2011年10月28日
和田新体制のカギを握る若虎
2年ぶりのBクラス転落という屈辱を味わった阪神。ここ数年は補強に次ぐ補強で戦力を充実させてきたが、来季は和田新監督のもと脱金満体制で戦う事を早くも明言した。そんな中、来季阪神のカギを握ると思われるのが森田一成だ。7月26日の中日戦で、阪神史上初となる初打席初本塁打を放った、チーム待望の生え抜き選手である。阪神の生え抜き野手といえば関本賢太郎(1996年ドラフト2位)が挙げられるが、その関本以降は高卒の生え抜き野手が育っていないのが現状だ。2000年以降を見ても、毎年のように入団はしているのだが、規定打席に到達した選手はいまだゼロと結果を残しきれていない。一方の投手は、守護神・藤川がチームの顔として活躍しており、ここ数年でも鶴や秋山などの台頭が記憶に新しい。この点からも、野手が育っていない事は顕著といえるだろう。
その現状を打ち破るべく現れた森田は、2007年の高校生ドラフト3巡目で阪神に入団するも、2008年オフには右肩の故障で一度は戦力外通告を受ける。その後育成選手を経て再度支配下登録され今季ついに一軍デビューを果たすと、8本放った安打のうち半数以上の5本が長打という自慢の長打力をいかんなく発揮したのである。
長打力に定評のある森田は、左打者でありながら左方向への打球が多いのが特徴だ。打数こそ少ないが今季放った打球の半数以上は反対方向で、話題を呼んだ初打席初本塁打もレフト方向へのライナー性の当たりだった。このように森田は左方向に長打を放つ力を持っており、ライトからレフト方向へ「浜風」が吹く甲子園では大きなアドバンテージとなるだろう。 左の和製大砲は、来季の去就が未定であるブラゼルや、金本の近年の成績を考えると間違いなく貴重な存在となる。現在まで悪い流れが続く、阪神の野手育成の歴史に終止符を打つためにも、森田の今後の成長を期待したい。 ※データはシーズン終了時点
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posted by 柿崎 智紀 |14:15 |
日本プロ野球 |
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阪神の生え抜き野手といえば関本賢太郎(1996年ドラフト2位)が挙げられるが、その関本以降は高卒の生え抜き野手が育っていないのが現状だ。2000年以降を見ても、毎年のように入団はしているのだが、規定打席に到達した選手はいまだゼロと結果を残しきれていない。一方の投手は、守護神・藤川がチームの顔として活躍しており、ここ数年でも鶴や秋山などの台頭が記憶に新しい。この点からも、野手が育っていない事は顕著といえるだろう。
その現状を打ち破るべく現れた森田は、2007年の高校生ドラフト3巡目で阪神に入団するも、2008年オフには右肩の故障で一度は戦力外通告を受ける。その後育成選手を経て再度支配下登録され今季ついに一軍デビューを果たすと、8本放った安打のうち半数以上の5本が長打という自慢の長打力をいかんなく発揮したのである。
長打力に定評のある森田は、左打者でありながら左方向への打球が多いのが特徴だ。打数こそ少ないが今季放った打球の半数以上は反対方向で、話題を呼んだ初打席初本塁打もレフト方向へのライナー性の当たりだった。このように森田は左方向に長打を放つ力を持っており、ライトからレフト方向へ「浜風」が吹く甲子園では大きなアドバンテージとなるだろう。
左の和製大砲は、来季の去就が未定であるブラゼルや、金本の近年の成績を考えると間違いなく貴重な存在となる。現在まで悪い流れが続く、阪神の野手育成の歴史に終止符を打つためにも、森田の今後の成長を期待したい。
