2008年09月29日

プロフェッショナル

皆様、こんにちは。
すっかり涼しくなりましたね。
更新の際、毎回のように「暑い」とこぼしていた時期が
なんだか懐かしい気がします。

Vリーグ開幕まで1か月になりましたが、今日は最初にちょっと野球の話題を。

埼玉西武ライオンズがパ・リーグ優勝を決めました。
チームは連敗中、2位のオリックスが敗れたために優勝が決定しましたが
優勝は優勝、やはり選手の涙を見ると感慨深いものがありました。

のびのび野球と形容された今シーズンのライオンズですが
破壊力を誇った豪快な打線を武器に、優勝を手にした一方で
これまでライオンズの黄金期を支えてきた選手の引退も発表されました。
高木浩之選手です。

もともとわたしは往年の、緻密な西武野球が好きだったので
(これは単なる個人的な好みの問題なので、
決して現チームを批判しているわけではありません)
その代表ともいえる、正確な野球をする高木選手の引退は、
時代の移り変わりやチームの変化を象徴しているようで
とても寂しく感じます。

何より、ほんの1週間前まではファームで、真黒に日焼けした顔で
若手選手に交じって汗を流していた高木選手の引退。
あのときはすでに決意を固めていらしたのかな、と思うと、
最後まで全力を尽くす、プロとしての姿勢を見せていただいた気がします。
本当にお疲れ様でした。

さて、来週は広島へ取材に行ってきます。
お目当ては今シーズン、新監督を迎えたJTです。
わたしが今季、最も注目しているチームでもあります。
以前、イシダさんがお寄せくださったコメントの中に
「バレーの強化にはプロ化が必要」というご意見もありました。
(そのご意見に対するお返事は次回以降に回させていただきます。
すみません)
わたし個人は、Vリーグに参加する企業や、リーグが現在、
抱えている諸事情などを踏まえると、
選手全員のプロ化は難しいと考えています。
ただし、采配だけでもプロに任せる方法は、
チームの強化には効果があるのではないかと期待しています。
それをぜひこの目で確かめてみたいと思います。

ではまた。
皆様も、朝晩の冷え込みで体調など崩されませんように。

posted by 市川忍 |00:46 | 野球 | コメント(2) | トラックバック(0)
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2008年09月21日

続H&Aの話

皆様、こんにちは。
さまざまなコメント、ありがとうございました。
学生さん、地元のチーム以外のファンの方、地元にチームのない方など、
いろいろな立場の方たちの意見を聞いて「なるほどな~」と思いました。
特に優紀さんのコメントの、学生さんのおこずかいの使い道や
「試験期間とリーグが重なる」というお話はとっても興味深かったです。

そして りんさんのご意見を受けて…。
試合会場から遠い地域に住んでいる皆様のご苦労は十分、わかります。
わたしも自分が住んでいる地域から遠い場所で試合が開催されるときは、
始発で家を出て、数時間の移動、試合観戦、また同じ時間を使って
家まで帰るという生活を経験しています。
肉体的に非常に疲れますよね? 
それでも、わたしの場合は仕事ですから、
大変なのは当たり前と割り切っていますが、
好きなチームのためにこれだけのエネルギーを費やされるファンのかたには
いつも頭が下がる思いでおります。

「完全ホーム&アウェイ方式」というのは、現在、
近くにチームを持たないファンのかたにとってみれば、
自分たちの存在を無視したような意見と受け取られるかもしれません。
もちろん反論やお叱りを受けるのは承知の上です。

わたしが「完全ホーム&アウェイ方式」を推奨する理由は二つあります。
まず、日本全国すべての地区のファンのことを考えていては、
改革は一向に進まないと思うからです。
そうやって「誰もが喜ぶ案を…」と考え過ぎたため焦点が絞れず、
そのせいでVリーグは今まで、
同じ場所で足踏みを繰り返してきたとわたしは感じています。
確かにこの数年でホームゲーム方式が取り入れられたり、
ユニフォーム広告の数の規制緩和が進んだりと、
少しずつ変化は起こっていますが、
今後はもっと思い切った改革が必要だと感じています。
長い目でリーグの繁栄を考えると、開催地を分散させる現在の方法ではなく、
まずは地元で、年間何試合でも足を運んでくれる
「固定客」を獲得することが大事だとわたしは考えています。

