2008年09月06日

真実とは何か、ものを伝えるとは何か

皆様、こんにちは。
ここ数日の関東は朝晩、ちょっと冷え込みます。
急激な気温の変化で体調などは崩されていないでしょうか。

さて、今日はまず、前回の記事の返答にも書きましたが、
このブログについてお話をしたいと思います。

最初からお読みいただいているかたはご存知でしょうが、そもそも、
このブログを始めた際のわたしの目標は「主観で書く」ことでした。
いちばん最初の記事に記してありますが、以前のわたしは
「自分はこう思っている」と口に出すことが苦手だったため、
その課題を克服するきっかけになればという思惑もあり、
ブログでさまざまなことを語っていこうと考えました。
そしてブログを続ける中で、起こった問題については
その都度、必死に考えて対処し、悪かった部分に関しては反省し、
正しいあり方を模索していこうと考えていました。
まずは投げかけてみなければ反応もわかりませんし、
反応を怖がって何もしなければ、そこから先には進めないと思ったからです。

しかしあらかじめ「主観で書く」と宣言して、なおかつ記事の中にも
「受けた印象を述べる」と、主観であることを念には念を入れて追記しても、
発言によってはさまざまな受け止められ方をするのだとわかりました。

ただし、わたしの発言にどの程度の影響力があるのかはわかりませんが
もし影響があるのであれば、なおさら、
自分の考えを持っているにも関わらず、語らないことのほうが
無責任で、罪深いのではないかとわたしは思います。
なので、これからも自分の考えていることは
なるべく言葉にしていきたいと思います。
もちろん断片的になって誤解を招かないよう、
表現方法には十分気をつけていきたいと思っています。

そして前回の、「選手が謝るような全日本であってはいけない」
という意見に関して追記します。
オリンピックが終わって2週間が過ぎようとしていますが、
いまだ協会からも、監督からも弁明や結果報告の言葉は聞かれません。
そんな中でも選手は通常の生活に戻り、練習に参加したり、
ファンの皆様の前に姿を現しています。
そうなれば当然、今回のように謝罪の言葉を述べる場面も訪れます。

その順序が間違っているのではないかとわたしは思ったのです。
まずは上に立った人が結果についての発言をすべきで、
矢面に立たされるのが選手だけであってはならないと感じ、
ああいう表現になりました。

そして、メルローさんのご意見にあった「真実とは何か」。
ある選手が語ったことは、その選手にとっては紛れもない事実でしょうし、
逆の立場からみたら、また違った事実が見える場合もあると思います。
そこで記事を書く際には、さまざまな人の意見を聞き、
公正な立場でものを記そうと努力をします。
それを受取る人の感じ方によっても、真実は、
また違ったものになるかもしれません。
誰の言葉を信じ、誰の言葉を疑うかは、
受け止めるかたたちの考え方によって変わります。
非常に難しい問題だと思います。

しかしメルローさんのコメントを読んで、以前、
全日本の監督をされていたある方の言葉を思い出しました。
その監督が在任中、わたしはチームの戦略に関して
何度も厳しい意見を書かせていただきました。
本当に、ここで書いている植田ジャパンへのコメントよりはるかに、
辛辣な内容だったと自分でも思っています。
その姿勢は間違っていなかったと自分では思っていますが、
人間ですから、今でも胸は痛いです。

その記事を目にしたとき、当時の監督がわたしにおっしゃったのは
こんな言葉でした。
「あなたはいつも練習を見に来ているし、どんな試合も見ている。
だから、あなたの目にそう見えるんだったら、
それがあなたにとっての真実なんでしょう」
記事の内容について、そのかたから反論されたり、
指摘を受けたり、ましてや圧力をかけられるようなことは一度もありませんでした。
懐の深いかたなのだと今でも感謝しています。
ご本人はもう忘れてしまわれたかもしれませんが、
わたしはその言葉を聞いて以来、
自分の行動が自分の記事の受け取られ方を左右するのだと、
常に頭に置いて取材をするようになりました。

わたしが手を抜けば、わたしの記事には信憑性がなくなります。
わたしが気を緩めれば、選手の気の緩みを指摘しても、説得力がありません。
そして何より、どんなに辛くてもこの世界の内側にいることが大事です。
対岸の安全な場所から発言するのではなく、
自分も火の粉をかぶりながら、協会のかたたちや全日本、
Vチームのかたたちと同じ場所にいて、同じものを見て、
感じたことを発信していくのが重要なのではないかと感じています。
メルローさんのおっしゃるように公平な目で。

それによってわたしの記事を信じて読んでくださる人が増えるのだと思います。

…といろいろ書きましたが、このブログでのいちばん楽しみなのは、
皆様の熱い、とっても熱いバレーへの愛情を感じることです。
好きなチームのこと、次のリーグはどのチームに注目しているのか、
なぜそのチームや選手に心惹かれるのかなど、
またいろいろご意見を聞かせてください。
今後ともよろしくお願いします。

posted by 市川忍 |00:19 | コメント(16) | トラックバック(0)
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