2010年03月16日
ジュビロ磐田対アルビレックス新潟の試合を見ました。
・・・なんとジュビロ磐田の守備組織は崩壊していたことでしょうか。
いくつも原因はあると思います。
その中で特に気になった点が一つあります。
スペースという意識がジュビロ磐田の選手たちには圧倒的に欠けているのではないか?
ボールを持っている相手選手にフラフラと何人か近寄り、空いたスペースを使われるというシーンが序盤から目に付きました。
「何でそこを空けるのか?」
叫ばずにはいられませんでした・・・。
スペースを空けて使われ、そこにまたフラフラと寄っていてスペースを空けて使われる・・・負の連鎖以外のなにものでもなく、その結果として、去年までと同様に守備ラインが下がってしまって、全体が間延びする。
去年は高さを怖がってしまい守備ラインが下がり間延びしたのに対し、この試合は前線や中盤の選手が無計画・無連携でボールを持った選手に寄って行った結果、スペースを使われ仕方がなくゴール前のスペースを消すために守備ラインが下がって間延びした。
・・・去年よりも同じ間延びながら前進したと言えなくもないですが、結果が変わってないのが、悲しいですね。
翌日にはFC東京対浦和レッズの試合が行われました。
結果として負けはしましたが、FC東京の守備は、ジュビロ磐田は見習うべき点が多かったと思います。
徳永選手が声を出して上手くコーチングしながら、全体が上手くスペースやパスコースを消した守備をしていました。
印象的だったのは、前線の選手が後ろの選手の位置取りを気にしてチラチラと振り返りながら自らのポジションを細かく調整していたこと。
徳永選手のコーチングは大いに評価して良いプレーだったと思います。
結果として、開始10分くらいまでは非常に良い守備をしていました。
FC東京の選手たちが網を張った中での浦和レッズの選手たちのパスワークは完全に寸断され、奪われて危ないシーンがいくつも出来ていました。
この辺の守備は見習わなくてはいけない。
いい守備のポジショニング・・・危険なスペースのケアとパスコースの限定は、奪う位置の明確化と攻守が入れ替わった瞬間に今度は相手の背後を突いて危険なスペースを突けるメリットが生まれます。
空いたスペースにすぐに入り込み受けて溜めをつくる選手がいなければ、パスサッカーは出来ませんから。
そのFC東京の守備を上回ったのが、エジミウソン選手。
この試合のエジミウソン選手は素晴らしかったですね。
セオリー通りに固められた中央からサイドに流れ、サイドの深い位置で、キープして溜め、ワンタッチでFC東京の守備陣の背後にパス、と後ろから走りこむ選手を生かすプレーで完全にペナ横の危険なスペースを制圧していました。
後ろの選手が裏へ侵入した場合にどう守備組織をスライドしたり、カバーに回るかまではまだ守備組織が成熟していないFC東京ですが、これから積み重ねていけばよくなりそうな雰囲気はあったので、今後に期待がもてるのではないでしょうか?
浦和レッズはエジミウソン選手のキレ、運動量がこのまま続き、それをサポートする選手たちの運動量や飛び出していく勇気がこの試合のようにできれば、非常に面白いと思います。
・・・田中達也選手の裏への抜け出しは相当、FC東京のDF陣を混乱させていましたからね。
ああいった動きが続いたことで、前半の途中からFC東京の守備組織をバラバラにすることができたのでしょうね。
・・・後半は、まあ、なんてもったいないという感じでしたが。
さて話は戻って、ジュビロ磐田。
守備の組織がバラバラだから、間延びはするはボール際に人は密集するはで大混乱。
ボールを奪ってもまともに繋げる位置に人はおらず、イ・グノ選手と前田遼一選手の個人能力頼みで蹴り上げるしか方法は無し。
原点回帰やらパスサッカーを目指すやらをする前に、守備の組織を整備し、奪う位置の明確化を行うべきだと思います。
光に群がる虫のごとくフラフラとボールホルダーに寄って行ったり、そのために防戦が続き、ごちゃごちゃ人数だけかけて守るという人海戦術を取っているうちは、いくらパスサッカーを掲げたところで何一つ信用はできません・・・。
(最終ラインで何人に囲まれてもキープできる選手や、いくらでもアップダウンができて奪った瞬間にどんなに遠くても空いたスペースに走り続けられる選手が2~3人いるならば、話は別ですが)
posted by ittyo1 |00:23 |
Jリーグ |
コメント(4) |
トラックバック(0)
2010年03月15日
ストライカーはエゴをもっていなければならない。
私は以前こう思っていました。
理由は、エゴイスティックな部分が無ければいざという場面でシュートを打てないと考えていたからです。
「俺が決める!」「俺が点を取る!」という気持ちは、エゴから生まれるのではないか、と思っていたからです。
でも果たして、これは本当なのでしょうか?
