2009年03月30日

WBCを終えて、あれこれ

皆様、こんにちは。
もうすぐ4月だというのに肌寒い日が続きますね。
ここ数週間、わたしは野球の取材で東京ドームや西武ドーム、
横浜スタジアムなどを転々としておりました。
外の球場はまだまだ寒さが厳しいです。

さてWBCが日本の優勝で終わり、
未だ興奮冷めやらぬといった感じで、各メディアでは特集が組まれたり
チームに戻った代表選手を追うニュースも目立ちます。
すべては拝読できませんでしたが、スポナビプラスのブログでも
WBCに触れた記事が数多くあって、それだけ注目された大会だったのだと
終わってからも改めて感じています。

中島、片岡選手が合流し、涌井投手が凱旋登板したオープン戦には
平日だというのに1万2千人の観客が集まりました。
近年のオープン戦では異例のことでした。
それだけ日本のプロ野球にも注目が集まっている証拠でしょうか。

バレーもそうですが、負けたら終わり…という国際大会を見たあとに
通常のリーグ戦を観戦すると、物足りなさを感じるかたも多いかもしれません。
一発勝負のトーナメントや、国の威信を背負った国際舞台には
常に崖っぷちに立たされているような危機感があり
それも試合の面白さを際立たせているように思えるからです。

しかし、同じ対戦が何度も重なるリーグ戦には
だからこそ、過去の対戦から試合を読んだり、
カモと苦手などといった対戦の相性など
リーグ戦ならではのおもしろさもあるのではないかと感じています。

WBCの人気に頼ることなく、ペナントレースならではの魅力、
チーム独自の魅力を、地に足をつけて
考えていくのが賢明ではないでしょうか。

個人的に印象に残ったのは、やはり
大会前に記事を書かせていただいた中島選手でした。
終わってみれば出塁率は5割超え、チーム一の打率を残しました。
ファールで粘り、フォアボールを選んで出塁することで
淡白になりがちだった打線につながりが生まれた気がします。

ちなみにアメリカ戦で中島選手がタイムリーヒットを放ったとき、
わたしは、ちょうど西武のグラウンドで投手陣の練習を見ていたのですが
ロッカーから飛び出してきて「ナカジが打ったー!」と
グラウンドにいる他の選手に中島選手の活躍を伝えていた
とてもうれしそうな西口投手の姿が印象的でした。
あれほどテンションの高い西口投手を初めて見た気がします。

そして、投手陣では何といっても岩隈投手ですね。

昨年の北京五輪代表の発表直前、
岩隈投手に取材をさせていただく機会がありました。

アテネ五輪でチームに貢献できなかった悔しさ、
だから選ばれたら、今度こそ結果を残したいと語っていたのが印象に残っています。

その後の発表で岩隈投手は最終選考から漏れました。
五輪の舞台でその思いは叶いませんでしたが
今回の頼もしいピッチングを見て、そのときお蔵入りになってしまった
岩隈投手のコメントの数々を思い出していました。
(しかも、岩隈投手は「もし僕が最終選考に残らなかったら
この記事はどうなるんですか?記事、書けますか?大丈夫ですか?」と
こちらの心配までしてくださる、とっても優しい人でした!)

WBC日本代表の皆様には、野球を生業にしている強い誇りと、
同じ相手に負けてなるものかという意地を見せてもらった気がします。

さて、バレーボールは今週末からファイナルラウンドが始まります。
こちらも1勝と1敗が行方を左右する崖っぷちの試合。
選手の皆様の本気を見せていただきたいと思います。

ではまた。

posted by 市川忍 |00:24 | 野球 | コメント(5) | トラックバック(0)
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2009年03月24日

4強決定

皆様、こんにちは。

パナソニック、JTともに1勝1敗で最終節を終え
セミファイナル進出の最後の1チームはパナソニックに決まりました。

4強に入ったチームと、惜しくも逃したチーム。
どんなところに「差」があったのでしょうか。

あるチームのセッターのコメントが今でも頭から離れません。
敗れた試合のあと、彼は「今日はレセプションの成功率が低く
そのためコンビバレーができなかった」と言いました。
翌日、試合に勝つと今度は「今日はレセプションが返ったので
コンビネーションが多く使えました」と言いました。

