスの展開故だと思います。

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予想を超えた想定内の死闘 ナダルの10度目の制覇か ワウリンカの4年連続GS制覇か 全仏オープン2017

fukuさん

ナダル勝ちましたね。しかも圧倒的な勝利、圧勝でした。おっしゃる通りの懸念がありました。そして現実となりました。まずは、ワウリンカがナダルのヘビースピンを止められるか、そしてワウリンカの強打を叩き込むことができるかです。これが出来ませんでした。そして、簡単に終わりました。ただ、ワウリンカが対応する姿、そのような時間帯が存在するのではと期待しましたが、終始一方的な展開であったと言えそうです。私もどちらも頑張れと思っていました。
テニスは時に残酷ですが、素晴らしい魅了される競技だと思います。これからも追っていきましょう。

予想を超えた想定内の死闘 ナダルの10度目の制覇か ワウリンカの4年連続GS制覇か 全仏オープン2017

普通に考えればナダル勝利予想です。全仏という舞台、しかも絶好調のナダルを倒せる選手がいるのかという気にさせられる程の無双状態です。
ただワウリンカ、何を起こすかわかりません。2年前の全仏はジョコビッチ優勝でしょ!という大方の予想を覆して優勝しました。
ポイントはchange-the-flowさんの仰られている通り、ナダルのヘビースピンフォアがワウリンカのバックを封じられるかですね。ワウリンカはフェデラーの様にナダルのフォアをライジングで処理することはないでしょうから、強打できずにリズムを作れないまま簡単に終わる可能性があると思われます。
でも私は密かにワウリンカがやってくれるのではと期待もしています。

どちらも頑張れ!良い試合を見せてください。

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