2010年03月06日
チーム分析 ~ヤクルト・阪神~
※文章、表中の数字はすべて2009年シーズン終了現在 【ヤクルト】昨季、ヤクルト投手陣で最も顕著となった課題は救援陣だ。月別救援防御率では、シーズン前半の4~6月がリーグトップクラスであったにもかかわらず、シーズン後半の7~10月にはリーグワーストを争う形となった。
シーズン序盤は松岡・五十嵐・林のリレーがチームの躍進を支えていた。しかし、シーズン後半の失速は彼らのWHIPを見ても明らかで、特にヒジ痛に悩まされた松岡の不調が救援全体へ響いてしまった。しかし、同じく救援の柱であった五十嵐が米・メッツへ移籍したことで、これまで以上に松岡へかかる負荷は大きくなる。昨オフにメスを入れた右肘の調子次第で、ヤクルト救援全体の成績が左右されることは間違いなさそうだ。
そして、五十嵐の抜けた穴をどのように埋めるかも、もう一つの課題であろう。まず、候補として挙がるのは左肩痛からの復活にかける石井。2007年から登板はないものの、それまでの実績と、今季に賭ける意気込みに期待をしたい。また、押本も2年連続して50試合に登板し、防御率は3点前後と成績を残しているだけに楽しみだ。石井に過度な計算は出来ないまでも、マウンドでこの二人の姿が頻繁に見られないようだと、厳しいやりくりを強いられそうだ。
攻撃面では、リーグ盗塁王・福地の活躍もあり、1・2番の盗塁数は50回を数えリーグナンバーワン。その甲斐あってかクリーンアップの得点圏打席数はリーグ1位と、より多くの好機を迎えられていた。しかし、クリーンアップの得点圏打率はリーグ5位と低迷し、得点数を伸ばすことが出来なかった。
その打開策として高田監督は青木を昨年の段階で開幕4番に指名。昨季の終盤に青木を4番で起用し、上記のように高アベレージをマークしたことが、決定打となったのであろう。昨年はガイエル・デントナがポイントゲッターとして不発だっただけに、青木の活躍がどのようにチームの変化を生みだすのかに注目してみたい。 【阪神】
昨年のシーズン開幕前に『JFK』の解体を宣言した真弓監督。不安のある中での船出となったが、終わってみれば救援防御率はリーグトップを記録した。しかし、今季はアッチソン・ウィリアムスが抜け、再び救援陣への不安は募る。実績からすれば江草・渡辺にかかる期待は大きく、復活を狙う久保田の起用法も、浮上のポイントになってきそうだ。
一方の先発陣だが、昨季はローテーションが固定できずに低迷し、先発投手起用人数はリーグワーストタイの15人。また、先発投手の指標となるQSもリーグワーストと、弱さを露呈する形となった。能見の台頭は光明となったが、安藤・福原・下柳らが復調しない限り、優勝争いに加わることは難しそうだ。そうなると、新外国人投手のフォッサムやドラフトで獲得した二神、藤原の即戦力候補に期待せざるを得ない。
野手陣では赤星の引退に大きな衝撃が走った。足でチャンスを拡大できる唯一の選手だっただけに、その代償は大きい。チームの盗塁数ランキングを見ると、赤星の31個に次ぐのが狩野で10個。今季は城島の加入により狩野の出場機会激減が予想され、機動力の作戦が使用できないことは、大きな懸念材料だ。
しかしながら、ファームでは期待の星が着々と成果を出しており、2年目を迎える上本と柴田には一軍定着のチャンスが訪れそう。昨季のファームで上本は16、柴田は9盗塁と俊足をアピール。特に柴田は赤星と同じ外野手ということと、打つ方でも打率.320を記録するなど、ポスト赤星筆頭だ。盗塁成功率は低いものの、これから経験を積むことで、盗塁能力の向上は可能だろう。 いずれにせよ、今季の阪神は若トラの台頭が例年以上に必要なシーズンとなりそうだ。 ■データスタジアム株式会社アルバイト募集
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posted by 岡野 圭一郎 |10:02 |
日本プロ野球 |
コメント(3) |
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Re:チーム分析 ~ヤクルト・阪神~
コメント投稿者ID : phoenix6
むむむ?
