2010年03月31日
突然ですが、このたび、当ブログを閉鎖することにしました。
ここ数カ月、ずっと考えていたことです。
記者であるわたしは、やはり「記事」という仕事の中に、
自分が吸収したものをすべて発揮すべきではないかと思います。
たとえ直接に文章にならなくても、その記事を書くための企画作りなど
土台に生かすべきではないか。
行間とか、表現方法とか、一文字一句に込めるべきではないか。
その考えがブログを続けている間により一層強くなりました。
特にVリーグの話題、試合の速報などは一般誌では需要がないため、
ブログで書く機会が多かった気がしますが、だとすればなおさら、
まずは国内リーグの話題を書く場所、速報を書く場所を探すために奔走することが先決です。
となると、「記事にできなかったことを書く」ブログの存在自体が、
すでに自分の仕事に対する言い訳になってしまっている気がします。
同時に以前、「記事とブログを書き分ける」と豪語しておきながら、
やはり自分の中で、うまく線引ができずに釈然としないことも何度もありました。
念のため申し上げますが、他の同業者の方々のブログを批判しているわけではありません。
「わたしには困難である」という意味です。
ただ、このブログを始めたおかげで自分の主観と客観(だと思っていたこと)の違いや、
他のかたの考え方、自分の中で大事なものの優先順位、
自分の苦手な分野など、さまざまなことに気づきました。
自分にとっては有意義な経験となりました。
2年間という短い期間ではありましたが、ご愛読いただきありがとうございました。
すべてのコメントをありがたく拝読しました。
特に男子バレーが北京オリンピックに出場したときの皆さまの喜びの声は、
「これだけ男子バレーを好きな人がいるのだ」と、苦しいときの心の支えとなりました。
本当にありがとうございました。
これからも日本のバレーの発展を第一に考え、筆を取っていきたいと考えています。
今度はどこかの媒体でお会いできることを楽しみにしています。
心よりの感謝を込めて。
2010年3月31日
市川忍
posted by 市川忍 |23:42 |
近頃思うこと |
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2010年03月09日
4強争いがもつれています。
残り4試合で枠は2つ。
16勝8敗の堺を13勝11敗が豊田合成、
12勝12敗のJTとサントリーが追っています。
今週末、堺が一勝すれば一抜けということに。
目が離せません。
3月13~14日
東レ、サントリー、パナソニック、豊田合成は交野市立総合体育館で。
大分三好、JT、堺、FC東京は別府市立総合体育館と日田市総合体育館で。
勝敗はもちろんセット率もかかわってくる大事な試合。
注目したいと思います。
さて、先日Vチャレンジリーグを見に行った際に、
プレミアとチャレンジの差はなんだろうと考えました。
いちばん大きな差はブロックの戦術だと思います。
基本をリード、勝負どころでコミットを使うチームが多いプレミアに比べ
チャレンジはほとんどがコミットです。
そういったチームを相手にするとなれば、おのずと攻め方も変わってきます。
前々節、つくばユナイテッドが富士通に敗れましたが
チャレンジの中では(身長的に)高いブロックを誇るつくばが
富士通のセッター、北沢選手のトスに翻弄されていました。
逆に、つくばは大型セッターの王選手が、サイドを中心のバレーで対抗。
ところが、読みで勝った富士通のブロックがその攻撃を阻み
最後、競り勝ったという印象を受けました。
セッターの配球が極めて大きなカギを握るのは、プレミアと同じですが
コミットで1枚になる確率が高いであろう相手ブロックを考えると
そこで確実に決められる技術を持ったアタッカーを要するチームが
チャレンジでは強いのではないかと思います。
そして、逆に考えれば1枚ブロックで決めることに慣れているアタッカーが
チームが昇格し、プレミアで戦うことになると、
リードブロックでスパイクの邪魔をしようと手を出してくるシステムに
なかなか対応できず、決定力を落とすことになります。
そんな「システムの差」に個々の選手が慣れていないのも
FC東京が苦戦している要因のひとつだと考えられます。
今シーズンの結果をチームと各個人がどう受け止めるかという点で
