2010年03月15日

日本サッカーが世界に羽ばたくために・・・その4 『ストライカーはエゴイストであるべきか?』

 ストライカーはエゴをもっていなければならない。
私は以前こう思っていました。
理由は、エゴイスティックな部分が無ければいざという場面でシュートを打てないと考えていたからです。
「俺が決める!」「俺が点を取る!」という気持ちは、エゴから生まれるのではないか、と思っていたからです。

 でも果たして、これは本当なのでしょうか?
エゴイストでなければ、得点への気持ちが足りないのでしょうか?
いざという場面でシュートを打つことができないのでしょうか?
今日はこの点について私なりに考えていたことを書きたいと思います。
そのために、ちょっと野球とサッカーの比較を入れます。


 私は以前から、大きな疑問をもっていました。
何故、野球選手はチャンスに強い(外国人選手や海外の選手に比べ、チャンスでの強さがある)のに、サッカー選手はチャンスに弱い(いざという場面から逃げる)のだろうか?と。

 野球とサッカーは違う、ということは理由にならないと思います。
むしろ、その違いを探っていって「サッカーにおいて何が、何の原因がチャンスに対する弱さに繋がっているか」を見つけ出すことが大事になるのではないでしょうか。


 ここでざっとではありますが、相違点のいくつかを挙げたいと思います。

 ①静から動の野球と基本的に動が続くサッカー
野球はピッチャーが構えて投げてバッターが打つ、と必ず静が入ります。
前のバッターが打って野手が取ってからそのままピッチャーがいきなり次のバッターへの投球にはなりません。
つまりは「状況を整理して考える時間が置かれる」ということでしょう。
・・・日本の競技は、剣道にしても相撲にしても空手にしても、必ず始め・止めがあります。
形としては野球に近く、きちっきちっと区切られている。
サッカーは結構アバウトでだら~と進む競技です。
その辺は日本人の競技文化からするとアジャストするのが難しいのかなと。

 ②一人一人の役割が少なく明確な野球と目まぐるしく状況が変わり役割が多いサッカー
野球においては、守備をしていた選手がいきなり走ってバットをもって打席にそのまま入るということはありませんよね。
必ず、3アウトでチェンジしてから攻撃になる。
しかしサッカーはどこでもどこからも守備・どこでもどこからも攻撃になる。
一人一人の役割が非常に多大・・・というよりも状況の変化を捉えて行動する、即断即決が求められる。


 私はこの②が日本サッカーの問題点ではないかと思います。
役割が多すぎて日本サッカーは物事を整理できていないのではないか?

 例えば、日本代表岡崎選手の役割を野球で考えてみます。
・前線からの真っ先のプレス・・・野球の守備の花形、ショートの役割をやらされ(しかも宮本慎也選手ばりの!!)
・攻守に渡って運動量を求められる・・・足でかき回す盗塁を常に求められ(足遅いのに・・・)
・攻撃では繋ぎの一番打者の役割と四番のホームランの役割を状況に応じて求められる

 ・・・こんな選手、プロ野球においているでしょうか?
多村選手か?いやでも岡崎選手は身体も強いし・・・昔で言えば秋山さんでしょうか。
いやいや、これはいくらなんでも無理でしょう。
岡崎選手が可哀想です。

 何か代表批判みたいになってますが、これは代表だけでなくJリーグにおいても状況は同じです。
我がジュビロ磐田の前田遼一選手なんかも、走り回らされ、守備に身体を投げ出し、攻撃では点を入れろと言われております。
この前の新潟戦においては、後半の最後の方では完全にガス欠を起こしておりました。
イ・グノ選手の素晴らしいスルーパスにもまったく反応・・・どころか走るために足を踏み出すことさえ出来ていませんでしたから。


 どうでしょう?
もっと役割の明確化を行いませんでしょうか?
もちろん、現代のサッカーでは、守備だけ・攻撃だけという選手は不要になります。
世界最高峰の選手ですら・・・ルーニー選手なんか走りまくって守備をしておりますが。

