2008年05月18日

全日本男子合宿

昨日、北京オリンピック世界最終予選の女子大会が開幕しましたが、
男子開幕までの間に終わらせなければいけない業務が山のようにあり、
録画してあるものの、まだ観戦できていません。

女子ファンの皆様は応援、女子担当の同業者の皆様は取材、がんばってください。

さて、今回は男子合宿の印象を記したいと思います。
サントリーでの合宿を2日間、堺での合宿を1日、見学しました。
とはいえ、今回はホスト局(TBS・フジ)以外は
フロア内立ち入り禁止という決まりでしたので観客席から見ました。

サントリーでの合宿を見学したのが5月の初旬。堺での合宿は13日に行きましたので、
その間、10日間近く間が空いていたことになります。

サントリーで完全に別メニューだったのは5名の選手。
堺で見学したときには、途中で故障したという
山村選手以外は全員がゲーム練習に入っていましたので、
徐々にコンディションも上がってきているのでしょう。
実際、山本選手にお話を聞いた感じでは
「まだ感覚は完全ではないけれど、コンディションは徐々に戻ってきている」とのこと。
堺での合宿(最終日)では、石島選手にも彼らしい(まだ7割程度でしょうが)
パワフルなサーブやスパイクが見られました。

何より、故障が心配な選手が別メニューで、
無理をせずに練習できているのは全日本にとって大きな進歩だと思います。
昨年までの全日本のキーワードは「ALL OUT」。
常に全力を出し尽くすという意味ですが、植田ジャパンが始動した当初、
若い選手を育成する段階においては、この方法は基礎体力を鍛えたり、
「厳しい練習を皆で乗り越えた」というチームの連帯感を生む上で
効果があったとは感じています。
ただし昨年、ワールドカップの開幕を目の前に控えても、
チームには「ペース配分」とか「大一番にコンディションのピークを持っていく」という
概念は生まれなかったようで、疲労が見られたり、選手が痛みを訴えて初めて、
練習メニューを調整するということが多々ありました。
そのせいか、ギリギリのコンディションで開幕を迎えていた選手も数名いましたから、
それを思うと大きな改革です。
どうかこのまま無理をせず、無事に開幕を迎えてほしいと思います。

そして、気がかりだったのは練習内容です。

ワールドカップで洗い出された最も重要な課題は
「レセプションが崩れた段階からいかにコンビネーションを作り上げていくか」
だとわたしは感じていました。
しかしゲーム形式の練習の中では、
そういった課題を克服しようという姿は見受けられませんでした。
「全日本にはもっと大きな課題があって、それを優先しているため、
Bカットからのコンビネーション作りが後回しになっているのだろうか?」
などと好意的に考えてみましたが、それも違うような……?

コンディション不良により、まだすべてのセットに出場できない選手もいましたから
まずはその主力(と予測される)選手たちの試合カンを取り戻すことが優先なのでしょうか。

でも、だからこそ他の選手(特にサイドプレーヤー)にとっては、
自分のプレーの幅を広げ、エントリー入りをアピールするチャンスなのになぁ、
そのためには崩れたレセプションからでもパイプが打てたり、
速い攻撃に決定力があれば強烈な「売り」になるのになぁと残念に思いました。

どちらにしても、チーム単位でもっと課題を明確にしなければ、
この中から誰が12名に残っても、ワールドカップの反省(というか過去3年間の反省)を
試合に生かせないのではないかと若干、不安を感じます。
厳しいようですが、率直な意見です。

わたしはいつも記事を書く際に、その選手やチームの現時点での課題、弱点を
なるべく忠実に描こうと心がけています。
(ただし、むやみに傷をつけるのが目的ではありませんから
言葉、表現方法、構成などは慎重過ぎるほど慎重に検討します)

それは選手も、選手という「人間」から形成されるチームについても言えるのですが、
人間は完全ではありませんから、弱点があるのが当たり前で、
それを描かなければ、今後の成長と、その成長の裏にあるご本人の努力の大きさが
きちんと読み手に伝わらないと思うからです。

試合も同じです。
人間が行うことですからときには失敗もあります。
だからこそ反省が生まれ、そこからまた前に進もうと努力をする。
その姿が尊く、美しいのだとわたしは思っています。

