2008年02月25日
週末は小牧と岐阜へ出かけてきました。
小牧では東レ対大分三好、堺対豊田合成戦を。
岐阜では堺対大分三好、豊田合成対東レ戦を見ました。
やはりバレーのゲームというのはセッターの力量が
勝敗の大きな鍵を握るのだと改めて感じました。
クイックを警戒して3名のブロッカーが中央に集まっているときに、
あるセッターがわざわざパイプ攻撃を仕掛け、
シャットアウトをされたシーンがありました。
本来、パイプ攻撃は、サイドをマークしている相手ブロックの裏を書き、
中央から速い攻撃を仕掛けるので「効果」があるのですが、
そのセッターは布石を置く術を知らないのか、
もしくは相手のブロックが全く見えていなかったのか、
最もリスクの高いポジションからの攻撃を選択してしまいました。
以前、取材をさせていただいた久光製薬の真鍋政義監督が言っていました。
「女子の監督になって、まず驚いたのは
セッターが相手のコートを見ていないことだった」
「相手を見て、駆け引きのできるセッターがあまりにも少ない」
それは男子にも言えることだと思います。
インタビューなどで話をうかがっても
「あの場面、こういう理由でここに上げた」と具体的に
心境を語ってくれるセッターは、残念ながらあまり多くないのが現状です。
はっきりとした答えが返ってこないのは、考えていないから、
もしくは考える習慣がないからではないかと常々わたしは感じています。
わたしが知る限り、最もしっかりと理由を答えてくれるのは
堺の金井選手と朝長選手です。
それとサントリーの栗原選手も明確な答えを聞かせてくださる選手だと思います。
そして、じっくりお話をしたことはないのですが、
パナソニックの岩田選手は彼の配球の内容から、
その「理由」を感じ取ることができます。
トスの配球には「なぜ、ここに上げたのか」という理由が必要です。
たとえ、その攻撃が失敗に終わっても、「上げた理由」が存在すれば
「失敗した理由」も必ず生まれます。
「失敗した理由」を分析することで、次の戦いに生かすことができます。
しかし、そもそも「上げた理由」がない選手は、失敗にも気づけません。
気づけなければ、同じ失敗を繰り返すことが多くなるでしょう。
そういうセッターにとって勝利は「必然」ではなく「偶然」です。
残念ながら偶然はそう長くは続きません。
もちろん、各チームとも、事前に相手の守備データを見て、
「こういう攻撃を展開していこう」と大まかな方針は決めていると思います。
展開によって、試合途中にもベンチからの指示はあるでしょう。
しかしホイッスルが鳴り、ボールが動いている中で、
その「チームの意思」を担うのはセッターの役目です。
レセプションの成功率が低かったり、アタッカーのコンディションが悪かったりと、
試合を進めていく中で起こるさまざまな緊急事態に対応しながら、
それでもチームの方針や自分の意思を体現しようと努力するセッターが
「いいセッター」なのだと思います。
そういった、司令塔の出来が勝敗を分けた4試合だった気がします。
それにしても寒い週末でしたね。
会場へ足を運ばれたかたは風邪などひいていないでしょうか。
屋内だから大丈夫、と侮っていると地方の体育館は意外と寒かったりします。
今週末からもう3月ですが、観戦に行かれる皆さんは念のため温かい服装で。
posted by 市川忍 |19:03 |
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2008年02月22日
先週末は校了のため試合会場へは行けず、
作業の合間にライブスコアをチラチラと見ていました。
ライブスコアで得点経過はわかります。
ただし試合内容の詳細までは知ることができません。
バレーファンのかたなら既にご存じかと思いますが、
こうして会場で試合を見られない場合、
その試合の経過を知る方法のひとつに
Vリーグ機構が公表している「試合結果速報のB表」があります。
公式HPの毎日の試合結果を見ると、AとBという表示があります。
その「B」をクリックすると出てくる表です。
わたしの知人には「B表を肴に酒が飲める」という人もいるくらい、
奥深い「表」です。
人それぞれ、見方は違うと思いますが、わたしの場合はまず、
すへての選手のアタック打数を見ます。
ここに大きな偏りがある試合には、あまり心惹かれません。
(あくまでわたしの判断基準です)
逆に偏りがない試合のB表を見ると
「ああ、現場で試合を見たかった!」と
行けなかった自分のスケジュールを恨みます。
例を挙げますと
2月16日の堺ブレイザーズ対NEC戦。
セットカウント3対1で堺が勝利した試合です。
堺の打数はエンダキ選手が30で最も多いのですが、
次が北島選手の27、石島選手が25とあまり偏りが見られません。
