2009年07月24日
外角低目
※掲載データは2009年7月17日終了現在 7月15日の試合後、楽天・野村監督は完封負けを喫した西武・涌井に対し、試合後に次のようなコメントを残した。「外角低めでバーンとストライクをとれる。困ったときの原点。見事だよ。うちらの打者では打てない。」原点とは、野村監督が言う外角低目の事である。配球には一球一球に意味を持たせないといけないが、どう考えても分からない時は原点を要求しろというのが野村監督の考えだ。では、実際に今日のプロ野球界で外角低目というのはどういう存在なのだろうか。今回はストレートのみの観点から見てみた。左右で多少のズレはあるものの、どのコースも似たような投球割合である。外角に限って見れば、少し意外な気がするが左右どちらの打者に対しても低目はもっとも割合が少ない。
さらに見ると、見送る確率は高く打撃結果も良くはない。もちろん配球パターンや状況、その時対応している打者のタイプによっては、もっと確実なコース・球種もあるかもしれない。しかし、こうして統計的に見てみると、ストレートに限っても外角低目というコースは、打者には手を出しづらく打ちにくいコースであると言える。 打者の考えもわからない、配球の道筋もめちゃくちゃになってしまった。そのような状況に陥ってしまった場合は、統計的にもっとも打たれる可能性が低い外角低めに投げなさい、という事が野村監督の言う「困った時の原点」なのだろう。言い方を変えれば、「無難な配球」と言える。困ったら投手が自信のある球を思いっきり投げさせるという考え方もあるが、「困った時の原点」という配球は、少なくとも間違ってはいない。
posted by 伊藤 秀亮 |19:59 |
日本プロ野球 |
コメント(1) |
トラックバック(0)

今回はストレートのみの観点から見てみた。左右で多少のズレはあるものの、どのコースも似たような投球割合である。外角に限って見れば、少し意外な気がするが左右どちらの打者に対しても低目はもっとも割合が少ない。
さらに見ると、見送る確率は高く打撃結果も良くはない。もちろん配球パターンや状況、その時対応している打者のタイプによっては、もっと確実なコース・球種もあるかもしれない。しかし、こうして統計的に見てみると、ストレートに限っても外角低目というコースは、打者には手を出しづらく打ちにくいコースであると言える。
打者の考えもわからない、配球の道筋もめちゃくちゃになってしまった。そのような状況に陥ってしまった場合は、統計的にもっとも打たれる可能性が低い外角低めに投げなさい、という事が野村監督の言う「困った時の原点」なのだろう。言い方を変えれば、「無難な配球」と言える。困ったら投手が自信のある球を思いっきり投げさせるという考え方もあるが、「困った時の原点」という配球は、少なくとも間違ってはいない。
昨年に比べ、全ての成績を上まわっている中で特筆すべきは長打率である。パ・リーグ2位の数字であり、セ・リーグ本塁打数のトップ5に入る選手に匹敵する成績を出しているのである。糸井自身の本塁打数は7本と多いわけではないが、二塁打が多いことが特徴で、こちらはリーグトップの26本を記録している。
また、糸井の成績を見ていると同じチームの中心打者・稲葉と共通する部分が多く見えてくる。主な打撃成績を比較すると、共に「中距離アベレージヒッター」といったタイプといえる。前述した長打率もほぼ同じであることからもタイプは似ている。
しかし、打撃成績の詳細を分析してみると、違いが明らかになった。コースで見ると稲葉は外角のボールを多少苦手とし、低いボールに強い。糸井は内外角を特に苦手としておらず、低めのボールが苦手という傾向が出た。球種別の成績では、「曲がる系」に強い稲葉と「曲がる系」以外に強い糸井といえる。比較上では稲葉を上まわる成績が多く、弱点が少ないことが糸井の特徴である。
もともと定評のあった俊足・強肩・好守に加え、長打やバットコントロールなど打者としての才能が一気に開花した今季は、稲葉が欠場した際の3番を任されるなどここまでの成績や活躍ぶりは遜色ない。第2の稲葉と呼べるスター候補が、今後どのような進化を見せるか注目していきたい。
だが今季は早くもその“先行投資”の成果が現れつつある。開幕より順調なスタートを切ると、5月に入ってからは好調さを買われて1番に定着。シーズンを折り返した現時点でも3割を大きく超える高打率をマークしており、チーム内はもとよりリーグのバットマンレースでもトップを争うほどの活躍ぶりを見せている。
昨季から大きく成長したのは、ストレート打率の大幅な向上だ。.272と平凡な数字に終わった昨季から一転、今季は4割に近いハイアベレージを残している。そして、このストレートへの対応が、急成長の要因を探る上でひとつのカギとなる。
そこでまず、ストレートのスイング時に絞って昨季と比較してみたい。見ての通り、球速にかかわらず空振り・ファウルが減っていることに気づく。ということは結果となる打撃が増え、フィールド内に打球が飛ぶ割合の増加につながってくる。結果の質はさておき、バットにボールを当てる技術は昨年より大きく向上を見せているといっていいだろう。