 役割の明確化をFWに限定して話を進めるならば、
「守備はどこまでを限界とするか?」
ということ他なりません。
そして同時に、
「FWが相手ボールを奪う役割を負わなくてはいけないのか?」
ということにもなると思います。

 サッカーは流動的なスポーツであり、野球のように状況ごとに形が決まりません。
ですから、いくら「限界はここ!」と決めたところでその通りにはいかないことは重々承知しています。
ですからここでは、ベースの部分での話しができればと思います。


 と、だいぶ長くなってしまったので、今回はここで切って次回への続きとします。
なんだか話の流れがバラバラになってしまったので、一応次回予告?しておきますと、
私は役割がエゴに勝つ・・・役割を細分化し、限定的に絞ることによってその一つの役割に対する責任感が強くなり、結果としてその責任感がエゴイズムよりも日本人に適したFWとしてのメンタリティになるのではないか?と考えます。

 その説明のためには、守備のことに触れ、中盤や守備陣の選手の役割について触れ、FW同士の関わり合いについて触れ・・・と話を広げなくてはいけないので、続編にしようと考えました。
・・・自分でもきちっとまとめられるか不安ですが・・・。

 お読みいただいた方で、FWについてお考えがある方はどうぞコメントを残していって下さい。
是非、他の方がどう考えているのか知りたいので、よろしくお願いします。

posted by ittyo1 |22:41 | Jリーグ | コメント(8) | トラックバック(0)
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日本サッカーが世界に羽ばたくために・・・その4 『ストライカーはエゴイストであるべきか?』

コメント投稿者ID : pzkpfwv

エゴイズムに当たるのかどうかは不明ですが・・・。
(少なくともすべての優秀なストライカーがこれにあたるわけではない)
確かに優秀なプレーヤーはそういった分類に属されるケースが少なくはありませんね。
ただそれは俺が俺がでなければ生き残れないステージに身を置いて戦っている環境にもあるのではないでしょうか?
「今よりもっと高いレベルのチームに入りたい」
「今より高い給料をもらいたい」
また回りがあいつはあれくらい出来て当然だというプレッシャーもあると思います。
そうした環境こそ選手を育てるのだと思います。
そしてその中で常に勝ち続けた人だけが偉大なプレーヤーとして賞賛されるのではないでしょうか?
日本人が世界に羽ばたくために必要なのはエゴイズムではなく、
高い意識でプレーし続けその中で結果を残し続けていける精神が必要だと思います。
まぁ精神以前にテクニックもフィジカルも負けてちゃ話にならんとです><

posted by 五号戦車 | 2010-03-15 23:59

日本サッカーが世界に羽ばたくために・・・その4 『ストライカーはエゴイストであるべきか?』

コメント投稿者ID : OOH00004318

ひさしぶりの投稿です^^
おひさしぶりです。

まず前提として
FWに限らずエゴイズムは必要だと思います。
サッカーは団体競技であるがゆえ、
エゴを通すということは「チームメイトの納得(共通認識)」
が必要になりますが。

しかし、
FWは得点することでチームメイトのみならず、
監督やサポーターさえも「納得」させてしまうという点で
特殊ですよね。

で、得点するためには
自分の得意な場所にパスを出させることが必要になるわけで。
「おい!せっかくいいところにいたんだから
なんでパスしない?」という主張が
今の日本人FWにはもっとあってもいい気がします。
Jリーグ見てても、怒っているのはGKやDFが多い。

ちょっと話がずれてしまうかもなんですけど、
論理の思考が数学で言えば演繹法なんですよね。
帰納法で考える人が少ない。
シンプルに言えば逆算発想する人が少ない。
原因は勝ち癖(ゴール癖)の少なさだと思っています。
これは日本サッカーの歴史の浅さも
理由としてあるのかもしれない。