わたしは来シーズンこそ彼らの真価が問われるのではないかと感じました。
ちなみに、わたしはチャレンジリーグを見る際に一度、頭の中をリセットするようにしています。
プレミアや国際大会では当たり前だと思っていること…
アタッカー1人に対してブロック1枚ならアタッカーが断然有利。
ラリーポイント制では3~4点差を追いつくのが難しい。
そんな概念が必ずしも正しいとは言い切れないからです。
個人の能力のせいでしょうか、1枚ブロックでも捕まるアタッカーは多いですし
逆に1枚でもプレッシャーをかけ、ポイントを取るブロッカーもいます。
ですから、サーブ権を持っていないチームのほうが、
得点が取れるチャンスだという定説も一旦、忘れなければいけません。
ラリーが多く、となると、ラリーでの決定力の高いチームが有利です。
おのずとラリー中のクイックや、コンビ攻撃も必要になります。
セッターにとってはとても重要な勉強の場になると感じています。
上に名前を出したつくばの王選手。
まだそのチャレンジの戦い方に慣れていない印象を受けました。
彼の場合も今季の経験をどう生かすか。注目したいと思います。
さて、チャレンジの順位決定戦も気になりますね。
どちらのリーグにもごひいきのチームがあるファンにとって
セミファイナルと入れ替え戦が重なる日程もつらいと思います。
わたしも体がふたつ欲しいです。
ではまた。
posted by 市川忍 |18:00 |
試合の感想 |
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2010年03月06日
先日、自分が書いた覚えのない記事に、自分の名前が署名され
全国の書店に出回るという気味の悪い出来事を経験しました。
出版社から依頼され、取材相手に会ったのが1月下旬。
発売は3月の予定なので、詳しいことは追って連絡すると言われ
その日は担当編集者と現場で別れました。
しかし、待っても待っても連絡は来ません。
2月下旬、「さすがにそろそろ締め切りを決めてもらわないと」と思っていた矢先
そのときの取材がすでに記事になり、発売されていることを知りました。
もちろん、わたしは一文字たりとも記事を書いていません。
自分が書いていないものが、書いたことになっている。
真実を伝えるのが記者の使命なのに、これでは
そもそも最初の段階から読者に嘘をついていることになります。
背筋が凍るような出来事でした。
やっと連絡が取れた担当者の説明によると
発売日が急きょ、早まった。
わたしに電話をしたがつながらなかった。
そこで自分で録音テープを聞き、記事にした。
それらすべての経緯を、忙しさのあまり、わたしに伝え忘れていた。
とのこと。
早まったという締め切りまでは2日もあったのに
留守電へのメッセージもなく、メールもなく
簡単に連絡を取ることをあきらめる。
それでいて、球団の原稿チェックは済んでいる。
到底、納得のできる説明ではありませんでした。
そもそも、わたしが記事に署名を入れるのは
目立ちたいからとか、有名になりたいからではありません。
自分の記事に責任を持ちたい、
それくらいの覚悟を持って仕事をしたいからです。
ペンというのは、ときには凶器にもなります。
人さまの人生を描くということは、それくらいの思いで取り組むべき
責任重大なことなのだと思います。
記事の種類や雑誌の読者層によって文章のスタイルを変えることはあっても、
その気持ちだけは、記事を書くときにいつも変わらずに心にとどめてきました。
ところが、その担当者の認識は違うようでした。
でなければ自分が書いた記事に他人の署名を入れ
しかもそんなに大事なことを、勝手に筆者にされたわたしに
言い忘れるなどあり得ないからです。
価値観とか、仕事に対する認識の違いは
育った環境によって変わってきます。
その担当者だけの責任ではないのかもしれませんが
自分の考えるモラルとはあまりにもかけ離れているので面喰ってしまいました。
こんな風に勝手に名前を入れて記事が作れる事実を考えると
ニュースのねつ造など、出版社側の作為で簡単にできることになってしまいます。
だからこそ、メディアにはモラルが必要なのではないでしょうか。
一人一人が「ぜったいに譲れない境界線」のようなものを
心にしっかりと持っていないと、習慣に流されて感覚はマヒしていきます。