それでは、打撃結果はどうだろうか。すると、これについても数字の向上が顕著だ。ストレートをバットに当てることが上手くなっただけでなく、ヒットゾーンまで打球を運ぶことが出来ている。打率の向上もさることながら、本塁打が増えている点からもストレートをしっかり捉えていることが伺える。
周囲の期待に応えるどころか、ここまでその期待を上回る結果を残している坂本。7月に入ってやや不調の兆しを見せているが、昨年の成績を見る限り決して夏場に弱いわけではない。チーム期待のホープから、球界を代表するショートストップへ。予想を上回るスピードで進化を続ける21歳から、目が離せない。
交流戦が導入されて5年が経過した。この間、交流戦から波に乗るチームや失速するチームなど、シーズンの流れを決めてしまうほどペナントレースにおいて非常に大きなウエイトを占めている。その中において交流戦で無類の強さを見せているのはソフトバンクである。2009年においては交流戦前リーグ5位に低迷していたチームが、交流戦だけで13の勝ち越し。2008年に続き2連覇を達成し、リーグ2位に浮上した。さて、なぜソフトバンクは交流戦に強いのだろうか。
その鍵は投手陣にありそうだ。上の表を見てもらうとその差は歴然である。2年続けて交流戦前と交流戦では防御率にして約1点の差が出ているのである。
交流戦でのソフトバンクの防御率が良くなるのは投手層にありそうだ。上記の表を見てもらいたい。2008年では規定投球回数を投げきっているのが杉内・大隣・和田の3人。2009年では規定投球回数を投げきっているのが杉内・ホールトンの2人のみである。そして、成績を見てもらうと、2008年では、上位3人と他の選手の成績にかなりの差があり、2009年でも、上位2人と他の選手の成績に差がある。「先発陣の成績格差」これが、ソフトバンクがシーズンよりも交流戦で強い理由なのである。
2007年から交流戦は1対戦カードにつき2連戦を導入している。先発の実力に格差がありローテーションが苦しいソフトバンクにとって、2連戦は楽にローテーションの主力を試合に注ぎこめるので防御率も好成績を収められるのである。それを裏付けるように、2008年は交流戦で優勝したものの、交流戦後の防御率は4.47と惨憺たる結果となりシーズンは最下位に終わったのである。
「選手層の格差」については救援陣にも同じことが言える。昨年の月別成績を見てもらうと分かるように、後半戦から成績が一気に下降している。
他の選手には頼らず調子の良い選手を使い続けることで登板過多となり、主力選手が調子を落としてしまったのだ。2008年は馬原がいない中で上記の3人が前半戦を引っ張った。しかし後半疲れから調子を落とした。今年もファルケンボーグ・攝津・馬原が登板過多の状態にあり、昨年と同じような失速を見せないか危惧されるところだ。
2009年交流戦を制したソフトバンクだが気は抜けない。先発陣・救援陣ともに第4・第5の投手を育てることが今のソフトバンクにとって重要だ。特に先発陣は、和田が肘痛で戦線離脱しており、ローテーションが厳しいシーズン後半に向けて第4・5の先発投手を育成することが急務となる。昨年の二の舞にならないよう今年は先発・救援ともに新たな投手が登場することを期待したい。
スライダーは、他の球種に比べ肩や肘への負担が少なく、比較的容易に投げる事が出来ると言われる。それだけに、配球におけるスライダーの割合は他の変化球よりもずば抜けて比重が重く、全体の約4分の1を占める。現在の日本野球界において最も重要な変化球である事は間違いない。
ほとんどのピッチャーが投げているといえる球種だけに、被打率はそこまで目を見張るものではない。問題は本塁打が占める割合である。一口にスライダーと言っても個人差があり、今回は飛びやすいかどうかの問題なので、安打の中で本塁打になった打球の割合という観点から見てみた。噂どおり、他の球種に比べスライダーは捉えられると本塁打になる確率は高いようだ。とりわけ打たれにくいわけでもなく、それだけ危険が伴う球種であるのに、配球の4分の1を占めるほど重宝されるのはなぜだろうか。
ストライクゾーンに投げても、打者が見送る可能性が高く、比較的空振りをとりやすい球種である事がわかる。カウント球としても、決め球としても使えるという事だ。実際に、捉えられた場合は確かに他の球種よりも打球が飛びやすい傾向にあるかもしれないが、投げやすさや使いやすさから考慮すると、それを差し引いても使い勝手の良い球種だと言える。
という事は、使い勝手が良く頻度が高いだけに、打者からも予測しやすくなり、その結果芯を捉える可能性が高いとも言えなくはない。今後、時代の変化とともに野球も変わり、投球割合やリードも変わってくるだろう。そうなった時、スライダーの存在が今と比べてどうなっているのか、それでもスライダーは飛びやすい球種だと言われているのだろうか。また、その時改めて、傾向を調べると今回とは違った結果が出るかもしれない。

