2009年05月01日
ブルペンエース
※データは2008年シーズン終了時点「ブルペンの球は、球界でも5本の指に入る」。今季から楽天投手コーチを務める佐藤義則コーチは、青山を評してこう語る。力のある140キロ後半のストレートに多彩かつキレのある変化球。その素質を高く評価されながら、未だ目立った実績を残せていないのが実情だ。昨季残した数字から「ブルペンエース」青山の投球内容を検証したい。
青山の投球スタイルはスライダー・シュートを使った左右の揺さぶりにある。右打者に対してはシュートで内角をえぐり、外角のスライダーで勝負。左打者にはスライダーで内角を突き、外角へのシュート・フォークで仕留めに掛かっている。だが表2のとおり、肝心のスライダー・シュートの被打率が3割前後と芳しくない数字が並ぶ。
スライダーを打たれるパターンはとにかく高さ。真ん中より高めに抜けると高い確率で痛打されている。低めに決まった時は被打率も低く、被本塁打も0。月並みではあるが、徹底して低めに投じる意識を持つことがスライダーを生かすポイントとなる。
シュートに関しては厳しい数字が出た。揺さぶりの鍵となるべきボールが、コースへ投じているにも関わらず非常に高い被打率を喫しているのだ。特に右打者への内角シュートが打たれているのはいただけない。同コースに投じられたストレートがほとんど打たれていないことから、投球パターンを読んだ打者に狙われていると見るのが自然だろう。シュート自体を減らすか、あるいは割り切ってボールゾーンへの見せ球に徹するなど配球に工夫が求められる。
「ブルペンエース」と評される投手は往々にして精神面に課題を持つとされる。そして残念なことに、青山もその例外ではないようだ。最もプレッシャーの掛かるであろう1点差の状況において、被打率.375。2点差以上の状況から1割以上も悪化し、接戦での苦しい投球がそのまま数字に表われている。ここを改善できないとチーム内での信頼を得られず、重要な局面での起用は難しくなってしまう。
だが、悲観することばかりではない。走者を置いた場面での粘り強さは年々増しているのだ。06年の被打率は3割後半の厳しい数字に終わったが、昨季は2割前半の好成績。走者を出しても簡単にタイムリーを許すことなく、我慢の投球ができるようになった。この課題を克服してきた点は大いに評価されるべきだろう。ただ、その反動か走者無しの場面では反比例して被打率が悪化。投球にリズムを作るためにも走者を出さないピッチングを心がけたいところだ。 チームは開幕以来白星先行と順調なスタート。とはいえ、先発・救援ともに枚数不足の感は否めない。今季は春季キャンプ中のケガにより開幕一軍入りを逃した青山だが、万全となればすぐにでも一軍に呼ばれることだろう。それだけの期待を背負っているだけに、いつまでも「ブルペンエース」の地位に留まっているわけにはいかない。青山がその殻を破った時、チーム悲願のクライマックス・シリーズ進出が大きく近づいているはずだ。
posted by 佐々木 浩哉 |19:13 |
日本プロ野球 |
コメント(1) |
トラックバック(0)
トラックバックURL
このエントリーのトラックバックURL:
http://www.plus-blog.sportsnavi.com/input/tb_ping/61
この記事に対するコメント一覧
(事務局では、サービス全体の雰囲気醸成の為、全コメントをフィルター/目視チェックし、削除等しております。見逃し等も有りますので、ご不快な思いをされた場合は、事務局宛 support@plus-blog.sportsnavi.com にご意見頂けると幸いです。)
ブルペンエース
コメント投稿者ID :
ホントですねぇ、、、青山投手、入団以来ずっと期待
してます、何とかあと二皮ぐらい剥けて、その潜在能
力を発揮して欲しいものです。
posted by 通りすがりの楽天ファン | 2009-05-03 02:29
コメントする
「他サービスID/メールアドレス」で投稿する場合は、そのID/メールアドレスは表示されず、当サービス専用の固定のコメント投稿者ID「英数+連番」に変換され表示します。
- Yahoo! JAPAN IDでコメント投稿
- mixiアカウントでコメント投稿