※データはシーズン終了時点

12球団別に見た三塁手のOPSを見てみると、12球団中7球団が7割に満たないことからも多くのチームが補強に乗り出してもおかしくない。中でも5割台だった巨人と楽天にとっては見て見ぬふりをできない存在だろう。巨人の場合は、亀井や外国人を積極的に登用するも定着には至らず。楽天に至っては創設以来、いまだ固定できていないポジションなだけにおあつらえむきの選手といえる。
仮に巨人に移籍した場合、村田にとっても東京ドームを本拠地にする巨人は強みを十分に発揮できる球団であろう。というのも、東京ドームは本塁打がとても出やすい球場だからである。
今回使用した本塁打パークファクター(PF)は、本拠地で1試合当たりの本塁打数を知ることができる指標である。今年は、震災の影響でホームゲームでの本拠地使用が少ないチームもあるので、本拠地での本塁打と被本塁打の割合を、セ・リーグ5球団の本拠地での本塁打と被本塁打の割合で割った式を用いた。
すると、横浜スタジアムも本塁打の出やすい球場であったが、東京ドームはさらに上を行く球場であった。もし移籍すれば、あと1本に迫る250本塁打はもちろん、次々と本塁打の大台をクリアする可能性もある。
一方の楽天に移籍した場合、当たり前のことだがパ・リーグの投手と相対しなければならなくなる。一般的にリーグが変わると打者は苦戦するといわれがちだが、村田に関しては無用の心配かもしれない。交流戦通算本塁打数は歴代1位で、OPSも8割に迫る高い数字を残しているからである。交流戦という短期間での記録なので一概に活躍するとは断言できないが、横浜からソフトバンクに移籍した内川のように、なくてはならなし存在となり得るかもしれない。
今回述べた事は、村田の特徴のひとつであってこれだけで獲得を決めるには早計で、他の側面からもメリット、デメリットを考察すべきだだろう。とは言え今の村田が“長打の打てる三塁手”であることは揺るぎない事実だ。そんな村田は、果たして来年どのチームのユニホームを着ているのか。「男・村田」の去就に注目が集まる。
※データは10月20日現在
中日の強さの秘密は、まさしく本拠地・ナゴヤドームでの戦いにある。昨年の数字とまではいかないが、今年も6割を超える高い勝率を残しているのだ。特に投手陣が防御率1点台と驚異的な数字をマークし、この点がナゴヤドームで試合を優位に進めることができた大きな要因と考えられる。
ナゴヤドームで圧倒的な強さを見せる中日の戦い方は、いわば先行逃げ切り型だ。先制点を取った試合ではほとんど負けておらず、先に主導権を握って安定感抜群の投手陣が守りきる、というスタイルである。10月10日から行われたヤクルトとの首位攻防戦で見せた戦いは顕著な例といえるだろう。
では、2・3位のチームが日本シリーズへ駒を進めるにはどのような戦い方を見せればいいのか。先述したように、中日に先制点を許さないことが最も重要だ。ヤクルトを例に挙げれば、登板が予想される石川、館山など先発投手が粘り強い投球を見せ、打線は中日投手陣の前に単調な攻撃をしないという、先の4連戦の反省を生かした戦い方がカギとなるだろう。
過去2年、セ・リーグではリーグ優勝を果たしたチームがそのまま日本シリーズに進出している。絶対有利の中日が2年連続で日本一への挑戦権をつかむのか、それともほかのチームが下克上を果たすのか。息詰まる攻防はまだまだ続く。
西武はこのダブルヘッダーを連勝し、同じくロッテとのダブルでオリックスが1敗、あるいは一つでも引き分ければ、この日に胴上げとなるはずだった。ところが、第1試合に敗れることで、西武は一気に奈落の底に落とされる。
刺客は、近鉄の主砲・ブライアントだった。