ゴールへの(ある程度の)自信がないと
感覚も研ぎ澄まされないです。


まとめは月並みかもしれませんが、
FWに必要なのは
「俺に渡せば決めるという自信」あるいは
「逆算のクリエイティブ性」だと思います。

posted by 円町 | 2010-03-16 00:59

日本サッカーが世界に羽ばたくために・・・その4 『ストライカーはエゴイストであるべきか?』

コメント投稿者ID : NID00001130

「日本人FWには、エゴをだしても文句を言われない実力(得点力)が根本的に足りません!」
…と身も蓋もないことを言うのは大人気ないでしょうか?

いや、どの選手もよく頑張っているのは分かるのですが…
エゴの善し悪しの議論はそれからでも…

posted by aa | 2010-03-16 02:07

日本サッカーが世界に羽ばたくために・・・その4 『ストライカーはエゴイストであるべきか?』

コメント投稿者ID : ELG00004331

野球と比べて問題点をあげても意味がないように思います。なぜなら攻守めまぐるしく変わる中で的確にやるべきことを判断する能力を求められるスポーツだからです。メンタルの持ち方では野球やゴルフなど他のスポーツと共有できる部分もあるでしょうが、ルールや戦術に関わる中で野球は攻守はっきりしてて役割がはっきりしてるから、サッカーもそうすれば結果がだせるでしょうという考え方は短絡的ですね。だってそれは50~60年代の過去のサッカーの考え方ですもの。強力な選手がいても数的優位をつくることで、優位にたつ戦術が確立してるわけで極端に言えば、一対一で相手を抜きさることができる選手がいて、その選手が攻撃に特化しても相手は2人でケアすることになれば、必然的に他にフリーになる選手が生まれるわけで、それこそ役割を固定するメリットがでるということです。問題はそのレベルの選手がいないチームはどうしようかということですね。
そこまで言わない話だとしても、相手にどれだけ脅威になる選手かで変わってくると思います。
脅威になる選手が自分の仕事をするのは本来エゴイストではないでしょう。そこは単に仕事に成功したかしないか点をとったかとらないかで評価されるべきことですからね。FWがDFに精を出すのは、最終的にレベルが低いからです。そいつがボールもったら3本に1本は確実に枠へとばせる選手なら、自然と守備をしないエゴイストになりますよ。だって攻撃に専念することが守備になるんですからね。そしてそれは本来エゴかどうかなんて問題にする話ではないという意見でした。

posted by tom | 2010-03-16 07:03

日本サッカーが世界に羽ばたくために・・・その4 『ストライカーはエゴイストであるべきか?』

コメント投稿者ID : ELG00003089

Jリーグの選手に限定すると、日本人FWはシュート数当たりの得点率がブラジル人FWより高いんです
でも、日本人FWはシュート数が少ないんです
だから日本人FWが得点王になる事は少ないわけです

日本人に得点王を取って欲しいと望むなら、選手には「シュートを打て」とアドバイスすればいいんです

posted by tototo | 2010-03-16 07:55

日本サッカーが世界に羽ばたくために・・・その4 『ストライカーはエゴイストであるべきか?』

コメント投稿者ID : bontenmaru

こんにちは。
まず、野球とサッカーは根本的に異なるのでFWのエゴイズムで引き合いに出すのは無意味と思います。
野球は基本1対1の勝負の積み重ねです。チームプレーといってもサインプレーですから。

