2008年03月06日
スポーツギアとしてのテニスラケット
みなさんがやられているスポーツでは、道具についてどのくらい注意を払っていますか? そろそろ開幕のプロ野球では、スラッガーたちはバット職人の元へ通い、名野手たちはグローブ職人の元へ通う様がスポーツニュースなどで報じられたりしています。オリンピックを前にしたアスリートがシューズ職人を訪ねたり、スケート靴職人を求めてヨーロッパに渡ったり。。その道にはすさまじい技術があり、それをアスリートたちは求めていきます。 当然です。食べたいものも食べず、飲みたいものも飲まず、練習では自らをギリギリのところまで追い込み、スタジアム、コート、フィールド、リンクで自らを表現するために、毎日毎日の日々の生活全てをプレーのために捧げている彼ら。 磨き上げた技術を、プレーとして表現するその瞬間にすべてを託すその道具、 ギアにも完璧を要求するのは当然です。 子どものころ野球の練習が終わってグローブをほったらかしにしていたら父親にブン殴られたことがあります。オイルを塗れ、型崩れを防げ、と厳しくしつけられました。 剣道をやっていたときは、防具、竹刀の手入れはもちろん、竹刀を杖の如く床に突いているものは激しく叱咤されました。竹刀=刀には魂がこもっていると。それを杖の如く扱うとは何事かと。 しつけの段階では、道具=大切でもいいのでしょうが、競技者としてはもう一歩踏み込んで、「プレーとして表現するその瞬間にすべてを託す」もの=大切、といった認識に到達すべきなのではないでしょうか。 さあ翻って、テニスではどうでしょう。 正直なところ、どうこだわっていいのか分からない、どこを何を大切にしたらいいのか分からない、そんな感じではないでしょうか。だって、テレビではプロテニス選手が、ラケット開発現場を訪ねたり、ストリンガーの元に通ったりするところなんかやってませんものね。 むしろ部室にストリングマシンなんかが置いてあって、そこで自分で張り替えるために研究したり。これはバットを自分で削るようなもので、プロゴルファー猿ではない限り本当に満足するものを手にすることは難しいでしょう。 ラケットのどこがどうなんだ?どうやらストリングは重要だぞ。強く、弱く?スイートスポット?グロメットはどうなんだ?結び目は?などなどなど。 昨年までの自分はそうでした。 しかし、本当のプロに出会うと、全てが見えてきます。 ストリングはラケットの一部で、ここの施工如何ではそれは「完成したラケット」にもなるし、ただの「最先端素材のカタマリ」にしかならないこともあります。 今、ボクがラケットに関するすべてを委ねているショップに出会うまで、それは分かりませんでした。 今のボクのスキルに比べて明らかにオーバークオリティな仕上がりなのですが、道具から見えてくる世界というのもアリなんじゃないかな、と思っています。この仕上がりに負けないくらい自分を追い込んで行こうと。 いつもそんな最高の仕上がりのギアが入手できないので、そこそこで良しとする考え方もありますが、最高の仕上がりを常に手元に置くための努力をするのもアスリートの努めなのではないでしょうか。自分の生活を、カラダを追い込んでいけば、自ずからギアに対しても要求は厳しくなるのは自然の流れのような気がします。だから、ギアの専門家=職人の元を、アスリートは訪ねるんだと思います。 スポーツギアとしてのテニスラケット。 その完成度を左右するストリングと施工。 もっと注意を払ってもいいのではないでしょうか。
posted by implayer |00:41 |
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