一見、単純な試合の感想に聞こえますが
その言葉は「勝つも負けるもレセプション次第」という、
そのチームの最大の課題を表していたように思います。
そのチームには非常に能力の高い外国人選手が在籍していますが
結局のところ、セミファイナル進出は叶いませんでした。

レセプションの良し悪しにすべてを委ねる戦術では
セッターの技量も、アタッカーの能力も成長しません。
今年の敗因をチーム内でどう分析するのか、
行方を見守りたいと思いました。

セッターの発言を例に挙げましたが、
そういった意識が育ってしまう責任は
セッターだけにあるのではないとわたしは考えています。
日本の指導方法は、どちらかといえばレシーバーに厳しく
高いレベルを求めてきたように感じています。
もちろんレシーブ力は高いに越したことはありませんが
そのため、彼だけではなく、その他多くのセッターにも、
上記のような考え方が刷り込まれてしまったのではないか。
そんな気がしてならないのです。

4強入りをしたサントリー、東レはレギュラーラウンドから
B評価のレセプションでもコンビを使おうという意識が
チーム全体に根付いていたように思います。
昨年、優勝したパナソニックは、B評価のレセプションから
いかに攻撃力をアップさせるかという課題に
年間を通じて取り組んでいました。
今年はセッターが固定できず、
その完成度は低かったかもしれませんが
意識としては選手の頭にしみついている印象を受けます。

堺に関しては、センターの攻撃はさほど多くはありませんが
北島選手、石島選手の両レフトが固定され、
両者が高い決定率を残すようになってから連勝をしました。

もちろんどの攻撃を選ぶかには、相手のブロックシステムや
こちらのローテーションなど様々な状況が加味されますが
なんとか攻撃のバリエーションを増やそうと試みたチームが
セミファイナルまで駒を進めたような気がします。

皆さん、ご存知のように、かつてのVリーグは、
能力の高い外国人エースを有するチームが
上位に勝ち進むことが多かったように記憶しています。
そんなとき、戦い方に対する非難と同時に聞かれたのが
「日本で勝つことが企業スポーツの使命だ」という反論でした。

ところが近年では、どんなに能力の高い外国人エースがいても
その他の攻撃力を生かさなければ、ファイナル進出も難しい。

Vリーグにとっては良い変化、
世界標準に近づく変化なのではないかと感じる今リーグでした。

セミファイナルは4月3日からですね。
各チーム、コート外での攻防戦もありそうです。
どんな風に仕上げてくるのか楽しみです。

そして、今日はいよいよWBC決勝です。
原稿を書く手を止めて、テレビに見入ってしまいそうです。
長かった大会もあと1日で終わりですね。
悔いの残らない試合をしてほしいと思います。

ではまた。

posted by 市川忍 |03:31 | 試合の感想 | コメント(5) | トラックバック(1)
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2009年03月19日

掲載のお知らせ

記事掲載のお知らせです。

3月19日(木)発売
「Number」文藝春秋社 725号にて
●FACE●
福澤達哉選手(パナソニック・パンサーズ)

上の記事を書かせていただきました。
尚、一部地域によっては発売日が異なります。

posted by 市川忍 |00:42 | メディア掲載のお知らせ | コメント(2) | トラックバック(0)
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2009年03月15日

残りの椅子はひとつ

土曜日の試合で東レと堺が勝ち
それぞれ、セミファイナル進出を決めました。
残る椅子はひとつ。
14勝のパナソニックを13勝のJTが追います。
4強入りをかけた戦いは最終節までもつれることになりました。

ここへきて各チーム、「故障か?」と心配されるような
主力選手の欠場などもあり(A票の監督コメント参照)
どのチームも満身創痍での戦いであることを実感します。

Vリーグの試合数が4回戦制に増えた際に
わたしは「控え選手の出場機会が増える」と期待したのですが
各チームとも同じ顔触れでリーグを戦いぬくケースが多く
結果的には、それぞれの選手にかかる身体的負担が
多くなったのではないかと懸念しています。

どの選手にも万全の状態でセミに臨んでほしいと思います。

さて、WBCの第二ラウンドもいよいよ始まります。
明日の朝、5時プレイボール。
起きられる自信がないので、このまま寝ずに
試合開始を待とうかと考えているところです。