デントナのここ一番の活躍はすごいんですがね。むしろ、ポイントゲッターとして機能しなかったのは前半の青木かな
posted by phoenix6 | 2010-03-06 10:35
いつもながら勉強になります
コメント投稿者ID : OOH00002749
クリーンナップの得点圏打率はともかく、「得点圏打席数」「得点圏安打数」は目から鱗が落ちました。「先発起用人数」もチームで結構差があるんですねえ。
しかしジャイアンツは「得点圏打席数」「得点圏安打数」がいずれも下位で、救援投手の防御率もリーグ3位。1、2番がまだ十分仕事ができていない、先発投手主体で勝ってきたチームとも言えそうですね。イメージとだいぶ違って実に面白いです。
〆
posted by ラウル | 2010-03-06 11:10
Re:チーム分析 ~ヤクルト・阪神~
コメント投稿者ID : sukettorose
ヤクルトの救援の防御率低下の原因は先発の駒不足と投球回数の少なさからくる負担増があるような気がします。たまに押本が先発に回ったりしましたし、石川、館山に続く先発がいませんでしたし。
村中、川島亮はもうダメかもしれませんね。シーズン通してローテーションはまず守れないと思います。僕の感覚的なものなんですがシーズンに二回故障で離脱してシーズン前に故障した投手が復調したのをみた事ありません。
データを元にしてきちんと考察されているのでとても楽しく読ませて頂けました。今後も参考にさせていただきたいのでどんどん書き込んで下さいね(笑)
posted by sukettorose | 2010-03-06 15:52
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昨季、ヤクルト投手陣で最も顕著となった課題は救援陣だ。月別救援防御率では、シーズン前半の4~6月がリーグトップクラスであったにもかかわらず、シーズン後半の7~10月にはリーグワーストを争う形となった。
シーズン序盤は松岡・五十嵐・林のリレーがチームの躍進を支えていた。しかし、シーズン後半の失速は彼らのWHIPを見ても明らかで、特にヒジ痛に悩まされた松岡の不調が救援全体へ響いてしまった。しかし、同じく救援の柱であった五十嵐が米・メッツへ移籍したことで、これまで以上に松岡へかかる負荷は大きくなる。昨オフにメスを入れた右肘の調子次第で、ヤクルト救援全体の成績が左右されることは間違いなさそうだ。
そして、五十嵐の抜けた穴をどのように埋めるかも、もう一つの課題であろう。まず、候補として挙がるのは左肩痛からの復活にかける石井。2007年から登板はないものの、それまでの実績と、今季に賭ける意気込みに期待をしたい。また、押本も2年連続して50試合に登板し、防御率は3点前後と成績を残しているだけに楽しみだ。石井に過度な計算は出来ないまでも、マウンドでこの二人の姿が頻繁に見られないようだと、厳しいやりくりを強いられそうだ。
攻撃面では、リーグ盗塁王・福地の活躍もあり、1・2番の盗塁数は50回を数えリーグナンバーワン。その甲斐あってかクリーンアップの得点圏打席数はリーグ1位と、より多くの好機を迎えられていた。しかし、クリーンアップの得点圏打率はリーグ5位と低迷し、得点数を伸ばすことが出来なかった。
その打開策として高田監督は青木を昨年の段階で開幕4番に指名。昨季の終盤に青木を4番で起用し、上記のように高アベレージをマークしたことが、決定打となったのであろう。昨年はガイエル・デントナがポイントゲッターとして不発だっただけに、青木の活躍がどのようにチームの変化を生みだすのかに注目してみたい。
【阪神】
昨年のシーズン開幕前に『JFK』の解体を宣言した真弓監督。不安のある中での船出となったが、終わってみれば救援防御率はリーグトップを記録した。しかし、今季はアッチソン・ウィリアムスが抜け、再び救援陣への不安は募る。実績からすれば江草・渡辺にかかる期待は大きく、復活を狙う久保田の起用法も、浮上のポイントになってきそうだ。
一方の先発陣だが、昨季はローテーションが固定できずに低迷し、先発投手起用人数はリーグワーストタイの15人。また、先発投手の指標となるQSもリーグワーストと、弱さを露呈する形となった。能見の台頭は光明となったが、安藤・福原・下柳らが復調しない限り、優勝争いに加わることは難しそうだ。そうなると、新外国人投手のフォッサムやドラフトで獲得した二神、藤原の即戦力候補に期待せざるを得ない。
野手陣では赤星の引退に大きな衝撃が走った。足でチャンスを拡大できる唯一の選手だっただけに、その代償は大きい。チームの盗塁数ランキングを見ると、赤星の31個に次ぐのが狩野で10個。今季は城島の加入により狩野の出場機会激減が予想され、機動力の作戦が使用できないことは、大きな懸念材料だ。
しかしながら、ファームでは期待の星が着々と成果を出しており、2年目を迎える上本と柴田には一軍定着のチャンスが訪れそう。昨季のファームで上本は16、柴田は9盗塁と俊足をアピール。特に柴田は赤星と同じ外野手ということと、打つ方でも打率.320を記録するなど、ポスト赤星筆頭だ。盗塁成功率は低いものの、これから経験を積むことで、盗塁能力の向上は可能だろう。
いずれにせよ、今季の阪神は若トラの台頭が例年以上に必要なシーズンとなりそうだ。
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