固定客は地元の住民だけとは限りません。
たとえば、ホームゲームを見るために、
他県からその街に熱心なサポーターがやってくるようになるかもしれません。
そうなれば、観戦だけではなく宿泊もするかもしれませんし、
食事もするかもしれません。観戦者を得たチームだけではなく、
その地域の他の業種にとっても利益となり、
地区全体の活性化につながります。
「地域に根付く」というのは、クラブだけが地域から恩恵を受けるのではなく、
クラブが存在することでその地域が潤うこと、
クラブもさまざまな姿で地域に貢献することだとわたしは考えています。
お互いにメリットがあり、共栄できなければ成り立ちません。

よく地方に住むかたは「近くで試合がなくてさびしい」とおっしゃいますが、
「自分の町でVリーグが見たい」と思う県の役員やファンのかたは、
地元にチームを招致するのもひとつの策だと思います。
実際、複数のチームがある都道府県では、
もしもホーム&アウェイ方式が確立すれば
サポーターや協賛社の奪い合いになり、となると、
必然的に新たなファンの獲得のため、
ホームタウンの移転も視野に入れざるをえなくなってくるでしょう。

完全ホーム&アウェイ方式は、
ホームチームのない地域のファンを置き去りにした案ではありませんし、
「犠牲になってもらう」システムでもないとわたしは考えています。
「あるのが当たり前」「見られるのが当たり前」ではなく、
その存在の大切さを実感するチャンスで、
地域がスポーツとともに生きる、クラブとともに発展するといった
クラブの「概念」を生むきっかけではないかと考えています。

そして、もうひとつの理由。
「少数のクラブチームのためにバレー界全体が変わる必要はない」とか
「今のままでも自分の好きなチームや選手が見られるならいいじゃないか」
とお考えのかたも、もしかしたらいらっしゃるかもしれません。
ただし男子バレーファンさんがおっしゃるように、
クラブが生き残れずにチーム数が減れば、リーグの存続にかかわります。
「バレーを生で見られない」どころか
「Vリーグが見られなくなる」恐れさえはらんでいると思います。

ホーム&アウェイ方式はリーグが生き残るための
最善策だとわたしは考えています。もちろん、さらなる検討も必要ですし、
開始できたとしても、結果を踏まえて、
何度もシステムに修正を加える必要があると思います。
「完全」とは表現しましたが、現在も取り入れられている
第二フランチャイズ制を浸透させたり、
ゆくゆくは地方で開催することも必要だと思っています。
ただし、まずはチーム数の減少を食い止め、
選手がプレーする場所を確保することが最優先だと思います。

さて、では今後のVプレミアリーグの発展のため、
チーム側、リーグを運営する側には何が必要なのか。
次の更新ではそんなことにも触れてみたいと思います。

野球のほうはセ・パともに優勝争いがヒートアップしています。
この時期になると「そろそろバレーが始まるな」という喜びと
「野球の季節が終わってしまうんだな」という寂しさでとても複雑な思いです。

ではまた。

posted by 市川忍 |03:02 | バレーボールの未来 | コメント(2) | トラックバック(0)
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2008年09月14日

Vプレミアリーグの行方

皆様、こんにちは。
また今回もたくさんの、魂のこもったコメントをありがとうございました。
植田監督の公式コメントがアップされたり、
清水選手と福澤選手の進路の話題も上がったりしていましたが、
これらについては、もう少し情報が集まってから
徐々に記していきたいと思います。

今日はまず、rikiさんのコメントを受けて、
いつかゆっくり記そうと考えていたVプレミアリーグの方向性、
そしてクラブチームに関して、今までわたしが取材してきた範囲で
お話できることを書きたいと思います。

ご質問にあった大分三好に関する印象や感想を述べる前に、
クラブチームについて、詳しくないかたもしらっしゃるかもしれませんので、
その実情についてお話しておきたいと思います。
一社が母体となって運営費を受け持つ「企業チーム」と違い、
堺や大分三好のようなクラブはチームを運営していくために必要な経費
(選手の人件費、遠征費用、ユニフォームなどの費用など)を
自らの力で捻出しなければいけません。
Vプレミアリーグに在籍する堺、大分三好2つの男子チームの場合、
現在、その事業収益は大きく5つにわけられると思います。
(女子は取材をしないもので、男子に限ってお話させていただきます)