時間をずらして働けば済む自営業のわたしにとって
さほど影響はありませんが…
月曜の朝5時からの試合を見るのは
就業時間が決まっているかたには厳しいですね。

録画観戦のかたも多いかもしれません。

ではまた。
皆様、よい一週間を。

posted by 市川忍 |22:25 | 試合の感想 | コメント(3) | トラックバック(0)
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2009年03月09日

WBC日韓戦とVリーグ・サン東戦

皆様、こんにちは。

土曜日は東京ドームへWBC日韓戦を見に
日曜日は山梨に、サントリー対東レ戦を見に行きました。

この2戦が重ならなくて本当によかったと思います。
重なったらどっちを選ぶべきか、かなり迷いそうな、
どちらも、わたしの中では位置付けの高い対戦です。

ご存じのように日韓戦は日本のコールド勝ち。
サントリー対東レは第5セットが28対26までもつれる接戦。
おなかいっぱいの大満足でした。

それにしても、WBCの人出はすさまじかったです。
5万人以上の人で埋め尽くされた球場。
拍手と、歓声で地鳴りがするほど。
特にイチロー選手、松坂選手への声援が大きかったのを見ると
代表戦ということ以外にも、メジャーの選手が見られるという
レア感も観客動員に作用しているのかなぁと感じました。

あの中で試合をする相手チームはやりにくいだろうなぁと
地の利を感じずにはいられませんでした。
もちろん、それだけが勝因ではありませんが。

そして山梨の試合は…
手に汗握る展開でしたが、どちらの監督も選手も
「こういう展開になると予測していた」とキッパリ。
現Vリーグで最も見ごたえのある対戦かもしれません。

ちなみに会場では、観客数が実数で、
一ケタ単位までアナウンスされていたところに好感を持ちました。
地元のテレビも入っていましたし、サントリーの準フランチャイズとして
着々と根付いているように感じました。

ではまた。
まだまだ寒い日が続きそうですね。
よい1週間をお過ごしください。

posted by 市川忍 |00:43 | 試合の感想 | コメント(7) | トラックバック(0)
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2009年03月04日

本業を忘れる?

前回の記事のコメント欄を拝見して、気付いたことがあります。
最近のわたしは自分の本業を忘れるくらい
どうしたら会場に観客が増えるのか、
どうしたら長い間、継続してバレーを応援してくださっている人が
満足するような体制が作れるのかと
そんなことばかり考えていることです。
ふと、「これってライターの仕事じゃないよなぁ」と我に返りましたし
「これくらい真剣に、どうしたら自分の記事が
出版社の企画会議を通るか考えればもっと仕事も増えるのでは?」と
自嘲気味に突っ込んだりもしましたが^_^;
たぶんこういうことを考えるのが根っから好きなのだと思います。

前回の記事で「顧客満足度」に触れました。
わたしの考える「顧客満足度」について
少し詳しくお話してみたいと思います。

西武ライオンズの新しいポイントシステムが画期的なのは
今までも「一般の観客」とは差別化されていた「ファンクラブ会員」の中で
またさらに差別化を図ったことだとわたしは思っています。
図で表すと
一般の観客<ファンクラブ会員<←の中でも、より多く球場へ足を運んでくださるお客様
という形で、会員の中でも「いっそう球場観戦に熱心なファン」を
特別扱いするシステムです。
特別扱いというと聞こえが悪いかもしれませんが、
例えるなら、すべてのファンに100%のサービスを心掛けるとすると
優先権を置きたいファンにはもっと上の150%、200%のサービスを…
という心構えではないかと考えられます。

もしこれを試合数の少ないバレーで実行できるとしたら
ファンクラブ会員を加入年数によって3段階~4段階に分けることが可能です。
ファンクラブ会員はさまざまな面で特典を与えられるべきですが
中でも、長い間、加入してくださっている人にはより一層、
大きな特典をつけるべきだとわたしは感じています。

たとえば、もし皆さんが10年来のそのチームのファンだったとして…
「テレビ中継を見て昨日から会員なった!」というルーキーファンと
チケット購入の順序や値段、もらえるグッズなどのサービスで
全く同じ扱いを受けたら、どんな気持ちがしますか?
わたしはずっと前から応援しているのに…
わたしは年間何試合も会場へ足を運んでいるのに…と
正直、少し寂しい気分になりませんか。
しかし、ほとんどのチームやJVAのファンクラブでは
サービスの内容にさほど差がないのが現状ではないでしょうか。
ファンの皆さんも「もっと特別扱いして」とは言いにくいでしょうから
その差はなかなか開かないのだと思います。