4回のソロ、そして同点となる6回の満塁弾で、西武は一気に劣勢に立たされる。そして、8回に飛び出した“3連発”の逆転弾。打たれた投手、渡辺久信はもちろん、現在の監督である。
第1試合を落とした西武は、第2試合も「4-14」で玉砕した。ブライアントは2試合にわたって、4打数連続の4連発。まさに“怪物”だった。一方、事実上の終戦を受け入れざるを得なかった、敗者・西武の主砲・清原は試合後、グラウンドに向かって、恭しく一礼をして、球場を去った。その姿は、今でも強く印象に残っている。
この年に3度目の優勝を遂げた近鉄だったが、経営難から2004年に消滅し、「オリックス・バファローズ」に吸収されたことは、周知の通りだ。猛牛軍団と王者・阪急の血を引き継ぐ「オリックス」、数々の栄光を経てきた「埼玉西武」。時代は違うが、かつてのエキサイティングな戦いをもう一度、見せてほしいものだ。
上の表は、引き分けを想定していないため、完全な予想とはいえないが、仮に両チームが同じ「勝数」を挙げた場合の優勝ラインである。つまり、「9~11勝」の争いになればヤクルト、逆に「8勝以下」であれば中日が有利という、ヤクルトには敷居の高い予想となった。とはいえ、ヤクルトは残る対中日戦を最低、3勝2敗で乗り切ることで、残る他球団との試合で負けない限り、再逆転優勝の可能性がまだあるということだ。
昇り竜と傷ついた燕という、現在のコントラストを眼にすれば、それは厳しいかもしれない。だが、ペナント争いの後に控える「クライマックス・シリーズ」は上位チームの本拠地における集中開催。クライマックスのアドバンテージを取るための“皮算用”も無視できない。なぜなら、今季の「中日-ヤクルト」は、ナゴヤドームで中日が4勝2敗1分け、神宮でヤクルトが8勝2敗2分けと、圧倒的な“内弁慶”シリーズだからである。
残る直接対戦は5試合。しかも、すべてが中日ホームのナゴヤドーム。まずは、10日から始まる4連戦の動向に注目しよう。
中日・落合監督の解任が発表されたのは、首位・ヤクルトとの4連戦を前にした9月22日。4連勝でゲーム差が0.5に縮まる戦いの前での発表だっただけに、選手に与える動揺はかなりの大きさが予想された。しかしそんな心配も無用に終わり、3勝1敗の好成績でゲーム差を縮める事に成功。特にここまで低調だった打線の勝負強さが目立ち、得点圏打率が2割近く上昇するとともに、得点力もアップした。
状況が好転した中日に対し、日本ハムは報道がマイナスに働いたといえよう。監督退任報道前までソフトバンクとし烈な優勝争いを演じていたが、報道後は一気に成績が下降。首位・ソフトバンクとのゲーム差は日ごとに増していき、逆転優勝はほぼ絶望的な状況となっている。各成績を見ても、何か一つだけ悪いというわけではなく、投手、野手共に成績が落ちてしまっているのである。
しかし日本ハムは4年前にも同じような状況に遭っている事を覚えているだろうか。前年優勝を果たし、この年もリーグ首位を走っていた最中の9月初旬、ヒルマン監督(当時)が突然退任を表明したのだ。だがこの時は、退任表明後もそれ以前と変わらぬ成績をキープし、結果的に球団史上初となるリーグ2連覇を達成した。
体制の終息を迎えようとする時、円熟期を迎えているチームは団結力が増し、「燃え尽きる前のろうそく」のようなパワーを発揮すると考えられがちだ。そういった意味で、監督在任8年間、「オレ流」で選手を指導し続けた中日には適切な時期かもしれない。一方、中田、糸井、陽など若い選手を育て上げて戦力を充実させた梨田監督ではあるが、選手全体の経験不足は否めず、解任報道は時期尚早だったのかもしれない。すべて報道による影響ではないが、どちらにせよ日本ハムフロントには頭が痛い発表時期となった。
※データは9月25日終了時点