わたしはこれからも、自分の中のモラルに忠実に生きていくしかありません。
未だ、わたしは、その「わたしが書いたという記事」を目にしていません。
掲載紙も届きませんし、その後、編集部からは何の連絡もありません。
本当に怖いです。
そして、インタビューを受けていただきながらも
記事が書けなかった取材相手に対しては
申し訳ない気持ちと残念な思いでいっぱいです。
いつかどこかでまた記事を書かせていただきたいと思います。
posted by 市川忍 |00:14 |
ライター業のあれこれ |
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2010年03月01日
皆様、こんにちは。
ジンさん、こにゃとんパパさん、usakoさん、SONさん、
コメントありがとうございます。
まずusakoさんのコメントにあった代表の戦略ですが。
(有意義な提言をありがとうございます)
富士フィルムが得意としていたバレーボールが、
はたして現在、世界のトップをねらえる戦術なのかと考えると、
これについてのわたしの考え方はNOです。
たとえばコンビバレーや機動力バレーは
1対1でマークしてくるコミットブロックに対しては効果的です。
富士が強かった時代、もしくは日本が強かった時代はコミットが主流でした。
富士が強かったのは、そういったブロックを交わす
攻撃力に長けていたせいもあると思います。
アジアの対戦国は今でもほとんどがこのコミットブロックを採用しています。
ですから対アジアという面でもある程度は有効であると思います。
ところが近代バレーはリードブロックが主流です。
世界ランク上位国などの、リードブロックで、
なおかつ手が長く、たとえトスの行方に合わせて跳んでも
十分にアタッカーの邪魔ができるようなチームを相手にしたときに
動いて跳ぶために到達点が低くなる移動攻撃が有効かどうか。
たとえブロックとブロックの間に移動しても
もしくはクイックとの時間差で飛んでも
相手のブロッカーの手が届いてしまう危険があります。
わたしにはあまり効果的だとは思えません。
近年のVリーグは欧米に比べて高さがない分
バンチリードや、あらかじめ戦術通りに位置取りを決めて跳ぶ
スプレッドやデディケードといったリードブロックでも、
時間差や移動攻撃が決まるケースもあります。
こうして世界のトップを目指す戦い方と、アジアや国内で勝つ戦い方、
相手の体格だけではなく、戦術を見ても
必然的に変わってくる、変えるものだと感じています。
と考えると、代表が機動力よりもパワーと高さを重視するのは
世界のバレーの流れなのかなぁという気がします。
もちろん両方を兼ね備えた選手がいればそれに越したことはありません。
では現代表はどうでしょうか。
アジアで勝つ段階はすでに終わっていて、
世界のトップを目指すチーム作りをすべきだとわたしは感じています。
ただ、そこで疑問がわきますよね?
現在の全日本が目指しているスピードバレーはどうなのか?
世界のトップを目指す戦略なのか?
植田監督は「世界に勝つためにはスピード」だとおっしゃっていますし
そのために清水選手と福沢選手をチームの中心と考えていることが
さまざまなインタビューや起用方法からも伝わってきます。
昨年の世界選手権のアジア予選を見た当時、わたしも
このチームのスピードには大きな可能性があると感じていました。
しかし、それは「いつもスピードある攻撃が使える」ということを前提とした
「限られた可能性」に思えるのです。
いつもいつも得意な攻撃ができるとは限りません。
では、できなかったときにどうするか。
ブロックに囲まれても決められる、どんなトスでも打ち切れる
そんな能力と精神力のあるアタッカーが必要になります。
となるとスピードだけで選手を選ぶのはとても危険です。
そして、こちらの攻撃を分析されたあと、
次にどんな手を打つのかという部分では
北京五輪以降、チーム全体の成長は未だ感じられません。
それが、わたしが代表に抱える最も大きな不安要素です。
その辺りを今シーズンはどうするのか。
試合がないので確認しづらいのですが
なんとか注目していきたいと思います。
posted by 市川忍 |00:14 |
戦略、戦術、コーチング |
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