継続して観戦に来てくれるファンの思いをフォローしていくのが
「顧客満足度を上げる」ことになるのだとわたしは思っています。

顧客というのは黙っていても必ずチケットを買ってくれる
いつまでも応援してくれると思うのは興行する側の「甘え」です。
そういった大切なお客様だからこそ、その層にご満足いただかなければ
安定した事業収入にはつながらないのではないでしょうか。

バレーボールは過去、国際大会を派手にテレビ中継することで
新規ファンの獲得を得意分野としてきました。
そのノウハウは長年、培ってきた財産です。
問題は、そこから、増えたファンをどう導くかだと感じています。

各チームの知恵が試される場面です。

今後もそれぞれのチームのファンサービスに注目したいと思います。

ちなみに以下は様々なホームゲームで印象に残ったサービスです。
●東レのHGでのラジオ実況中継
(会場で解説を聞きながら観戦できれば楽しいですね)
●NECのHGでの観客参加型ゲーム ※サーブを打ってコーンに当てるゲーム
(サイン会や撮影会など、ファンサービスに選手を駆り出すのは、
最も喜ばれる方法ですが、逆に言えば最も安易な方法です。
選手に負担をかけずにどれくらい喜んでもらえるか
そのアイデアを練るのがスタッフの腕の見せどころではないかと感じました)

posted by 市川忍 |22:39 | 近頃思うこと | コメント(16) | トラックバック(0)
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2009年03月02日

優先順位の大切さ

皆様、こんにちは。

1週の休息をはさんで今週末からはVリーグが再開します。

バレーのないこの週末のわたしの生活は…
WBCの強化試合を見たり
レギュラーで記事を寄稿している雑誌の読者アンケートをチェックしたり
友人とおしゃべりしたり
自炊して家でゆっくりご飯を食べたり…と
充実した時間を過ごすことができました。
今週末に向けて英気を養えたと思います。

さてWBCの強化試合では、埼玉西武ライオンズが日本代表に快勝。
代表に注目しつつも、ライオンズの若手選手の活躍にニッコリ。
若手選手にとって、この時期は大切なアピールの場ですから
「どっちも頑張れ」という複雑な思いで試合を見ていました。

そのライオンズですが、今シーズンからファンクラブ会員向けに
ポイントアップシステムが導入されるようです。
(興味のあるかたはオフィシャルHPを参照してください)
観戦チケットの累計金額で4つのステージに分類され
ステージがアップすればするほど、ポイント還元率が高くなるとか。
最大で購入したチケット料金の10%のポイントが手元に返り、
そのポイントを使ってまたチケットが購入できるようです。

これは、航空会社では早い段階から取り入れられていたシステムで
お得意様を大切にしようという企業戦略のひとつだと考えられます。
近年ではどの企業も「顧客満足度」を上げることに
たくさんの時間を費やして、知恵をしぼっています。

スポーツの世界では、なかなかそこまで神経が回らなかったのか
熱心にチームを応援してくれている顧客に優先権を置くことに対して
あまり関心が高くなかったように感じます。
今でもまだ競技や、チームによって差があることは否めません。
ですから、こうして少しずつ、さまざまなチームが工夫をこらして
ファンサービスを考えるのは、野球の将来にとって心強いことだと思います。

では一方で、バレー界は?

全日本男女のニックネームを募集するというニュースを見ましたが
今、早急にやるべきことと、あとに回しても大丈夫なことの
優先順位が間違っているのではないかと首をかしげました。
V機構と連動して、企業のバレー離れを食い止める策を考えたり
観客動員数を伸ばす方法を案じたり
お客さんに喜んでもらう方法を考えたりと
優先順位の高い案件はたくさんあるのではないかと感じます。

ニックネーム募集も、出すタイミングが今であるがゆえ
「なんでこんな時期(休廃部の危機的状態)に?」という印象を持たれ
本来、その企画が持っていたはずの魅力に
気づいてもらえない場合もあるのではないでしょうか。
それは、とてももったいないことだと思います。

優先順位の大切さを考えさせられる2つのニュースでした。

posted by 市川忍 |00:41 | 近頃思うこと | コメント(10) | トラックバック(0)
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