まず“高校BIG3”を見てみると、唐川(ロッテ)、由規(ヤクルト)の活躍にやや後れをとっていた中田がついに開花。2年連続で開幕スタメンを果たすと、シーズン中盤には4番を経験し、現在パ・リーグ打点ランキングで3位に食い込む好成績を収めている。ただシーズン終盤に差し掛かり、疲れからか打撃成績が下降気味。今後も1989年世代を引っ張る選手の1人として、1年間フルに働ける体力は必要不可欠となる。
「俺たちの世代は“高校BIG3”だけじゃない」と言わんばかりに、今季ブレイクを果たしたのが丸(広島)と藤村(巨人)だ。今季からレギュラーに定着した丸は、主に中軸を務め、広島期待のホープとして絶賛売出し中。そんな丸の隠れた才能は“足”。パワフルな打棒が注目されがちだが、ここまで9個の盗塁を記録するなど、その足も大きな武器となっている。今後は盗塁技術により磨きをかけ、将来的には糸井(日本ハム)のような走攻守そろった選手への成長が期待される。
そして、盗塁王を目指す藤村も欠かせない役者の一人だ。シーズン中盤から二塁に定着すると、走攻守で欠かせない存在となりつつある。打率2割台前半と物足りなさはあるものの、状況に応じた打撃でチームに貢献しようとする姿が見受けられる。走者がいる時の打球の約半数は右方向の打球と、走者を1つでも先の塁へ進めようとする意識が表れている。状況に応じた打撃は継続し高めながらも、チャンスメイク力にも磨きをかけ、巨人軍不動のリードオフマンに成長してほしいものだ。
1989年世代には“松坂世代”や“ハンカチ世代”のように具体的な名称はいまだついていない。かつての“高校BIG3”に加え、丸や藤村、そして今季のドラフトでは多くの大卒選手がプロの門をたたいてくるだろう。この世代から誰が飛び出し、中心となってプロ野球界を引っ張っていくのだろうか。出てこい、『俺』世代――。
※データは9月19日終了時点
現在のプロ野球界において、1988年生まれの選手たちの活躍が著しい。高卒組では楽天・田中、広島・前田健、巨人・坂本といったメンバーが主力としてチームの顔となっている一方で、大卒組も巨人・澤村、楽天・塩見らが先発ローテーション定着を果たすなど、1年目から高いパフォーマンスを見せている。
ニューゴルデンエイジともいわれる選手たちの中で、常に話題の中心となっているのが日本ハム・斎藤佑樹である。早稲田実業のエースとして2006年夏の甲子園を制した斎藤佑は、早稲田大学でも大学日本一を経験し、昨秋のドラフト会議では4球団競合の末に日本ハムへ入団。4月のロッテ戦でプロ初登板初勝利をマークすると、ここまで5勝を挙げてチームに貢献している。
斎藤佑のピッチングの持ち味は、ピンチでの勝負強さである。走者が得点圏にいない状態では被打率が.337と非常に打ちこまれているのだが、得点圏に走者を背負うと.167とギアを切り替えて打者を打ち取ってしまうのだ。また1点差以内という緊迫した試合展開では、リーグ平均を大きく下回る.089という驚異的な数字を残している。
同ケースを同世代のライバルである田中や前田健の同状況下の被打率は.213、.188と非凡な数字を残しているのだが、斎藤佑の方が優秀で話題性だけでないことを数字でも証明している。シーズン前までは斎藤佑に対して厳しい声が多かったが、現時点では少なからずその評価は変わりつつある。
9月10日、田中と斎藤佑のこの世代を代表する2投手の投げ合いが行われている。年齢は一緒でも、ルーキー投手VS球界を代表する右腕と少々番付には差がある。しかし、負けたくないという気持ちはどちらも同じぐらい強いはずだ。今後何度も繰り広げられるだろうこの2人の投げ合いだが、プロ初の投げ合いの結果はどちらに軍配が。
※データは2011年9月5日現在