その上、エンダキ選手と北島選手が揃って
60%以上の高い決定率を残しています。
石島選手は44%と2人に比べて数字は落ちますが、
記録に残るスパイクのミスはゼロ。
おそらくリバウンドを取るなり、最低限の働きをして
次に打つエンダキ選手、北島選手につないだのではないかと予想します。
同時にミドルブロッカーの澤畠選手の打数が9、伊藤選手は8で、
ともに60%以上の決定率を残しています。
センターが機能した結果、相手のブロックが的を絞りにくくなり、
エンダキ選手や北島選手の決定力が上がったと想像できます。
この日、堺のスタメンセッターは金井選手でしたが、
途中から朝長選手に代わっています。
サイドへの速いトスを得意としている金井選手から、
センターを中心に攻撃を組み立てる朝長選手に交代したことで、
相手のブロックが困惑したのかもしれません。
そう考えると、第1セット、奪われはしたものの、
布石を敷いた金井選手から、引き継いだ朝長選手が
序盤の戦いを生かして配球したチームワークの勝利、とも予測できます。
北島選手のパイプ攻撃が2本で決定が2本。
石島選手のパイプ攻撃が3本で決定が2本。
(北島選手と石島選手はフォーメーションの関係上、
後衛で攻撃に参加する場合はパイプ攻撃が主ですので、
表によるバックアタックの本数と決定数を
そのままパイプ攻撃であると予測しました)
北島選手と石島選手のパイプ攻撃は普段の堺の戦いに比べ、
多いとは言えません。
実際、2月10日のJT戦では北島選手は
3セットで8本のバックアタックを打っています。
この試合でパイプの打数が少ないのは、パイプを多用しなくても、
センターのクイックとサイドの攻撃だけで十分、
相手のブロックを振れていたという結果ではないでしょうか。
……と、B表からはこんな風に攻撃の展開を予測できます。
あくまで予想です。
わたしの場合、普段は試合会場に行き、試合を見ます。
その、自分が目で見た「試合展開」を、
数字で裏付けてくれるのが「B表」の存在です。
さすがにお酒のツマミにはしませんが(笑)、
1枚の紙が様々なことを語っています。
さて、今週末は会場で観戦する予定ですので、
いよいよこのブログの目的である「試合観戦の雑感」を記せると思います。
posted by 市川忍 |19:11 |
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2008年02月21日
はじめまして。
スポーツの記事を書いています、市川と申します。
今さらのブログデビューで、少し緊張しています。
世の中のブログブームに背を向けてきた理由のひとつに、
自分を出すのが激しく苦手だという性質が影響してました。
これはおそらく、ジャーナリスト養成専門学校時代、恩師から
「冷静な視点を忘れるな」「記事に自分を出すな」と
口酸っぱく言われ続けた過去が係わっていると思います。
主観を排除して書く文章に慣れすぎてきたせいでしょう。
自由に、思いのまま「何かを書く」ということが苦手でした。
しかし、最近、ふと思ったのです。
インタビュー中、ひと様の課題については徹底的に、
容赦ないツッコミを入れているのに
(皆さん、いつもスミマセン)
自分の課題は放ったらかしかい? と。
視野を広げるためにも、乗り越えなきゃいけない壁なんじゃないかと
そんな風に思って、こうして自分の思いをそのまま
素直に書いてみようと決意した次第です。
(その割には初回から肩に力が入りまくりですね)
言いたいことがうまく伝わるかどうかわかりませんが
取材中に感じたこと、記事にならなかった話などを
記していきたいと思っています。
どうぞお暇なときに覗いてみてください。
さっそくひとつ、こぼれ話を。
すでに店頭からは消えていると思いますが
「Number696号」にて
男子バレー、清水邦広選手の記事を書かせてもらいました。
全日本主将の荻野正二選手との年齢差(16歳)の話になると
「大会期間中はホテルで同じ部屋だったんですけど、
見たいテレビ番組が全然違うんで驚きました」とニコニコ。
「僕はバラエティが見たかったんですけど
荻野さんはニュースとか、NHKとか見てました」
わたしも思い切りNHKやニュース派です(苦笑)。
そういえば、いっしょに取材に行った担当編集さん、
フォトグラファーさん(どちらも男性)が
そろって「テレビで見るよりカッコイイ」
「きれいな顔だ」「腰の位置が高くてスタイルがいい」
などと、しきりに清水選手のビジュアルに感心していました。
テレビって通常より大きく、太く映るものなんですね。
posted by 市川忍 |11:56 |
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