エゴイストでなければ、得点への気持ちが足りないのでしょうか?
いざという場面でシュートを打つことができないのでしょうか?
今日はこの点について私なりに考えていたことを書きたいと思います。
そのために、ちょっと野球とサッカーの比較を入れます。
私は以前から、大きな疑問をもっていました。
何故、野球選手はチャンスに強い(外国人選手や海外の選手に比べ、チャンスでの強さがある)のに、サッカー選手はチャンスに弱い(いざという場面から逃げる)のだろうか?と。
野球とサッカーは違う、ということは理由にならないと思います。
むしろ、その違いを探っていって、「サッカーにおいて何が、何の原因がチャンスに対する弱さに繋がっているか」を見つけ出すことが大事になるのではないでしょうか。
ここでざっとではありますが、相違点のいくつかを挙げたいと思います。
①静から動の野球と基本的に動が続くサッカー
野球はピッチャーが構えて投げてバッターが打つ、と必ず静が入ります。
前のバッターが打って野手が取ってからそのままピッチャーがいきなり次のバッターへの投球にはなりません。
つまりは「状況を整理して考える時間が置かれる」ということでしょう。
・・・日本の競技は、剣道にしても相撲にしても空手にしても、必ず始め・止めがあります。
形としては野球に近く、きちっきちっと区切られている。
サッカーは結構アバウトでだら~と進む競技です。
その辺は日本人の競技文化からするとアジャストするのが難しいのかなと。
②一人一人の役割が少なく明確な野球と目まぐるしく状況が変わり役割が多いサッカー
野球においては、守備をしていた選手がいきなり走ってバットをもって打席にそのまま入るということはありませんよね。
必ず、3アウトでチェンジしてから攻撃になる。
しかしサッカーはどこでもどこからも守備・どこでもどこからも攻撃になる。
一人一人の役割が非常に多大・・・というよりも状況の変化を捉えて行動する、即断即決が求められる。
私はこの②が日本サッカーの問題点ではないかと思います。
役割が多すぎて日本サッカーは物事を整理できていないのではないか?
例えば、日本代表岡崎選手の役割を野球で考えてみます。
・前線からの真っ先のプレス・・・野球の守備の花形、ショートの役割をやらされ(しかも宮本慎也選手ばりの!!)
・攻守に渡って運動量を求められる・・・足でかき回す盗塁を常に求められ(足遅いのに・・・)
・攻撃では繋ぎの一番打者の役割と四番のホームランの役割を状況に応じて求められる
・・・こんな選手、プロ野球においているでしょうか?
多村選手か?いやでも岡崎選手は身体も強いし・・・昔で言えば秋山さんでしょうか。
いやいや、これはいくらなんでも無理でしょう。
岡崎選手が可哀想です。
何か代表批判みたいになってますが、これは代表だけでなくJリーグにおいても状況は同じです。
我がジュビロ磐田の前田遼一選手なんかも、走り回らされ、守備に身体を投げ出し、攻撃では点を入れろと言われております。
この前の新潟戦においては、後半の最後の方では完全にガス欠を起こしておりました。
イ・グノ選手の素晴らしいスルーパスにもまったく反応・・・どころか走るために足を踏み出すことさえ出来ていませんでしたから。
どうでしょう?
もっと役割の明確化を行いませんでしょうか?
もちろん、現代のサッカーでは、守備だけ・攻撃だけという選手は不要になります。
世界最高峰の選手ですら・・・ルーニー選手なんか走りまくって守備をしておりますが。
役割の明確化をFWに限定して話を進めるならば、
「守備はどこまでを限界とするか?」
ということ他なりません。
そして同時に、
「FWが相手ボールを奪う役割を負わなくてはいけないのか?」
ということにもなると思います。
サッカーは流動的なスポーツであり、野球のように状況ごとに形が決まりません。
ですから、いくら「限界はここ!」と決めたところでその通りにはいかないことは重々承知しています。
ですからここでは、ベースの部分での話しができればと思います。
と、だいぶ長くなってしまったので、今回はここで切って次回への続きとします。
なんだか話の流れがバラバラになってしまったので、一応次回予告?しておきますと、
私は役割がエゴに勝つ・・・役割を細分化し、限定的に絞ることによってその一つの役割に対する責任感が強くなり、結果としてその責任感がエゴイズムよりも日本人に適したFWとしてのメンタリティになるのではないか?と考えます。
その説明のためには、守備のことに触れ、中盤や守備陣の選手の役割について触れ、FW同士の関わり合いについて触れ・・・と話を広げなくてはいけないので、続編にしようと考えました。
・・・自分でもきちっとまとめられるか不安ですが・・・。
お読みいただいた方で、FWについてお考えがある方はどうぞコメントを残していって下さい。
是非、他の方がどう考えているのか知りたいので、よろしくお願いします。
posted by ittyo1 |22:41 |
Jリーグ |
コメント(8) |
トラックバック(0)
2010年03月09日
おすすめ頂いていた、「世界が指摘する岡田ジャパンの決定的戦術ミス」と何故か一緒に買った「戦術クロニクルⅡ」の2冊の本を読み終わりました。
疑問も多かったが、納得した部分も多かった。
守備における対人よりも有効スペースを消すことの重要性は感覚としてわかっていたが、理論的にどうして必要で、そのためにどうポジショニングするのが大切か、というのは勉強になりました。
そんな勉強(?)をした私に、早速宿題が出されました。
それは、FC東京対横浜F・マリノスの一戦における、平山選手のゴールシーン
皆さんは、あのシーンにおいて、横浜F・マリノスの守備のどの部分が問題だったと思われますでしょうか?