開幕まで2週間を切ったこの時期に、あまり悲観的なことは言いたくないのですが、
全日本男子の姿が今、わたしにはどんな風に見えたのか。
自分の目で見た印象をきちんと残しておきたいと思いました。

posted by 市川忍 |10:12 | 合宿の感想 | コメント(11) | トラックバック(0)
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全日本男子合宿

うーん。全日本男子の状況は情報が全く無く、市川さんの
コメントを食い入るように見させてもらいましたが、なんか少しやばいのではと感じました。(実際は分かりませんが。)正直、リーグを含め、主力選手の酷使による怪我など本当に全日本男子バレーの復活に向けて関係者が一つになっているかは自分は疑問を感じています。男子バレーにとって今回の最終予選が全てのはずが、昨年のワールドカップまでチームとしてのコンディションの調整をしていなかったなど、驚きです。

また、バレー雑誌でワールドカップで最終3連戦は良い戦いをしたと評価していましたが、結局第1セットの後、相手チームに修正されて負けてますから、セット間の首脳陣の修正能力に疑問を感じてしまいます。

思うに、過去のオリンピックでのメダルはまだ諸外国のレベルも今よりは低く、現在その中でベスト10に入る事が今の男子バレーで如何に難しいかはサッカーをみてても実感出来ることです。(サッカーでベスト8になればものすごいことです。)そんななかで、今の全日本は必死になって強くなり、上位に食い込む可能性もあるほどになってます。だからこそ、相変わらず男子は弱いなと思われるのは非常に悔しいです。女子が今勝っているだけに、余計に。
 是非とも男子に結果を出して欲しいです。
失礼しました。

posted by pino | 2008-05-18 21:15

全日本男子合宿

こんばんは。市川さん。

実は私も13日、堺合宿を見に行きました。

私は人生初の全日本合宿見学だったのですが
さすが午前中はピンと空気が張り詰めてて
とても心地の良い緊張感を味わうことができました。

しかし午後からの練習は
見学している者にとっては確かに見ごたえもあり、
各選手の調子の良さも分かりやすかったのですが
終わってみれば、練習の意図がはっきりしていた、
つまり技術向上のために直接的なものだと感じたのは
私が見た限りでは
朝長選手を初めとするセッター陣への指導のみでした。

それぞれに個性のあるプレイヤーが揃っていて
それをずっと見続けてきた首脳陣なら
もっと個別指導なり短期間でも個性を伸ばすことが可能なはず。。というのは夢見がちでしょうか。

選手間同士の空気感が良かっただけに
とにかくもっともっと前向きで真摯なものを感じたかったです。

サイドはアピールするチャンス、のはずだったんですけどね・・・。

バレーボール、男子に限らずこれから大変かもしれません。。まぁこの部分は独り言としておいて下さい。

最後の合宿、出来るだけベストに近い状態へ持って行って欲しいものです。

posted by ユウ | 2008-05-19 00:08

全日本男子合宿

pinoさん、こんにちは。

> そんななかで、今の全日本は必死になって強くなり、上位に食い込む可能性もあるほどになってます。

選手個々の能力を見れば、大きな可能性を感じさせるチームだと思います。
ネガティブなことを書くのは仕事だけにしよう、このブログではバレーを楽しく語ろうと思っていたのですが、つい不安材料ばかりに目が行ってしまいました(苦笑)。
わたしも健闘を祈る気持ちには変わりありません。

posted by 市川忍 | 2008-05-20 19:35

全日本男子合宿

ユウさん、こんにちは。
堺に行かれたのですね。帰りは大雨で大変でしたね。
> サイドはアピールするチャンス、のはずだったんですけどね・・・。
誰が残るのか気になるところですが、まずはやはりコンディショニングですね。
と言っている間にとうとう開幕まで10日になってしまいました。誰一人として思い残すことなく開幕のコートに立ってほしいものです。

posted by 市川忍 | 2008-05-20 19:57

全日本男子合宿

市川様,初めまして。
私も行ける限り、大阪合宿は見学に行きました。
正直、これで、北京への切符が狙えるのかと
不安になりましたし,初めての,全日本の見学に
期待もいたしましたが・・・期待はずれでした。
素人ですから、何とでも言えますが
これでは、あかんやろと思ったんですから、しょうがない