- Googleアカウントでコメント投稿
- Hatena IDでコメント投稿
- Biglobeアカウントでコメント投稿
- ログインしてコメント投稿
- メールアドレスでコメント投稿
※新規のメールアドレスによる投稿IDご利用は停止しました。
※コメント投稿手順
(1)上記リストから希望のIDを選択する。
例: Yahoo! JAPAN IDでコメント投稿
(2)Yahoo! JAPAN上の本人確認画面でIDとパスワードを入力する。
(3)スポーツナビ+blog側のコメント入力画面が表示される。
(4)コメント本文を記入し、投稿ボタンをクリックする。
(5)コメント投稿者IDとコメントが表示される。
詳しくは以下2ページをご覧下さい
・【仕様変更】PCからのコメント投稿について
・ブログ利用マニュアル「コメント投稿方法」
※コメント投稿手順
(1)上記リストからログイン/メールアドレスのどちらかを選択する。
例: ログインしてコメント投稿
(2)plus-blogのアカウントとパスワード/メールアドレスを入力する。
(3)コメント入力画面が表示される。
(4)コメント本文を記入し、投稿ボタンをクリックする。
(5)コメント投稿者IDとコメントが表示される。
詳しくは以下2ページをご覧下さい
・【仕様変更】PCからのコメント投稿について
・ブログ利用マニュアル「コメント投稿方法」

「ブルペンの球は、球界でも5本の指に入る」。今季から楽天投手コーチを務める佐藤義則コーチは、青山を評してこう語る。力のある140キロ後半のストレートに多彩かつキレのある変化球。その素質を高く評価されながら、未だ目立った実績を残せていないのが実情だ。昨季残した数字から「ブルペンエース」青山の投球内容を検証したい。
青山の投球スタイルはスライダー・シュートを使った左右の揺さぶりにある。右打者に対してはシュートで内角をえぐり、外角のスライダーで勝負。左打者にはスライダーで内角を突き、外角へのシュート・フォークで仕留めに掛かっている。だが表2のとおり、肝心のスライダー・シュートの被打率が3割前後と芳しくない数字が並ぶ。
スライダーを打たれるパターンはとにかく高さ。真ん中より高めに抜けると高い確率で痛打されている。低めに決まった時は被打率も低く、被本塁打も0。月並みではあるが、徹底して低めに投じる意識を持つことがスライダーを生かすポイントとなる。
シュートに関しては厳しい数字が出た。揺さぶりの鍵となるべきボールが、コースへ投じているにも関わらず非常に高い被打率を喫しているのだ。特に右打者への内角シュートが打たれているのはいただけない。同コースに投じられたストレートがほとんど打たれていないことから、投球パターンを読んだ打者に狙われていると見るのが自然だろう。シュート自体を減らすか、あるいは割り切ってボールゾーンへの見せ球に徹するなど配球に工夫が求められる。
「ブルペンエース」と評される投手は往々にして精神面に課題を持つとされる。そして残念なことに、青山もその例外ではないようだ。最もプレッシャーの掛かるであろう1点差の状況において、被打率.375。2点差以上の状況から1割以上も悪化し、接戦での苦しい投球がそのまま数字に表われている。ここを改善できないとチーム内での信頼を得られず、重要な局面での起用は難しくなってしまう。
だが、悲観することばかりではない。走者を置いた場面での粘り強さは年々増しているのだ。06年の被打率は3割後半の厳しい数字に終わったが、昨季は2割前半の好成績。走者を出しても簡単にタイムリーを許すことなく、我慢の投球ができるようになった。この課題を克服してきた点は大いに評価されるべきだろう。ただ、その反動か走者無しの場面では反比例して被打率が悪化。投球にリズムを作るためにも走者を出さないピッチングを心がけたいところだ。
チームは開幕以来白星先行と順調なスタート。とはいえ、先発・救援ともに枚数不足の感は否めない。今季は春季キャンプ中のケガにより開幕一軍入りを逃した青山だが、万全となればすぐにでも一軍に呼ばれることだろう。それだけの期待を背負っているだけに、いつまでも「ブルペンエース」の地位に留まっているわけにはいかない。青山がその殻を破った時、チーム悲願のクライマックス・シリーズ進出が大きく近づいているはずだ。