これは決して、マリノス批判ではありません。
1つのシーンの分析を多くの方としたい、そして私が読んで感じたものがどの程度噛み砕けているかを知りたい、という欲求によって書いています。
あのシーンにおいて一番の問題は、石川選手にスライディングをした選手だと思います。
スライディングは成功した、失敗したという問題ではなく、スライディングという選択肢自体が間違いであったと。
スライディングが交わされた結果、石川選手のマークに赤嶺選手をマークしていた選手が、赤嶺選手のマークに平山選手の前にいた選手が、それぞれマークする選手を変えて平行移動しています。
そして平山選手のマークは2番の選手・・・サイドバックかな?が、後ろからマークのために必死に追いかけている。
でも本来はこの選手がマークすべきが平山選手ではないと思われるため、この選手に責任を押し付けるのはかわいそうかと。
あの場面ですべきプレーは、スライディングにいった選手はスライディングせずに内へのコースを切りながら距離を少しとり、判断を迷わせながら結果的に縦へ仕掛けさせる。
そこで時間をかけさせることによって、マリノスDFは本来マークする選手をしっかりと見て自由を奪う。
そして平山選手の後ろにいた2番の選手は、他のDF陣がつくってくれた時間を生かして守備体系に入り、平山選手を挟み込んで空中戦に備える、もしくはDF陣で三角形を築く。
(赤嶺選手と平山選手をマークしている二人の間、少し上がり目の位置にポジショニングして、FC東京の三人目がペナ内に進入してくるスペースを埋める)
ということではなかったのかな?と思います。
さて、もしあの試合をご覧になった方は、平山選手のゴールシーンをどう防げば良かったのか、意見をいただけるとうれしいです。
P.S 戦術クロニクルⅡを読んでいて、バルサの哲学というものが書いてありました。
このこと自体は有名であり、特に目新しいことはなかった(クライフの哲学、オランダの美意識が強く反映しているという点)のですが、「Jリーグはどうだろう?」というのを考えされられました。
これはバルサと同じように「攻撃超重視、ポゼッション志向」という範囲ではなく、Jリーグにおいて、誰かの哲学が色濃く反映しているクラブってあるでしょうか?
第一に思いついたのが、鹿島アントラーズ
ジーコイズム、ブラジル流儀が色濃く出ていますね。
中盤における選手のタイプがそうそう変わらず、選手の獲得も育成も同じ方向を向いている。
第二に、ジェフ千葉
期間は短いですが・・・オシムさん色を継続しようとしている気がします。
いろいろ方向性はブレたりしていますが、結局はこの路線でいくぞ!と江尻監督になったように思います。
第三に、川崎フロンターレ
関塚監督から高畠監督にバトンタッチという印象。
クラブとして、今の方向性の持続を打ち出しているのは良いことだと思います。
・・・何より、獲得を狙う助っ人選手にブレがない。
強味ですよね。
鹿島アントラーズ以外はクラブとして継続しているか・・・と言われると少し疑問ですが、そうした流れをつくろうとしているのはすばらしいと思います。
ガンバ大阪やサンフレッチェ広島も哲学やスタイルは持ち合わせていますが、現状では監督一人の哲学やスタイルでしかありません。
西野監督やペドロビッチ監督が退いても、同じような哲学、スタイルの監督を招聘し続けられるようならば、そのとき初めて、クラブとしての哲学やスタイルとなるのでしょうね。
・・・といっても、Jリーグでは、鹿島アントラーズがようやく、片足を踏み入れたぐらいで、ジェフ千葉や川崎フロンターレも指先が浸かるか浸からないかですが。
・・・我がジュビロ磐田はどこへ行く(泣
posted by ittyo1 |17:49 |
Jリーグ |
コメント(19) |
トラックバック(1)