posted by サチ | 2008-05-20 23:33

全日本男子合宿

サチさん、初めまして。
ご自身を「素人」とおっしゃっていますが、言いかえれば先入観のない視点を持ったかただとわたしは思います。気が向いたら、どこが「あかんかった」のかコメントお寄せください。

posted by 市川忍 | 2008-05-21 00:23

全日本男子合宿

市川様、返信ありがとうございます。
文才がありませんので、意味不明になるかもしれませんが。
1、まずはこの時期に主軸となるべき人達が、リハビリを
していること。
何を目的に、ゲーム形式でしているのか伝わらなかったこと。
個々に苦手な所を強化する時間がみれなかったこと
選手から、熱意が感じられなかったこと。

他にも挙げたらきりがないし
心の底から、北京に行って欲しいので
どうしたら・・男子は強くなるのか知りたいのです

失礼を承知で書き込みいたしました。
市川さんのご意見を頂きたく、宜しくお願いします

posted by サチ | 2008-05-21 01:00

全日本男子合宿

サチさん、こんにちは。
一応わたしの見解を書いてみますが、ご自身の感じたことも大切になさってください。

> 何を目的に、ゲーム形式でしているのか伝わらなかったこと。
同感です。わたしが例に上げた、「Bカットからコンビを組み立てる」もそうですが、他にも「パイプを多用する」「クイックを積極的に使う」といった具体的なチームの方針があれば、その思いはたとえ練習試合といえども試合運びに表れると思います。かといって、対戦相手を想定しているようにも見えず、わたしも困惑しました。

> 個々に苦手な所を強化する時間がみれなかったこと
この点は、わたしの考え方は逆です。というのも、試合が迫ったこの時期はチームにとって仕上げの段階で、個々のテクニックは所属チーム、もしくは今までの全日本合宿で培っておくべきだとわたしは思います。集大成ともいえる五輪予選が近づいた今は、対戦相手を分析し、その傾向に沿った練習が必要になってくると思うのですが、それが見られなかったのは残念ですね。相手の姿がイメージできてこそ、より実戦に近い形でゲーム練習ができるのではないかとわたしは思います。

全日本男子が北京五輪に出場するために今、最も必要なのは選手が試合でベストパフォーマンスを出せるよう体調を整えることだとわたしは思います(彼らの調整のため実戦練習が滞ったのは大きな誤算でしたが)。その上で、対戦相手を分析して、できる限りの準備をすることだと思います。今大会で必ず勝たなければならないオーストラリアや韓国との試合運びを見れば、NTCに場所を移してからどんな練習を積み重ねてきたのかも垣間見えると思います。

posted by 市川忍 | 2008-05-21 21:35

全日本男子合宿

市川様、有難うございました。
私達ファンは、見守ることしか出来ませんし、
今の状況は、正直理解しがたいところがあります。
12人を選べないのか?それとも別に理由があるのか?
女子に比べて、対応は遅いし、これといった
明るい材料も見当たりません。
選手の意識を高め,この、戦法で行くんだとか
その辺はどうなんでしょうか?
女子はすでに、というか、ほぼ切符をてにしてます
それに比べて、条件も厳しい男子は・・・・
質問に答えていただいて有難うございました。

posted by サチ | 2008-05-21 21:54

全日本男子合宿

全日本の男子にも必ずオリンピックに出場してもらいたいです。女子とわ違ってレベルも高いし厳しいと思うけど荻野選手を中心に頑張ってください。
僕も今高3で、幼稚園からバレーを始めています。
いろんな経験をしてきて、いつか全日本に入りたいです。
最終予選の開幕が31日ですよね??
僕も31日からインターハイ県予選が始まるので、一緒にがんばりましょう。

posted by つとむ | 2008-05-29 10:40

全日本男子合宿

つとむさん、こんにちは。
全日本男子チームへのメッセージ?と思いましたが返信します。このブログの開設者です。
もうインターハイの季節なんですね。練習や、試合がんばって、ぜひ将来の日本を背負って立つプレーヤーになってください。
幼稚園からバレーってできるんですね。かなり驚きました。

posted by 市川忍 | 2008-05-30 00:17

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