① スポンサー料
② ホームゲームの入場料
③ ファンクラブの会費
④ グッズの販売収益
⑤ バレーボール教室などで得る授業料や冠大会であればその協賛料

ホーム&アウェイ方式を採用し、ホームゲームに開催地のチームが
主管となって参加しているVプレミアリーグにおいては
企業チームにも②が発生しますし、各チームとも、
サポーターの獲得に積極的に乗り出している昨今では
③~⑤における収入も見込めます。
(⑤を完全ボランティアにしているチームもありますが)
ただし、堺や大分三好のようなクラブチームは
こういった入場料収入やファンクラブの会費が直接、
チームの運営に響いています。
そこが企業チームとの大きな違いだと思います。

そんなクラブチームにとって最も必要になるのが、
まずは大口の収入を見込める①の獲得になります。
①の具体例としてはユニフォームの袖や背中に
企業名や商品名を入れることで得る収入になりますが、
ただし不況が続く近年、そういった広告費をポンと出してくれる
スポンサーは、そう簡単に見つかるものではありません。
rikiさんの応援していらっしゃる大分三好について言わせていただくと、
おっしゃるように地域色を出して、たとえ小口でも、
数多くの企業から協賛を得る方法が望ましいかと思います。

そしてrikiさんのご指摘通り、現在のVリーグにおけるホームゲームの少なさは
クラブチームにとっては大きな痛手です。
地元でスポンサーになってくれるかもしれない企業があったとしても、
年間6試合(しかもチームによって差があり、
次期リーグの大分の場合は4試合と他のチームより少ないのですね)、
その上、リーグ期間中、わずか2~3ヵ月だけの露出となれば、
スポンサーとしてのメリットはかなり低くなります。

何より、ホームゲームが貴重な収益となるクラブチームにとっては、
地元開催の試合は多ければ多いほど入場料収入が見込めます。
あるサッカーチームは2部にいたときより、1部に昇格したあとのほうが、
チームの収益がガクっと減ってしまったそうですが、
それは非常に単純な理由で、2部より1部のほうが
リーグ戦自体のゲーム数が少なかったせいだとか。
「見たい」観客がいくらいても、試合数が少ないのでは
収益にはつながりません。
それだけホームゲームにおける入場料収入というのは
チームの運営にダイレクトに響いてくるわけです。
チームが強くなるのは喜ばしいことなのに、不条理ですね。
…話は逸れましたが、Vリーグも
もっとホームゲームを増やす方向で改革を進めなければ、
クラブチームの自立は難しくなるでしょう。

ホームゲームを増やせない要因は、実はまだ確信を得ていません。
「試合を開催したい」という県協会が多いせいだという話も聞きますし、
一方で、県協会が相当な負担を負って
リーグの開催に力を貸してくれているという声も聞きます。
これは関わっている人たち、双方の意見かもしれません。
その食い違いを埋める取材には追い追い、
取り組んでいきたいと思います。

打開策として、
わたしは「完全ホーム&アウェイ方式」が望ましいと考えているのですが
これについては長くなりそうですので、また次回の更新に
持ち越させてください。

ちなみに…
皆さんは年間、何試合くらいまでなら地元の試合に足を運ぶでしょうか?
あればあるだけ足を運ぶのか。
それとも、やはり現在と同じくらいの数にとどまるのか。
参考までにご意見をお聞かせください。

野球のコアなファンは、年間30試合以上を外野スタンドで応援するようです。
入場料の値段や、ファンクラブの特典などもかかわっていると思いますが
バレーボールでもそういったコアなファンを開拓することは
はたして可能なのでしょうか?

さて、世間は3連休なのですね。
何を食べてもおいしいこの季節、体重増加が恐怖です(笑)。
皆様もよい連休をお過ごしください。

posted by 市川忍 |01:05 | バレーボールの未来 | コメント(19) | トラックバック(1)
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2008年09月06日

真実とは何か、ものを伝えるとは何か

皆様、こんにちは。
ここ数日の関東は朝晩、ちょっと冷え込みます。
急激な気温の変化で体調などは崩されていないでしょうか。

さて、今日はまず、前回の記事の返答にも書きましたが、
このブログについてお話をしたいと思います。

最初からお読みいただいているかたはご存知でしょうが、そもそも、
このブログを始めた際のわたしの目標は「主観で書く」ことでした。
いちばん最初の記事に記してありますが、以前のわたしは
「自分はこう思っている」と口に出すことが苦手だったため、
その課題を克服するきっかけになればという思惑もあり、
ブログでさまざまなことを語っていこうと考えました。
そしてブログを続ける中で、起こった問題については
その都度、必死に考えて対処し、悪かった部分に関しては反省し、
正しいあり方を模索していこうと考えていました。
まずは投げかけてみなければ反応もわかりませんし、
反応を怖がって何もしなければ、そこから先には進めないと思ったからです。

