2010年04月29日
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倒立の基本シリーズもまだいくつか残していますが、ここでちょっとコーヒー
ブレイクです。
私は多くの体操関係者と出会う機会があるのですが、昨年ある海外の大会で
日本の方に大変お世話になりました。その方の父親は「本物を見させる」という
考え方から、体操をやりたい息子に多くの大会見学やら強い学校を見学する
など働きかけたそうです。最終的にはその方は努力の成果、日本の第一線で
活躍できるようになったのです。「本物をみる」子どもにとっては何よりの勉強
だったことでしょう。
さて、みなさん5月8日(土)、9日(日)の2日間にわたって東京代々木体育館
で全日本体操競技大会が開催され個人総合日本一が決まります。またジュニア
男子ではシンガポールで8月に開催される第1回ユースオリンピックゲームズの
予選もあります(時程はご案内の記事をご覧ください)。ぜひ、会場に足を運ん
でいただき、日本の頂点、いや世界の頂点に立とうとする選手の熱戦、そして
周りで支える審判、コーチ、スタッフの思いを一緒に感じていただければと思い
ます。「本物を見させる」あるいは「本物を見る」これこそが選手にとっていや
コーチにとって練習以上の一番の勉強になるかもしれませんね。
ところで体操をしているみなさん、コーチあるいは先輩から多くの技術指導を
受けていると思います。
「ここはこうした方がいいよ」と言われて・・・「はい」、また友達には「こうやるの
だよ」と見本を見せられ、自分でもやってみるがなかなかできないし1年かけ
ても解決できない。そうこうしているうちに自分に自身がなくなってしまい体操が
嫌いになってしまう。こんなことありませんでしたか?
そんな時、ちょっとお手持ちのものを活用すれば効率よく解決できるかもしれ
ません。
それはデジタルカメラことデジカメです。最近では多くの方が持つようになり
ました。動画機能もついており、撮影後、再生し停止するとコマ送りで技の確認
が何回でもできるのです(機種によって使い方は異なります)。準備の手間が
かからず非常に便利です。
コーチや先輩が望む理想の技術と自分の現時点での技術との違いをお互いに
映像を見て確認しあえばかなり充実した練習となることでしょう。この活用に
よりコミュニケーションが広がり体操も面白くなってきます。
何回も言われ指摘されるより、自分の技術を撮影してもらい一緒に見て確認し
修正していく。これが体操に限らずあらゆるスポーツにとって大切なことかも
しれませんね。
つまり「百聞は一見に如かず」でしょう。何回も言われるよりあるいは聞かされる
より自分で確認し見た方が効率よいという意味合いでこの言葉を取り上げました。
調べてみると
何度も聞くより、一度実際に自分の目で見る方がまさる。(広辞苑)
用例:「現地に行ってみて、はじめて様子が分かったよ」
「百聞は一見に如かずだね」
とありました。
あらためて海外で私がお世話になった方の父が息子に「本物を見させた」という
のは以上のようなことにつながるのではないかと感じたのです。
最初に戻りますが、是非大会を観戦しに来てください。
その際、以下の視点でみても良いのではないでしょうか?
普段疑問に思っている技術の確認、演技構成の把握、その他色々な視点で
ご覧になり解決の手がかりにするのもよいでしょう。
例えば、
①跳馬の入りの着手の技術・・・技にもよりますが、手を上から
出した方が良いか、横からか、それとも下からか?
②バク転に関して・・・首を入れた方が良いか、起こした方が良いか?
③演技構成・・・いいなと思う演技構成をメモする
④選手のウォーミングアップの内容
⑤あん馬のサークルの切り返しの位置
⑥鉄棒のコバチのあふりの技術(横から見ないとわかりづらいですね)
など
以上、「百聞は一見に如かず」。会場でお待ちしております。
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posted by 男子体操競技委員会 企画研究部 蓮見仁 |10:08 |
トレーニング方法 |
2010年02月06日
ベリョースカ・・・
いったい何でしょう、この言葉?
体操のコーチや選手、クラシックバレエをやっている人の中には、もしか
したら聞いたことがある人いるかもしれません。
では「白樺(しらかば)のポーズ」という言葉はどうでしょう。
聞いたことがありますか。
これは、今から15年前の平成7年に日本体操協会から発行された女子
体操競技トレーニングの手引きの中でヴィクトリー・ラズモフスキーコーチ
により紹介された言葉です。その一文をご紹介します。
「ベリョースカ」、日本語では「白樺のポーズ」と呼ばれる姿勢。ベリョースカ
というのは、白樺の木のこと。ロシアでは白樺の木は「美しさのシンボル」
と言われている。白く降り積もった雪の中に、まっすぐに立つ白樺の木、
それは単に美しいだけでなく、厳しい風雪に耐えうる、たくましさをあわせ
もっている。ロシアのクラシックバレエの人たちもこの姿勢をベリョースカと
呼んでいる。
つまり「白樺のポーズ」とは、まっすぐできれいでたくましい倒立やポーズ、
あるいは宙返りや車輪など流動的な空間などで美しい姿勢が保たれて
いる状態と理解できます。
最近では「白樺のポーズ」という言葉もあまり聞かなくなりましたが、実は
体操競技においてとっても大切な言葉であり姿勢なのです。
昔高校生の大会で、ある選手が平行棒で倒立をしているときチームの仲間が
一生懸命「しらかば、しらかば」と応援していたのを思い出します。
今考えると非常になつかしく思います。
さて、前置きが長くなりました。
ここからは前回の基本の一つである「倒立」について初歩的に話をして
いきます。
美しい白樺のポーズでの倒立、理想の倒立をイメージして練習をしていく
ことが大切ですね。
ではみなさんはどの選手の倒立がいいな思いますか?
