2008年04月27日
ゴッツに抱いていた誤解 ~「復活」を読んで~
ここ最近、ずっと読みたいと思っていた本があったんですが、 1,890円と少し高額なのもあって、ちょっと躊躇していました。 ですが、テーマが「全日本男子バレーボール」とあらば、 これは読まないわけにはいかないでしょう! ということで、先日ネットで思い切って「え~い!」と購入しました。 その本は、市川忍氏の「復活」です。 届いた本を手に取ってすぐ、反省しました。 1,890円という価格を「高い」と感じてしまったことを。 手にのせてみて、ズシンとくるボリューム感。 パラパラとページをめくってみても、これでもかこれでもかと 文章が迫ってくるようで、思わず圧倒されるほどです。 そして、目次を見ると、全日本メンバーひとりひとりについて それぞれ章が設けてあり、ひとり当たり10~25ページ程使って、 大変丁寧に、わかりやすい文章で書かれています。 これを書くにあたって、 いったいどれ程の数の選手や関係者に取材をされたんだろうか、 資料やメモ等はどれほど膨大な量だったんだろうか、 その中から、どこを削って、どこを使うのかなんて作業は 半端なく大変な作業だったんだろうと、素人の自分にも おぼろげながら想像できました。 いざ、読み始めるにあたって、いつもだったら、 この本のように選手別に項目が分かれていると、 好きな選手とか気になる選手の所から読みがちなんですが、 今回はあえて順番通りに読むことにしました。 なぜかというと、そこに、市川氏の意図みたいなものを 感じ取れるような気がしたからです。 そして、その選択は正解だったと思えました。 さて、この本を読んで自分なりに感じたこと。 それは、市川氏がこの本を書かれた理由のひとつに 「ゴッツ(石島選手)の心の奥深くに潜む思いを知ってほしい」 ということがあるのではないかということです。 試合中によく、ゴッツが不安そうな顔をしたり、 何かに怒っているような顔を見せたりしますよね。 それは一見、自分勝手でわがままな行動のように見えます。 自分も最初はそう思っていました。 ですが、この本を読んでみて、自分はゴッツについて 随分と誤解をしていたのだということがわかったのです。 バレーは1人でするものではない。6人でするんだ。 6つの個性がうまく1つになった時に初めて、チームがまとまり、 6人分、いやそれ以上の力を発揮できるんだ。 そこが、バレーの面白いところなんだ。 これは、ゴッツが思うバレーの魅力だといいます。 ゴッツの試合中の表情や行動をパッとみた印象では、失礼ながら とても、こんな考えを抱いているようには思えなかったのですが、 実は、ゴッツは他の誰よりもチームのことを考えてプレーをして いたんですね。そして、自分の納得のいかないプレーをしてしまったり、 他の選手が、自分勝手なプレーなどでチームの輪を乱したりするのが 許せないのでしょう。 しかし、もともと人付き合いが苦手で、自分の気持ちを表現するのが 下手なので、他の選手やスタッフになかなか本意を理解してもらえなくて、 つい顔に出てしまったりするのでしょうね。 そして、それが如実に表れていると思われるエピソードが、 「摩擦」という章に描かれています。 この章は、とにかく面白いです。 (阿部ちゃんが出てくるというのもちょっとありますが)(~_~;) それに「深い」です。いろんな意味で。 それから、自分にとっては、この本を読むことによって 全日本男子バレーチームに対して、ある種の希望を持つことが できました。 それは、 「ひとりのスーパーエースにボールを集めるバレーはつまらない!」 とはっきり断言している選手がいたということです。 ネタバレになるので、誰が言ったかはいいませんが、 そう思っている選手が、今の全日本に複数人いたということだけでも、 自分としては、安心したというかホッとしたんですよね。 ひとりのスーパーエースに・・・ もうおわかりだと思いますが、これはアテネ五輪最終予選時の 全日本の戦いぶりをあらわしたものです。 で、今の全日本の中には、その時の中心選手たちが存在して いるわけですよね。 それだけでも、なんかいろいろと思うところがあるわけです。 それを踏まえた上で、本書の宇佐美選手の章や、 月バレの2007年12月号の山本×石島対談を読んだりすると、 さらに面白いですよ。めっちゃ深みにハマりますから。 もっと言うと、石島選手が筑波大出身だということ、 それに、あの加藤選手も筑波大出身・・・ 何が言いたいのか、わかる人にはわかっていただけると思いますが、 本書に書かれている宇佐美選手のある発言を読んで、 その当時の日本代表のこと、そして、加藤選手のことを 思わずにはいられませんでした。 そして、何とも表現し難い複雑な気分になってしまいました。 あぁ、ますます深みにハマりそうなのでこのへんにして・・・ とにかく自分としては、この本を読んで ますます全日本男子バレーチームを応援しようと思えました。 ひさびさに、買って良かったと思える本に出会うことができて 本当に嬉しかったです。そして、 「いつかまた、男子バレーについての本を書いて欲しいなぁ・・・」 「復活」を作り上げるのは、さぞかし大変だっただろうなぁと思うと、 簡単に言えないこの一言なんですが・・・ ただでさえ、男子バレーに関する本は少ないので、 今回、この本に出会えて、ホントに嬉しかったんですよね。 しかも、市川氏の男子バレーに対する深い愛情みたいなものも しっかりと感じることができました。 自分も、これからは、ゴッツをひたすら温か~い目で見守って いきたいです。(^^) 男子の最終予選は、日本チームにとっては非常に厳しい戦いに なるでしょうが、最後まであきらめずに頑張ってほしい。 自分は今でも、去年のワールドカップのブラジル戦のことを 忘れることができません。 試合後に泣いていた越川選手や富松選手の姿が、今でも目に しっかりと焼き付いています。 でも、あの時の悔しさは、選手のみなさんが一番忘れられない はずだと思うので、今回の最終予選でその悔しさを晴らして ほしいです。 そして今度こそ、最後にはみんなで笑えたらいいですね! **************************************** ★きょうのぽてト~ク★ 巷では、男子バレーより女子バレーのほうが 人気があるようで、今までも、「Number」の特番とかも 女子しか出なかったりして、ちょっとどころか、かなり 寂しい思いをしておりました。 市川さんの「復活」を読んで、男子バレーの面白さを 理解してくれる人が、ひとりでも増えてくれると いいですね。 あぁ、そして早く試合がみたいです・・・。 今はとりあえず、黒鷲旗!! 今度こそ、東レ“ピョンピョン”アローズの優勝がみたい! ****************************************
posted by ぽてと |21:43 |
バレーボール(男子) |
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