西口といえば縦に鋭く曲がり落ちるスライダーが代名詞だ。実際この日も31%がスライダーで、ストレートとスライダーで投球を組み立てていた。しかし、スライダー以上に輝きを放っていたのがフォークだった。この日奪った三振10個のうち7個はフォークで奪ったもので、おもしろいように打者のバットは空を切った。28日以前と28日のフォーク投球割合を比較すると11%も多く使用しており、それだけ自信を持って投げ込めていたということだろう。
何よりもフォークを最大限に生かせた理由は、ストレートを9回まで力強く投げ込めたことに他ならない。28日以前の1イニング毎のストレート平均球速は140キロ未満、しかしこの日はほとんどのイニングで140キロ超。最後の打者・糸井に投じたウイニングショットも143キロのストレートと、「変化球を生かすも殺すもストレート次第」といわんばかりの投球がそこにはあった。
統一球の影響により、投手有利なシーズンとなっている今季。西口もその恩恵を受け、被本塁打率が大幅に低下している。さまざまの要因が絡み合って達成された1-0の完封劇。記録上ではただの完封だが、数字だけでは語れない見事なピッチングだった。
今大会もっとも記憶に残るゲームとして、1回戦の「星稜中学校クラブ×竜王ジャガース」を紹介したい。星稜中はご存じ、松井秀喜らを輩出した星稜高校の付属校。竜王ジャガースは滋賀県のクラブチームである。
星稜中のエースは5回までノーヒット・ピッチング(中学野球は規定7回)。一方、竜王のエースは細身ながら躍動感あふれるピッチングで、走者を背負いながらも気持ちで抑えていく。勝負は0-0のまま“特別延長戦”に入った。
この特別延長戦(プレーオフとも呼ぶ)、最近ではWBCにも採用されているが、点が入りやすいように、両チームとも最初から走者を置いた状況で攻撃する軟式野球特有のルールだ。WBCでは無死一・二塁から始めるが、小・中学生の場合は無死満塁。1点、2点はセーフティー・リードにならない。
特別延長8回。先行の星稜中がセーフティー・エンドラン(軟式野球の戦術。弾む球質を利用して大きくバウンドさせる間に走者を返すやり方)で2点を先行する。守る竜王も落ち着いてツーアウトを取って後続を断つ。
竜王もその裏、犠牲飛球、そして投球がワンバウンドになるのを見て、二塁走者が三塁を狙い、捕手の暴投を誘って同点とする。
特別延長9回。星稜中は4番エースの走者一掃二塁打で3点、さらに投手の野選で一挙4点を勝ち越した。
さすがに星稜中の勝利と思われたが、竜王もその裏、4番の意表をつくスクイズが三塁線で切れずに内野安打となり、1点を返す。さらに5番のヒットで2点目。相手三塁手の本塁送球がエラーとなる間に3点目、あっという間に1点差とする。しかし、2死を取られ、ラストバッターの打球はセカンド後方へのフライ。だが、代わったばかりの二塁手が下がりながら捕ろうとして落球。二者が返って逆転サヨナラとなってしまった。
試合後、ベンチ奥の通路に座り込んで、泣きじゃくっている選手たちの姿があったと聞いた。敗者ではなく、勝った竜王ジャガースの選手たちである。死力を尽くした末の勝利。最後はさすがにダメだと思ったのだろう。「自分たちが勝ってしまって本当に良いのだろうか?」という思いもよぎったのかもしれない。
翌日、竜王ジャガースは優勝した高知中相手にも、特別延長まで戦う熱戦を展開。今度は点を入れられ、裏に1点を返すのが精一杯だった。力尽きた竜王のエース。最後の失点は暴投とも捕逸とも取れるものだったが、ボールを追う捕手のマスクを静かに拾い上げ、やさしく捕手に手渡した投手の姿が痛々しかった。
一つの大会で、同じチームが二度涙を流すシーンを目にすることは、そうそうあるものではないだろう。

