2008年03月17日
男子バレー雑感 《効果率》
皆様、こんにちは。 男子もいよいよファイナル進出のチームが決まりましたね。 さて、まずは前回、途中になっていた「効果率」のお話です。 日曜日、TVで放映された試合で、 ちょうど解説をされていた植田辰哉監督が 「効果率」についてお話ししていました。 算出方法も紹介されていましたが、 テレビ中継を見ていなかった人のために、ここでも触れたいと思います。 ここ数年、全日本を含む男子バレーを取材してきた中で、 首脳陣から頻繁に聞かれるようになったのが 「選手のプレーは決定率より効果率で判断すべきだ」という言葉でした。 わたしがいちばん最初に公式記録の決定率について疑問を抱いたのは、 数年前、「この選手はこんなにミスが多いのに、 なぜ世間的(公式記録的?)には評価が高いのだろう?」と 感じたことがきっかけでした。 ミスというのは「ミスショットでフカす」 「ネットにかける」といった単純なものから 「策のないスパイクを打ってシャットアウトをされる」という 公式記録には残らないミスも含みます。 もちろん、公式記録のB表に書かれたスパイク決定率は 重要な「目に見える評価」です。 実際、わたしも記事を書くときには、 裏付けとして必ずといっていいほど「決定率」を入れます。 ただし、決定率だけでは、その選手が どれくらいチームの勝利に貢献したかという 「仕事ぶり」を知ることができません。 そこには「ミスの数」が入っていないからです。 そこで必要になってくるのが「効果率」です。 まずアタック効果率は、 決定本数からミス数+シャットアウトされた数を引き、 総打数で割った数字です。 そしてブロック効果率に関しては、ブロックポイント以外でも ワンタッチを取ったらプラス○ポイント、 ブロックアウトを取られたらマイナス○ポイントなどと、 結果に応じて「加点」と「減点」で数値を出し、 ブロック機会で割るという方式で算出しているようです。 こちらは今のところ、チームによって 割り出し方に多少の違いがあるようですので、明言は避けます。 そもそもなぜ効果率に注目することが必要かというと…… たとえば30打数で15本のスパイクを決めたアタッカーがいるとすれば、 その選手の公式記録にはサイドプレーヤーとしては及第点といえる 50%の「決定率」が残ります。 しかし、万が一、決められなかった残りの15打数のうち、 約半分の7本のスパイクミスを犯していたとしたら、 その選手は7もの得点を相手に献上していることになります。 これでは貢献どころか、足を引っ張る結果になりかねません。 ところが「決定率」の算出方法では、 結果的にこのミスが無視されることになります。 記録上「ミス」の数も載りますが、決定率だけ見れば チームに貢献したと判断されてしまいかねない数字になってしまうのです。 30打数で15得点、でも7本のミスだとすれば、 15(決定)-7(ミス)ですから、8÷30打数で27%。 効果率は27%となります。 ミスやシャットアウトされた数が0であれば、 効果率も決定率と同じ50%になりますが、 決定率と効果率に差が出るケースが多いため、 首脳陣としては、チームが独自に出した 「効果率」を見る必要が出てくるのだと思います。 ブロックに関しても、アタックと同様に効果率が重要だと考えられてます。 もちろん、ブロックポイントはチームの士気を一気に上げ、 試合の流れを変える重要なプレーです。 2点差、3点差を逆転するには欠かせない武器となるでしょう。 ただし、たとえブロックポイントが多くても、 万が一、それがシステムを乱し、 後衛の守備陣を惑わせてしまう身勝手なブロックだとしたら、 チームに貢献しているとは言い切れないからです。 そしてラリーの少ない男子バレーにおいては、 ワンタッチをとって味方のチャンスボールにするのは、 ブロックポイントに等しいくらいチームにとって大きなプレーです。 しかし公式記録では「決定本数」のみがクローズアップされ、 ワンタッチを何本取ったかという数値は出てきません。 ブロックにはチームの方針に対し、 どれくらい忠実に動けたかという「選手個人の意識」も大事になってきます。 それを判断するために、ブロック効果率が役立つのだと思います。 ブロックもアタック同様、効果率と決定本数、 どちらも高いのが理想といえるでしょう。
posted by 市川忍 |12:15 |
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