しかしあらかじめ「主観で書く」と宣言して、なおかつ記事の中にも
「受けた印象を述べる」と、主観であることを念には念を入れて追記しても、
発言によってはさまざまな受け止められ方をするのだとわかりました。

ただし、わたしの発言にどの程度の影響力があるのかはわかりませんが
もし影響があるのであれば、なおさら、
自分の考えを持っているにも関わらず、語らないことのほうが
無責任で、罪深いのではないかとわたしは思います。
なので、これからも自分の考えていることは
なるべく言葉にしていきたいと思います。
もちろん断片的になって誤解を招かないよう、
表現方法には十分気をつけていきたいと思っています。

そして前回の、「選手が謝るような全日本であってはいけない」
という意見に関して追記します。
オリンピックが終わって2週間が過ぎようとしていますが、
いまだ協会からも、監督からも弁明や結果報告の言葉は聞かれません。
そんな中でも選手は通常の生活に戻り、練習に参加したり、
ファンの皆様の前に姿を現しています。
そうなれば当然、今回のように謝罪の言葉を述べる場面も訪れます。

その順序が間違っているのではないかとわたしは思ったのです。
まずは上に立った人が結果についての発言をすべきで、
矢面に立たされるのが選手だけであってはならないと感じ、
ああいう表現になりました。

そして、メルローさんのご意見にあった「真実とは何か」。
ある選手が語ったことは、その選手にとっては紛れもない事実でしょうし、
逆の立場からみたら、また違った事実が見える場合もあると思います。
そこで記事を書く際には、さまざまな人の意見を聞き、
公正な立場でものを記そうと努力をします。
それを受取る人の感じ方によっても、真実は、
また違ったものになるかもしれません。
誰の言葉を信じ、誰の言葉を疑うかは、
受け止めるかたたちの考え方によって変わります。
非常に難しい問題だと思います。

しかしメルローさんのコメントを読んで、以前、
全日本の監督をされていたある方の言葉を思い出しました。
その監督が在任中、わたしはチームの戦略に関して
何度も厳しい意見を書かせていただきました。
本当に、ここで書いている植田ジャパンへのコメントよりはるかに、
辛辣な内容だったと自分でも思っています。
その姿勢は間違っていなかったと自分では思っていますが、
人間ですから、今でも胸は痛いです。

その記事を目にしたとき、当時の監督がわたしにおっしゃったのは
こんな言葉でした。
「あなたはいつも練習を見に来ているし、どんな試合も見ている。
だから、あなたの目にそう見えるんだったら、
それがあなたにとっての真実なんでしょう」
記事の内容について、そのかたから反論されたり、
指摘を受けたり、ましてや圧力をかけられるようなことは一度もありませんでした。
懐の深いかたなのだと今でも感謝しています。
ご本人はもう忘れてしまわれたかもしれませんが、
わたしはその言葉を聞いて以来、
自分の行動が自分の記事の受け取られ方を左右するのだと、
常に頭に置いて取材をするようになりました。

わたしが手を抜けば、わたしの記事には信憑性がなくなります。
わたしが気を緩めれば、選手の気の緩みを指摘しても、説得力がありません。
そして何より、どんなに辛くてもこの世界の内側にいることが大事です。
対岸の安全な場所から発言するのではなく、
自分も火の粉をかぶりながら、協会のかたたちや全日本、
Vチームのかたたちと同じ場所にいて、同じものを見て、
感じたことを発信していくのが重要なのではないかと感じています。
メルローさんのおっしゃるように公平な目で。

それによってわたしの記事を信じて読んでくださる人が増えるのだと思います。

…といろいろ書きましたが、このブログでのいちばん楽しみなのは、
皆様の熱い、とっても熱いバレーへの愛情を感じることです。
好きなチームのこと、次のリーグはどのチームに注目しているのか、
なぜそのチームや選手に心惹かれるのかなど、
またいろいろご意見を聞かせてください。
今後ともよろしくお願いします。

posted by 市川忍 |00:19 | ライター業のあれこれ | コメント(16) | トラックバック(0)
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