私は、アテネ・北京オリンピックのメダリスト、冨田洋之コーチが選手だった
頃の倒立が素晴らしいと思い頭から離れません。
2007年6月にNHKBSハイビジョンで放送された「アインシュタインの眼」と
いう番組で冨田コーチが特集されました。
母校の大学のフロアーの中央で倒立をする。その回り2~3mくらいでしょうか、
カメラを移動させる線路みたいなものを設置し、その倒立の姿勢をぐるっと
一回りカメラで撮影する。
どの角度から見ても一つの棒であったのです。
また倒立している真上の天井に設置したカメラから見たら一つの点になって
いました。
こんなにも美しいのかと驚き、その後も、冨田コーチのような倒立ができる
よう指導しています。
さて、まっすぐな倒立をさっそく作ってみましょう。簡単に作れるのです。
下の文章を読みながら実際にやっていきましょう。
①気を付け、前へならえ、なおれ
体育の時間、必ずおこなっている動作ですね。
その気を付けでは、みなさんどこに意識していますか?
おしりに力をいれていませんか。そして、かかとを付けていると思います。
そこでちょっとお腹を引っ込めてください。
なんとなくバレエでいう1番のポジションをしているようなカラダのしめに
なると思います。
次に先ほどの姿勢をくずさずに
②両腕を真上に上げ耳の横につけましょう
③上目で手と手の間をみましょう
はい、この3段階で理想の倒立のイメージができました。
あとは自分の体重を持ち上げる事のできる力持ちさんに逆さにしてもらう
だけです。
もちろん逆さになっても今の姿勢を崩してはいけませんよ。
そして足首を伸ばしてください。
私は30kgの方までは大丈夫かな?
補助をする人、腰を痛めないでくださいよ。
私はこれで腰を痛めたことがありますので。
「ちょっとまった、あがらない、あがらない」・・・こんな声が聞こえてきました。
②で両腕が真上に上がらない人がなげいているのです。
そうです。
実は肩の硬い人は両腕が真上に上がらず、少し前方に傾いてしまって
いるのです。
そのような状態で逆さにしても「白樺のポーズ」での倒立はできません。
つまり肩の硬い人は気持ちのよいまっすぐな倒立は困難になります。
よって、日々の肩関節の「柔軟」が必要になってくるのです。
それが解決したときまっすぐな倒立ができるようになると思います。
次回も基本技である「倒立」、一緒に考えていきましょう。
予告(テーマが変更する場合もあります)
NO2 ワシの手のつめ
NO3 上半身と下半身は違う物体?
NO4 まっすぐな倒立こそ気持ちいい・・
NO5 壁を利用して止めることと一人で止めること
NO6 私が苦手だった大嫌いなしんぴ倒立
NO7 まねっこの上手な人こそ上手くなる
NO8 倒立がかかわる基本技
posted by 男子体操競技委員会 企画研究部 蓮見仁 |23:13 |
トレーニング方法 |
2010年01月19日
今回記事を書いたのは、蓮見仁(はすみ・ひとし)さん、高校の先生です。
体操部の顧問でもあり、10年来の熱心な指導によってかなりハイレベルな
選手を育て上げています。
今回のテーマは「体操の基本」。
体操選手はもちろん、ファンの方もこれを知って観戦すると、一流選手や
その卵を見分けられるようになるでしょう。
蓮見さんを一言で表すとしたら、『ザ・体操部の顧問』です♪
実際指導している生の声を聞くことができます。
連載が楽しみですね。
火織
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みなさんはどんなスポーツをしていますか?スポーツは、サッカー、野球、
水泳などなど、かぞえきれないほどの種類がありますね。
さて、みなさんにお聞きします。
「今やっているスポーツの基本は何?」
どうですか。すぐに答えられますか。なかなか難しいですよね。
例えばサッカーをやっている人は「リフティング」「ダッシュ」「パス」などと
答えるのでしょうか。どれも大切ですね。
では「体操の基本は何?」
と聞かれたら、どう答えますか。
3つ以上あげてみてください。
「 」、「 」、「 」・・・
体操は男子は6種目、女子は4種目あります。たくさんの基本をやらなければ
なりません。あれもこれもすべてが基本となりその多さについため息をついて
しまいたくなりますね。
では、質問を変えましょう。
みなさんの身の回りにいる体操選手で、上手だなと思う選手はどんなタイプ
ですか?
これも3つ以上あげてみましょう。
「 」、「 」、「 」・・・
私は多くの子どもたちに体操を教える機会があるのですが、
“体操の基本は次の3つだよ”
と、よく話をします。
それは、
「倒立」 「柔軟」 「感覚」
◎「倒立」がまっすぐでしっかりと止められる人。
◎肩、股関節などに「柔軟」性のある人。
◎ひねりや宙返りが器用にでき、空中での「感覚」のある人。
(トランポリンの上手な人)
どうでしょう。
上手だなと思う選手には、この3つがバランスよく備わっている気がしませんか。
つまり、この3つの基本をおさえることが体操には不可欠なのです。
木を想像してください。
立派な木には立派な根が存在します。
そして、「倒立」「柔軟」「感覚」という太い根。
その回りには細かい根があり、太い根を支え合っています。
次回からは、
“太い根を作るために必要な細かい根であるトレーニング方法”
をご紹介したいと思います。
どんなに素質のある人でも、いきなり太い根はできませんからね!
posted by 男子体操競技委員会 企画研究部 蓮見仁 |00:28 |
トレーニング方法 |