野球とサッカーが違うというのは理由になります。

野球で、9回裏、1点負けていて2アウト満塁なんて場面で打順が回ってきて「パス」できますか?
俺やりたくないから次の人って。

つまり子供の頃からそういう場面に否応なく立たされるわけです。野球は。
サッカー、バスケなどはパスが選択できますし、指導者の問題もあるでしょう。

子供時代からそういうメンタリティを植え付けられているという問題が大きいでしょう。

posted by 梵天丸 | 2010-03-16 11:35

Re:日本サッカーが世界に羽ばたくために・・・その4 『ストライカーはエゴイストであるべきか?』

コメント投稿者ID : unicef

こんにちは。
私の意見は「エゴイスト」が必要か必要じゃないかを話している事に問題があると思います。
日本人は短所を消し長所も消していると思います。
守備が苦手なら攻撃を超一流にすればいいと思います。
そして点を奪えばみんなを納得させる事が出来ます。

posted by unicef | 2010-03-17 02:03

日本サッカーが世界に羽ばたくために・・・その4 『ストライカーはエゴイストであるべきか?』

コメント投稿者ID : ittyo1

 みなさんコメントありがとうございます。
次のエントリーに自分なりの考えを書きたいので、簡単な返信になることをご容赦下さい。


> 五号戦車さん
 ステージというのはあるかもしれません。
結果を残さなければならない環境では確かに、エゴに近い高い意識、アピールする姿勢というのが大切になるでしょうね。
おっしゃるように、テクニックやフィジカルで負けちゃ話にならんとですね(笑


>円町さん
 お久しぶりです^^
私は、「俺にここで渡せ」よりも「ここが俺の仕事場で常にいるから渡せ」でなければならないのかな?と思っています。
エゴという個人の意識に求めるのではなく、仕事と責任という役割において求める・・・。
伝えるのが難しいことなのですが、こんな感じで私なりの考えを次回書こうと思ってます。


>aaさん
 いえ、かなりの面で正しいかと思います(笑
実力といよりも、はっきりとした特徴でしょうか。
爆発的なフィジカルとか、圧倒的なスピードとか、ペナ内で絶対的な形をもってるとか・・・。
そういったものがないと、エゴを出しても意味がないですよね。


>tomさん
 攻守の役割を明確にする、というつもりでは書いていません。
あまりにも役割があいまいすぎる日本のサッカーについて、役割の明確化をうったえたものです。
そういった点も含めて次回書きたいと思ってます。


> tototo さん
 シュートに関しても、打てる状況にいるかどうかというのが非常に大切になりますよね。
守備で際限無く走らされているFWが、果たしてボールを奪った瞬間に攻撃で決定的な場所にいれる・・・もしくはすぐさまその場所を突けるかどうか。
シュートを多く打つためには、どこまで守備の役割を負わせ、どういう攻撃での役割を負わせるか。
そこを突き詰めないと、日本人FWのシュート数自体が上がってこないでしょうね。
まあ、それだけが問題じゃないんでしょうが・・・。


>梵天丸さん
 子どものときからそうした場面に否応なく立たされている・・・それならば、戦えるメンタリティを強くもった日本人選手が誕生する。
そこをサッカーの育成に取り入れるという方法もあると思います。
そうした良い部分を取り入れていくことが大切なのであって、野球とサッカーは根本的に違う、ということではないのではないでしょうか?

 そしてこれはおっしゃるように、エゴの問題ではありません。
エゴでなくても、チャンスに強いメンタリティが育てられるという一つの証左にもなります。
一見関係ないように見えるものからこそ、発見はあると思います。
科学や物理などでもそうですし。
サッカーも日本文化が染み付いたスポーツから良い部分を見つけてみるというのも必要だと私は考えます。


>unicef さん
 確かに、短所も消し長所も消す、というのはあるかもしれません。
結果がでてもそれを否定して形にこだわる指導者もいますから。
でも、個性を見つけて、それを伸ばすことって欠点を見つけてそれを指摘することに比べて圧倒的に難しいですからね・・・。
何が長所であるか、長所と思っていたものが果たして本当に長所足りえるのか・・・。
こうなってくると指導者を指導する人たちの重要性について語り合わなくてはいけなくなってきますね。
う~ん、育成って難しい・・・。

posted by 管理人 | 2010-03-18 00:16

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